著者
畠山 哲央 金子 邦彦
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.186-190, 2017 (Released:2017-07-28)
参考文献数
20

Robustness and plasticity are important characteristics common to a variety of biological systems and have attracted much attention not only from biologists but also from physicists interested in biosystems. Whereas robustness concerns insensitivity to perturbations against external changes, plasticity concerns changeability upon external inputs. How these two properties are compatible with each other is an important question to be addressed. Recently we have uncovered universal reciprocity relationship between the robustness of period and plasticity of phase in biochemical oscillators such as circadian clocks. We review this relationship and discuss its theoretical origin and biological relevance.
著者
中本 進一 金 英
出版者
埼玉大学国際交流センター
雑誌
国際交流センター紀要 = Journal of Center for International Exchange (ISSN:18816479)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-14, 2009

2009ニュース報道は国際関係を反映しつつ、刻々と変化する。本稿では、2008年北京オリンピック開催のプレイベントとして行われた聖火リレーに関する一連の報道を取り上げた。チベット暴動における中国政府の姿勢に対し各国からの批判があったことを受け、報道の公平性に批判的アプローチを選択した。主たる研究フィールドとして、ネットニュースを選定し、特に善光寺関連を中心に聖火リレーの表象分析、リレー全般に関する妨害者報道の日中比較、さらには日本語報道における批判的ディスコース分析の3面からの分析を試みた。これらの分析により、日中関係の不明瞭さやそれを反映する報道における相対性の欠如が明らかとなった。
著者
金野 美奈子
出版者
東京女子大学現代教養学部国際社会学科社会学専攻紀要編集委員会
雑誌
東京女子大学社会学年報 (ISSN:21876401)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.17-32, 2015-03-02

婚姻は,多くの人々にとって生活の中心の一つであり価値ある人間関係を築く場であるだけでなく,物質的な生活からアイデンティティのあり方までその人のさまざまな側面を規定しうる存在である.人々がどのように自らの婚姻を経験するかは,当該政治社会が婚姻という領域をどのように位置づけ,規定し,その関係を支え,また規制するか,つまり「婚姻制度」に大きく影響を受ける.政治社会が婚姻をどのように制度化すべきかをめぐっては,それぞれの時代に応じて,議論と変革が繰り返し行われてきた.近年においてもまた,日本の文脈では夫婦別姓,またより広い文脈においては同性婚や複婚(ポリガミー)など,オルタナティヴな婚姻制度をめぐる議論が活発になっており,また制度的変革も一定程度進展してきている.
著者
金 泓奎 大原 一興 小滝 一正
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.68, no.565, pp.183-191, 2003
被引用文献数
1 1

Homeless people have built shacks and settled down in Shibuya-ku / Miyashita Park. In this paper I tried to investigate the need for community, especially through the participatory research by the homeless people themselves in this park. It shows that the homeless people living in the park have formed neighborhood relation and this relation contributes to sufficiency of their basic human needs, house construction through mutual support, cooperative approach for the life rebuilding. Further, it shows that they have practiced many kinds of housing activities through the homeless peoples' autonomous council, which they established, and that they also express much interest in joint resettlement. Important needs for the homeless are not only shelters, but also improvement in their living environment based on autonomous community while living together. Therefore, as a policy, preparation of systems for enabling them to practice such kind of their autonomous activities is more necessary than institutionalization.
著者
藤永 壯 伊地知 紀子 高 正子 村上 尚子 福本 拓 金 京子
出版者
大阪産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、在日済州島出身者へのインタビュー調査や現地踏査を中心に、第2次大戦直後の時期の在阪朝鮮人の生活状況を復元しようとした。インタビューの記録は研究代表者の勤務先の学会誌に掲載中であり、またそのうち一部を翻訳し韓国で単行本として出版した。また研究の成果を、済州4・3平和財団、琉球大学、朝鮮史研究会などの主催する学術会議で報告し、その一部は研究論文として発表している。
著者
金森 憲太朗 高木 拓也 小林 健 有村 博紀
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.3Rin444, 2020 (Released:2020-06-19)

