著者
野村 浩子 Hiroko Nomura
出版者
淑徳大学人文学部紀要委員会
雑誌
研究論集 (ISSN:21895791)
巻号頁・発行日
no.3, pp.15-27, 2018

2016年、アメリカ大統領選をきっかけにフェイクニュースの拡散が社会問題となっている。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の普及により、瞬時に偽情報が拡散されるようになったことが背景にある。メディア環境が大きく変わるなか、改めて大学においてメディアリテラシー教育を行う必要性が高まっている。SNSにより偽情報が広まる仕組みを知ること、また無意識のうちに自分にとって心地よい情報ばかりに囲まれている怖れがあることに気付きを促すことが大切である。そこでSNS時代のメディア理論を身につけたのちに、新聞を用いてニュースを読み解くリテラシーを高める教育を実践した。他メディアに比べ真偽チェックが厳しく行われる新聞を用いての学習が、ネット時代においても今なお有効であることがわかった。
著者
岩野 吉宏 Zhou Yuqing 田仲 正明 和田 敦 吉川 勝治 川本 敦史 野村 壮史
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.51-57, 2021 (Released:2020-12-24)
参考文献数
8

三次元的に配向を制御した連続繊維複合材料で自動車のフレーム構造の最適設計と試作を実施。最適設計には異方性トポロジー最適化を、試作にはTFP (Tailored Fiber Place) を用いた。従来は基布が平面であったが、これを三次元的構造に拡張し、最適化結果の試作検証を実施。
著者
野村 和孝
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
Journal of Health Psychology Research (ISSN:21898790)
巻号頁・発行日
pp.160712043, (Released:2016-10-31)
参考文献数
24

This study investigated the role of health psychology in preventing re-offending in the Japanese judicial correction system. The study also examined initiatives taken after legal amendments regarding cognitive behavioral therapy (CBT). The judicial correction system has emphasized efforts to improve the health of offenders. However, results of studies on the efficacy of CBT in preventing recidivism have been inconsistent. Moreover, research has shown that the role of health psychology in reducing re-offending has been unreliable. Therefore, functional analysis of CBT was used to consider roles of health psychology that are applicable to preventing re-offending.
著者
川崎 洋治 野村 直之 中川 尚
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.37(2002-DD-038), pp.43-50, 2003-03-28

文書はその本文内部に、自身に対する書誌データ、すなわちメタデータを含んでいることが多い。本稿では、プレーンテキストやHTML文書の内容記述部分から作者や見出し階層のようなメタデータを自動的に抽出する技術を紹介する。次に、抽出したメタデータを格納するための枠組みをRDF Schemaによって定義することで、メタデータを流通させる仕組みを提案する。最後に、文書からのメタデータ自動抽出、およびSemantic Web標準に準拠したその構造表現化による情報流通上の効果について論じる。
著者
阿部 靖彦 野村 栄樹 佐藤 剛司 上野 義之
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.3378-3393, 2014 (Released:2014-09-27)
参考文献数
26

好酸球性食道炎は食道上皮への多数の好酸球浸潤を特徴とする慢性炎症によって食道運動障害や器質的狭窄を来たす疾患である.病因として食事中の抗原や空気中に浮遊している花粉などの抗原に対する過剰な免疫反応が想定されているが不明な点が多い.本症は近年欧米で増加しており,食物のつかえ感やfood impaction(食物の食道嵌頓)の一因として非常に注目されている.本症の診断の基本は症状と病理組織所見であるが,2次的な食道好酸球浸潤の除外,とくにGERDとの区別のため,PPIに対する反応性の評価が必要とされている.本症は特徴的な内視鏡像を呈する場合があり,これらを認識しておくことが診断において重要となる.本稿では,現在,国内外で用いられている診断基準を示しながら,診断のポイントについて,とくに内視鏡像,病理組織像の点から解説する.
著者
野村 恭史
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.23-36, 2013-11-30 (Released:2017-08-31)
参考文献数
27

We can regard Russell's theory of classes in The Principles of Mathematics as a dual theory of classes based upon the distinction between a class as one and a class as many. In this paper, I shall show the following (A)-(D) from the viewpoint of how Russell dealt in the Principles with the paradox that bears his own name. (A) The dual theory of classes is one that deserves serious considerations. (B) Russell offered measures against the paradox other than the simple theory of types developed in an appendix to the Principles. (C) Russell avoided the paradox without forbidding self-memberships of classes in general. (D) Though introducing a hierarchy of types into pseudo-entities is a very important step to Russell's later theories (e.g., the substitutional theory and the ramified theory of types), we can find this strategy already in the Principles.
著者
野村 恭史
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.43-53, 2000-05-15 (Released:2009-05-29)

The metaphysics of "simple" objects and the syntactic theory of "expressions (Ausdrücke)" can be seen as theoretical foundations of Wittgenstein's Tractatus Logicophilosophicus. I shall show in this paper how these two doctrines result from his struggling with Russell's theory of types, and establish the early Wittgenstein's basic idea that structural (formal) features of language mirror structural (formal) features of the world. In order to do so, I will trace the basic line of Wittgenstein's thought back to the pre-Tractatus period.
著者
野村 智清
出版者
日本イギリス哲学会
雑誌
イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.59-73, 2013-03-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
16

Since Locke presented Molynuexʼs Problem, many debates concerning it have been generated. Although there have been many arguments concerning it, arguments have been limited in problems of perception. In this paper, I tried to go beyond this limit, by carefully reading Berkeleyʼs arguments concerning Molynuexʼs Problem. How did Berkeley analyze Molyneuxʼs Problem? Many commentators have pointed out a huge influence by William Molynuex on Berkeleyʼs arguments on Molyneux Men (who is born blind). But, Berkeley also thought about the other Molyneux Man in the context of Christianity. This contextual fact shows that Berkeley thought arguments concerning Molyneuxʼs Problem should not be limited in the problem of perception.
著者
吉岡 京子 笠 真由美 神保 宏子 鎌倉 由起 齋藤 夕子 野村 理恵 大熊 陽子 大屋 成子 平林 義弘 黒田 眞理子
出版者
日本ヘルスサポート学会
雑誌
日本ヘルスサポート学会年報 (ISSN:21882924)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-10, 2016 (Released:2016-09-05)
参考文献数
23
被引用文献数
1

本研究の目的は、特定妊婦のうち精神疾患を有する者の特徴とその関連要因を解明することである。平成25年に特定妊婦として登録された55人のうち、精神疾患なし群は31人(59.6%)、精神疾患あり群は21人(40.4%)であった。二群比較の結果、精神疾患あり群の方が精神疾患なし群に比して、母子世帯である者、近隣の相談相手がいない者および妊婦健診の受診状況が不定期な者が有意に多かった。また、抑うつ状態や不眠、不安といった症状を精神疾患あり群の方が精神疾患なし群に比して有意に多く有していた。保健師が予測した支援でも、産後の病状悪化や医療機関への受診支援、母親の睡眠確保の必要性が精神疾患あり群の方が精神疾患なし群に比して有意に多く、治療継続支援を行った者の割合も有意に高かった。本結果から、精神疾患を有する特定妊婦に対して、妊婦健診の受診状況の確認や困り事について相談にのることと、妊娠期から精神科や産科と緊密に連携しながら支援していくことの必要性が示唆された。

1 0 0 0 OA 雪月花の詩学

著者
野村 聡
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.117, 2018 (Released:2020-03-23)