著者
大平 栄二 阿部 正博 小松 昭男 市川 熹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.586-595, 1993-03-25
被引用文献数
5

本論文では,自然言語によるデータベース検索を主なタスクとするシステムを対象として,制限の少ない柔軟なユーザインタフェースを実現するための対話制御の枠組みについて述べている.ここでは,(1)まず対話管理の有効な方式の一つである発話対に基づいた対話管理法を,発話と発話対との間の結合関係をも統一的に扱うことが可能な枠組みに拡張するこにより,利用者とシステム間の対話の主導権を柔軟に制御することを可能とした.(2)更に,ATMSをベースとした非単調推論を適用することにより,利用者からの入力の解釈を誤った場合にも,その修復が可能な対話制御の枠組みを示した.これにより,効率的で,対話性の優れた検索システムを実現可能である.
著者
米倉 英晃 渡辺 秀明 阿部 精順
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-09-05

パルスレーダにおいては、その用途に応じて、Low、Medium及びHigh-PRFの各モードで送受信を行っている。このうち、High-PRFでは、高い平均電力での送受信が可能になる等の利点があるが、送信デューティが高いためブラインドが多く、この間に受信される信号を損失してしまう欠点があった。一方、我々は、同一プラットフォームにおける各種電波器材間等の干渉波(送信波の受信空中線への回り込み)を抑圧し、同時送受信を実現することを目的として、近接した送受信空中線間において、干渉波を抑圧しながら目標波を検出可能とするアダプティブ信号処理を用いた同時送受信実験装置を試作した。図1に本装置の基本原理を示す。今回は、本装置に用いた同時送受信技術をHigh-PRFレーダに応用することにより得られる効果について考察したので報告する。
著者
筒井 美紀 本田 由紀 阿部 真大 櫻井 純理 櫻井 純理 堀 有喜衣 居郷 至伸 御旅屋 達 伊藤 秀樹 福田 詩織 田近 恵子 喜始 照宣 小柏 円
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

地方分権化は就労支援政策においても進められているが、その理念と実践は労働法制・行政組織法と矛盾しており自治体と支援機関は構造的ジレンマを強いられている。しかし関係者はその相対的自立性によって、法やルールの柔軟な解釈や資源の転用戦略を駆使するとともに、社会本体の変革意識を有している。とはいえ労働市場に関しては、進んでいない。変革的ビジョンを解釈する文化的資源の不足が、政治的迷走を引き起こしている。
著者
関田 健太郎 阿部 真吾 向井 信彦 小杉 信
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.27, no.21, pp.13-16, 2003-03-18
被引用文献数
1

本報告では,操作者の手振り動作を用いた,直感的なユーザインタフェースを持つ三次元モデリングシステムの構築及び評価について述べる.三次元形状モデリングに最少限必要な機能を抽出すると共に,抽出された機能を実装することによりシステムを構築した.人間の手振り操作を用いたユーザインタフェースとしてデータグローブが最適ではあるが,反力を持つハプティックデバイスは非常に高価であるため反力を持たないデータグローブをユーザインタフェースとして採用した.従って,反力に代わる物体との接触伝達手段として視覚的補助情報の提示手法を提案する.また,手振り動作による入力では手ぶれなどの影響を受けやすいことから,仮想空間上にあるモデルの動きに制約を加えることにより,手ぶれの影響を極力回避する方法も提案する.本システムを用いたモデリングを行うことにより,視覚情報の提示及び動きの制約がモデリングにとって有効であるであることを確認した.
著者
阿部 武彦
出版者
北大史学会
雑誌
北大史学 (ISSN:04410874)
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-15, 1954-01
著者
阿部 秀樹
出版者
東北公益文科大学
雑誌
東北公益文科大学総合研究論集 : forum21 (ISSN:18806570)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.A137-A143, 2004-05-30

