著者
高橋 伸拓 タカハシ ノブヒロ
出版者
追手門学院大学博物館研究室
雑誌
Musa : 博物館学芸員課程年報 (ISSN:13470574)
巻号頁・発行日
no.33, pp.1-6, 2019-03-31

論所絵図 / 安威川 / 絵師 / 大坂町奉行 / 高槻藩 / 土砂留役人 / 川奉行 / 川方役所
著者
藤林 紀枝 山上 遥那 高橋 洋子 髙清水 康博 齋藤 暁史 Fujibayashi Norie Yamakami Haruna Takahashi Yoko Takashimizu Yasuhiro Saitoh Akifumi
出版者
新潟大学教育学部
雑誌
新潟大学教育学部研究紀要 自然科学編
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.113-123, 2019-03

月の高度簡易測定器「ツクヨミ」を作成し,方位磁石とともに用いて月の形と移動経路を測定する実習を実施した.小・中学校の学習内容である「月の満ち欠け」,「地球から見た月の動き」,「月と太陽と地球の位置関係」,および「月の運動(公転)と見え方」は,小学校理科の学習項目の中で「教える自信」のない項目の1つである.本研究では,教育学部理科教育専修の2年次学生の授業で,月の高度簡易測定器「ツクヨミ」を新たに作成し,それを用いて1ヶ月間のうち6日の月の観測をさせた.そのデータを基に,月と太陽と地球の位置関係と月の運動(公転)について図示させたところ,系統的に高めの数値を記録した者が数名あったが,測定者ごとの月の移動経路はほぼ弧を描き,有益な結果を得ることができた.授業では他に,ボールとライトを用いた月の満ち欠け実験と,月齢カレンダーを用いた月の形と月の出・入時刻の規則性の調べ等を行った.その結果,授業前は位置関係と地球から見た月の形と出入り時刻の相関性が分かっていた学生が18.2%だったのに対し,授業後は理解度が大きく上昇し81.8%となった.記述からは,月と太陽と地球の位置関係の理解において,視点の転換だけでなく,地球の自転による時刻の変化と,北から俯瞰した時の(観察者にとっての)方角の概念が欠けやすいことが明らかになった.そして,特に中学生以降の観察や観測の機会の少なさが,理解度を減少させる原因の1つとなっている可能性が指摘される.「ツクヨミ」のような簡易測定器を用いて月の位置を数値化し,科学的思考に発展させることが今後重要となるであろう.
著者
高橋 由典
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.39-55, 2016

<p>本稿は, 井上俊の著名な青年文化研究に含まれる理論的な脆弱さに着目し, 行為論の角度から彼の遊び論を批判的に検討しようとする試みである.</p><p>周知のように, 井上は1970年前後の青年層を「遊びの精神」によって特徴づけた. 井上の「まじめ―実利―遊び」の区分は, R. カイヨワの「聖―俗―遊」というアイディアを行為論の枠組みに転用したものである. それゆえ井上のいう「遊びの精神」にはカイヨワの影響が色濃い. 首尾一貫した行為論的認識枠組みを構成するためには, カイヨワから離れ, 理念や利害とは異なる第三の動機が何かを徹底して考え抜く必要がある. 本稿はその第三の動機の本体を体験選択とみなし, 井上のいう「遊びの精神」は体験選択動機の一つの表現型であると考える. 井上が遊びの精神という言葉で示そうとしていた内容を, 井上の前提 (行為論の枠組み) を共有しかつ論理的一貫性に注意しつつ突きつめていくと, 体験選択ないし体験選択動機という用語に行き着く. これが批判的検討の結論である. この議論を受けて, 最後に, 人物ドキュメンタリーを素材に体験選択動機の現在が語られる. 体験選択価値が上昇するとともに体験選択自体が変質したというのが, そこで提示される認識である.</p>
著者
前田 朗 加藤 寛士 高橋 菜奈子 山地 一禎
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.103, pp.9-15, 2016

