著者
北村 文雄 野田坂 伸也
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.32-37, 1975-03-20
被引用文献数
2

イ)造園樹木の生長におよぼす土壌硬度の影響を知るために,イチョウおよびオトメツバキを用いて実験を行った。ロ)供試樹木の地上部の生長は,高硬度区は悪く,年代を経るにしたがってその程度がいちじるしくなる。低硬度はむしろ生長がよい。地下部も同様の傾向を示し,高硬度区で生長は悪いが,予想以上に根は伸長し,また,地下部発達度(地下部/全体(花葉を除く))も大きい。低硬度区は根の状態はよいが,地下部発達速度は小さい。低硬度区が生長がよい原因は,土壌が適度に固いために根がよく土壌を把握し,効率よく働いているためであると考えられる。ハ)イチョウにおいては,高硬度区は落葉が早く,低硬度区は逆に遅くなる現象がみられた。また,オトメツバキにおいては,高硬度区は花蕾が年代が新しいうちはよく生じ,また低硬度区では花蕾が非常によく生ずる。これらは植物体内の栄養条件に関係があるとみられる。ニ)土壌水分については,高硬度区は乾燥しやすく,雨後一時間に水分含量が多くなってもその後の乾燥も早い。低硬度区は比較的よく水分を保持している。
著者
佐藤 亨 林 智定 永井 良史 藤岡 健吾 野田 良輔
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.547-548, 1997-09-24

プッシュボタン(PB)信号を送出可能な電話機を入力端末とした、電話番号検索方式の研究を進めている。[1][2] 本方式は、以下の要素技術から成る。(1)PB電話機の12個の限られたキーを用いて、情報を入力するための日本語入力技術 (2)情報検索に必要な情報を聞出す対話誘導技術 (3)入力情報から膨大な電話番号DBを検索する検索技術 本稿では、これら要素技術を概説し、これら技術を統合したPB電話機による電話番号検索システムを紹介する。
著者
堀 圭児 本川 善幸 多田 和也 小野田 光宣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C, エレクトロニクス (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.85, no.12, pp.1064-1069, 2002-12-01
被引用文献数
2

大気中においてITO及び金属の電極材料上に製膜する導電性高分子の膜厚を変えることによって接合界面の電子状態の変化を大気中光電子分光法及びケルビンプローブ法を用いて調べた.いずれの電極材料を用いた場合においても,大気中光電子分光法によって評価されたイオン化ポテンシャル(IP)の変化は界面から約10nmまでの領域で起きており,それ以降の膜が厚い領域では導電性高分子本来のIPに収束した.また,界面近傍でのIPの変化の度合は,電極材料の仕事関数に依存性を示した.一方,ケルビンプローブ法を利用して評価された基準電極と導電性高分子との間に生じる接触電位差と膜厚の関係は,電極材料によって顕著な違いが見られた.
著者
平野 隆之 佐藤 智喜 野田 淳彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.616-623, 1996-03-25

土曜日と日曜日は商いを行わない株価データなどのように, データ落ちのために不等間隔となっているデータに適用する指数平滑法として, 神経細胞内で行われている情報処理の不応期(refractory)という性質を組み込んだR最適指数平滑法を提案した. これは, データ間隔が2倍, 3倍と開いたとき, その直後のデータを, 平滑化パラメータを増大することで相対的に重視しようという考えである. そして, データ間隔に応じて平滑化パラメータを最適化したR最適平滑化パラメータを, 解析的に導出し, その性質を明らかにした. また, 数値シミュレーションにより, データ間隔が変化しても平滑パラメータを固定した従来の場合と比べ, 本提案は平滑処理の精度が上がることを確かめた.
著者
寺尾 浩 岸川 禮子 加藤 真理子 野田 啓史 岩永 友秋 庄司 俊輔 西間 三馨
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1119-1122, 2004
被引用文献数
4

