著者
石川 健太 山口 美和子 澤 幸祐 高田 夏子 大久保 街亜
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.87-92, 2014-04-25 (Released:2014-04-15)
参考文献数
33

This study investigated the effect of interpersonal dependency on judgments of gaze direction of individuals with different facial expressions. Based on interpersonal dependency scores, 46 participants were divided into two groups (high interpersonal dependency and low interpersonal dependency). Participants judged the gaze direction of photographs of faces with angry, neutral or happy expressions. Relative to the low interpersonal dependency group, the high interpersonal dependency group was more accurate in the judgments of gaze direction. This tendency was more salient for the happy and neutral expressions than for the angry expressions. Since people with high interpersonal dependency are highly motivated to seek support from others, this result suggests that they are sensitive to signals with pro-social information such as the gaze direction of others with positive attitudes.
著者
今関 源成 戸波 江二 西原 博史 石川 健治 毛利 透 小山 剛 戸波 江二 岡田 信弘 市川 正人 西原 博史 石川 健治 小山 剛 江島 晶子 高見 勝利 宍戸 常寿
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

2008年3月, 台湾の憲法・行政法研究者10名を迎え、東京(早稲田大学)で「議院内閣制と大統領制」および「実効的人権保障とその問題点」をテーマとして、第3回共同研究シンポジウムを開催した。2009年3月, 日本の憲法研究者8名が台湾に赴き、台北(台湾大学)で、「公法典範的継受與轉型」をテーマとして、第4回共同研究シンポジウムを開催した。これまでの成果をまとめた論文集の刊行に向けて, 鋭意努力中である。
著者
石川 健太 岡村 陽子 大久保 街亜
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.225-231, 2012 (Released:2012-11-23)
参考文献数
19
被引用文献数
1 2

The present study investigated the effects of social anxiety on judgments about gaze direction. The participants (N = 123) were divided into two groups on the basis of social anxiety scores (social anxiety and control group). Participants who scored high on a social anxiety scale judged the direction of slightly averted gaze to be straight more often for angry faces than for neutral faces. This pattern was reversed for participants in control group. An angry face looking straight at a person may be seen as an overt threat. People suffering from social anxiety tend to interpret ambiguous situations as negative or threatening. This negativity bias may contribute to the increased judgments of straight-gaze responses for angry faces with slightly averted gazes.
著者
石川 健介
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.84-101, 2015 (Released:2015-08-25)
参考文献数
117
被引用文献数
1 1

本稿では,2013年7月から2014年6月までの1年間に,わが国で発表された「臨床心理学」に関する研究の動向を展望した。はじめに日本教育心理学会第56回総会の「臨床」部門に発表された論文を概観し,年齢区分ごとに特徴的なキーワードを挙げた。次に,6つの学術雑誌に掲載された「臨床心理学」に関する研究を概観した。この結果,心理的不適応/精神症状では,「抑うつ」に関連する研究が最も多く,「反すう」や「ストレス」,「バーンアウト」を扱った研究も同様に多かった。尺度開発を扱った研究は少なかった。介入プログラムや心理療法では,認知行動療法・行動分析・アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)が多く取り上げられていた。
著者
松浦 正孝 保城 広至 空井 護 白鳥 潤一郎 中北 浩爾 浅井 良夫 石川 健治 砂原 庸介 満薗 勇 孫 斉庸 溝口 聡 加藤 聖文 河崎 信樹 小島 庸平 軽部 謙介 小野澤 透 小堀 聡
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2018-04-01

