著者
山崎 敦子 渡邊 剛 川島 龍憲 小川 奈々子 大河内 直彦 白井 厚太朗 佐野 有司 植松 光夫
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.406-406, 2008

サンゴ骨格の窒素同位体比を用いて過去の海洋表層の栄養塩濃度とその起源を復元し、新たな古環境指標としての可能性を検討するため、外洋の沖ノ鳥島と石垣島轟川河口からサンゴ骨格試料を採取し、その成長方向に沿って窒素同位体比・総窒素量を1ヶ月の分解能で測定した。また比較のため、それぞれの窒素同位体比の測線に平行して沖ノ鳥島サンゴではBa/Ca比、Mn/Ca比を、石垣島サンゴではMn/Ca比を測定した。その結果、窒素同位体比・総窒素量の平均値は共に石垣島の方が高く、沿岸の方がサンゴの窒素同化が盛んであることを示した。さらに石垣島サンゴでは、河川からの流入物質の影響が窒素同位体比、総窒素量とMn/Ca比に反映し、沖ノ鳥島サンゴでは、海洋の鉛直混合や湧昇に伴う深層からの栄養塩の供給と海洋表層の窒素固定が窒素同位体比の変動要因として考えられる結果となった。今後、サンゴ骨格の窒素同位体比は海洋の栄養塩の挙動を復元する指標となることが期待できる。
著者
岡﨑 敬之介 渡邊 徹 齋藤 勲 村山 純一郎
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.132, no.2, pp.231-236, 2012 (Released:2012-02-01)
参考文献数
10
被引用文献数
2 2

Our aim was to clarify the side effects of irinotecan which occurred in patients admitted to Showa University Hospital to investigate whether the UGT1A1 genetic polymorphism status was reflected in the discontinuation or dose reduction of irinotecan. We retrospectively investigated UGT1A1 genetic polymorphisms, irinotecan dosage, dose discontinuance or reduction, and laboratory results from May 1 2009 to April 30 2010. The analysis of UGT1A1 genetic polymorphisms in 23 patients showed that frequencies of the UGT1A1*6 and UGT1A1*28 polymorphisms were 35% (eight patients) and 22% (five patients), respectively, and 17% (three patients) were UGT1A1*6/UGT1A1*28 compound heterozygotes. Of all patients who received irinotecan, dose reduction occurred in six patients (38%) and discontinuance in two patients (13%) due to neutropenia and other factors. Of these eight patients, seven (88%) had the UGT1A1*6 and/or *28 polymorphism. The most common irinotecan dose reduction was about 25% of the initial dose. Grade 4 neutropenia was observed in two patients who had the UGT1A1*6 and/or *28 mutation (13%), and one patient was a compound heterozygote. Our investigation confirmed that the UGT1A1 genetic polymorphism status of the patients was reflected in the discontinuance or dose reduction of irinotecan. Our results suggest that Grade 4 neutropenia may occur in patients who are compound heterozygotes and that these patients may need careful selection of treatment regimens possibly involving discontinuance or reduction in irinotecan dosage.

1 0 0 0 OA 倫理學

著者
渡邊又次郎 講述
出版者
[哲學舘]
巻号頁・発行日
1800
著者
渡邊 澄子
出版者
大東文化大学
雑誌
大東文化大学紀要 人文科学 (ISSN:03861082)
巻号頁・発行日
no.41, pp.45-57, 2003
著者
丸尾 広行 東 友紀 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.524, pp.131-138, 2001-12-13
被引用文献数
2

