著者
佐々木 克孝 山根 美佐雄 阿部 良夫 野矢 厚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. C-II, エレクトロニクス, II-電子素子・応用 (ISSN:09151907)
巻号頁・発行日
vol.78, no.3, pp.113-118, 1995-03-25
被引用文献数
8

Ta_2N陽極酸化膜キャパシタの有する高耐熱な特徴が,酸化膜厚を薄くした際にどの程度まで維持できるかを明らかにするため,化成電圧を低減させて作製したキャパシタのtanδ,容量温度係数および漏れ電流特性に及ぼす熱処理温度の増加の影響を検討し以下の知見を得た.80V程度まで化成電圧を低減させた陽極酸化膜キャパシタでも,熱処理温度が400℃までの範囲であればtanδと容量温度係数に熱劣化は生じない.漏れ電流特性についても,化成電圧を低減させても定性的に同様な傾向を示し,電気伝導機構に変化はない.一方,80V化成したこのTa_2N陽極酸化膜キャパシタの漏れ電流特性は,熱処理温度300℃まではほとんど変化しないが,350℃では急増する.しかしながら,同じ静電容量が得られる160V化成したTa陽極酸化膜キャパシタと比較すると,この80V化成したTa_2N陽極酸化膜キャパシタは,tanδ,容量温度係数,漏れ電流のいずれの点でも耐熱性が大幅に改善される.以上のことにより,Ta_2N化合物の利用は酸化膜を薄くしても耐熱性を保持するうえで極めて有効な方策となることを明らかにした.
著者
佐々木 崇明 鈴木 信之 押味 直人 阿部 孝男 今井 彰男
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
埼玉ブロック大会(講演会)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2005, no.1, pp.139-140, 2005-11-25

弊社は、金属加工材の各種めっき処理及び熱処理を行う表面処理加工業の総合メーカーです。近年、環境問題がクローズアップされており、環境負荷物質低減の見地より脱クロムめっき技術の関心が高まっています。当社では、ニッケルを基調としためっき処理と熱処理を組合せた新技術を開発することが出来ましたので、以下概要を紹介します。
著者
小森 麻央 阿部 秀尚 橘 恵昭 山口 高平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.709, pp.41-42, 2001-03-12

知識発見プロセスは,大きくデータ前処理とデータマイニングに分けられる.本稿では,属性処理と属性値処理に焦点をあてて,シーズ属性に基づく属性集合の決定方法について実験を行い,評価した.属性選択法としては,すべての属性の組合せを探索することはごく小規模な問題でしか現実的でないため,属性の出現頻度を考慮した少数のシーズ属性集合に,属性値処理を適用し,その中から最良のものを初期属性集合とし,さらに逐次的に他の属性を付加しながらよりよい属性集合を選択していく方法を採用した.小規模な野球のデータに対してはこれらの方法論は有効であった.今後はもっと大規模なデータ集合に対しても実験を行い,より一般的な知見を得,前処理の支援環境に結びつけることが目標である..
著者
阿部 康久
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.23-48, 1999
被引用文献数
1

The purpose of this article is to analyze the occupational structure of Chinese workers during the 1920s in Tokyo Prefecture, paying particular attention to the nature of the labor market and to the impact of local community kinship on residential patterns. The data which the author uses were obtained from the Foreign Affairs Section of the Japanese Ministry of Foreign Affairs. The results of the paper can be summarized as follows: First, the author notes that most Chinese workers were employed in the construction and labouring sectors. While the occupational structure of traditional Chinese society has been explained in terms of chain migration, the present paper approaches this issue from a political economic view of the labor market. Thus, the author identifies the interrelations between the occupational structure of the Chinese and their labor market. At that time, heavy and chemical industrialization had occurred, infrastructure had developed and the wage levels of Japanese workers within the economy had been rising. Secondly, as a result, Chinese residential patterns were influenced by the localization of their labor market. Indeed, many Chinese workers were segregated in the Sumida and Ara basins. In these areas, manufacturing plants were concentrating, and a great deal of energy resources and raw materials were being imported. Therefore, low-waged labor generated the greatest proportion of their employment. Consequently, these workers lived closer to those plants and Chinese communities were formed in these districts. Thirdly, there were many Chinese communities other than in the Sumida and Arakawa districts. These were composed of construction workers working outside of Tokyo Prefecture and itinerant traders, for they had to live close to such persons as contractors, employers of itinerant traders, friends and so on. Fourthly, these concentrations of Chinese residents were reinforced by some ecological factors. For example, the occupational form of itinerant traders was based on the relationships between employers and vendors and affected their residential patterns. Thus, different groups of itinerant traders from Shandong, Zhejiang and Hokkien Provinces organized their own communities in Tokyo Prefecture. On the other hand, cooks and barbers tended to rely on kinship in the local Chinese community. However, some cooks and barbers worked for Japanese owners probably to obtain better working conditions. Indeed, there were approximately 500 Japanese owners of Chinese restaurants in Tokyo Prefecture and they provided the Chinese with considerable job opportunities. In addition, these factors resulted in a further dispersal of Chinese cooks. Lastly, the author examines how Japanese Government employment controls affected residential differentiation. During the early 1920s, it is noted that there were loopholes in the law, antipathy toward Chinese people within the Government, and a lack of integrated regulations related to their activities among Prefectures. Therefore, it can be said that employment regulations were fragmented at that time and that these in turn came to influence the occupational and residential patterns of Chinese people in Tokyo Prefecture from the late 1920s.
著者
篠崎 翼 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.66, pp.81-88, 1997-07-18
被引用文献数
5

