著者
日下部 貴彦 柳沼 秀樹 福田 大輔 高橋 哲 今 健 佐野 薫 野村 紗希子
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.I_369-I_377, 2020
被引用文献数
1

<p><tt>高速バスは,充実した道路ネットワークのもとでは比較的柔軟に路線を設定できるなどといった特徴を有しており,鉄道を補完する都市間交通手段である.しかし,実際には需要が比較的小さな起終点間を結んでおり運行頻度が少ないことから,利用者の到着希望時刻に合う便がないなどといった不便さも存在する.そこで,方面が異なるバス同士の乗継環境の整備により利用可能なバスの本数を増やすことで,その利便性を向上できると期待される.本研究では,環状道路に近接した高速道路サービスエリア等への乗継専用バス停の設置による高速バスサービスの改善状況を想定したアンケート結果の分析を通じて,利用者にとっての利便性向上の要因把握やバス路線選択行動規定要因の分析を行い,乗継路線及び乗継地点を設</tt><tt>定する際に必要な路線特性を明らかにした. </tt></p>
著者
平澤 由貴 倉田 昌明 中島 実千代 坂本 憲吾 小田部 耕二 佐藤 伸一 野村 護
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.38, pp.20157, 2011

【目的】一般毒性試験における血液凝固系検査では,血小板数,PT,APTT及びフィブリノーゲン(Fbg)がルーチンに測定されるが,これらの項目だけでは血小板機能や線溶系の異常は検出できない.薬物の血液凝固系への統合的な評価には,これらの測定を補足する必要がある.今回,ヒトに類似する実験動物であるカニクイザルについて,血小板機能検査である血小板凝集能,また血管異常も含め凝固異常を総合的に評価できる出血時間,FDPについて測定したので報告する.また,ルーチン項目に関し,産地間差(フィリピン,中国,ベトナム,インドネシア)も含め基礎的に検討した.【方法】(1)出血時間:市販の注射針を一定の深さに穿刺できるように加工して,穿刺器具とした.無麻酔下で尾背部を穿刺部位とした.湧出血を一定間隔で濾紙に吸い取り,吸着血痕が1mm以下となった時間をエンドポイントの出血時間とした.(2)血小板凝集能:無麻酔下に大腿静脈からクエン酸加採血し,遠心分離(200×g)して多血小板血漿(PRP)を分取し,さらに遠心分離(2000×g)し乏血小板血漿(PPP)を分取した.PRPの血小板数が約35×10<SUP>4</SUP>/μLになるようにPPPで希釈調製した.凝集誘発剤はADP 5,20 μmol/L及びコラーゲン3 μg/mL(いずれも最終濃度)を用い,光透過法により凝集率を測定した.(3)その他のルーチン項目(血小板数,PT,APTT,Fbg)は自動分析装置,FDPは用手法にて測定した.【結果】(1)出血時間:出血時間は1~3.5分であった.2回の繰返し穿刺でも出血時間に差はなかった.今回の方法では,穿刺傷は小さく出血量も限られており,生体に対する侵襲性は小さいと考えられた.(2)血小板凝集能:最大凝集率はADP 5 μmol/Lで約63%,ADP 20 μmol/Lで約75%,コラーゲン3 μg/mLで約75%あった.また,ADP 20 μmol/Lで誘発した凝集の日内と日差変動に大きな変動はなかった.(3)血小板数,PT及びAPTTに産地による大きな違いはみられなかった.【結論】ルーチンの血液凝固系検査項目に加えて,血小板凝集能(ADP,コラーゲン凝集)及び出血時間について基礎的なデータを得ることができた.これらの検査は侵襲性が小さく,さらに線溶系検査を組み合わせることで,一般毒性試験でより詳細かつ統合的な血液凝固異常の評価が可能である.
著者
宮﨑 弘太郎 野村 智洋 秋吉 祐一郎 南川 智彦 真田 京一 山﨑 裕太郎 橋野 悠也 柴田 陽三
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.494-497, 2018

<p>【はじめに】高位脛骨骨切り術における骨切り面と膝窩動脈との距離・位置関係について検討を行った.【対象と方法】当院で2016年4月~2017年7月までに施行した膝MRI検査のうち3Dデーターが保存されMPR画像の再構成が可能であった症例を用いて検討を行った.内側開大式楔状高位脛骨骨切り術時の骨切りを想定し,内側関節面から3.5cm遠位の脛骨内側縁から腓骨頭へ向かう骨切り面のMRI画像の再構成を行い,脛骨後縁と膝窩動脈との最短距離および脛骨内側縁からの位置関係の評価を行った.【結果・考察】高位脛骨骨切り術における膝窩動脈損傷は非常に稀な合併症ではあるが,損傷時の治療は緊急手術を要する重篤な合併症の一つである.高位脛骨骨切り術における骨切り面と膝窩動脈との距離・位置関係に関して検討を行ったので若干の文献的考察を加え報告する.</p>
著者
野村 和孝 安部 尚子 嶋田 洋徳
出版者
日本犯罪心理学会
雑誌
犯罪心理学研究 (ISSN:00177547)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.1-15, 2014

