著者
金西 計英 矢野 米雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.227-240, 1996-02-25
被引用文献数
10 3

我々は, 説明のもつ学習効果, 第三者に説明することにより説明の当事者が多くのことに気づく現象に着目し, 学習者が自分自身の問題解決について述べる自己説明の働きを利用した教育システムを開発した. 我々が開発した教育システムは, 計算機上で学習者が他の学習者に説明を行う擬似環境を与える. 学習者は自己説明環境の下で, 説明を繰り返し行う. 自己説明の繰返しは, 内省を活性化することになり学習効果が上がる. システムは,学習者の説明を評価し, 学習者にアドバイスを与える. 学習者の説明は, アドバイスを受けることにより, 変化する. 我々は, この変化を説明の洗練と呼び,システムによる学習者の説明の洗練方法について示す. 最後に, 自己説明について行った実験について述べ, 我々の提案したモデルについて考察する.
著者
金子 豊 滝沢 悦貞 川添 豪
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.94, no.410, pp.73-76, 1994-12-16

宇宙開発事業団では,将来の月面有人活動の実現に向けて,先行ミッションとして不可欠な無人探査ミッションの概念検討を実施している。無人探査ミッションは,月周回観測衛星によるリモートセンシング,月面移動探査機による地表面直接探査,地球に試料を持ち帰るサンプルリターンミッションから構成される。ここでは,月全体の地形及び元素,鉱物分布のデータ取得を主目的とした月周回観測衛星の概念検討の結果について報告する

1 0 0 0 OA 真正性の論理

著者
金田 千秋
巻号頁・発行日
pp.7-56, 2007-03

研究代表者: 金田千秋
著者
中村 肇 金光 陽一 雉本 信哉 松田 浩一 河島 浩一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
Dynamics & Design Conference
巻号頁・発行日
vol.2003, pp."150-1"-"150-6", 2003-09-16

We are developing an electromagnetically levitated vibration isolationsystem for micro vibration isolation. It supports a floating isolationtable without any mechanical contact by using active magnetic bearings to reduce vibration from a floor. The system aims to regulate the microvibration in 6 degree of freedom. Two kinds of controller are designed and confirmed to levitate the table stably by experiments. A series of simulation show that the controllers have good effect on the vibration isolation.
著者
住江 金之
出版者
公益社団法人日本生物工学会
雑誌
醸造學雜誌
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.475-483, 1931-07-15

従來澱粉質物を原料とする酒精工場では最初〓を製造する際乳酸醗酵を行はせる、又糖蜜を原料とする酒精工場では屡々醪に0.1%内外の硫酸を加へて居る。此等は何れも雑菌の侵犯を防ぐ主旨で有る事は云はずも明かな事である。此場合〓又は醪の酸度は強い程雑菌防止の目的には沿ふけれ共一方では強酸の爲酵母の繁殖並に醗酵が妨げられる事となる。それで若し酸に對し抵抗力の強い酵母の種類が有つたならば醪を強酸性にして醗酵させる事が出来るので頗る都合が宜しい。又従來の酒精工場では、醪の濃度をBallingの12度以下として居る(糖蜜を原料とする時は別であるが)若し更に濃厚な糖液中でも良く醗酵する様な酵母が有つたならば、同一設備の下に能率を上げる事が出来るので有る。上記の理由に依り耐酸性耐濃糖性酵母を心竊かに探して居たが偶然思ひついたのが著者の郷里あたりで家庭で造つて居る梅酒で有つた。此種の梅酒は普通の梅酒と大分趣の變つた製法であつて。乃ち青梅の身を削つて。一方に三盆白糖を置き。果肉に白糖粉を充分に塗抹し直ちに瓶に入れる。果肉から出た汁が瓶内に溜る。白糖は中々溶けきれないで瓶の底に堆高く積つて居る。少しも水などは加へない。それで醪の酸度と糖度は頗る高くなつて居る。斯して2-3日中に醗酵を始め1週間位で最も旺盛に醗酵し2週間位で、醗酵が終る。醗酵中の醪を採つて見ると多數の酵母が居る。上記の醪から酵母を分離してSaccharomyces屬のもの二株Mycotorula屬のもの二株を得た。Saccharomyces屬のものは何れも相當の醗酵力は有るけれ共、普通の糖度で然も酸を加へない場合には従來の酒精酵母並に臺湾研究所の396號に及ばない。併し濃糖濃酸の場合には是等よりも醗酵力が強い。又Mycotorula屬のものは醗酵力は左程強くないが耐酸性は異常に強いので將來此特性に基き何が利用の途が有るかも知れないと思ふ。兎に角此度分離した酵母は直接實用に供するには尚不充分で有るが將來多くの梅實に就て調査したならば多分は實用になる種類も探し當る事と思はれるし、更に又直接實用にならぬとしても梅實に斯様に耐酸性の酵母が居る事は学術上にも興味ある事と思ふので此處に報告する事とした。
著者
金井 昭人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.707, pp.25-32, 2002-03-04
参考文献数
12