我々は規則合成音声をインタフェースに利用して、システムを使う気になるとかシステムに親しみを持てる等といったユーザフレンドリーなシステムを実現したいと考えている。本稿では、ユーザの入力に対するシステムのリアクションを合成音声で出力し、1から3モーラ程度のリアクション音声の韻律とそれから受ける印象とを検討した。その結果、言葉による合成音声の印象の違いは小さく、韻律による合成音声の印象の違いが大きいことがわかった。また、韻律を適切に調整した合成音声を付加することにより意図した印象を規則合成音声に与えることができる見通しを得た。In this paper, we report a strategy that enhances user friendliness using synthesized speech. We investigate user's impression that is caused by a system response using synthesized speech. Experiments were performed using a kind of a question and answer system. In the experiments, a system asks questions by synthesized speech, human inputs an answer using a mouse device, then the system outputs one or two syllable synthesized speech. The experiment results shows prosodic parameters (fundamental frequency and duration) are important to represent impressions such as kindness, fun, confidence and so on. On the other hand, phonemes in the syllable have little influence to the impressions.
著者
牧野 秀夫 森下 文仁 阿部 好夫 山宮 士郎 長谷川 勝 石井 郁夫 中静 真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.11, pp.3094-3100, 1997-11-25
被引用文献数
12

3次元物体の実時間音声案内を目的に, 同一形状でも種類の異なる物体の識別が可能な音声案内方法を検討した. 具体的には, 従来開発してきたテレビカメラによる図形情報案内システムを基本とし, 更に物体識別には従来の画像処理による方法に代わり, バーコードを用いることとした. しかし, 物体に通常のバーコードを貼付する方法では, 視覚障害者用教材を他の障害者教育に応用する場合問題があり, また日用品等に応用した場合はプライバシー保護の点からも適切ではない. そこで, 通常の可視光領域では検出されず赤外線にのみ優れた反射特性をもつ顔料を用いたバーコードを作成し, これを物体識別用に用いる方法を考案した. 実験では, 識別用の積み木表面に貼付した見かけ上同一色のバーコードから個々の情報が自動的に読み取られ, 更にパーソナルコンピュータに接続された音声合成装置から3秒以内に物体案内情報が出力されることを確認した. 本論文ではリ非可視型バーコードの具体的な検出方法と音声案内結果について報告する.
著者
石川 健 小嶋 良朗 阿部 喜 宮武 秀樹 小栗 宏次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.406, pp.1-4, 2006-11-28
被引用文献数
4

ITS (Intelligent Transport System:高度道路交通システム)の研究分野の1つに,事故を未然に防ぐことを目的としたドライバの行動予測がある.従来この研究では,速度・ペダル踏み量といった車両データ等を基にモデリング・解析が行われていた.しかし,人の行動は心理状態に大きく影響を受けることが知られており,運転時にもその影響が出ることが考えられる.そこで,本研究ではドライバの生体信号より「急ぎ」と「通常」の2状態の推定を行い,状態ごとに適用する運転行動モデルを切り替える手法を提案した.モデリングはDynamic Bayesian Networkを基に行い,ドライバの停止行動の予測を試みた.ドライビングシミュレータを用いた実験では,運転中のドライバの心電図解析から急ぎ心理状態と通常心理状態を推定した.その後各々の状態に合わせた運転行動モデルを適用して予測を行った.その結果,状態を考慮しない場合と比較して,早期に停止時刻を予測できることを示した。
著者
名久井 忠 櫛引 英男 阿部 亮 岩崎 薫 早川 政市 仲野 博之
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.300-307, 1975-12-25