<p>本研究の目的は,集団認知行動療法 (CBGT) に基づく形式,および薬物依存からの回復者が主導するself-helpミーティング (SHM) に基づく形式の薬物依存離脱指導に参加することが,覚せい剤使用者の再使用リスクに及ぼす影響について検討することであった。累犯刑務所に服役しており,覚せい剤使用のため薬物依存離脱指導対象となった者をCBGT群 (<i>n</i>=19),SHM群 (<i>n</i>=10),およびwaiting list群 (<i>n</i>=23) に割り振り,刑事施設における薬物依存症者用評価尺度(山本ほか,2011; C-SRRS)を用いて検討を行った。その結果,CBGT群のみ,薬物依存離脱指導の実施前後において「薬害・犯罪性の否定」因子得点が有意に減少していることが確認された。また,薬物依存離脱指導の前後におけるC-SRRSの下位因子得点の変化量とデモグラフィック項目(年齢,IQ, 施設入所回数,暴力団組織への関与の有無)の関連性を検討した結果,CBGT群において,年齢が低い者,また入所回数が少ない者ほど,「薬害・犯罪性の否定」因子が改善していることが示された。一方で,SHM群においては,IQの低い者ほど「薬害・犯罪性の否定」因子が改善していることが示された。これらのことから,「薬害・犯罪性の否定」因子の強さの結果として,覚せい剤再使用に至る可能性の高い者には,CBGTに基づく形式を実施すること,そして年齢,IQ, 施設入所回数に基づくアセスメントに応じてSHMに基づく形式を併用することが肝要であると考えられる。</p>
著者
川口 昌彦 国沢 卓之 岡本 浩嗣 野村 実
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.684-690, 2019

<p>日本心臓血管麻酔学会が目指すサブスペシャルティは,理念に掲げたとおり,「心臓血管麻酔専門医制度は,麻酔科専門医のサブスペシャルティとして,心臓血管麻酔に関する十分な専門知識と技能を有し,より安全で質の高い心臓血管麻酔の提供と教育的,指導的な役割を果たせる専門医を育成し,国民の健康・福祉の増進に貢献することを目的とする.」である.学会独自の教育と専門医制度を設立・運用してきているが,今後は,日本麻酔科学会の承認を得られた後,日本専門医機構の認定を得られることを目標として,機構の示す要件を一つずつ検討し,必要のあるものは改善を開始している.最終的に患者,メディカルスタッフ,会員の皆様に恩恵をもたらせるよう,活動を進めていく予定である.</p>
著者
石坂 正大 久保 晃 金子 純一朗 野村 高弘 韓 憲受 貞清 香織 堀本 ゆかり
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.627-630, 2017 (Released:2017-10-23)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

〔目的〕理学療法学科学部生における興味を持つ専門分野の縦断的変化を明らかにすること.〔対象と方法〕平成28年度理学療法学科学部4学年98名とした.アンケートは7専門分野と23専門領域から最も興味のある領域を選択させた.アンケート実施は,2学年前期,3学年前期,3学年後期,4学年後期に行った.〔結果〕興味のある専門分野は,基礎,神経,内部が縦断的に増加した.専門領域は,2学年前期ではスポーツが49名(55%)と最も人気が高いが,4学年後期では運動と脳卒中に続いて3番の順となった.〔結語〕スポーツ領域に興味のある学生は,3学年前期で神経系に,4学年になると内部障害に興味が移る傾向にある.
著者
野村 直之 高橋 一裕
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第41回, no.人工知能及び認知科学, pp.75-76, 1990-09-04

言語学・工学の諸分野では慣用句および類似の術語の指し示す概念は一定していないようにみえる。市販の辞典によれば慣用句とは「二語以上が結合し、または相応じて用いられ、その全体がある固定した意味を表すもの。『油を売る』」とされ、またidiomとは、「全体の意味が各単語の意味を組み合わせて得られるのではなく、独特なもの;例"in the soup" 『困って』」とされる。これらは、いずれも計算言語学の言葉で言えば「構成性(compositionality)が成立しないこと」に注目した定義になっている。しかし、現在工学分野では明らかにこの定義とは異なる扱いもみられる。そこで、本稿では慣用性を互いに独立な3軸によって定義する枠組を提案する。慣用表現の定式化は意味解析システムの解析精度を高め、さらに解析結果の意味構造を適切に定義することに貢献する。特に、ある語彙が慣用句であるか否かの線引きを迫られるという意味で『大規模な』 自然言語処理システムの構築に対して、有益な示唆を与えるものと考えられる。この他、自然言語からの知識獲得や、外国語学習者のためのCAIシステムの効率的な設計や教材内容そのものへの応用が考えられる。
著者
野村 美友 奥 寛雅
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2019, pp.1A1-R01, 2019