症例は65歳の男性. 主訴は全身の発赤, 腫脹, 掻痒, 意識消失. 既往歴は34歳時より糖尿病発症, 近医受診中. 現病歴は34歳時にパーティーでビールを摂った後, 20分後に全身の発赤, 腫脹, 意識消失が出現した. その後, 患者は様々な食物(すべて小麦が使われていた)摂取後に散歩をし, 蕁麻疹, 意識消失を生じていた. 平成13年2月肉団子入りの食事を摂った後, 散歩に出かけ, 帰宅後, 全身の発赤, 腫脹, 意識消失が出現した. 初診時検査では血清IgE値253IU/ml, IgE RAST値は小麦で2.13UA/ml(クラスを示した. 運動負荷試験方法では空腹時負荷異常なし, アレルギー除去食(小麦, エビ, カニ除去)摂取後, 運動負荷異常なし, 食パン1/2枚摂取後運動負荷異常なし, 食パン1枚摂取後運動負荷で全身に蕁麻疹出現. 以上より小麦を原因とするfood-dependent exercise-induced anaphylaxisと診断した. 物理的アレルギーのなかで, 運動という物理的刺激によりアナフィラキシー症状を呈する疾患を運動誘発性アナフィラキシーという. そのなかでも, 特定の食物摂取時にのみ運動誘発性アナフィラキシー症状が現れる場合, 食物依存性運動誘発性アナフィラキシー(FEIAn)という.
著者
鈴木 悠里 野田 敦敬
出版者
日本理科教育学会
雑誌
日本理科教育学会東海支部大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
no.53, 2006-11-19

現在、生活科・総合的学習の中で「竹」を扱った様々な授業が実践されてきている。竹林散策、竹を利用したものづくり、たけのこを食べるなど、活動内容は多種多様である。そこで、「竹」を扱った授業の分析を行い、「竹」の生活科・総合的学習における教材性・教材価値を明らかにする。そして、明らかになったことを「竹」の教材開発へと生かしていく。
著者
安藤 仁 加賀谷 尚史 竹森 康弘 野田 八嗣
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.94, no.11, pp.723-729, 1997-11-05
被引用文献数
1

HP陽性消化性疾患患者78例に対し除菌治療を施行し(PPI+AMPC 17例,PPI+AMPC+CAM 61例),HP抗体価およびPGI・II値,I/II比の推移について検討した.HP除菌例(<I>n</I>=68)では,治療後HP抗体価の低下およびPGI・II値の低下,PGI/II比の上昇を認めた.特にPGII値の低下とPGI/II比の上昇は除菌治療開始2カ月後の早期より著明でその後も持続した.一方,HP非除菌例では,治療後HP抗体価およびPGI/II比に明らかな変化はなく,PGI・II値がPPIの影響かむしろ早期に一過性の上昇を示した.以上より,PGII値とPGI/II比はHP除菌効果を早期より反映して変動することが示された.
著者
谷川 紗恵子 野田 徹 金田 重郎 芳賀 博英
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

本論文では,人間が規則正しく食事をしているかを検出する手法を提案する. 顎の上下運動をドップラーセンサで検出し, Wavelet変換と自己相関関数を用いて咀嚼を検出する.具体的には,Wavelet変換により,身体や箸の動きなど,顎の上下運動以外から生じる信号を除去した後,センサから出る二波の出力の位相のずれによって,顎のセンサへの接近,離反の判別を行い,自己相関関数を用いて周期性を検出する.
著者
奥田 均 野田 勝二 平林 利郎 米本 仁己
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.342-344, 2005-07-15

成熟期の異なる13品種のウンシュウミカン(Citrus unshiu M.)を対象に芽の休眠(paradormancy)の深さを枝挿し法により比較した.ウンシュウミカンの芽の休眠は9月下旬を中心に9月から10月にかけて深かった.そこで, 9月下旬にDTB(萌芽所要日数)を指標にして休眠の深さを比較したところ, 11月中旬までに果実が成熟する早生・極早生種および'久能温州'は21日以内に萌芽することはなかった.それ以降に成熟する品種は21日以内に萌芽し, DTBは成熟期が遅い品種ほど短かった.これらのことによりウンシュウミカンの芽の休眠には品種間差が存在し, それは果実の成熟期と関連することが示唆された.
著者
奥田 均 野田 勝二 平林 利郎 米本 仁己
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.342-344, 2005-07-15
参考文献数
5
被引用文献数
4

成熟期の異なる13品種のウンシュウミカン (<i>Citrus unshiu</i> M.) を対象に芽の休眠 (paradormancy) の深さを枝挿し法により比較した. ウンシュウミカンの芽の休眠は9月下旬を中心に9月から10月にかけて深かった. そこで, 9月下旬にDTB (萌芽所要日数) を指標にして休眠の深さを比較したところ, 11月中旬までに果実が成熟する早生・極早生種および&lsquo;久能温州&rsquo;は21日以内に萌芽することはなかった. それ以降に成熟する品種は21日以内に萌芽し, DTBは成熟期が遅い品種ほど短かった. これらのことによりウンシュウミカンの芽の休眠には品種間差が存在し, それは果実の成熟期と関連することが示唆された.