<p>国立情報学研究所が提供する「共用リポジトリサービス」JAIRO Cloudは,いまやJAIRO Cloudを抜きに日本の機関リポジトリを語れないところまで普及している。本稿では,このJAIRO Cloudについて,主にそのシステム基盤の意義について論ずる。JAIRO Cloudのシステム基盤の特徴は維持継続が容易で発展性が高いことにある。JAIRO Cloudの特色を地域共同リポジトリなど類似のサービスの比較により明らかにした上で,現在の取り組みを紹介していく。</p>
著者
高橋 大輔 鈴木 隆 加藤 良一
出版者
山形大学
雑誌
山形大学紀要. 教育科学 = Bulletin of Yamagata University. Educational Science
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-20, 2010-02-15

要旨 : 植物性食品の抗菌性を簡便に調べることができる実験教材として、(A)YEB寒天培地又はPYG寒天培地の中央に直径10mmの穴を開け、腐葉土からの2倍希釈の上澄み液を培地表面に0.5ml塗布し、その中央の穴に抗菌性食品を約0.3g入れ、それらをシャーレで24時間培養する方法、(B)YEB寒天培地又はPYG寒天培地の中央に直径10mmの穴を開け、納豆からの5倍希釈の上澄み液を培地表面に0.5ml塗布し、その中央の穴に抗菌性食品を約0.3g入れ、それらをシャーレで24時間培養する方法、及び(C)6枚切り又は8枚切りの食パンの耳の部分を切り落とし、さらに1枚の食パンをほぼ均等に4つの四角形の切片にし、その切片の片面のみ腐葉土からの5倍希釈の濾液に浸し、その切片の中央に約0.3gの抗菌性食品を置き、それらを密封容器で5日間培養する方法の3つが簡便で分かりやすいものとして示された。
著者
田中 昌一郎 粟田 卓也 島田 朗 村尾 敏 丸山 太郎 鴨井 久司 川崎 英二 中西 幸二 永田 正男 藤井 寿美枝 池上 博司 今川 彰久 内潟 安子 大久保 実 大澤 春彦 梶尾 裕 川口 章夫 川畑 由美子 佐藤 譲 清水 一紀 高橋 和眞 牧野 英一 三浦 順之助 花房 俊昭 小林 哲郎 日本糖尿病学会1型糖尿病調査研究委員会
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.65-75, 2011 (Released:2011-03-29)
参考文献数
19
被引用文献数
8

日本糖尿病学会1型糖尿病調査研究委員会の緩徐進行1型糖尿病分科会(旧日本糖尿病学会緩徐進行1型糖尿病調査委員会)では委員会委員の所属する施設において発症から5年以内の新規受診糖尿病687例を前向き(2004年4月~2009年12月)に登録し膵島関連自己抗体(glutamic acid decarboxylase[GAD]抗体,insulinoma-associated protein 2[IA-2]抗体およびinsulin autoantibodies[IAA])の測定を行った.2型糖尿病と思われる症例で膵島関連自己抗体が一種でも陽性の場合には緩徐進行1型糖尿病:slowly progressive IDDM(以下SPIDDM)と病型区分した.その結果,1)2型糖尿病と思われる症例の10%(49/474, 95%信頼区間:8-13%)にSPIDDMが認められた.2)膵島関連自己抗体陰性の2型糖尿病に比しSPIDDM例の自己免疫性甲状腺疾患の合併頻度,HbA1c値,初診時のインスリン治療の頻度は有意に高く,BMIは有意に低かった.3)SPIDDMではGAD抗体の頻度(69%,34/49)はIA-2抗体の頻度(39%,19/49)やIAA(29%,14/44)の頻度に比し有意に高かった.4)SPIDDMでは急性発症1型糖尿病に比し膵島関連自己抗体の単独陽性例が高頻度だった.以上の結果から2型糖尿病と思われる症例に高頻度にSPIDDM症例が含まれる可能性があること,SPIDDMは2型糖尿病や急性発症1型糖尿病と異なる臨床的特徴を呈することが全国規模調査で明らかとなった.