本稿は、現代英語の主要方言と非母語話者の母音の特徴を取り上げ、内在する音韻構造を論じながら、発音指導における標準表記の可能性を考察する試論である。英語は今や全世界に通用する国際化した言語としての側面と、世界の各地でそれぞれの地域の文化を背負いながら特殊化し自立した英語としての側面を併せ持っていることに鑑み、わが国の英語教育、とりわけ発音指導におけるモデルとしては、主要方言のいずれか一つを規範とするのではなく、英語母音に関わる音韻構造の分析に基づいた標準表記がより妥当であることを提案する。
著者
佐藤 寛修 阿部 清彦 大山 実 大井 尚一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.507, pp.15-20, 2006-01-05
被引用文献数
7

筆者らは, 自然光下でビデオカメラ1台とパソコンのみによる, 重度肢体不自由者向けの視線入力システムについて研究している.その応用として, コミュニケーション支援を目的に, 12個で構成される複数の指標群を切り換えることにより文字を直接選択する方式の, かな漢字変換が可能な文字入力システムの開発についてすでに報告している.このシステムを拡張して, ファイル操作や各種アプリケーション操作などWindowsの汎用的な操作機能をもつ視線入力システムを開発した.本システムは日本語文字入力を含むWindowsのすべての操作が視線のみで可能であり, 汎用的なコンピュータ操作支援システムとして完成させることができた.
著者
阿部 裕行 伊藤 一成 Durst Martin J.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.150, pp.133-137, 2006-07-07

放送コンテンツの視聴は,認知症者にとって精神安定作用があるという報告がある.また外国人には,文化や風習を知る上での貴重な素材である.しかし,字幕や手話表示は彼らの内容理解支援という点から言えば,十分ではない.この分野では,ピクトグラム(絵文字)を活用した事例が数多く報告されている.そこで,ピクトグラムを用いた動画像の内容理解支援の方式について検討する.
著者
竹中 勝信 依藤 純子 山田 茂樹 山川 弘保 阿部 雅光 田渕 和雄 小泉 昭夫
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル = Japanese journal of neurosurgery (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.12, pp.837-845, 2004-12-20

家族性脳動静脈奇形の8家系による遺伝疫学調査と遺伝子解析を試みた.代表症例:家系7(兄妹例):II. 1) I. M.:51歳,男性.意識消失発作にて発症.右前頭葉に約5cmのnidusを認めた.Spetzler-Martin score(S-M score):III. 2) K.M.:58歳,女性.右運動障害にて発症.左頭頂葉皮質下に血腫を認め,脳血管撮影にて2.5cm大のnidusと右前大脳動脈に3mmの未破裂嚢状脳動脈瘤を認めた.S-M score:家系8(従兄弟例):1) K.I.:67歳,男性.頭痛にて発症.左前頭頭頂葉に血腫を認め,脳血管撮影では2.5cm大のnidusを認めた.S-M score :II .2) Y.M.:37歳,男性.歩行障害と左顔麻痺にて発症.CTで左小脳出血を認め.MRIにて海綿状血管腫(孤発)を認め,同側小脳半球に静脈性血管腫を合併.遺伝子解析方法:京都大学の医の倫理委員会,および高山赤十字病院の倫理委員会の承認を得た.兄弟,姉妹,従兄妹発症脳動静脈奇形である5家系の発病者10人について,全血由来ゲノムDNAを分離後,遺伝子解析に使用した.遺伝子タイピングは,常染色体382個とX染色体18個のmicrosatellite marker(ABI Prism Linkage Mapping Set Version 2)を用いて行った.連鎖解析には.Merlin softwareを用いて行った.遺伝子Ephrin B2について塩基配列決定で変異の存在を検索した.発症者以外の家族を対象として希望者全員にMRIおよびMRAを用いた画像診断を行った.結果:(1)6q24-6q27, 7p22-7p15, 13q21-13q31, 16p11.2-16p11.1, 20q12-20q13.1の5ヵ所の染色体の部位にて統計学的な優位(p<0.05)に連鎖部位を認めた,(2)13番染色体長腕に存在するEphB2遺伝子のexonl〜exon5の全シークエンスを行ったが,突然変異やSNP(single nucleotide polymorphism)は同定されなかった.(3)MRIおよびMRA検査を行った結果,今回の発病者以外には頭蓋内病変はみられなかった.結論:米国,チェコ共和国,本邦に存在する家族性脳動静脈奇形家系(8家族)のうち,5家系の末梢血ゲノムを用いた連鎖解析を行った.家族性脳動静脈奇形はなんらかのgenetic factorの存在が示唆された.5つの染色体で疾患連鎖遺伝子座が浮かび上がり,このうち第6染色体と第7染色体は最も疑わしい可能性を疑う連鎖解析結果を得た.
著者
阿部 重夫 桐山 薫 黒沢 憲一
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.495-496, 1986-10-01