「戦後体制」の何が戦前・戦時と異なり、どのような新たな体制を築いたのか。それはその後どのような変遷をたどり、どこでどう変わって現在に至ったのか。本研究は、その解明のために異分野(政治史、外交史、政治学、憲法学、経済史)の若手・中堅の最先端研究者を集めた多分野横断による問題発見型プロジェクトである。初めの2年度は、各メンバーの業績と学問背景をより深く理解し「戦後」についての問題を洗い出すため、毎回2名ずつの主要業績をテキストとする書評会と、その2名が それぞれ自分野における「戦後」をめぐる 時期区分論と構造について報告する研究会を、年4回開くこととした。しかるにコロナ禍の拡大により、第2年度目最後の2019年3月、京都の会議施設を何度も予約しながら対面式研究会のキャンセルを余儀なくされた。しかし20年度に入ると研究会をオンラインで再開することとし、以後、オンライン研究会を中心に共同研究を進めた。コロナ禍による遅れを取り戻すべく、20年7月・8月・9月と毎月研究会を行い、与党連立政権、貿易・為替システム、消費者金融などのテーマについてメンバーの業績を中心に討議を行った。オリジナル・メンバーの間での相互理解と共通認識が深まったため、12月にはゲスト3名をお招きして、戦犯・遺骨収集・旧軍人特権の戦後処理問題を扱うと共に、メンバーによる復員研究の書評会を行った。「家族」という重要テーマの第一人者である倉敷伸子氏にも、新たにプロジェクトに加わって頂いた。この間、メンバーの数名を中心に今後の研究方針案を調整した上で、21年3月には3日間にわたり「編集全体会議」を開催した。後半2年間に行うべき成果のとりまとめ方針を話し合うと共に、憲法・経済史・労働史・現代史の新メンバー加入を決め、各メンバーが取り組むテーマを報告し議論した。また、各メンバーは各自で本プロジェクトの成果を発表した。
著者
加藤 泰史 小松 香織 前川 健一 松田 純 宇佐美 公生 石川 健治 竹下 悦子 上原 麻有子 清水 正之 齋藤 純一 松井 佳子 後藤 玲子 小倉 紀蔵 村上 祐子 中村 元哉 小島 毅 品川 哲彦 水野 邦彦 林 香里
出版者
椙山女学園大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2018-06-11

平成30年度の研究計画にもとづき、8月に一橋大学で分担者および協力者(国内)と研究打ち合わせを行い、平成30年度の計画を確認すると同時に、分担者の村上祐子氏が研究発表を行った。また、分担者および協力者の何人かに、『思想』2019年3月号および4月号の特集で研究成果の一部を発表してもらうように再度依頼して確認した。なお、代表者の加藤は8月にWCP北京大会に参加してプレゼンテーションを行った。10月に代表者が渡独してシェーンリッヒ教授(ドレスデン工科大学)らと論文集の編集およびそれに関連した国際ワークショップ企画に関して打ち合わせを行うとともに、11月に一橋大学で網谷壮介氏(立教大学)らを招聘して概念史的研究の一環である「第7回スピノザ・コネクション」を開催した。12月に東京大学で、非欧米圏担当の分担者および協力者と研究打ち合わせを行うと同時に、金光来研究員(東京大学)の講演会を行った。平成31年1月に代表者が、10月に一橋大学で開催予定の国際ワークショップの企画および論文集編集の件で再度渡独し、クヴァンテ教授(ミュンスター大学)・ポルマン教授(ベルリン・AS大学)らと研究打ち合わせを行うと同時に、シェーンリッヒ教授の主催する研究会に参加した。3月に京都大学で、科研費のワークショップを開催し、代表者の加藤と分担者の小島・小倉両氏が研究発表を行い、またニーゼン教授(ハンブルク大学)・マリクス准教授(オスロ大学)・バーデン教授(イリノイ大学)・デルジオルジ教授(エセックス大学)を招聘して一橋大学で国際ワークショップと、さらに手代木陽教授(神戸高専)らを招聘して「第8回スピノザ・コネクション」を開催すると同時に、『ドイツ応用倫理学研究』第8号を刊行するとともに、科研費のHPも完成させた(http://www.soc.hit-u.ac.jp/~kato_yasushi/)。
著者
石川 健介
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1-13, 2000-03-31 (Released:2019-04-06)