反事実的説明法(CE: Counterfactual Explanation)は,機械学習モデルの予測結果から説明を抽出する事後的手法の一つで,予測結果を所望のクラスに反転させるような特徴量の摂動方法を,説明としてユーザに提示する.ユーザはその摂動を,自らが望む予測結果を得るための"改善アクション"として直接解釈することができる.しかし,既存の改善アクション抽出法では,特徴量間の相関関係や外れ値リスクなど,元のデータが従う分布が持つ特性が十分に考慮されていないため,ユーザにとって実現可能な改善アクションが得られるとは限らず,改善アクションの実用性や信頼性に問題がある.そこで本研究では,実現可能な改善アクションを抽出するために,特徴量間の相関と外れ値検出スコアに基づく改善アクションの新たな評価関数を導入し,混合整数計画法に基づく解法を提案する.FICOデータセットを含む実データ実験により既存の改善アクション抽出法と比較を行い,提案手法の有効性について確認する.

2 0 0 0 OA 長崎年表

著者
金井俊行 著
出版者
以文会社
巻号頁・発行日
vol.第1, 1888
著者
金子 立 宮崎 一興
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1479-1488, 1993
被引用文献数
4 2

射精不能者に対して, さまざまな人工的精液採取法が行われているが, Brindley 法とパルス電流を用いるように改良した Seager 改良法による電気射精を, 脊髄損傷40例, 直腸癌根治術後の射精不能例1例に対して行い, その有用性を検討した. Seager 改良法では, 刺激に際して患者に与える電気エネルギーを減じるため, 正弦交流にかえ両極性のパルス電流を用いた. Brindley 法では18例中11例から精子を回収し, Seager 改良法では29例中24例から精子を回収した. 直腸癌根治術後の射精不能例1例も Seager 改良法により精子を回収することができた.<br>電気射精の副作用としては, 自律神経過反射と疼痛がみられた. 自律神経過反射は, 刺激の中止により速やかに消失し, この点でネオスチグミンのくも膜下腔注入法より安全な方法と考えられた.<br>脊髄損傷例の精液所見では, 受傷後経過期間とともに回収できた総精子数は減少する傾向がみられ, 運動率は慢性期のみならず, 受傷後1ヵ月以内の急性期の症例においても低下がみられた. したがって, 脊髄損傷における精巣, 精巣上体等の障害はかなり早期からおこる可能性が示唆された.
著者
荒金 眞佐子
出版者
玉川大学
巻号頁・発行日
2015-03-15

農学研究科
著者
木村 英明 小金井 一隆 篠崎 大 三邉 大介 藤井 正一 鬼頭 文彦 福島 恒男
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.50-55, 2000 (Released:2009-06-05)
参考文献数
22
被引用文献数
4 4

宿便性大腸穿孔の4例を経験した.症例は,男性1例,女性3例,平均年齢62,3歳で,3例は元来便秘であった.いずれも突然の腹痛で発症し,全例に嘔吐,1例に下血を認め,2例はショック症状を呈した.検査所見で,1例にfree airを,3例に腹水貯留を認め,4例とも消化管穿孔,汎発性腹膜炎の診断で緊急手術を施行した.いずれもS状結腸から直腸の穿孔で,腹腔内,もしくは穿孔部に穿孔の原因と思われる硬便を認め,他部位大腸に多量の便塊を認めた.3例に病変部腸管切除,ドレナージ,入工肛門造設術を,1例にexteriorizationを施行した.いずれも術後経過は良好で退院し,2例で人工肛門を閉鎖した.切除例3例の穿孔部な,いずれも類円形,楕円形で,病理組織学的に穿孔部周囲の圧迫像を認めた.臨床症状,手術所見,病理所見より宿便性大腸穿孔と診断した.
著者
二宮 理佳 金山 泰子
出版者
国際基督教大学 日本語教育研究センター
雑誌
ICU 日本語教育研究 = ICU Studies in Japanese Language Education (ISSN:18800122)
巻号頁・発行日
no.6, pp.3-24, 2010-03-31