<p>In this presentation, we propose an edible lens with a build-in aperture that can be eaten. The proposed lens is made of agar for transparent part and soft adzuki-bean jelly for an aperture to stop incident light. The aperture of a prototype worked properly to form image without an additional aperture. The prototype also showed a certain optical resolution of 5.56 LP/mm.</p>
著者
野村 萬斎 千葉 望
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.9, no.15, pp.64-68, 2010-09-21

狂言師を本業としながら、シェークスピア劇や映画、テレビに出演、舞台の演出も手がけるなど多彩な活躍を見せる。狂言師の家に生まれたが、狂言の道に進むに当たっては迷いや不安もあった。グローバル化の進む現代社会で伝統芸能の技を生かし、自分の力を最大限発揮する道とは。演劇の本質を探りながら前進する。
著者
野村 隆司
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.88, no.11, pp.2189-2195, 1999-11-10

1999年4月1日から施行された感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律においては,これまでは全く異なった1類感染症, 2類感染症, 3類感染症, 4類感染症,指定感染症及び新感染症からなる感染症類型が設けられている.指定感染症は,旧法である伝染病予防法においても規定されていた事項であるが,感染症新法では,適応に当たっての手続保障の厳格化等を講じている.本稿では,指定感染症と新感染症の相違点を中心に感染症類型を概説する.
著者
伊藤 健一 野村 龍太郎 小林 一隆
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:18849644)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.43-52, 1973-01-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
9

X線テレビあるいは電子顕微鏡といった, 本来白黒の情報しかない映像にその濃淡に応じて着色するカラーディスプレイのひとつとしてスライス方式のものを完成した.本又ではその着色原理および使用したスライス回路, カラーマトリックス, ビデオフィルター, マグニファイア回路シェーディング補正回路などにつき説明し, 最後に本方式の誤差に言及した.
著者
野村 信福 中川 勝文
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.59, no.563, pp.2232-2237, 1993-07-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
23
被引用文献数
3 4

Ultrasonic enhancement of heat transfer on a narrow surface was measured by changing the width of the surface from 8 to 0.1 mm. Ultrasonic power of 600 W with a frequency of 40 kHz was used. Heat transfer on the narrow surface without ultrasonic vibration was correlated by means of the experimental equation for thin wire. The cavitation intensity was measured by means of the cavitation erosion loss of aluminum foil of 15μm thickness. The effects of acoustic streaming and cavitation were separated by this measurement. Heat transfer by acoustic streaming was predicted through the forced convection. Enhancement by cavitation was explained by the turbulence heat conductivity of the microjets.
著者
野村 信福 中川 勝文
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.59, no.562, pp.2028-2034, 1993-06-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
16
被引用文献数
3 2

The cavitation intensity and the heat transfer coefficient on the bottom surface of the object, by applying ultrasonic vibration, were measured experimentally. The object faced the ultrasonic generator adhered to the bottom of the water tank. The dimensions of the object were greater than the ultrasonic wavelength. Ultrasonic power of 600 W with a frequency of 40 kHz was used. The cavitation intensity was defined by the erosion loss of aluminum foil, whose thickness was 15 μm, when aluminum foil stuck on the bottom of the object was immersed into water in the ultrasonic field. The result was that the larger the cavitation intensity became, the more the heat transfer coefficient increased. With varying densities of objects, the greater the density was the larger the cavitation intensity.
著者
野村 晴夫
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.355-366, 2002-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
33
被引用文献数
1

本研究では, 高齢者が自らの過去を回想して述べる自己語りの構造的特質と, 自我同一性の様態との関連を明らかにすることを目的とした。65歳以上の健常高齢者30人を対象に, エリクソン心理社会的段階目録の日本版 (中西・佐方, 1993) の一部を施行して, 自我同一性達成度を測定した。また, 性格特性語の自己への帰属を過去の経験から例証する課題により, 自己語りを得た。そして, 構造的な整合. 一貫性の観点から, 根拠として語られた経験の信憑性を表す特定性, 情報量の多寡を表す情報性, 主題である性格特性に則していることを表す関連性の3次元に基づき, 語りを分析した。その結果, 情報性, 関連性の2次元において, 語りの構造的特質が自我同一性達成度により異なることを見出し, 自己語りの構造的特質が自我同一性の様態に関連することが示唆された。なかでも, 自我同一性達成度が低い一群の高齢者は, 自己の否定的な性格特性について語るに際して, 情緒的な明細化が顕著になり, 主題との関連性が低い自己語りを構成することが明らかとなつた。しかし, 自我同一性達成度と, 語りの特定性とは関連を見出さず, また, 情報性・関連性との間に見出した関連も直線的ではなかった。
著者
中村 啓二 松本 範裕 黒田 晃 小牧 正子 野村 央文 大西 良祐 高瀬 裕章 松村 洋一 永畠 秀樹 橋本 良一 武田 康一 小林 大樹
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.7-10, 2010-03-31 (Released:2017-03-02)
参考文献数
1