十勝地方で栽培されたとうもろこしの早生品種「ヘイゲンワセ」,「ホクユウ」と晩生種「交8号」,「ジャイアンツ」について,栽培ならびに動物試験による栄養価の査定を行ない,それぞれの特性を比較検討した。(1)子実重歩合は「ヘイゲンワセ」が60.9%,「ホクユウ」が47.3%,「交8号」が31.6%,「ジャアンツ」が20.6%であり,早生品種が明らかに高かった。(2)乾物収量は晩生種が多いが,栽植密度の増収に対する影響をみると早生種が勝っていることから,栽培密度を高めることにより,晩生種の水準まで向上させ得るものと推察された。(3)サイレージの品質は良質であり,その評点は早生種が明らかに優れていた。(4)消化率は,早生種が晩生種よりも乾物が7〜10%程度高く,エネルギーにおいても同様の傾向が認められた。(5)TDNおよびDEについてみると,「ヘイゲシウセ」は69.4〜71.6%および3.12〜3.16kcal/g.DM,「ホクユウ」が67.0〜70.7%および3.14kcal/g.DM,「交8号」が61.1〜62.1%および2.90〜2.93kcol/g. DM,「ジャイアンツ」が60.7〜60.9%および2.69〜2.89kcal/g.DMであり,早生品種が優れていた。(6)10aあたりのTDN収量(密植区)は「ヘイゲンワセ」が655kg,「ホクユウ」が792kg,「交8号」が692kg,「ジャアンツ」が621kgであった。また,可消化粗デンプンは早生品種が239〜274kgであるが,晩生品種は106〜153kgと,前者が明らかに多かった。
著者
阿部 亮 名久井 忠 櫛引 英男 石栗 敏機 岩崎 薫 早川 政市 仲野 博之
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.291-299, 1975-12-25
被引用文献数
2

ヘイゲンワセ,交8号,ジャイアンツの3品種のとうもろこしを9月6日以降,ほぼ10日間隔に経時的に採取し,飼料価値および収量の調査をするとともに,それらの品種を含む15点のとうもろこしサイレージについて飼料値価の調査を行なった。その結果,乾物率,子実含量および収量について品種間に大きな差異が見出された。また,いずれの品種も収量は9月24日以降ほぼ一定となったが,その後も乾物に占める子実割合は増加した。また,とうもろこしサイレージの飼料値価について見ると,可消化粗蛋白質,可消化粗脂肪の含量は品種間で大差なく,TDN含量の大小に関しても大きな位置を占めず,可消化全炭水化物の含量がTDN含量の大小に大きく響いた。可消化全炭水化物の中味について見ると,デンプン,単少糖類などの可消化非構造性炭水化物と可消化構造性炭水化物の割合で,試料間に大きな差異が見られた。熟期が進むにつれて構造性炭水化物の消化率は減少の傾向を示し,その可消化量も減少するが,逆にデンプン含量が増加するため,可消化非溝造性炭水化物と可消化構造性炭水化物含量との間には高い負の相関(r=-0.91)が認められた。また,粗蛋白質,粗脂肪,構造性炭水化物の含量と可消化量との間には,いずれもr=0.95以上の有意(P<0.01)の相関関係が得られた。
著者
阿部 健志 渡邊 敏正
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.10, pp.41-48, 1998-01-30

矩形双対グラフを用いたプリント基板レイアウト設計では,各部品矩形内に部品を配置し,部品端子間の配線として,まず,対応する端子矩形間を配線矩形を通るパスで結ぶことを行う.配線を完了するためには,端子矩形まで到達している配線を更に部品矩形内部におかれている部品の実端子まで延長しなければならない.各部品矩形は対応する部品がその内部に配置可能となるような大きさ以上であることは必要である.しかし,前述の配線延長がその内部で可能である形状まで部品矩形の拡大が生じるかもしれない.その際には最小の拡大に抑えることが望まれる.本研究では,いま述べた意味での部品矩形サイズの下界値を求めるために,非交差道を用いた配線領域の見積り手法を提案し,その有効性を実験により評価する.In designing layouts of printed wiring boards with rectangular dualization, layouts are produced by placing elements within corresponding element-rectangles and by routing among terminals. Routing is separated into two stages. The first stage is to obtain wiring among terminal-rectangles. The second stage is done within each element-rectangle and is to find paths, each connecting arm actual pin of the element in this rectangle and the corresponding auxiliary terminal in each terminal-rectangle. The size of each element-rectangle has to be. large enough to make the second stage rotting possible, while this size should be kept as small as possible so that the total size of the board may be minimized. The subject of the paper is to propose a method' of estimating the smallest possible size of a given element-rectangle in which the second stage routing can be completed. Experimental results are provided to show capability of the proposed method.
著者
阿部 浩一
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.103, no.6, pp.1096-1120, 1221-1222, 1994-06-20

