著者
梅亭金鵞 編
出版者
漫遊会
巻号頁・発行日
1888
著者
中島 卓三 木下 一雄 伊東 知佳 吉田 啓晃 金子 友里 樋口 謙次 中山 恭秀 安保 雅博
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Cb0737, 2012 (Released:2012-08-10)

【目的】 我々は人工股関節全置換術(以下THA)後の靴下着脱動作に関与する機能的因子について検討している。靴下着脱動作は上肢・体幹・下肢の全身の複合的な関節運動であり、先行研究では靴下着脱動作における体幹の柔軟性の影響を明らかにすることが課題であった。THA患者の靴下着脱には脱臼防止のために股関節を屈曲・外転・外旋で行う長座位開排法(以下 長座位法)と端座位開排法(以下 端座位法)があるが、両法における脊柱の分節的可動性の違いを明らかにした報告はない。本研究の目的は、THA患者での検討の予備研究として、健常成人を対象に、靴下着脱肢位の違いによる脊柱の分節的可動を明らかにするとともに、靴下着脱時の脊柱分節性をより反映しうる評価方法を検討することである。【方法】 対象は健常男性20名(平均年齢31.6±6.3歳,身長172.4±4.6cm,体重65.8±7.0kg)、靴下着脱方法は長座位法・端座位法の2肢位で行った。体幹柔軟性の評価は一般的に使用されている長座位体前屈(以下 LD)と、今回新たな評価方法として下肢後面筋の影響を排除した端座位で膝・股関節屈曲90度、腕組みの状態から骨盤を後傾し体幹を屈曲させ肩峰と大転子を近づけるよう口頭指示して行う方法(SF)で評価した。測定にはスパイナルマウス(Index社製)を使用し、長座位法・端座位法・LD・SFの4肢位について、Th1~Th12までの上下椎体間が成す角度の総和を胸椎彎曲角、L1~L5までの上下椎体間が成す角度の総和を腰椎彎曲角、仙骨と鉛直線が成す角度を仙骨傾斜角として計測した。脊柱後彎(屈曲)および仙骨前傾は正、脊柱前彎(伸展)および仙骨後傾は負で表記した。長座位法・LDは安静長座位との差を、端座位法・SFは安静端座位との差を算出した。統計処理にはSPSS(ver19)を使用し、長座位法と端座位法およびLDとSFの相違を確認するためにWilcoxonの符号付き順位和検定を用い、靴下着脱動作それぞれとLD・SFとの関連にはSpearmanの順位相関係数を求め検討した。【説明と同意】 本研究は、当大学倫理委員会の承認を得て、ヘルシンキ宣言に則り施行した。【結果】 各測定値の平均は胸椎彎曲角(長座位法:端座位法:LD:SF=37.65±23.54度:44.45±8.89度:47.10±31.40度:64.55±18.03度)、腰椎彎曲角(41.00±9.44度:32.25±7.77度:44.80±13.71度:36.75±6.74度)、仙骨傾斜角(-18.30±5.00度:-16.75±9.04度:-5.45±10.84度:-19.20±7.33度)であった。長座位法と端座位法の違いでは腰椎彎曲角・仙骨傾斜角で有意差が認められ(p<0.01)、LD とSFの違いでは全ての項目で有意差が認められた(胸椎彎曲角・仙骨傾斜角:p<0.01、腰椎彎曲角:p<0.05)。また長座位法とLD・SFの関係では、LDの仙骨傾斜角(rs=0.77、p<0.01)で相関を認められた。端座位法とLD・SFの関連性では、SFの腰椎彎曲角(rs=0.72、p<0.01)・仙骨傾斜角(rs=0.52、p<0.05)で相関を認めた。【考察】 着脱肢位の違いによる脊柱の分節性では腰椎彎曲角・仙骨傾斜角が異なっており、下部体幹の分節性に違いがみられた。宮崎ら(2010)は、LDはSLRを代表とするハムストリングスや股関節の柔軟性を反映し、脊柱の柔軟性まで反映し難いと報告している。今回の結果からも長座位法は下肢の柔軟性の影響により、腰椎の後彎・仙骨の後傾の可動性が必要であると考えた。しかし、THA患者の場合では腰椎前彎、股関節屈曲制限を呈することが多いため、胸椎の後彎やその他の部位での代償が必要であると考えられた。一方、体幹柔軟性の評価方法の比較ではLDとSFは胸椎・腰椎・骨盤すべてにおいて異なった分節性であることが確認された。また、長座位法とLDの仙骨傾斜角で相関を認め、端座位法とSFの腰椎彎曲角・仙骨傾斜角で相関を認めた。LDは下肢の柔軟性の影響により仙骨の分節性を反映する評価方法であると考えられた。一方、SFに関しては端座位での腰椎・仙骨の分節性を反映し得る体幹柔軟性の評価方法であると考えられた。しかし、いずれの結果も健常人での比較であるため、股関節やその他の部位による多様の運動方略を持ち合わせていると考えられる。今後は股関節や腰椎の可動制限を認めるTHA患者を対象として測定を行い、着脱肢位の違いによる体幹分節性の違いを明らかにし、体幹の柔軟性を反映しうる簡便な評価方法を検討していきたい。【理学療法学研究としての意義】 体幹柔軟性評価としてLDとSFは脊柱分節性に違いがあった。靴下着脱肢位の違いによって、その評価方法は使い分ける必要があると考えられた。
著者
長 秋雄 国松 直 金川 忠 藤井 真希 横山 幸也 小川 浩司 田仲 正弘
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7-8, pp.413-447, 2009-08-05 (Released:2013-08-05)
参考文献数
36
被引用文献数
2