プログラムの図式表示は,可視化プログラミングには不可欠である,木構造図一般を表現する中間言語としてDXL(a Diagram eXchanged Language for tree-structured chartds)が1995年にJISX O 130として制定されている.一方,最近では,属性グラフ文法をソフトウェア環境など,様々な分野に応用する研究が始められている.また,属性edNCEグラフ文法に基づいたDXL対応Hichartの定式化と構文解析については既に発表済みである.本論文では,属性edNCEグラフ文法に基づくHichartエディタについて述べる.
著者
徐 光哲 金子 正秀 榑松 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.7, pp.1279-1288, 2001-07-01
参考文献数
6
被引用文献数
25

似顔絵は個人の顔の特徴を端的に表現したものであり, 新聞, 雑誌での利用のほか, ホームページへの掲載, エージェントとしての利用など多くの用途が考えられる. 本論文では, 各顔部品の形状特徴, 配置に関する特徴, 及び傾きに関する特徴を個別に制御可能な, より柔軟性の高い似顔絵生成方法について述べる. まず, 眉, 目, 口などの顔部品の各々について輪郭形状に対する固有空間を求める. これとは別に, 各顔部品の配置情報に関する固有空間を求める. 次に似顔絵を生成しようとする対象顔画像について, 各顔部品の形状, 配置の各々について平均顔との差を求め, 固有空間の基底(固有ベクトル)への直交展開を行う. 直交展開により求められた係数に従って強調倍率を決め, 固有ベクトルに対する強調処理を施す. 顔部品の傾きに対しては, 平均顔における顔部品の傾きとの差を2次関数を用いて強調する. これらの結果に平均形状, 平均配置, 及び平均の傾きを加えることにより, 似顔絵の形状を得る. 生成した似顔絵に対して主観評価実験を行い, 似顔絵の生成方法としての有効性を明らかにする.
著者
三石 聖子 宮島 里美 白上 むつみ 中村 香子 金本 直子 石田 香栄子 中村 恵子 佐々木 隆一郎
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.40-41, 2008-08

平成18年度、小学校から大規模な嘔吐・下痢症発生の連絡を受けた。健康づくり支援課では食品・生活衛生課と協力して積極的疫学調査を行った。結果として、原因としては食中毒の可能性は極めて低く、ノロウイルス感染症であることが疑われた。今回の経験から、感染症、食中毒の両面からの積極的疫学調査を、適切かつ目的を明確にして行うことの重要性を痛感したので報告する。
著者
金城 政勝 源 宣之 杉山 誠 伊藤 直人 淺野 玄 金城 政勝
出版者
琉球大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

エマージング感染症の多くの病原体は野生動物や昆虫と共存し、自然界で密やかに感染環を形成している。そこで本研究では、野生動物や吸血昆虫から種々の病原体や抗体を検出して、わが国に既に侵入しているあるいは侵入する恐れのある新たなウイルス性感染症をいち早く補足し、それらの予知法を考察しようとするものである。最終年度である本年度は、岐阜及び西表島での昆虫採集を引き続き行い、それらからのフラビウイルス(日本脳炎ウイルス、ウエストナイルウイルス、ダニ脳炎ウイルス及びデングウイルス)遺伝子の検出を試みた。また、蚊由来培養細胞C6/36細胞を用いてウイルス分離も試みた。1)岐阜及び西表島における蚊の採取:本研究期間内において、最終的に20,919匹及び40,423匹の蚊がそれぞれ岐阜及び西表島で採取された。岐阜で採取された蚊のうち最も多かったのはイエカ属(80.0%)で、ハマダラカ属(17.2%)がそれに続いた。一方、西表島では、クロヤブカ属(62.7%)及びヤブカ属(32.7%)の蚊が大きな割合を占めた。2)RT-PCR法を用いた蚊からのフラビウイルス遺伝子の検出:同一のプライマー・セットを用いて日本脳炎ウイルス、ウエストナイルウイルス、ダニ脳炎ウイルス及びデングウイルスの遺伝子を検出することができるRT-PCR法により、685プール(1プール50匹、計29,966匹)の蚊からウイルス遺伝子の検出を試みた。しかしながら、目的の増幅産物を得ることができなかった。以上にことから、上記のウイルスは岐阜及び西表島に高度に浸潤していないことが示唆された。3)蚊由来培養細胞を用いたウイルス分離:C6/36細胞に接種した599プールのうち、34プールが明瞭な細胞変性効果(CPE)を発見した。このうち西表島のヤブカ属のプールから分離されたCPE発現因子について各種生物性状を調べたところ、上記ウイルスとは異なるフラビウイルスであることが示唆された。今後、このウイルスの哺乳動物に対する病原性等を詳細に検討する予定である。
著者
金野 和弘
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.205-213, 2005 (Released:2008-07-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1

本稿は,デジタル著作権管理(DRM)が生み出す経済的便益を研究する.DRMは,デジタルコンテンツに関する様々な権利を保護し,その流通を円滑化し,制作者および供給者が正当な対価を回収できる仕組みを提供するなど,デジタルコンテンツ流通を促進するために不可欠な基盤技術である.他方,DRMの導入により,利便性の低下,死重損失,参入障壁などの問題が生じることに注意しなければならない.そこで本稿では,DRMの導入による社会的な便益とコストを挙げ,それぞれに関して経済学の視点からの検討を試みる.