著者
田原 慎太郎 小野 雄一郎 当麻 美樹
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.506-510, 2014-09-01 (Released:2014-09-17)
参考文献数
12

外傷性ショックとして搬送されたフレカイニド中毒の1症例を経験したので報告する。症例は89歳の男性,原付自転車乗車中に自損転倒し,救急搬送された。来院時意識清明であったが,収縮期血圧60 mmHg台,心拍数75 /minの非常に幅広いQRS波形の心室調律を認めた。血圧の低下は心室調律によるものと判断し,電気的除細動を試みたが奏効せず,アミオダロンの静脈内投与で洞調律へ復帰した。原因精査に冠動脈造影も行ったが,急性冠症候群を示唆する所見は認めなかった。検査終了後心室頻拍が出現したが,アミオダロンの持続静注を開始したところ再び洞調律へ復帰した。既往歴に心筋梗塞,心房細動を有し,フレカイニドを内服していたが,血中濃度高値でありフレカイニド中毒と診断した。抗不整脈薬の血中濃度上昇が致死的不整脈発現の誘因となっている場合もあり,既往歴の詳細な確認,薬物血中濃度の測定,治療法の熟知が肝要である。
著者
田原 育恵 堀内 美由紀 安田 千寿 筒井 裕子 太田 節子
出版者
聖泉大学
雑誌
聖泉看護学研究 (ISSN:21871981)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.59-67, 2013-04

背景 近年,要介護状態の後期高齢者は急増し,施設利用を自ら選択する意向もみられる.しかし 高齢者にとって施設入所による環境変化は,重大なリスクにつながる.目的 介護老人福祉施設入所による後期高齢者の生活環境変化に適応するための要因を明らかにする.方法 同意が得られた介護老人福祉施設に入所8カ月の94歳の対象Cさんに,インタビュー調査を行った.そして逐語録を作成した後,KJ法の手法を用いて質的に分析した.結果・考察 KJ法の結果66個のラベルが取り出され,ラベルは20個の島に分類された.またこれらの島から11個の表札を抽出した.これらの分析より,生活環境への適応状態には【生活の知恵や判断力に基づいて対処行動がとれる】【自分の居場所が決められる】【職員のケアが適切である】【静かで自然を感じる環境がある】【家族が支えになっている】の5つの要因が関連していることが明らかになった.結論 介護老人福祉施設入所による後期高齢者の生活環境への適応状態を質的に分析した結果, 5つの適応要因の関連が明らかになった.
著者
田原 誠 柴田 篤 桂 紳矢
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.5, pp.311-318, 2016 (Released:2016-05-13)
参考文献数
27

慢性骨髄性白血病(CML)患者の95%以上で発現しているBcr-Abl融合遺伝子は,その恒常的な活性化が白血病細胞の増殖に関与しており,Bcr-AblチロシンキナーゼはCMLの治療における分子標的と考えられている.ボスチニブ水和物(以下ボスチニブと記す)はCMLの治療薬として開発された,AblおよびSrcを選択的に阻害する経口チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)である.ボスチニブは酵素レベルではAblおよびSrcに加えて数種のイマチニブ耐性型Bcr-Ablに対しても阻害作用を示し,細胞レベルでは種々の野生型およびイマチニブ耐性のCML細胞株に対して増殖阻害作用並びにシグナル伝達阻害作用を示した.一方ボスチニブは,イマチニブ,ダサチニブおよびニロチニブと異なり,c-Kitおよび血小板由来成長因子受容体(PDGFR)に対しては阻害作用を示さず,骨髄抑制および体液貯留に起因する副作用の軽減が期待された.In vivoにおいてもボスチニブはCMLを始めとする種々の異種移植モデルにおいて,臨床的に到達可能な血漿中濃度で抗腫瘍作用を示した.臨床試験では,2次治療および3次治療のCML患者を対象として国内外で実施した第Ⅰ/Ⅱ相試験の第Ⅱ相部分(有効性検討試験)で主要評価項目に設定した2次治療の慢性期CML患者の24週時点での細胞遺伝学的大寛解(MCyR)率は,海外試験では35.5%,国内試験では35.7%であった.また忍容性は全般的に良好であり,安全性プロファイルは許容可能であった.さらに骨髄抑制および体液貯留に起因するボスチニブの副作用の発現率はイマチニブ,ダサチニブおよびニロチニブより低く,非臨床試験で示された標的阻害プロファイルの違いが臨床的に裏付けられた.これらの非臨床および臨床試験成績からボスチニブの有用性が確認され,本邦では前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病を適応症として2014年9月に承認された.
著者
田原 良純
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
no.328, pp.587-625, 1909-06-26

