著者
栗本 桂二 磯島 修 直良 有香 穴田 高 小林 芳友 小林 充治 新井 英雄 高柴 正悟 難波 秀樹 横山 雅之 光田 由可 水島 ゆみ 野村 慶雄 村山 洋二 上田 雅俊 寺西 義浩 藤原 一幸 橋爪 彰子 釜谷 晋平 細山 陽子 上羽 建二 大西 和久 白井 健雄 大橋 哲 東 浩介 木岡 慶文 南林 繁良 田中 真弓 北村 卓也 牧草 一人 山岡 昭 浦口 良治 萩原 さつき 福田 光男 小田 茂 林 成忠 竹蓋 弥 米良 豊常 峯岸 大造 梅田 誠 中元 弘 稲富 洋文 ラーシイシン ナロンサック 野口 俊英 石川 烈
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.191-205, 1988-03-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
17
被引用文献数
5 2

塩酸ミノサイクリン (MINO, 日本レダリー, 東京) を用いて歯周炎の局所治療法を確立するための研究を行なってきた。本研究は, MINOを2% (力価) に含有する軟膏製剤 (LS-007) を臨床的に用い, その有効性, 安全性ならびに有用性をもとに用法を検討したものである。4mm以上のポケットを有する辺縁性歯周炎患者45名の119歯を被験歯とし, LS-007とそのプラセボ, および市販のミノマイシン錠 (日本レダリー) を用い, 微生物学的および臨床的に用法を検討した。その結果, LS-007の局所投与は歯周病治療において, 臨床的有効性, 安全性および有用性があると結論した。
著者
白井 暁彦
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.22-34, 2004
被引用文献数
1

この論文は,近年のコンピュータゲームに代表されるエンタテイメントシステムの定義に関する論文である.芸術科学分野において,エンタテイメントシステムは,メディアアートやテクノロジアートといった他のインタラクティブシステムと混同され,もしくはその解釈をあいまいにして語られることが多い.本論文では中世から近代,現代の「遊び」に関する科学的研究を引用しつ,近年のコンピュータを用いた遊びのためのシステムである「エンタテイメントシステム」の解説と定義を,最新の実例とともに行うものである.
著者
山根 逸郎 鎌田 晶子 杉浦 勝明 濱岡 隆文 村上 洋介 白井 淳資 難波 功一
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.583-588, 1997-10-20
参考文献数
11
被引用文献数
1

1997年3月台湾で発生した口蹄疫に関連して, わが国における防疫上の留意点を検討するため, 台湾での口蹄疫の拡散状況を地理情報システムを利用して分析した.有病率, 農家有病率の増加は直線的で, 5月8日にはそれぞれ60%および20%を越え, 台湾本島の全県に侵入し, 発生全期の致死率は約20%であった. 今回の発生は, 北部と南部の2ヵ所でほぼ同時に報告され, その後中部, 東部へと拡大したが, 豚の密度が伝播に重要な役割を果たしており, 密度の高い地域において有病率および新規発症率が高かった. 初期に殺処分率が高かった県ではその後の新規発症率および有病率が低く, 早期の殺処分, 速やかな情報伝達と感染動物の移動制限などが蔓延防止に重要な役割を果たすと考えられる.
著者
小澤 俊文 三浦 恭資 白井 宏和 中川 貴之 齊藤 雅也
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.260-262, 2020-03-25

疾患の概念 食道乳頭腫は上皮性の食道良性腫瘍である.臨床的にしばしば遭遇し,悪性化することは極めてまれで病的な意義は薄い.ほとんどが無症状のため内視鏡検査時に偶然発見されることが多い.男女比は2:1と男性に多く,中高年者に多く認められる1).好発部位は食道下部とされ平均径7mmと小さく,頻度は0.07 2)〜0.44%1)と報告されている.逆流性食道炎や裂孔ヘルニアに合併することが多いことから,病因として酸逆流による慢性刺激が考えられている.また,1980年代以降HPV(human papilloma virus)の関与も報告されているが,現在では否定的とされる.
著者
白井 利明
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 総合教育科学 (ISSN:24329630)
巻号頁・発行日
no.69, pp.163-174, 2021-02-28