「山田錦」並の酒造適性をもち,石川県で安定生産可能な早生品種「石川酒52号」を,「予236(五百万石/フクヒカリ)」を母本,「新潟酒28号(後の「一本〆」)」を父本とする交配組合せから育成した.出穂期および成熟期は,それぞれ「五百万石」とほぼ同じである.稈長は「山田錦」よりも20cm程度短く,収量性は「五百万石」並である.耐倒伏性は「五百万石」にやや優り,穂発芽性は「山田錦」の"やや易"に対して"中",脱粒性は「山田錦」の"易"に対して"難"である.玄米千粒重は「五百万石」並,心白発現率は「山田錦」より高い.試験醸造による酒造適性評価は「山田錦」並に高い.現在,「石川門」の愛称で流通している.
著者
野村 直壮
出版者
サイコアナリティカル英文学会
雑誌
サイコアナリティカル英文学論叢 (ISSN:03866009)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.3, pp.51-58, 1980-01-20 (Released:2011-03-11)
参考文献数
8

[I] Oedipus Complex A. (1) The outline of King Oedipus by Sophocles. (2) Oedipus did not know the murder of his father by himself, and succeeded to the father's throne, making his mother his own "Qeen" without any knowledge of the truth of these facts, and without never falling in love with his mother. It is only the destiney of the oracle by Apollo. As the resulting disaster in his dispair, he forced to make himself blind, exiled out of his ruling country. "The myth can be understood as a symble not of the incestuous love between mother and son but of the rebellion of the son against the authority of the father in the partriarchal family; that the marriage of Oedipus and Jocasta is only a secondary element, only one of the symbols of the victory of the son, who takes his father's place with it all his privileges. " (The Forgotton Language by Fromm p.202)B. Antigone by Sophocles. (Conscious Oedipus complex between father and son)[II] Electra Complex (Chiefly through My Mother-My Self by Nancy Friday)With the daughter's envy, and jealousy of her mother, (attached to the closeness to and the bymbosis to the mother), the girl wants to be loved by her father, taking the place of her mother. Father must love his daughter with his wife in love.
著者
坂本 良太 竹村 聡一郎 杉浦 徳宏 野村 由司彦
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.147-148, 2010

There are motor point maps as index of stimulation points to move each muscle for functional electrical stimulation (FES). However we'll usually have to search detailed motor points by trial and error when arranging electrodes since individual differences are large. In this research, we developed a system aids searching motor points of fingers and wrist muscles. It contains 12 × 10 electrodes which cover a forearm and sensors which catch movement of each finger and wrist. It chooses a pair of electrodes in order and stimulates a subject. When the response was measured, it records the response movement and the position of electrode pair. As a result, we obtained the generated motor point map.
著者
岡本 佳乃 野村 明 山中 晶子 丸山 進
出版者
一般社団法人 日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.149-154, 2009-09-15 (Released:2015-06-27)
参考文献数
13

エンドセリン-1(ET-1)は強力な血管収縮因子や表皮メラニン細胞の分裂促進因子として知られており,紫外線刺激による色素沈着の原因物質の一つとして知られている.我々は,以前にハヤトウリ(Sechium edule)果実抽出物に紫外線で誘導される表皮角化細胞でのET-1産生を抑制する効果があることを報告した.今回,ハヤトウリ果実抽出物のメラニン生成への影響を検討し,さらに,含まれているポリフェノール量を測定したので報告する.本実験では表皮角化細胞と表皮メラニン細胞から構成されているヒト皮膚三次元モデルを使用し,色素沈着の観察とメラニン定量を行った.ハヤトウリ果実抽出物は黒色化を抑制し,メラニン生成量も抑える効果が観察された.また,ハヤトウリ果実抽出物にはチロシナーゼ酵素活性の阻害は見られなかった.ポリフェノールのHPLC-クーロアレイ法での分析結果から,乾燥物重量1gあたり,ルテオリン6.6μg,フェルラ酸5.6μg,p-クマル酸3.3μg,バニリン酸6.1μg,プロトカテク酸1.5μg,p-ヒドロキシ安息香酸0.8μgが含まれていることが明らかとなった.これらのポリフェノールなどの複合物がメラニン生成抑制作用を示しているのではないかと考えられる.