著者ハ著者カ嘗テ河豚ノ卵中ニ發見シタル毒素即チ河豚酸摘出ノ方法ニ就キ之レニ改良ヲ加へ以テ從前ヨリハ多量且正確ニ毒素ヲ得ルニ至ラシメタリ、特ニ改良ノ要點ハ河豚卵ノ水侵液ヨリ蛋白質、燐酸等ヲ除去シタル後毒素ヲ鉛化合物トシテ完全ニ沈降セシムルニアリ、毒素ハ白色無晶形引濕性ノ物質ニシテ家兎ニ對スル致死量ハ體量一キログラム」ニ付キ四ミリグラム」以下ナリ元素分析ヲ行ヒシニ所含ノ元素相互間ノ比例ハ略々C_<13>H_<27>NO_<12>ナル式ニ一致セリ、著者ハ尚氷醋酸ニ由リ起ル毒素ノ變化竝ニ稀鹽酸ノ作用ニ由リ生シタル分解成績物ニ就キ説述シタリ
著者
田原 良純
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
no.356, 1911-10-26

著者ハ藥學雜誌第三百二十八號ニ於テ發表シタル河豚毒素研究報告中ノ無窒素性結晶物質ニ假リニ「テトロドペントーゼ」ナル名稱ヲ附シタリシガ更ニ試驗ノ結果「シエレル及ガロア氏ノ「イノシット反應ヲ呈スルヲ認メ熔融點ノ相違セルニ拘ラズソノ「イノシット」ナルコトヲ决定セリ
著者
宍戸 俊英 三浦 一郎 渡辺 和吉 野田 治久 林 建二郎 桶川 隆嗣 奴田原 紀久雄 東原 英二
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.731-735, 2005-11

尿膜管疾患14例について検討した.その結果,尿膜管膿瘍は10例で,臨床症状は下腹部痛/臍部排膿と発熱が多く,尿細胞診はclass IIが最も多かった.尿膜管癌は4例で,全例に無症候性肉眼的血尿が見られ,class IIは2例で,血清腫瘍マーカーの上昇を3例に認めた.尿膜管膿瘍では腹部エコー及びMRIを施行した症例では全例で病巣部を描出することができ,T2強調画像で低信号を呈したが,尿膜管癌では内部不均一な等~高信号であった.尿膜管膿瘍の8例に尿膜管摘除術を施行し,尿膜管癌3例には骨盤内リンパ節郭清と尿膜管摘除及び膀胱温存のため膀胱部分切除術を行った.尿膜管癌の2例のみ再発を認め,両症例共に癌死したが,尿膜管膿瘍では再発は認めなかった
著者
大西 仁久 田原 宏晃 椋本 政信
出版者
大阪体育大学
雑誌
大阪体育大学紀要 (ISSN:02891190)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.101-119, 2008-03

Keiko Mukumoto, a 4th grade student at Osaka University of Health and Sport Sciences, participated in the 40th Artistic Gymnastics World Championship in Stuttgart. Here are some observations about the age of the top female gymnasts active now in Japan. Also, from the viewpoint of Mukumoto's development process, and as a coach, we describe some challenges concerning coaching gymnasts.
著者
田原 聖隆 高田 亜佐子 義家 亮 上宮 成之
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.21(第21回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.273-278, 2007 (Released:2010-01-30)

ライフサイクルアセスメント(LCA)の実施においては,製品製造による資源使用量および環境負荷物質排出量の明細表であるインベントリデータの収集が必要である。我が国では環境問題への関心の高まりから,インベントリデータの拡充が求められている。本研究ではインベントリデータの拡充を目的として,PRTRデータを既存インベントリデータへ導入する手法を提示し,既存インベントリデータとの差異について検討した。また,導入手法の一部について日本版被害算定型環境影響評価手法(LIME)によるLCIAを比較した。
著者
伊藤 武彦 田原 俊司 朴 媛淑
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.75-84, 1991-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
24
被引用文献数
1 2 3

