著者
高橋 哲也
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.233-235, 2006-06-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
高橋 哲也 武居 哲洋 伊藤 敏孝 竹本 正明 八木 啓一
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.32-37, 2014-02-28 (Released:2014-03-25)
参考文献数
19

背景:Spinal cord injury without radiographic evidence of trauma(非骨傷性頸髄損傷,SCIWORET)はわが国に多いが詳細な報告は少ない。目的:当院救急外来におけるSCIWORET の特徴を検討すること。対象と方法:頸椎・頸髄損傷91 例のうち,頸椎損傷のみは20例であった。頸髄損傷71例のうち単純X線とCTで頸椎に骨傷や脱臼がないSCIWORET は81.7% の58 例(年齢64.3 ± 14.7 歳,男性46 例,女性12 例)であり,その特徴を後方視的に検討した。結果:受傷機転は転倒30 例,転落15 例,交通外傷8 例,墜落5 例であり,65 歳以上では転倒・転落といった軽微なものが多かった(p<0.05)。頸椎X 線側面像で脊柱管狭窄およびretropharyngeal space( 咽頭後隙,RPS)拡大を認めたのはそれぞれ33 例(56.9%),17 例(29.3%)であった。脊柱管狭窄を認める割合はRPS 拡大群では4/17 例(23.5%)であったのに対し,RPS 正常群では29/41 例(70.7%)と有意に多かった(p<0.001)。結語:当院救急外来におけるSCIWORET は高齢男性の軽微な受傷機転により発症しており,頸髄損傷に占める頻度は過去の報告より多かった。SCIWORET において脊柱管狭窄を有する割合は,RPS 正常群では拡大群と比較し高値であった。
著者
安達 裕一 岡村 大介 森 雄司 櫻田 弘治 榊 聡子 湯口 聡 森沢 知之 高橋 哲也
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.195-201, 2020-05-01 (Released:2020-05-01)
参考文献数
16

【目的】長期集中治療管理を要する高齢心臓外科術後症例における,ICUでの身体機能と自宅退院の関連について検討する。【方法】待機的に心臓外科手術を施行後,3日以上のICU管理を要した65歳以上の高齢者278例(年齢75±6歳,女性42%)を,自宅退院群245例と非自宅退院群33例に分類した。ICUでの身体機能評価にはfunctional status score for the ICU(FSS-ICU)を採用した。自宅退院の規定因子についてロジスティック回帰分析により検討し,自宅退院可否を予測するFSS-ICU得点のカットオフ値をreceiver operating characteristic(ROC)曲線より算出した。【結果】ロジスティック回帰分析の結果,年齢,手術時間,ICU退室日のFSS-ICU得点が自宅退院の規定因子として抽出された。ROC曲線による自宅退院を予測するICU退室日のFSS-ICU得点のカットオフ値は21点であった。【結論】長期集中治療管理を要する高齢心臓外科術後症例の自宅退院には,ICU退室日の身体機能が関連した。
著者
樋口 景介 千葉 雅俊 山口 佳宏 高橋 哲
出版者
日本口腔顔面痛学会
雑誌
日本口腔顔面痛学会雑誌 (ISSN:1883308X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.37-42, 2017 (Released:2019-04-24)
参考文献数
10

症例の概要:症例は69歳の女性.約1か月前より左眼窩〜側頭部の発作痛を繰り返すようになった.某病院脳神経外科を受診し,頭部CTとMR検査で異常は認められなかったため,歯科疾患と考え,東北大学病院歯科顎口腔外科を初診来院した.発作痛は1日10回程度,2〜3分間の電撃痛(VAS:75)で,診察時に確認できなかったが左眼に流涙を伴うとのことだった.三叉神経・自律神経性頭痛(TACs)を疑い,インドメタシンファルネシル(400mg/日)を7日間投与したが痛みに変化はなかった.発作性片側頭痛を除外し結膜充血および流涙を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT),または頭部自律神経症状を伴う短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNA)を疑い,当院神経内科を紹介した.神経内科で発作中の左側結膜充血および流涙が確認され,SUNCTと確定診断された.クロナゼパムおよびガバペンチンによる薬物療法を受け,発作痛は改善した.考察:SUNCTは一側性の眼窩部,眼窩上部または側頭部の激痛発作で,同側の結膜充血および流涙を伴うことを特徴とするTACsである.TACsはタイプ診断に,発作痛の持続時間とインドメタシンの有効性を評価することが重要である.TACsなどの頭痛患者は歯科を受診する可能性があるため,一般歯科医でも頭痛の知識が必要と考えられる.特に,口腔顔面痛専門医はTACsを正しくタイプ診断できる必要がある.結論:歯科医も頭痛の知識を持つことが重要であると考える.
著者
網本 和 杉本 諭 高橋 哲也 後藤 恵子 牧田 光代 小松 みゆき 三好 邦達 青木 治人
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.205-209, 1992-03-15