Prolog処理系開発の課題である(1)Prologの高速処理(2)既存ソフトウェアとのリンケージを解決するために、我々は汎用機に内蔵するPrologマシンと、Prolog専用命令に展開する最適化コンパイラの開発を進めている。レジスタ競合を解消してクローズのコードの最適化を図る方式については、既に文献1,2)で報告したが、本論文では、上記方式を拡張してゴールが決定的な組込述語の場合、それを越えて最適化を図る方式について述べる。
著者
阿部 顕治 礒邉 顕生 山根 洋右 小笹 正三郎 吉富 裕之 山田 幸子
出版者
島根大学
雑誌
島根医科大学紀要 (ISSN:03879097)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.45-53, 1991-12

Four cases of cutaneous gnathostomiasis successively occurred in 1989 were reported with references to the loaches as the source of infection. The patients complained of migratory cutaneous swellings of their faces or the creeping eruption of the body after they took raw loaches at the Japanese restaurant in Tamayu-cho. They were diagnosed as cutaneous gnathostomiasis by their clinical course and immunological tests. Furthermore, loaches obtained from the Japanese restaurant were investigated, which were imported from China. We suspected Gnathostoma hispidum as the infection source, but no Gnathostoma hispidum were found in loaches except many worms of Nematodes, Pallisentis spp.
著者
参沢 匡将 竹井 義法 南戸 秀仁 阿部 孝司 木村 春彦
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. E, センサ・マイクロマシン準部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A publication of Sensors and Micromachines Society (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.126, no.3, pp.107-113, 2006-03-01
被引用文献数
2

Many kinds of chemical sensors have been developed to detect various air-pollutants. Generally sensor systems are composed of plural chemical sensors and a computer, and the systems can derive kinds of pollutants, densities of the pollutants, and various risks for environments and humans. Regarding the research of sensor systems, there are literatures about a sensor agent, which regards a sensor as an agent, and a utility mobile robot which attaches odor sensors. In these systems, it is necessary that observed results output by the sensors are exactly analyzed with information processing; especially, it is important to recognize the occurrence of events such as outbreaks of odor, however, this kind of recognitions are still not enough and it does not mean that the systems can recognize all the environmental events. In this research, odor sensors are treated and generally odor sensors are designed modeling functions of human nose. Hence, as well as odor sensors, we aim improving the accuracy of environmental recognitions using an odor sensor system attaching an information processing function according to human senses. In addition, we show the usefulness of the proposed system comparing with a conventional technique.
著者
阿部 洋丈 梅村 恭司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.35, pp.99-106, 2008-04-24

広域分散システムにおいて,多数のノードが単一の原因によって同時に障害に見舞われるケースがある.そのようなケースは相関障害(correlated failure)と呼ばれている.本論文では,大きなデータを分割して複数のノードに分散配置する場合に,それぞれの配置が相関障害に対してどのような耐性を持っているかを評価する方法について論じる.各ノードが保持する複製数が高々2の場合は,複製配置を置換群の元として解釈することで,その元の持つ互いに素な巡回置換の分割によって耐性を評価することができる.この結果より,分散システムによく見られるランダムな配置やシーケンシャルな配置よりも耐性の高い配置があり得ることを示す.There are cases where a single cause brings simultaneous failures on many nodes in a widearea distributed system. Such cases are called correlated failures. In this paper, we describe our ongoing work for developing a method that can evaluate impact that a data placement used in a distributed storage system against tolerance to correlated failures. In cases that the number of data fragments that each node can hold is at most 2, a data placement can be interpreted as a member of a permutation group. We developed a method to calculate the tolerance of a data placement based on the structure of coprime circular permutations in the equivalent permutation of the placement. Using the method, we show that there can be better placements than random placement or sequential placement, which are commonly used in existing wide-area distributed systems.