初期地圧は,地下岩盤開発における地下構造物の建設・維持の安全性に必要な情報として,これまで測定されてきている.しかし,過去に実施された測定結果は非常に貴重なデータにも関わらず,データベース的な意味でそれらを収集整理した文献は見当たらない. 本論文では,過去に公表された75 論文に掲載された初期地圧測定結果について,初期地圧の値とともに初期地圧状態の考察において必要と思われる項目(例えば,測定位置の被り深さ,岩種など)を収集・整理した.また,可能な限り測定位置の応力状態が理解できるように,公表されたデータから三次元主応力とそれらの方向余弦・6 応力成分・水平面内主応力・鉛直応力等を計算し,データベースとしての視点のもとに一覧表形式で表示した. 収録データをもとに,初期地圧と被り深さとの関係,初期地圧と測定標高との関係,初期地圧と岩級との関係などについて,岩種を区分(堆積岩,火成岩,変成岩)して検討を行った.
著者
太田 裕也 金岡 晃 森 達哉
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2016-SPT-17, no.19, pp.1-6, 2016-02-25

視覚障害者や高齢者は今日の情報社会における基本ツールであるパソコンやウェブの利用においてハンディキャップを抱えている.このようなハンディキャップを技術的手段によって克服するためには,アクセシビリティの確保が急務である.一方,そのようなハンディキャップを持つユーザに対してもセキュリティを確保する必要がある.しかしながらアクセシビリティとセキュリティがどのような相関を持つかは自明ではない.本研究は特に視覚障害者に焦点をあて,アクセシビリティとセキュリティの相関に着目する.そのような視点に基づく研究は非常に数が少なく,著者らが知る限り唯一の例が 2015 年に米シラキュース大学の研究者らによって報告されている [4].本研究は上記の先行研究をベースとして,異なる人種,異なる言語,異なる支援ツールにおいても同様の結論が得られるかを検証する.具体的には 10 名の視覚障害者と 9 名の健常者からなる被験者グループを構成し,ウェブサービスの認証にかかわる操作をする際の成否や成功するまでに要する時間を計測する.実験の結果とインタビューを通じた質的分析を組み合わせ,認証を必要とするウェブページを利用する際に障害者が経験する困難性や解決すべき技術的課題を明らかにする.また,先行研究になかった新規な知見として,視覚障害者の中でも異なる世代間では結果に大きな差異が存在することを示す.
著者
河村 善也 吉川 周作 阿部 祥人 古瀬 清秀 樽野 博幸 金 昌柱 高 星 張 穎奇 張 鈞翔 松浦 秀治 中川 良平 河村 愛
出版者
愛知教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

東アジアのうち,北海道を除く日本本土では後期更新世~完新世に多くの種類の哺乳類が絶滅しているが,その絶滅期はMIS 3 からMIS 2 にかけてで,大型種だけでなく小型種も絶滅している.絶滅は短期間に急激に起こったのではなく,比較的長い期間に徐々に進行したようである.この地域ではずっと森林が維持され,環境変化が穏やかで,人類の影響もさほど強くなかったことが,そのようなパターンをもたらしたと考えられる.琉球列島では島ごとに絶滅のパターンが異なり,ここでは人類が絶滅に深くかかわっていると推定される.中国東北部では,ヨーロッパでのパターンに似た絶滅が起こったが,中国中・南部では絶滅はそれより限定されたものであったようである.台湾や韓国では,まだ研究が十分ではない.
著者
津金 達郎 牧野 州明 三宅 康幸 高橋 康
出版者
特定非営利活動法人日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.49-61, 2006-02-28
被引用文献数
4