Ⅰ.緒言 脳損傷例における高次脳機能障害と重度な麻痺の存在はきわめて重篤な障害を構成し,そのリハビリテーションは著しく困難であることが知られている.このような例に対してどのような治療的接近が可能であるかを検討することは重要である.これまでにも早期歩行に関する幾つかの報告1~5)があるが,いずれも早期から歩行しなかった群,すなわち対照群と比較しての検討は行なわれていなかった.今回われわれは,1988年5月からこのような重症例に対して,早期から長下肢装具を用いて積極的に誘発歩行訓練を施行し,その臨床効果について従来の訓練方法を施行した群と比較検討したので報告する.
著者
高橋 哲也 藤澤 美智子 土井 賢治 永田 功 中山 祐介 武居 哲洋
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.475-480, 2019-06-30 (Released:2019-06-30)
参考文献数
18

目的:当院で手術対象となった壊死性軟部組織感染症の臨床的特徴を検討すること。 対象:2006年4月1日〜2018年9月30日に軟部組織感染症で手術を施行した症例のうち組織に壊死性変化を認めた症例を対象とし,その特徴を後方視的に検討した。なお初回手術は壊死組織の完全除去を目的としたdebridementではなく感染部位を切開洗浄する方法を行っている。結果:33例が対象となり,来院から切開までの時間は1時間以内が18例(54.5%)と最多であった。切開後の創部は20例で自然閉鎖または縫合で軽快し,植皮術は10例,肢切断は3例に施行された。入院死亡は8例(24.2%)であった。体幹部感染は死亡症例の全例で認められ,ロジスティック回帰分析で死亡の独立危険因子であった(オッズ比29.0,95%信頼区間1.09-771,p<0.05)。結論:壊死性軟部組織感染症に対する初回にdebridementを施行しない切開法は,来院後きわめて迅速に施行されていた。死亡率は24.2%で,体幹部感染が死亡の独立危険因子であった。
著者
角森 唯子 東中 竜一郎 高橋 哲朗 稲葉 通将
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.DSI-G_1-10, 2020-01-01 (Released:2020-01-01)
参考文献数
26
被引用文献数
1

The task of detecting dialogue breakdown, the aim of which is to detect whether a system utterance causes dialogue breakdown in a given dialogue context, has been actively researched in recent years. However, currently, it is not clear which evaluation metrics should be used to evaluate dialogue breakdown detectors, hindering progress in dialogue breakdown detection. In this paper, we propose finding appropriate metrics for evaluating the detectors in dialogue breakdown detection challenge 3. In our approach, we first enumerate possible evaluation metrics and then rank them on the basis of system ranking stability and discriminative power. By using the submitted runs (results of dialogue breakdown detection of participants) of dialogue breakdown detection challenge 3, we experimentally found that RSNOD(NB,PB,B) is an appropriate metric for dialogue breakdown detection in dialogue breakdown detection challenge 3 for English and Japanese, although NMD(NB,PB,B) and MSE(NB,PB,B) were found appropriate specifically for English and Japanese, respectively.
著者
高橋 哲郎
出版者
日本精神分析学会
雑誌
精神分析研究 (ISSN:05824443)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.126-129, 2007-05-25
参考文献数
2
著者
高橋 哲哉 Tetsuya Takahashi
雑誌
神学研究 (ISSN:05598478)
巻号頁・発行日
no.63, pp.1-14, 2016-03-20
著者
熊丸 めぐみ 大島 茂 谷口 興一 高橋 哲也 山田 宏美 廣瀬 真純 河野 裕治 畦地 萌 横澤 尊代 櫻井 繁樹 安達 仁
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.D0593, 2005