In this article, the author examines the relationship between feudal powers during Japan's Sengoku period (sengoku daimyo) and local society under their rule from the aspect of taxation, focussing on the function and actual operation of "kura" 蔵 (storehouses), which were the centers for the collection, inventory control and fiscal allocation of taxes. In the first chapter, the author offers the case of kura in the territory of the Gohojo 後北条 family in order to examine their fundamental role during the period. The Gohojo established kura at all of the castles in its territories, including the family's main residence, for covering its fiscal expenditures, particularly okuradashi 御蔵出, the salaries paid to its vassals. The management of kura was relegated to either an administrator/vassal (kura-bugyo 蔵奉行) or local deputies (daikan 代官). Next, the author focuses on how kura dealt with taxes in arrears. The most important function of local deputies was the collection of taxes and duties, to the extent that they were made responsible for the payment of all taxes, whether actually collected or not. In consideration of such a heavy burden, local deputies were allowed to take security in place of unpaid taxes or deal with arrears as unpaid loans and charge interest on them until they were remitted in full. Moreover, the Gohojo carried out normal lending activities on the local level using the rice and currency stored in their kura. In the second chapter, the author pursues the function of usury centering around kura, and discovers various forms, such as kuramoto 蔵本, kurakata 蔵方, senshu 銭主 and doso 土蔵. For example, kuramoto were borrowers protected by the Gohojo itself, the daimyo assuming responsibility for "loans" in the case of tax arrears. This indicates a position of privilege within the daimyo's sociopolitical structure. In chapter three, the author presents similar examples in the management of kura within the territories of the Kai-Takeda, Imagawa, Tokugawa, and Asai families. He also shows cases in which usurers were appointed to the position of daikan under exemptions from provisions in edicts cancelling debts (tokuseirei 徳政令). On the other hand, daikan were able to use security and interest accumulated in the collection of unpaid taxes for their own personal lending activities. It was in this way that kura under the Sengoku daimyo functioned as tax storehouses, fiscal organs and usurious lending institutions. In conclusion, the author reviews the role and significance of kura in premodern Japan, tracing the history of its lending functions back to ancient times, when it was a clearing house for agricultural promotion and reclamation (kanno 勧農) loans.
著者
茶木 修一 清末 悌之 中濱 清志 秦泉寺 浩史 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.156, pp.55-60, 2008-07-17

日本市場におけるキーテレホンシステム、所謂ビジネスホンは1969年に製品化され、以後、1980年代前半の電子化、1980年代後半のディジタル化などを経て現在に至っている。本稿では、ビジネスホンのマルチライン機能をCSCW(Computer Supported Cooperative Work)の観点からとらえ、音声を中心としたオフィスワーカ間のコラボレーションサービスを、今後求められてくると想定されるIPプロトコルのネットワーク上に構築する場合に、どのような管理対象に対してどのような管理方法を用いるべきかについて考察する。多様なサービスを柔軟に構築することができるフレームワークをめざす。
著者
茶木修一 清末 悌之 中濱 清志 秦泉寺浩史 阿部 匡伸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.70, pp.55-60, 2008-07-17

日本市場におけるキーテレホンシステム、所謂ビジネスホンは 1969 年に製品化され、以後、 1980 年代前半の電子化、1980 年代後半のディジタル化などを経て現在に至っている。本稿では、ピジネスホンのマルチライン機能を CSCW (Computer Supported Cooperative Work) の観点からとらえ、音声を中心としたオフィスワーカ間のコラボレーションサービスを今後求められてくると想定される IP プロトコルのネットワーク上に構築する場合に、どのような管理対象に対してどのような管理方法を用いるべきかについて考察する。多様なサーピズを柔軟に構築することができるフレームワークをめざす。A key telephone system and a so-called business phone in a Japanese market are commercialized in 1969, and have arrived through the computerization in the first half of the 1980's and the digitalization in the latter half of the 1980's. In this paper, it is considered what kind of method of management to base when constructing it on the network of the IP protocol assumed to use the multi-line functions of the key telephone system from the viewpoint of CSCW (Computer Supported Cooperative Work), and for the collaboration service between office workers that centers on the voice to be going to be requested in the future. We aim at the framework that can flexibly construct various services.