本稿では、テレビ映像を用いたインタビュー調査を3名の被験者を対象に実施し、「はい」「ええ」の使い分け、および「ええ」の機能について考察を試みた。調査の結果、先行研究および筆者らの考察結果が再確認されると共に、被験者から新たな示唆が得られた。まず、「はい」には、先行研究で言われているように、「フォーマルで丁寧」、「談話設立・維持・進行」の機能、「ええ」には「同意・共感」の機能があると認識されていることが確認された。さらに筆者らがこれまで考察してきた「主張を込める」、「既知の情報に対する応答」などの「ええ」の機能を認識していると思われる回答が見られた。また「ええ」の認識には個人差があるということや、「はい」「ええ」どちらかのみを使うとその応答詞の持つ機能がマイナスに作用する結果になってしまうという側面も再確認された。「はい」のみならば「固い」、「楽しさがない」、「話しにくい」などの被験者のコメントに、それぞれの応答詞の機能がマイナスに現れてしまった様子が見てとれる。さらに、被験者は3名とも「はい」「ええ」を適宜織り交ぜて使用することが適切で自然だと指摘している。これは、先行研究および筆者らのこれまでの調査結果からは見出されなかった新しい点である。
著者
永井 貴博 吉田 仁 黒田 久泰 金田 康正
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.48, no.SIG13(ACS19), pp.214-222, 2007-08-15

並列計算機の性能向上や数値計算法の進展は,大規模科学技術計算における大きな鍵となっている。特に浮動小数点数における演算においては、計算規模が増すに従ってより多くの計算量を必要とし、計算誤差も増大する。そのために、倍精度演算より有効桁数が多い 4 倍精度演算の必要性が高まってきており注目されている。4 倍精度数の表現には、倍精度浮動小数点数を 2 つ用いて表される 128 ビットデータ型があるが、SR11000 モデル J2 上の Hitachi 最適化コンパイラにおいて、4 倍精度演算は 2 つの倍精度データ型を用いてソフトウェアによって実現されており、倍精度演算に比べより多くの計算回数を必要とする。そこで本研究では、SR11000 モデル J2 上の Hitachi 最適化コンパイラを用いて 4 倍精度演算を定量的に解析し、FMA 命令 (Fused Multiply-Add) を用いて演算回数を削減することによって高速化を行い、最大で約 1.5 倍の高速な 4 倍精度積和演算を実現した。
著者
真田 京一 吉村 一朗 金澤 和貴 萩尾 友宣 蓑川 創 内藤 正俊
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.493-496, 2016-09-25 (Released:2016-12-06)
参考文献数
6

【目的】今回Maisonneuve骨折に対し,吸収性螺子を用いて脛腓間固定を行った2症例を経験したので報告する.【症例1】63歳男性.階段を踏み外し転倒して受傷.単純X線でMaisonnueve骨折を認めた.内果骨折に対し骨接合術及び脛腓間を4.5mm吸収性螺子2本で固定した.術後1年で骨癒合良好であり内果の螺子の抜釘,吸収性螺子のヘッドの除去を行った.【症例2】53歳男性.ソフトボール中下腿外側へ他選手が乗り受傷.単純X線でMaisonnueve骨折を認めた.足関節鏡及び脛腓間を4.5mm吸収性螺子2本で固定した.【考察】従来遠位脛腓間固定には金属製螺子を使用されることが多かったが,抜釘の必要性や荷重の時期などが問題となる.吸収性螺子を使用することで,抜釘の必要性がなくなり早期の機能回復が期待できる.今回Maisonneuve骨折の2症例に対し吸収性螺子を用いた脛腓間固定を行い良好な成績を得ることができた.
著者
四方 康行 今井 辰也 鄒 金蘭
出版者
地域農林経済学会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.29-35, 2008-06-25 (Released:2011-09-05)
参考文献数
2
被引用文献数
2 3