【背景】呼吸器疾患患者や心疾患患者は,荷物を運ぶなど上肢が関与する日常生活活動(ADL)中にしばしば息切れを訴える.上肢動作中は,呼吸補助筋である僧帽筋などの肩甲帯周囲筋が上肢活動に参加し,相対的に呼吸を補助する割合が減ることなどにより息切れが生じると考えられている.ADLの中でも特に荷物を持ち上げて運ぶ時に呼吸困難感が増強すると訴える患者も少なくない.本研究では,荷物を持ち上げて運ぶ際に増強する呼吸困難感のメカニズムについて,大胸筋や腹直筋,僧帽筋,広背筋など胸郭を取り巻く筋群が運搬物を固定するために持続的に活動し,胸郭の動きを制限することが原因ではないかとの仮説を立て,その検証を,各種呼気ガス指標や呼吸補助筋,体幹筋の筋電図を測定することで行った.<BR>【対象と方法】対象は健常成人5名(男性3名,女性2名).男性は5kg,女性は3kgのダンベルを両手に把持した状態で6分間のトレッドミル歩行(時速4.8km,傾斜角0度)を各2回施行した.テスト1は上肢下垂位でトレッドミル歩行を行い,テスト2は肘関節90度屈曲位で上腕を体幹前腋下線上で固定した肢位でトレッドミル歩行を行った.各テスト中の酸素摂取量(VO<SUB>2</SUB>)や分時換気量(V<SUB>E</SUB>)など各種呼気ガス指標はコールテックス社製MetaMax3Bを用いて測定し,心拍数(HR)はPOLAR製心拍モニタを用いて連続測定した.表面筋電図は,腹直筋,腹斜筋,大胸筋,胸鎖乳突筋,僧帽筋,脊柱起立筋を被検筋とし,電極間距離は2cm,電極間抵抗は5キロオーム以下となるように皮膚処理を行った後にMega Electronics社製ME6000T8を用いて測定した.サンプリング周波数1kHzでA/D変換を行ってパソコンに取り込み,Mega win2.21により各試行の生波形をRMS変換し終了前1分間の積分値を算出した.<BR>【結果】VO<SUB>2</SUB>,V<SUB>E</SUB>,呼吸数,HRはいずれもテスト2において有意に高値を示した.換気効率を示す二酸化炭素に対する換気当量(V<SUB>E</SUB>/VCO<SUB>2</SUB>)も,テスト2において有意に高値を示した.また,各筋の活動量もテスト2において増加し,特に胸鎖乳突筋,大胸筋,僧帽筋,脊柱起立筋で有意な増加が認められた.<BR>【考察】同量のダンベルを負荷し,同速度で歩行しているにもかかわらず,VO<SUB>2</SUB>やHRなどの呼吸循環反応がテスト2で高値を示したのは,上腕二頭筋をはじめ大胸筋や脊柱起立筋などがより多く活動したことよるものと考えられた.また,V<SUB>E</SUB>/VCO<SUB>2</SUB>がテスト2において有意に高値を示したことは,ダンベルを持ち上げている最中は,胸郭に固定された上肢の重さや,大胸筋などの等尺性筋活動により胸郭の動きが制限されたことが換気効率を低下させた要因と考えられた.さらには,胸腔内圧の上昇が静脈還流量を減少させたり,肺動脈圧を上昇させたことが呼吸困難感の増強に影響していたと考えられた.
著者
山内 健介 金氏 毅 野上 晋ノ介 山下 善弘 高橋 哲 永山 純一郎 酒井 香織 酒井 昭行
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR JAW DEFORMITIES
雑誌
日本顎変形症学会雑誌 (ISSN:09167048)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.205-210, 2010-08-15 (Released:2012-03-16)
参考文献数
20
被引用文献数
1 4