The September 2004 eruptions of Asama volcano, central Japan, ejected essential materials such as pumice with bread crust on September 1st and scoria on September 23rd. The textural and chemical analyses on the materials reveal the crystallization processes in a deep magma chamber and a shallow vent. Two distinct stages of crystallization can be recognized in size distributions and morphology of plagioclase phenocryst and microlite both in the pumice and scoria. First stage (range I ): In a deep magma chamber, pyroxene phenocryst began to crystallize out at 1150℃, and then pyroxene and plagioclase continued to nucleate and grow slowly. Second stage (range II) is divided into two sub-stages for pyroxene or three (range IIa-c) for plagioclase. II a: Magma left the chamber and rose slowly through the vent with ever increasing nucleation rate. II b-c: In a shallow vent beneath the crater, numerous plagioclase microlites like swallow-tailed shape precipitated rapidly under a high undercooling condition induced by decompression. Plagioclase microlite in the pumice and scoria developed a characteristic population density like a bell with a peak at the grain size of 0.003mm, which is interpreted to reflect a decrease in nucleation rate of plagioclase, in response to crystallization and establishment of equilibrium during the time duration when the magma stayed in the vent. Magmatic temperatures estimated from plagioclase-glass equilibrium decreased to 850℃ before the September 1st eruption. The similarity in crystal size distribution of the pumice and scoria implies that they had a common ascent history, although groundmass in the scoria has lower crystallinity than that in the pumice, suggesting that the magma of the Sept. 23rd eruption stood lower in the magma column than the Sept. 1st magma.
著者
金子 亜美
出版者
日本音楽学会
雑誌
音楽学 (ISSN:00302597)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.14-29, 2014-10-15

This paper aims to build up a theory of communication around sounds and their contexts. To this end, the author will indicate the significance of indexical (non-semantic; or non-referential) aspects of sounds which mediate human communications. The first section focuses on the way in which human voices mediate communications which have no semantic basis. In order to explain why these communications can be understood by each other, some linguistic anthropologists focus on the non-semantic aspects of the voices. The theoretical basis, Silverstein's perspective, will be introduced in the second section. He shows the importance not only of referential signs with semantic meanings but also of non-referential signs, or indexical signs, which include such as intonation and voice quality with (meta) pragmatic meanings. The third section critically discusses Brigg's analysis on healing ritual, which based heavily on Silverstein's theoretical perspective. The last section indicates some implications of the discussion on current ethnomusicological studies. In this discipline, especially since 2000s, researchers tend to emphasize the cultural factors surrounding sounds, rather than to depend upon their unique musicological studies about sounds themselves. In contrast, the author claims that it is significant to refer to Silverstein's theory of communication in order to explore the way how sounds and contexts which they indicate interact each other.
著者
金丸 裕亮 豊嶋 章宏 奥村 紀之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.81, pp.29-33, 2014-06-07

TwitterやFacebook,ウェブログ等のソーシャルメディアが広く利用されるようになり,それに伴いソーシャルメディア上でのトラブルも年々増加している.ソーシャルメディア上では,不用意な発言によってたちまち炎上してしまう.本研究では, Twitterに着目し,大量のログデータから他者が受け取るイメージ(感情)を抽出することで,ソーシャルメディア上で形成される発信者の性格(表層心理)を推定する手法について検討している.実験として,ある発信者のログデータを感情判断システムによって解析し, Big Threeモデルとの対応を行うことで,ソーシャルメディア上での発信者の性格を推定している.
著者
種樹家, 金太
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2], 1827
著者
齊藤 貴浩 金 性希
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.339-350, 2009
被引用文献数
5

近年,高等教育の現場ではe-Learningが広く導入されてきている.それに応じてe-Learningの研究も盛んに行われているが,過去の研究で得られた知見が十分に共有され,また十分に活用されているとは言い難い.本研究では,高等教育におけるe-Learningに関する研究結果を収集し,それらを用いてe-Learningの効果に関する総合的分析を行った.収集した研究結果は過去12年間の136の論文であり,その中からメタ分析に使用可能な24の研究結果が抽出された.分析の結果,平均効果サイズは0.420であり,e-Learningには中程度の効果があることが明らかとなった.さらに,重回帰分析の結果,実験設定として動機付け関連度が高い方が,そしてメディア活用度が低い方が,学習効果が高いことが明らかになった.さらに,プレ・ポストの実験設計自体が実験・統制群の実験設計よりも効果サイズを高める影響を持っていることが明らかになった.
著者
金 相集
出版者
一般社団法人社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会学会誌 (ISSN:09151249)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, 2003-03-31