In a Japanese agent-patient-action type sentence, an agent is marked by the nominative particle GA and a patient is marked by the accusative particle 0. The aim of the present study was to compare the cue strength of 0 with that of GA in sentence comprehension of agent-patient relations and to find their developmental process. Because 0 is semantically simpler than GA, it was hypothesized that (1) the cue strength of 0 was stronger than that of GA and (2) the acquisition period of the former particle was earlier than that of the latter in Japanese children. Eighty Japanese native speakers of 5, 6, 7, 9, 11, 13, 15 years old and adults were instructed to listen to simple sentences and to judge which noun was the agent in an act out method by using miniature animals and objects. Stimulus sentences consisted of 27 sentence types composed of word order×particle×noun animacy combinations. The results were compared with Ito and Tahara (1986). The hypotheses were both verified.
著者
石田 利永子 本田 晋也 高田 広章 福井 昭也 小川 敏行 田原 康宏
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4_219-4_243, 2012-10-25 (Released:2012-11-25)
被引用文献数
2

近年,組込みシステムの分野においてもマルチプロセッサシステムの利用が進んでいる.組込みシステムはシステム毎に求められる性質が異なり,リアルタイム性が要求されるシステムや,スループットが求められるシステム,両方の要件を同時に要求されるシステムも存在する.既存の組込みシステム向けマルチプロセッサ用RTOSは,いずれか一方の要求を満たす実装がされている.そこで,TOPPERS/FMPカーネルは,両方の要求を満たすよう設計実装を行った.リアルタイム性を確保するため,RTOSが自動的にロードバランスを行うことはしない.しかし,スループット向上と,システムに最適なロードバランス方式をサポートできるように,アプリケーションからの要求(APIによる要求)によりタスクを実行するプロセッサを変更するマイグレーション機能を提供する.本稿では,TOPPERS/FMPカーネルのマイグレーション機能の設計と実装について述べる.設計・実装したマイグレーション機能を使用して,アプリケーションレベルで複数のロードバランス方式を実現できることを確認した.
著者
山口 富子 福島 真人 橋本 敬 日比野 愛子 纐纈 一起 村上 道夫 鈴木 舞 秋吉 貴雄 綾部 広則 田原 敬一郎
出版者
国際基督教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、現代社会にさまざまな影響を及ぼす「予測」という行為に焦点を当て、「予測をめぐる科学技術的実践の多様性とそれが政治あるいは社会に与える影響」、また「政治あるいは社会が予測という行為に与える影響」を明らかにすることを目標とする。その問いの答えを導き出すために、平成29年度は、地震、市場、感染症、食と農、犯罪など、諸分野に観察される「予測」の問題について、科学社会学、科学人類学、科学政策、社会心理学、地震学の立場から、個別の事例研究を推進した。事例研究を推進する過程においては、異なる分野で観察される諸現象についても理解を深めるために、科研メンバー間で事例研究の進捗状況を報告するとともに、関連する分野の専門的知識を持つ連携研究者やゲストスピーカを招き、予測と社会の問題についての理解に勉めた。「災害リスク・コミュニケーションの課題と展望」(京都大学防災研究所巨大災害研究センター、矢守克也氏)、「将来予測の方法論」(JAIST北陸先端科学技術大学院大学客員教授、奥和田久美氏)らが主だった話題提供者である。これまでの研究討議を通して、「予測科学」を社会科学的に理解するためには、予測ツールと人びとの行為の接続の問題、政策的ツールに包含される予測と社会の問題等が掘り下げるべき主要な論点である事が解り、平成30年度は、これらの論点を中心に議論を継続し、多様な事例を統合する方策を模索する。また、研究成果を研究者コミュニティーに還元するために、科学技術社会論学会年次大会において「予測をめぐる科学と社会」というタイトルのオーガナイズドセッションを行った事も主要な研究業績として挙げられる。セッションの取りまとめは、若手研究者である鈴木舞氏が行い、研究者育成にも配慮をした。学会での発表要旨、登壇者等については、本科研のホームページを通して日本語と英語で公表し、社会に向けて情報発信も行った。
著者
田原 雄一郎 望月 香織
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.139-143, 2005
被引用文献数
2

33種のハーブのエタノール抽出液をベニヤ板製のゴキブリのシェルター(5cm×5cm, 5mm隙間)に浸漬させ, チャバネゴキブリ10頭(♂または♀)を放ったプラスチック円形容器(半径15cm, 高さ17cm)に無処理シェルターとともに対角の位置に置いた.それぞれのシェルター区に48時間で落下した糞の数から忌避性を求めた.その結果, デイル, セロリ, キャラウェイ, クミン, コリアンダー(以上, セロリ科), シナモン(クスノキ科), メース(ニクズク科)およびトウガラシ(ナス科)を処理したシェルター区には糞の落下数が極めて少なく, 無処理区のシェルターに90%以上の糞が落下した.これは, これらのハーブを処理したシェルターを忌避したからと判断した.忌避性は1ヵ月以上持続した.また, ハーブ抽出液を80倍程度希釈しても効力は維持した.他方, アニス, サンショ, オニオン, ユーカリなどの抽出液では誘引性が確認された.
著者
渡部 泰弘 田原 雄一郎
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.1-8, 2010
被引用文献数
3 1