The most frequently used techniques for correcting skeletal Class III deformity are sagittal split ramus osteotomy (SSRO) and intraoral vertical ramus osteotomy (IVRO). The purpose of this study was to compare the clinical outcome including skeletal stability after SSRO with semirigid fixation and IVRO. The subjects of this study were 23 patients who underwent SSRO for mandibular setback with semirigid fixation by titanium miniplate and 20 patients who underwent IVRO for mandibular setback without interosseous fixation. The mean period of maxillo-mandibular fixation was 5.1 days in the SSRO group and 7.3 days in the IVRO group. The evaluation items were skeletal changes, operation time, blood loss, sensory disturbance, temporomandibular joint (TMJ) sound and mandibular range of motion (ROM). Compared with the SSRO group, the B-point and pogonion moved significantly posteriorly in the IVRO at more than 6 months after surgery. Operation time, blood loss and occurrence of sensory disturbance were also less than those in the SSRO group. There were no significant differences in TMJ sound and ROM. The results of this study showed that both methods had minimal relapse and no significant difference in comparison by measurement of B-point and pogonion. In conclusion, both methods are effective for correcting skeletal Class III malocclusion, and the surgical method should be selected in consideration of each clinical distinction.
著者
高橋 哲也 星野 聡孝 溝上 慎一
出版者
京都大学
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-15, 2014-12-01

This paper presents the results of an analysis of students' learning processes and learning outcomes using e-portfoliosand student surveys along with performance data from Osaka Prefecture University (OPU). Student surveys wereintroduced in 2007 and have been conducted continuously since. E-portfolios were introduced in 2012 by modifying theCourse Experience Questionnaire introduced in 2005 to survey learning outcomes for each semester, and also to encouragestudents to reflect on their learning experience. This study's most important finding concerns daily student behavior andits relationship to GPA at OPU. Namely, GPA was related solely to the seriousness of a student's attitude toward his or herstudies; no relationship was found between time spent learning outside of the classroom or other behaviors. Additionally, only a student's knowledge of his or her discipline exhibited a relationship with GPA among questions concerning acquiredskills and learned abilities. In accordance with these findings, OPU will reform its performance evaluation method andimplement an active learning approach in all undergraduate courses.
著者
古荘 真敬 野矢 茂樹 信原 幸弘 高橋 哲哉 梶谷 真司 石原 孝二 原 和之 山本 芳久
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

「感情」現象をあらためて哲学的に吟味することを通して、倫理的価値の発生する根源的な場所を明らかにし、ひいては新たな価値倫理学の基礎づけを試みること、それが本研究の目標であった。われわれは、現象学、中世哲学、心の哲学、分析哲学、現象学的精神病理学、精神分析という、各研究分担者の専門的視座から持ち寄られたたさまざまな「感情」研究の成果を相互に批判的に比較検討することを通じて、人間存在にとっての感情現象の根本的意義(謎にみちたこの世界において行為し受苦するわれわれにとっての感情現象の根本的意義)を明らかにする多様な成果を上げることができた。これにより上記目標の核心部分は達成されたと言いうるだろう。
著者
下畑 享良 金澤 雅人 川村 邦雄 高橋 哲哉 西澤 正豊
出版者
日本脳循環代謝学会
雑誌
脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌) (ISSN:09159401)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.93-97, 2015 (Released:2015-08-07)
参考文献数
11

要旨 脳梗塞に対するtPA を用いた血栓溶解療法は,発症から4.5 時間を超えて行った場合,脳出血を合併するリスクが高くなる.脳出血合併症を防止する治療の開発は,予後の改善と,tPA 療法の治療可能時間域の延長をもたらす可能性がある.我々は,血管リモデリングに関与する血管内皮増殖因子(VEGF)やアンギオポイエチン1(Ang1)を標的とした血管保護療法の可能性について検討し,ラット脳塞栓モデルにおいて,① VEGF 抑制薬,および②組み換えAng1 の投与が脳出血合併症を防止し,予後を改善することを明らかにした.その後,知的財産権の確保,および米国ベンチャー企業との産学連携を行い,現在,臨床試験の実現を目指している.これまでの経験から,アカデミア研究者が,創薬研究の「死の谷」を乗り越えるためには,①動物実験の質の改善,②知的財産権の確保,③産学連携の推進が重要であると考えられた.