近年の情報技術を用いた電子メディアの飛躍的な発展は,われわれのコミュニケーション環境を一変させている。また,電子メディアがもたらす社会や文化は益々複雑にその様相を変えており,それをある一定の枠組みのなかで論じることはかなり困難な作業になっている。これらの問題を乗り越えるためには,変容しつつあるメディア空間を様々な観点から観察し分析する努力が求められている。本論文では,2000年の韓国国会議員選挙中に高まった「不適格な政治家を落選させようとした」市民運動としての「落選運動」に焦点をあて,この運動をめぐる新聞報道とインターネット(BBS)上での発信内容を分析しつつ,既存メディアとしての新聞とニューメディアとしてのインターネットの関係を明らかにすることを目的とした。第2章では,まず,われわれの社会が今まで経験し,そしてこれから経験していくメディアコミュニケーションの変化の位相を明確に捉えることを目的とし,各メディアの持つ特性について考察した。次に,メディア間で生じつつある融合やミックス,そして相互作用といったメディアコミュニケーションの変化の要因について述べた。最後に,メディアコミュニケーションの変化に欠かせない要因として,メディア環境の地域的特性を取り上げて論じた。第3章では,韓国における新聞とインターネットの特性について考察した。特に,新聞とインターネットを取り巻く環境を社会・政治的な面に注目しながら,主に両メディアの発展過程を中心に述べた。新聞においては,まず,日本による植民支配から解放後の新聞の発展過程を述べた後,その過程から生じた政治との癒着問題と政治権力から独立しようとしたマスメディアの改革運動を中心に韓国社会における新聞の特性を概観した。一方,インターネットにおいては,インターネットが韓国で急速に普及した原因と韓国社会におけるインターネットのもつ意味について論じた。第4章では,落選運動の期間中報道された新聞の内容と同期間行われたインターネット上での議論の相互参照の関係に着目し,1)新聞とインターネットの間に,言説の相互参照の関係はどのように行われるのか,2)メディア間の相互参照の結果,各々のメディアの発する言説はどのような変化をみせるのか,3)このようなメディアコミュニケーションの変化は,世論形成にどのような影響を及ぼすのか,という3つの観点で分析を試みた。その結果,新聞はインターネット空間で交わされる議論の主な情報源として用いられており,逆にインターネット上での議論及び話題も新聞に影響を及ぼしたという結論が得られた。また,このようなインターネットと新聞の発する言説の相互参照関係によって,一部の新聞においてその報道内容に変化が生じていることが確認された。第5章では,本論文の要約と今後の課題について述べた。本論文で分析した結果の全体的な考察を通して,メディア間の相互参照の関係がどのように地域社会の世論形成過程に影響を及ぼしているのかについて議論した。
著者
松澤 和光 阿部 明典 笠原 要 金杉 友子
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.224-225, 1997-09-24

「言霊(ことだま)」-古来より日本人は言葉の持つ不思議な力/能力をそう呼んで, 敬い, 大切に扱ってきた。日本語には同音異義語や, 音の組み合わせだけで意味をなす擬音語/擬態語の類が多い。また, 漢字という表意文字を使用することによって, 音のみならず視覚的に何かを訴えることのできる言語てもある。日本語はまさに「とほうもない可能性を有する天才」といえるだろう。その天才ぶりを証明するかのように, 日本には日本語の特性を利用した「言葉遊び」的なものが数多く存在する。古くは短歌の中に見られる表現技法から, 今日においてもよく見られる「しりとり」 「回文」まで, その在り様は多岐をきわめる。しかし, 昨今の科学技術文明の中, テレビ等の映像メディアの出現て, 我々現代人はこうした「言葉に対する敬虔な気持ち/ゆとり」を失って来つつあるように思われる。さて, 時代はまさにネットワーク&マルチメディア社会へ突入しようとしている。この人類が未経験の新世界の入り口に立って, 人々はある種の戸惑いや恐れを感じているのてはないか。こうした心理的障壁を取り除ぎ, 人々が科学技術と調和した豊かな社会生活を創り出していくためには, 新時代にふさわしい新しい「言葉遊び」の文化を創世していくべきではないか。当研究所では, 人と人の豊かなコミュニケーション社会を実現するため, 「言葉を工学的に取扱う技術」について研究してきた。この成果の1つの応用として, コンピュータに人間と同じような言葉遊びをさせることに成功した。この技術を利用すると, ネットワークを通じてコンピュータや見知らぬ人と色々な言葉遊びを行なえる。そこで, こうした言葉遊び文化の発展と, 技術的成果の新たな適用性を探るため, 首葉を扱う技術を利用した新しい「言葉遊び」のアイデアを, ネットを通じて募集するコンテストを開催した(図1)。このコンテストと募集結果について技術的に考察する。