著者
示野 貞夫 細川 秀毅 平田 博 竹田 正彦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.213-217, 1977-02-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
13
被引用文献数
35 40

In order to clarify the differences in carbohydrate metabolism of yellowtail (Seriola quinqueradiata) and carp (Cyprinus carpio), activities of digestive enzymes and carbohydrate-metabolizing enzymes, digestibilities of dietary starch and protein, and the glucose tolerande were determined. In the case of yellowtail, the apparent digestibilities of dietary starch and protein became lower with the increase of starch content in the diet. However, these digestibilities were almost constant in carp regardless of the starch content. Compared with carp, yellowtail possessed hith activities of gluconeogenic enzymes and pepsin, and low activities of glycolytic enzymes, pentose cycle dehydrogenases and amylase. The blood glucose levels of both fishes increased markedly during the first 1-2 hours after oral administration of glucose, then decreased to the original level after 4-7 hours. However, more pronounced and prolonged hyperglycemia was observed in yellowtail. These results suggest that yellowtail possesses a high capacity for gluconeogenesis and a low ability to digest and utilize dietary carbohydrate.
著者
川島 一郎 日向 英人 中楯 礼人 細川 恵理子 坂本 勇磨 鈴木 潤 熊谷 拓磨 輿石 めぐみ 鈴木 愛 山本 健夫 中嶌 圭 桐戸 敬太
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.83-90, 2023 (Released:2023-03-29)
参考文献数
18

同種造血幹細胞移植(allogeneic hematopoietic stem cell transplantation, allo-HCT)時には低K血症を高頻度に認め,非再発死亡(non-relapse mortality, NRM)との関連も報告されている。しかし,日本のK注射製剤の添付文書を厳格に遵守すると,補正が困難な場合が多い。今回我々はallo-HCTにおける低K血症とK補充療法について検討した。当科で施行したallo-HCT症例75例を後方視的に解析した。低K血症は92%に認め,grade3以上は40%であった。Grade3以上の低K血症を認めた症例は有意にNRMが高く,予後不良であった(1年:30% vs 7%,p=0.008)。75%の症例で,添付文書の範囲を超える補充療法が必要であった。K注射製剤の添付文書の基準は1988年以降見直されておらず,現状に即した改定が望まれる。
著者
松本 雄宇 岩崎 優 細川 恵 鈴木 司 井上 順 重村 泰毅 高野 克己 山本 祐司
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-22-00090, (Released:2023-02-17)

腎臓病患者の治療食として使用されている低タンパク米の製造工程で生じるERPの脂質代謝改善効果を検討した. 高脂肪食を与えた肥満モデルマウスにERPを摂取させたところ, 体重および精巣周囲脂肪重量の増加が抑制された. また, ERP摂取により糞中TG量が増加した. さらに, 血中ALT活性と肝臓中脂質量の結果から, ERP摂取は高脂肪食に起因する肝障害を抑制することが示された. 興味深いことに, ERP摂取によりインスリン抵抗性に関連するCerS6の発現量低下も観察された. ERPは主にペプチドと遊離アミノ酸から構成されていること, また一部の血中遊離アミノ酸濃度と精巣周囲脂肪重量との間に負の相関関係が認められたことから, 本研究で観察された効果はペプチドと遊離アミノ酸のどちらかないし両方を介していると考えられる. これらの結果から, ERPは抗肥満食品として有用な素材であることが示唆された.
著者
北 洋輔 小林 朋佳 小池 敏英 小枝 達也 若宮 英司 細川 徹 加我 牧子 稲垣 真澄
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.437-442, 2010 (Released:2015-11-21)
参考文献数
13
被引用文献数
2

全般的知能正常で読み書きにつまずきを持つ小中学生98名 (発達性読み書き障害, すなわちdevelopmental dyslexia (DD) 群24名と非DD群74名) に対して, 読字・書字各15項目からなる臨床症状チェックリスト (以下CL) を適用し, ひらがな音読能力を検討した. 信頼性分析の結果, CL各13項目の妥当性が示され, 音読4課題成績との関連性が認められた. DD群は非DD群より多くの臨床症状を有しており, 音読課題の成績低下も顕著であった. 臨床症状が7つ該当し, 音読課題2つに異常がみられる場合, DD群は感度 (79.7%) と特異度 (79.2%) がバランス良く, 非DD群と弁別された. 以上より, DDの医学的診断における本CLの臨床的有用性が示された.
著者
大西 康貴 日浅 芳一 村上 尚嗣 中川 貴文 當別當 洋平 陳 博敏 宮崎 晋一郎 馬原 啓太郎 小倉 理代 宮島 等 弓場 健一郎 高橋 健文 岸 宏一 細川 忍 大谷 龍治
出版者
徳島赤十字病院
雑誌
徳島赤十字病院医学雑誌 = Tokushima Red Cross Hospital Medical Journal (ISSN:13469878)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.43-46, 2009-03-25