本研究の目的は、近年盛んに行われているSSTプログラムを慢性の精神分裂病患者に適用し、そのプログラムを般化・維持、社会的妥当性の面から評価することである。対象者は、約24年、27年、10年、および9年と長期にわたって入院している慢性の精神分裂病患者であった。訓練効果の般化と維持を促すために、以下のような手続きを組み込んだ。(a)訓練場面において環境的な側面および弁別刺激の観点から現実場面を再現する。(b)訓練期間を2つに分け、連続強化から部分強化に移行した。その結果、標的行動は訓練場面だけでなく、実際場面においても成績が上昇し、般化が観察された。さらに、その効果は徐々に下降してはいくものの、比較的長期間(20か月間)維持されていた。また、数値上の改善だけでなく、社会的妥当性の評価から、プログラムの対象者および主治医の評価も高いことが明らかとなった。
著者
相馬 洋紀 高田 彰 斉藤 雅彦 石川 健 千田 勝一
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.101-104, 2005-11-15 (Released:2007-11-06)
参考文献数
9

急性腎不全のため高カリウム血症をきたした2歳から10歳の小児4例と,成人1例に対してβ2抹刺激薬,サルブタモールの吸入療法を行い,その効果を検討した。サルブタモール吸入前の血清カリウム値は5.5~7.4mEq/Lで,サルブタモールは100μg/kg(体重25kg以上には5mg)を使用した。この30分~2時間後に4例で陽イオン交換樹脂を,1例でグルコース・インスリン療法を併用した。この併用前の吸入30分後に評価できた2例の血清カリウム値は,1例が6.3mEq/Lから6.0mEq/Lへ,もう1例が6.9mEq/Lから6.0mEq/Lへ低下した。全症例の吸入前と吸入4時間後の血清カリウム値は,中央値で6.3mEq/L(範囲5.5~7.4)から5.2mEq/L(範囲4.6~7.0)へと有意に低下し,この間に動悸,頻脈,振戦などの副作用は認めなかった。サルブタモール吸入は高カリウム血症の初期治療として有効であり,簡便かつ安全な治療法と考えられた。
著者
大久保 街亜 田中 嘉彦 鳥山 理恵 石川 健太
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.93, no.3, pp.240-248, 2022 (Released:2022-08-25)
参考文献数
35
被引用文献数
1

The quantitative assessment of footedness is required in various fields, such as psychology, neuroscience, sports science, medicine, and medical practice. While the Waterloo Footedness Questionnaire-Revised (WFQ-R) is the most accepted measurement of footedness, a Japanese translation of the WFQ-R is still not available. In the present study, we developed a Japanese translation of the WFQ-R and tested its validity and reliability. Five hundred and forty-seven university students (153 women) were administered the questionnaire online. Seventy-six of the 547 participants were tested twice to assess the test-retest reliability. We found that the Japanese translation of WFQ-R had a two-factor structure (manipulation and balance), as its developer proposed, and high internal consistency and test-retest reliability. These results suggest that the Japanese translation of the WFQ-R is a valid and reliable measure of footedness.
著者
大久保 街亜 田中 嘉彦 鳥山 理恵 石川 健太
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.93.21218, (Released:2022-03-31)
参考文献数
35

The quantitative assessment of footedness is required in various fields, such as psychology, neuroscience, sports science, medicine, and medical practice. While the Waterloo Footedness Questionnaire-Revised (WFQ-R) is the most accepted measurement of footedness, a Japanese translation of the WFQ-R is still not available. In the present study, we developed a Japanese translation of the WFQ-R and tested its validity and reliability. Five hundred and forty-seven university students (153 women) were administered the questionnaire online. Seventy-six of the 547 participants were tested twice to assess the test-retest reliability. We found that the Japanese translation of WFQ-R had a two-factor structure (manipulation and balance), as its developer proposed, and high internal consistency and test-retest reliability. These results suggest that the Japanese translation of the WFQ-R is a valid and reliable measure of footedness.