著者
三橋 正浩 白井 祐二
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.40-41, 2015-08

要旨:腸管出血性大腸菌による食中毒は、年間10~30件程度発生し、近年では、生食用食肉を原因とした食中毒死亡事例があり社会的に問題となっている。原因としては食肉の加熱不足によって発生するものが多く、特に、テンダライズ(食肉の原型を保ったまま刃でその筋線維を短く切る処理)、結着および漬け込み等の処理をされた食肉は内部まで菌に汚染されている可能性があり、中心部まで十分な加熱が必要である。今回、成形肉の加熱不足による腸管出血性大腸菌O157による食中毒事例が発生し、その調査の過程で成形肉の扱いや提供者の意識について若干の知見が得られたので報告する。
著者
荒井 龍弥 宇野 忍 工藤 与志文 白井 秀明
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.230-239, 2001-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
13

本研究では, 縮小過剰型の誤概念として小学生の動物概念を取り上げ, この誤概念を科学的な概念に修正するための境界的事例群を用いた教授法の効果を検討した。本研究の中心的仮説は, 境界的事例群を用いた教授により縮小過剰型誤概念が修正されるであろうというものであり, この仮説を検証するために, 3つの実験が行われた。実験はいずれも, 小学校5年生を対象とした理科の授業として行われ, 事前テスト, 自作のビデオ教材の視聴と視聴後の話し合いによる教授, 事後テストという3つのセッションで構成された。境界的事例群として水中のプランクトン事例群及び貝事例群を単独で用い, 食べる, 動く, 排泄するシーンを示すビデオ教材の視聴を行った第1, 第3実験では, 概念の組みかえを示す結果は得られなかった。境界的事例としてプランクトン事例と貝事例群を用いたビデオ教材の視聴を行った第2実験では, すべての課題の正答率が大幅に増加し, 仮説を支持する結果を得た。これらの結果から, 縮小過剰型誤概念の修正には, 2種の境界的事例群の対提示が有効であることが確認された。
著者
後藤 嘉宏 安光 裕子 中林 幸子 白井 亨 岡部 晋典
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

中井正一は、1930-37年に同人誌『美・批評』と『世界文化』、新聞『土曜日』を主宰したとされる。本研究はこれらの媒体の共通性と異質性を、記事内容の分析を通じて捉えた。『世界文化』と『土曜日』はほぼ時期の重なる媒体であるが、後者に中井は肩入れする。マルクス主義者が多く欧米の紹介記事も多い『世界文化』に比して、『土曜日』はより中道的で中国関連の記事も多い。また『美・批評』の後継誌が『世界文化』であるものの、主題、広告について『美・批評』は『土曜日』に似た側面もある。『世界文化』に一見、距離をおく中井であるが、彼の代表作「委員会の論理」は同誌に載せたが、本研究はそのことの意味を探った。
著者
福田 佳奈子 足立 厚子 指宿 千恵子 白井 成鎬 佐々木 祥人
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.751-755, 2016-09-01

要約 患者は味噌醸造家に育った兄弟である.症例1:32歳,男性(兄).中学時より麹吸入時呼吸困難を繰り返していた.症例2:22歳,男性(弟).小児期から手足の腫脹,腹痛,下痢,嘔吐を繰り返し,麹吸入時の呼吸困難に加え,成人後,摂食後2時間後に腹痛・嘔吐があった.2症例ともに自家製の麹,麹菌,味噌のプリックテストが強陽性であった.アスペルギルス特異IgE(Immuno-cap)は,症例1クラス1,症例2クラス0であった.症例2は血清補体価CH50およびC4が著明に低値であった.症例1は麹菌に対する即時型機序,症例2は補体が関与する機序を考えた.麹菌に対するアレルギーの報告は,味噌醸造を家業とする職業性が多い.麹菌(Aspergillus oryzae)特異IgEは通常測定できず,交叉性のあるAspergillus fumigatus特異IgEで代用診断される.麹菌が産生するαアミラーゼ特異IgEは自験2例では陰性であったが,病態への関与を否定するものではない.
著者
白井 将文 竹内 睦男 佐々木 桂一
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.241-245, 1971 (Released:2010-07-23)
参考文献数
19

Sexual dysfunction following perineal exposure and removal of the prostate gland is a common occurrence and well documented in urologic literature. The incidence of impaired potency following forms of prostatectomy, especially retropubic resection, however, has received less attention, thereby providing the basis of investigation for this publication. The case materials for this study were patients treated at the Tohoku University Hospital during the period from January, 1962, to March, 1969.Excluded from the study were patirents with prostatic cancer and those over 65 years of age. All data for the study were gathered in a form of questionnaire. In each history, such items as sexual desire, morning erections, frequencies and potency in coitus, condition of ejaculation and orgasm were explored. A total of 72 individuals answered the questionnaire.The operative technic was retropubic prostatectomy. Eighteen patients (25.0 per cent) complained a decrease in sexual desire following prostatectomy.Twenty three patients (31.9 per cent) reported a reduction in activity of erection during intercourse. Of these 23 patients, 14 had diminished potency and the remaining 9 were totally impotent.The mean frequency of intercourse was 2.58 per month before operation. Following prostatectomy, it diminished to 1.99 per month.Fourty-one point seven per cent of the patients (30 individuals) had no ejaculation following operation.Disturbance in orgasm was found in 37 individuals (51.4 per cent) following prostatectomy.
著者
稲垣 毅 溝口 知広 小林 義和 白井 健二
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2011年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.407-408, 2011 (Released:2011-09-01)

ロボットの現在位置を操作者が認識可能なナビゲーションシステムを開発するため、その第一段階としてオドメトリを用いた位置計測を提案し、試した。従来の自己位置推定計測法は、ロボットの車輪の滑りや環境の変化により誤差が累積する。そのため、各種センサを使用し自己位置を比較することにより、現在の位置を計測することとした。位置の計測精度を向上させるため、加速度センサを使用し、位置計測の精度を検証した。
著者
長谷川 裕之 小白井 亮一 佐藤 浩 飯泉 章子
出版者
Japan Society of Photogrammetry and Remote Sensing
雑誌
写真測量とリモートセンシング (ISSN:02855844)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.23-36, 2005-07-01 (Released:2010-03-19)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

This paper introduces a method for colourizing the black and white (B/W) air photos by transferring colour information from another colour air photos that capture the same vegetations at the same season. Air photos taken by U.S. Air Force just after WWII were the first ones that cover whole Japan. As they are available only in B/W, the imagery has not been fully utilized.In our method, land cover was roughly categorized on a B/W image, whereas colour information for each category was taken from colour source images. Then colour information and original intensity information of the B/W image were combined in the HSI colour space.A questionnaire on photo interpretation experts revealed that the proposed method worked well for the photos. Additionally, rough categorization was enough for the method and the colourized photos might improve interpretation efficiency. The colourized images should be used for various purposes such as 3D landscape visualisation.
著者
白井 忠功
出版者
立正大学
雑誌
立正大学文学部論叢 (ISSN:0485215X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.36-52, 1967-11-25