症例1は46歳女性.2007年10月に2回,食事中に失神発作があった.近医でのホルター心電図にて,最大で6.5秒間の心停止を伴う発作性房室ブロックが確認された.当院入院中にも夕食時に一致して4.5秒の発作性房室ブロックによる心停止がみられた.心エコーなどその他の画像検査でも異常は認められなかった.以上から,失神発作の原因は嚥下性失神によるものと考え,永久ペースメーカー植え込み術を行った.術後,失神の再発は認めていない.症例2は,74歳男性.10年前より年に2,3回,固い物を飲み込んだときにボーっとすることがあった.2008年4月,食事中に意識消失発作があり,近医でのホルター心電図にて,食事中に最大6.3秒間の心停止を伴う高度房室ブロックが認められた.現在,永久ペースメーカー植え込み術を勧めているところである.
著者
細川 崇 橋本 博 平松 真知子 石田 肇
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.264-270, 2022 (Released:2022-02-11)
参考文献数
10

本研究は,踏み間違いが発生しやすい状況を運転シミュレータで再現し,ペダル操作を分析した.対象とした咄嗟の制動時,足関節を内転させる踏み替え方は,脚全体を動かす踏み替え方より移動量が不足し,アクセルペダル寄りの位置を踏みやすいこと,心理的に動揺した状況では,ペダル踏み込み速度が増加することが示された.
著者
細川 慎二 長縄 明大
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 第11回大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.128-131, 2022-11-11 (Released:2022-12-26)

現在、教育課程の授業科目を通じて学生が身に付けた能力(学修成果)の可視化が重視され、カリキュラム・マップが活用されているが、この能力は学生の大学生活も影響すると考えられる。そこで、本学卒業生の教学データから大学生活の違いを6つのクラスターに分類し、カリキュラム・マップから算出される能力をクラスター間で比較した。結果、それぞれに特徴的な傾向を確認した。

1 0 0 0 OA 闕疑抄

著者
細川幽斎
出版者
敦賀屋久兵衛
巻号頁・発行日
1634
著者
細川 隆司
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会雑誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.511-518, 2006-10-10 (Released:2010-08-10)

日本語で投稿するのにくらべ, 英語で投稿するのは非常に高いハードルがあるように思われます. しかし, 自分が発見した『新規の知見』を世界の1人でも多くの研究者・臨床医に知ってもらおうとすると, 英語で論文を書くことの有用性は極めて大きなものがあります.(社) 日本補綴歯科学会では, 英文誌のProsthodontic Research & Practice (PRP) を2002年より刊行しており, 2006年以降年4回発行が予定されています. 編集委員会では, PRPの編集に際し, 投稿された論文をいかにより良い英語の原著論文として掲載していくかというスタンスで親切丁寧な査読を行うよう意見が一致しており, 投稿された先生方には, 海外への投稿では得られないメリットを感じて頂けるものと考えています. 我々は, 第115回学術大会 (札幌) や地方支部会においてPRPのスキルアップセミナーを開催してきました. 本総説は, 札幌におけるセミナーの前半部分をまとめたもので, 投稿規定の読み方, 投稿前のブラッシュアップ, レビューシステムなどについて解説しました.
著者
細川 亀市
出版者
法政大学
巻号頁・発行日
1945

博士論文
著者
岩沢 太司 小原 徹哉 田内 亮吏 瀧村 浩介 細川 佑太 竹市 陽介
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.13, no.11, pp.1206-1211, 2022-11-20 (Released:2022-11-20)
参考文献数
4

思春期特発性側弯症(AIS)後方矯正固定術後に,大動脈に近接する椎体がどのように変化をきたしているかの検討を行った.2015年1月から2016年12月までにAISに対して当院で後方矯正固定術を施行した120例中,術前,術直後および術後2年目に骨癒合評価目的にCTを撮像されていた42例を調査した.平均年齢15.5歳(男性2例,女性40例),主カーブ平均Cobb角50.4°であった.手術直後は椎体変形を認めなかったが,手術2年後のCT水平断像で椎体前面に2 mm以上の陥凹を認めた症例を変形ありと定義した結果,変形を認めた症例は20例(47.6%,全例女性)であった.Lenkeタイプ5と6に関しては,全例椎体に変形を認めた.椎体変形有り群と無し群において,各種レントゲンパラメーターを比較すると,術前TLKが前弯傾向であり,術後TLKは有意に前弯を認めていた.AIS術後の椎体,特に胸腰椎移行部の椎体前面は大動脈に近接しているために,経時的に椎体が陥凹変形をきたす可能性がある.そのため,経過観察中に左側ペディクルスクリューの先端が結果的に突出する形となり,大動脈に接触する危険性があり,その長さや位置に注意を要する.
著者
細川 健治 佐藤 悠有 坂田 敏行
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.70, no.690, pp.440-444, 2004-02-25 (Released:2011-03-04)
参考文献数
7

The elastic parameters of skis are essential for simulation on skiing. Generally, the elastic parameters of skis have not been reported. Also, the elastic parameters of skis are difficult to determine by either theoretical and experimental approach. Therefore, an inverse analysis method to identify equivalent elastic parameters of skis is very important. In the identification method, mainly, the experimental modal analysis technique, the finite element method and the sensitivity analysis method are used. First, by applying the experimental modal analysis technique to a ski with free boundary conditions, natural frequencies and mode shapes are obtained. Secondly, from the obtained natural frequencies and mode shapes, the equivalent elastic parameters of the ski are identified numerically. Finally, to justify the application of this approach, the bending stiffness and twisting stiffness in longitudinal direction calculated by the obtained equivalent elastic parameters of the ski are compared with those obtained by the other experimental method.