アーネット(Arnett, 2000, 2015)は,自分の人生に責任をもとうとする主体を重視する立場から,青年期から成人期への移行は単なる青年期の延長ではなく,新しい発達段階としての成人形成期(emerging adulthood)であると提案した。現代の若者は,成人形成期にアイデンティティのための労働を探求し,自分の可能性を信じているとしたのである。この提案をめぐって心理学のみならず社会学からも論争が起きた。成人形成期は恵まれた社会階層の現象を過度に一般化したもので,社会構造の影響が無視されており,かれらの楽観性は社会的排除に対する心理的防衛にすぎないと批判された。本稿はこの論争を整理することで,成人形成期は社会的排除の結果であるだけでなく,たとえば若者なりの新たな可能性の認識に基づくものであり,そこに社会現実を乗り越えようとする主体のダイナミズムが示されているのではないかと問題提起をした。
著者
宮崎 正弘 白井 諭 池原 悟
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.3-25, 1995-07-10 (Released:2011-03-01)
参考文献数
23
被引用文献数
1 3

三浦文法は、時枝誠記により提唱され三浦つとむにより発展的に継承された言語過程説に基づく日本語文法である。言語過程説によれば、言語は対象-認識-表現の過程的構造をもち、対象のあり方が話者の認識を通して表現されている。本論文では、三浦文法に基づいて体系化した日本語品詞体系および形態素処理用の文法記述形式を提案し、日本語の形態素処理や構文解析におけるその有効性を論じた。日本語の単語を、対象の種類とその捉え方に着目し、約400通りの階層化された品詞に分類して、きめ細かい品詞体系を作成した。本論文で提案した品詞体系と形態素処理用文法記述形式に基づき、実際に形態素処理用の日本語文法を構築した結果によれば、本文法記述形式により例外的な規則も含めて文法を簡潔に記述できるだけでなく、拡張性の点でも優れていることが分かった。本品詞体系により、三浦の入れ子構造に基づく意味と整合性の良い日本語構文解析が実現できるものと期待される。
著者
関本 美穂 今中 雄一 吉原 桂一 米野 琢哉 白井 貴子 ジェイスン ・リー 佐々木 弘真
出版者
The Japan Society of Transfusion Medicine and Cell Therapy
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.347-353, 2010

Disease Procedure Combination(DPC)データには臨床情報および詳細な輸血情報が含まれるため,輸血リスクを考慮した血液製剤使用量評価に利用できる可能性がある.われわれはDPCデータを利用して,73の急性期病院における血液製剤使用状況を調査し,血液製剤を多く消費する疾患や手術を検討した.また病院ごとの血液製剤使用量を予測する3つの重回帰分析モデルを作成し,R<sup>2</sup>値を使ってその予測能を評価した.最初のモデルは,病院機能に関する5つの変数(病床数,全身麻酔下手術数,心臓手術の実施,造血幹細胞移植の実施,血漿交換の実施)を予測因子とした.2つ目のモデルでは,年齢分布および血液製剤を多く使用する疾患・手術の年間1病床あたり件数を予測因子とした.3つ目のモデルはDPC診断群分類を利用して血液製剤の使用量を予測した.血液製剤の大部分が,特定の疾患・手術を受けた患者により消費されていた.診断群分類を用いた予測モデルは,輸血のリスクや血液製剤の使用量を診断群分類ごとに細やかに考慮できるために高い予測能を示した.一方,血液製剤の使用量が多い疾患や手術の症例数から使用量を予測するモデルも,比較的良好な予測能を示した.しかし病床数や全身麻酔下手術数は,血液製剤の使用量と関連しなかった.DPCデータを利用した血液製剤使用状況の解析は,少ない労力で大量のデータを処理でき,また各病院における疾患分布を考慮して血液製剤使用量を評価できる.<br>
著者
白井 亮久
出版者
武蔵高等学校中学校
雑誌
武蔵高等学校中学校紀要「The Musashi Bulletin -Musashi High School and Junior High School - 」 (ISSN:24324620)
巻号頁・発行日
no.2, pp.33-80, 2017-12-28

2016 年5 月~2017 年9 月に武蔵学園(東京都練馬区)に生息するホンドタヌキの調査を行った。目撃情報から1 頭~2 頭の成獣と4 頭の幼獣が確認され,側溝に接続する排水管をねぐらとしている可能性が高いことが示唆された。聞き取り調査から少なくとも1999年頃には生息していたこと,7.8ha という狭い敷地においても複数年に渡って繁殖をしていることから,武蔵学園は都市のタヌキの生息と繁殖場になっていると考えられた。加えて,練馬区での過去8 年間のロードキルの件数の変化を調べ,学校周辺でのタヌキの生息状況について考察した。