明度ヒストグラムを基に求めたカメラ視野内関心領域の明度確率分布を, シーン中に存在する各物体の挙動に起因する確率分布の重ね合わせと捉え, 混合分布モデルにより定式化することにより, 画像の初期領域分割を行う手法を開発した.本手法では, 最尤推定手法であるEM(Expectation-Maximization)アルゴリズムを用いて, シーンに存在する背景や移動物体に対応した各分布のパラメータを逐次的に推定する.次に, この推定した各分布パラメータを用いて, 対応する領域の明度範囲を決定し, この範囲に対応した領域分割を実施する.本手法をPC上のソフトウェアとして実装し, 実画像を用いた実験により妥当性を確認した.
著者
無敵 剛介 栗栖 照雄 ダーリング ブルース 渡邊 一平 高木 俊明 下津浦 康裕 周 英男
出版者
九州保健福祉大学
雑誌
九州保健福祉大学研究紀要 (ISSN:13455451)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.123-131, 2004-03-25
被引用文献数
1

The Scythian Iceman, the oldest European mummified body with tattoos, provides strong evidence that the acupuncture meridian theory was established more than 5, 000 years ago. The current medical treatment system in Japan lacks the holistic concepts of traditional oriental medicine of which the meridian system is an important component. In the present study, we developed a new meridian diagnosis instrument to determine the quantitative and qualitative balance of the human body, based on traditional oriental medical theory. A newly devised three point system equipment with a constant current (10μA) generation circuit (INA126) was used to clinically measure the electrical resistance value of the 12 true meridian routes. Furthermore, the electro-physiological background was also investigated. The measured value of the meridian flow resistance of the 12 true meridians was displayed on a meridian flow radar chart, and a traditional oriental medical diagnosis was conducted based on the changes in values on the radar chart. In addition, we also investigated the clinical effect of treatment with acupuncture and oriental herbal medicine of a chronic pain patient diagnosed using radar chart values.
著者
野末 琢馬 高橋 健太 松山 友美 飯嶋 美帆 渡邊 晶規 小島 聖
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0569, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】ストレッチは可動域の拡大や組織の柔軟性向上,疲労回復効果などが報告されており,理学療法の現場においても多用されている。近年,ストレッチが柔軟性に与える影響だけでなく,筋力にも影響を及ぼすとした報告も散見される。Joke(2007)らは10週間週3回のセルフストレッチ(自動ストレッチ)を継続して実施したところ,発揮筋力が増大したと報告している。ストレッチによる筋力の増大が,他動的なストレッチにおいても得られるとすれば,身体を自由に動かすことが困難で,筋力増強運動はもちろん,自動ストレッチができない対象者の筋力の維持・向上に大変有用であると考えられた。そこで本研究では,長期的な自動および他動ストレッチが,筋力にどのような影響を及ぼすか検討することを目的とした。【方法】被験者は健常学生48名(男性24名,女性24名,平均年齢21.3±0.9歳)とし,男女8名ずつ16名をコントロール群,他動ストレッチ群,自動ストレッチ群の3群に振り分けた。他動ストレッチ群は週に3回,一日20分(各筋10分)の他動ストレッチを受け,自動ストレッチ群は同条件で自動運動によるストレッチを実施した。対象筋は両群とも大腿直筋とハムストリングスとし,介入期間は4週間とした。ストレッチ強度は被験者が強い痛みを感じる直前の心地よい痛みが伴う程度とした。測定項目は柔軟性の指標として下肢伸展拳上角度(以下SLR角度)と殿床距離を,筋力の指標として膝関節90°屈曲位の角度で膝伸展・屈曲の最大等尺性筋力を測定した。測定は4週間の介入前後の2回行った。測定結果は,それぞれの項目で変化率(%)を算出した。変化率は(4週間後測定値)/(初回測定値)×100とした。群間の比較には一元配置分散分析を実施し,多重比較検定にはTukey法を用いた。有意水準は5%とし,統計ソフトにはR2.8.1を用いた。【倫理的配慮,説明と同意】本学の医学研究倫理委員会の承認を得て行った。被験者には事前に研究内容について文書および口頭で説明し,同意が得られた場合にのみ実施した。【結果】膝伸展筋力の変化率はコントロール群で95.6±8.7%,他動ストレッチ群で115.2±21.2%,自動ストレッチ群で102.9±10.0%であった。コントロール群と他動ストレッチ群において有意な差を認めた。膝屈曲筋力,SLR角度,殿床距離に関してはいずれも各群間で有意差を認めなかった。【考察】本研究結果から,長期的な他動ストレッチにより膝伸展筋力の筋力増強効果が得られることが示唆された。筋にストレッチなどの力学的な刺激を加えることで筋肥大に関与する筋サテライト細胞や成長因子が増加し活性化され,筋力増強効果が発現するとされている(川田ら;2013)。本研究では,ストレッチによる,SLR角度や殿床距離の変化は見られなかったが,長期的なストレッチによる機械的刺激そのものが,上記に述べた効果に貢献し,筋力増強効果が得られたと推察される。膝屈曲筋力において筋力増強効果を認めなかった点について,両主動作筋の筋線維組成の相違が原因と考えられた。大腿四頭筋はTypeII線維が多いのに対し,ハムストリングスはTypeI線維が多く(Johnsonら;1973),筋肥大にはTypeII線維がより適しているとされている(幸田;1994)ことが影響したと考えられた。自動ストレッチによって筋力増強効果を得られなかったことに関しては,自己の力を用いて行うため,他動ストレッチに比べて筋を十分に伸張することができず,伸張刺激が不足したためと推察された。【理学療法学研究としての意義】他動ストレッチを長期的に行うことで筋力増強効果を得られる可能性を示唆した。他動的なストレッチが筋力にどのような影響を及ぼすのか検討した報告はこれまでになく,新規的な試みだと言える。他動的なストレッチを一定期間継続することで筋力の維持・向上に寄与することが明らかとなれば高負荷のトレーニングが適応とならない患者や,自分で身体を動かすことのできない患者にとって有用である。
著者
柳原 徳久 渡邊 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.56, pp.25-32, 2003-05-23
被引用文献数
9