Lethality and repellency of emulsifiable concentrates (EC) or microencapsulated concentrates (MC) of fenitrothion, diazinon, propetamphos and chlorpyrifos-methyl were examined with 12 separate colonies of the German cockroach, Blattella germanica. Field colony individuals were collected from 5 different restaurants situated on the 7th floor of a building in Koto-ku, and 7 restaurants located on the 5th floor of another building in Meguro-ku, Tokyo, Japan. Adult male progeny of each colony were released into a container with insecticide-treated harborage surfaces. All colonies, except for the one from the Italian restaurant in Koto-ku, showed low levels of susceptibility to fenitrothion EC and MC, diazinon EC and MC, chlorpyrifos-methyl EC and propetamphos EC. However, the levels of lethality against colonies varied even though they originated from the same floor of a building. The poor efficacy of the test insecticides was probably a result of long-term use of these compounds in this area of building. Various susceptibilities among colonies indicate that the German cockroach does not frequently hybridize between restaurants even located on the same floor of a building. Propetamphos MC was the most effective against all exposed colonies, followed by fenitrothion MC and diazinon MC. Changes in behavior toward insecticides and insecticide resistance in the EC formulations may cause low mortalities in cockroaches. The test colonies showed two different types of low susceptibilities, one due to high aversion to the test formulations and another due to insecticide resistance.
著者
田原 英一 犬塚 央 岩永 淳 村井 政史 大竹 実 土倉 潤一郎 矢野 博美 木村 豪雄 三潴 忠道
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.589-592, 2011 (Released:2011-10-21)
参考文献数
8
被引用文献数
1

大柴胡湯が奏効した嘔吐の2症例を経験した。症例1は16歳女性。肺炎で入院中に嘔吐が出現。嘔吐,胸脇苦満などを参考に大柴胡湯を投与したところ,嘔吐は速やかに消失した。症例2は73歳女性。嚥下性肺炎の後,嘔気,嘔吐が出現。嘔吐に対し,胸脇苦満と便秘傾向を目標に大柴胡湯を投与したところ,徐々に消失した。古典条文の上で大量の生姜を含む大柴胡湯は,強力に嘔気を鎮めると考えられる。
著者
田原 昭彦
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.33-43, 2000-03-01

血液透析は腎不全患者に多大な恩恵をもたらしているが, 一方では副作用が問題となっている.眼科領域では透析中に眼圧が上昇する症例があることが知られており, 血液透析が眼圧に及ぼす影響が論議されている.慢性腎不全で血液透析を受けている患者の透析中の眼圧, 血漿浸透圧, 血漿二酸化炭素分圧の変化を経時的に調べると, 血漿浸透圧は透析開始後徐々に低下する.眼圧は, 房水流出障害がない眼と房水流出障害がある眼とでは異なった変動を示す.房水流出障害がない眼では透析開始後眼圧に顕著な変化はないが, 房水流出障害がある眼では眼圧は徐々に上昇する.この時, 血漿浸透圧の変化率と眼圧の変化率との間には負の相関関係がある.房水流出障害があって血液透析中に眼圧が上昇する例に, 高浸透圧薬の点滴あるいは高ナトリウム透析を行って透析中の血漿浸透圧の低下を抑制すると眼圧は上昇しない.したがって, 血液透析中に眼圧は次のような機序で変動すると考えられる.通常の血液透析では血漿浸透圧は低下する.この時, 眼組織の浸透圧は, 血液眼関門が存在するため血漿浸透圧に遅れて低下する.その結果, 血液中から水分が眼内に流入するが, 房水流出障害がなければ房水が代償性に前房隅角から流出して眼圧は上昇しない.しかし, 房水流出障害が存在すれば, 房水流出による眼圧の調節ができず眼圧は上昇する.
著者
田原 憲和 齊藤 公輔 神谷 健一 鈴木 智 鈴木 智 池谷 尚美
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本課題においては、ドイツ語授業にどのような形でプロジェクト授業を導入することができるのか、その際の評価方法をどうするのかという点について研究と実践を重ねてきた。その結果、評価の観点と到達目標を明示したルーブリック評価法を導入することが重要であるという結論に達した。その際、授業そのものの目標と授業内プロジェクトの目標を一致させることが、より効果的なプロジェクト授業のために重要であることも判明した。