都市部における測位技術の開発課題の探索を目的に、実測によりGPSの測位状況を定量的に評価し、以下の問題が発生することを明らかにした。都市部では(1)建物などによるGPS信号の遮蔽により測位率が約50%と低くなる。(2)利用可能な衛星が制限され、衛星配置が悪くなることにより測位誤差が最大で約280mと増大する。(3)建物などでの電波の反射(マルチパス)により測位誤差が最大で約45mと増大する。これらの問題を解決するには擬似衛星、準天頂衛星などによる補完システムが必要である。To explore positioning problems in urban areas, the GPS experiment was conducted in a city and the positioning was quantitatively evaluated. The following problems were revealed by the experiment. (1) The rate of positioning becomes low by about 50% because the GPS signal was covered by the buildings, etc. (2) The positioning error increases by up to about 280m because of poor satellite signal availability. (3) The reflection of the electric wave on buildings, etc (multipass) causes the positioning error increase by up to about 45m. The complement system such as the false satellite, the satellite arranged at the zenith, etc. is required to solve these problems.
著者
渡邊 二郎
出版者
日本ヤスパース協会
雑誌
コムニカチオン (ISSN:13473174)
巻号頁・発行日
no.11, pp.17-30, 2000-12-02
著者
渡邊 達矢 伊坪 徳宏
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会研究発表会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.213-213, 2010

近年、鉄道各社で傘の拾得物が問題となっている。大量に発生した傘の拾得物は保管や処理に費用やエネルギーを必要とする。一方で、長期使用を目指した機能性を重視した傘も登場している。本研究では、傘のLCAを実施するとともに傘の循環利用を目指した本学での傘のレンタルシステムについて検討を行い、長期利用でどのような環境負荷低減効果があるのかを検証する。
著者
渡邊 誠
出版者
九州史学研究会
雑誌
九州史学 (ISSN:04511638)
巻号頁・発行日
no.170, pp.19-48, 2015-07