2 0 0 0 OA 東都茶会記

著者
高橋箒庵 編
出版者
慶文堂書店
巻号頁・発行日
vol.第2輯, 1920
著者
岡本 萌 門廻 充侍 高橋 智幸 日向 博文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_356-I_360, 2014 (Released:2014-11-12)
参考文献数
10

Two oceanographic Radars targeting tsunamis had been installed in Wakayama Prefecture in Japan. To study observation capabilities of the radars on far field and near field tsunamis, numerical experiments were carried out. After starting the operation of the radars, nine earthquakes occurred in the observation area, however, they were too small to be observed by the radars. Parameter study on near field tsunamis showed the radars can observe earthquake of Mw 7 and very shallow Mw 6. As a far field tsunami, the 2012 Haida Gweii Earthquake Tsunami arrived at Japan, however, the radars could not detect it because of very small velocity. Parameter study on far field tsunamis showed the main energy of tsunamis off Canada propagates northward, and Oshika Peninsula is suitable to observe the tsunamis.
著者
佐々木 正義 蜜谷 法行 西内 修一 塩川 文康 高橋 豊美
出版者
水産海洋学会
雑誌
水産海洋研究 (ISSN:03889149)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.232-238, 2004-11

Age and growth of Sebastes schlegeli collected from the coastal waters of the Shiribeshi subprefecture in Hokkaido were studied. Observations of the otolith margin verified that annuli (outer margins of the opaque zone) were formed chiefly in June. This period accorded approximately with the parturition season (late May-mid-June) that was judged from the seasonal change in gonadosomatic index, occurrence of eyed eggs and histological observations of ovaries. The surface method of otolith aging was found to be inadequate for aging of S. schlegeli older than 7 years because of the underestimation of age. A significant difference was found in the parameters of the growth equations between females and males. Growth of S. schlegeli was expressed by the von Bertalanffy asymptotic growth function as TLt=633.1(1-exp^[-0.160(t+0.965)]) for females and TLt=417.7(1-exp^[-0.363(t+0.368)]) for males, where TLt is the total length (mm) at age t (after parturition in years). Based on previously published data, the growth rate of S. schlegeli in this region was relatively low, especially in males, because of low temperatures during the winter and spring and the shortness of the high growth period of 10-20℃.
著者
高崎 賢治 江夏 薫 高橋 晴雄
出版者
Japan Rhinologic Society
雑誌
日本鼻科学会会誌 (ISSN:09109153)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.378-384, 2009 (Released:2010-02-10)
参考文献数
12
被引用文献数
1

We analyzed the results of a questionnaire on intranasal/peroral medication against nasal allergy given to subjects with seasonal allergic rhinitis treated by otorhinolaryngologists from January to May 2009. Valid responses were obtained from 273 patients (108 men and 165 women). Epinastine hydrochloride showed high drug compliance (93%) and satisfaction (76%). Many patients prefered peroral medication (61%) over internasal medication. Administration frequency for intranasal spray to treat nasal allergy varied from once (36%) to twice (36%) a day and others (28%). These results provided information useful to otorhinolaryngologist in devising better strategies in nasal allergy therapy.
著者
高橋 哲也 伊藤 敏孝 武居 哲洋 八木 啓一
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.7, pp.391-398, 2013-07-15 (Released:2013-10-16)
参考文献数
29

【背景】低血糖は遷延性意識障害や死亡につながる可能性があり,その検出および原因検索は救急医療において重要である。【目的】救急外来における低血糖症例の特徴を検討すること。【対象と方法】2005年4月1日から2009年8月31日の4年5か月間に当院へ救急車で搬送され来院時の血糖値60mg/dl以下の症例のうち,来院時心肺停止と6歳以下を除いた症例を対象とし,その年齢,性別,血糖値,低血糖の原因,症状,転帰を検討した。【結果】救急車で搬送された37,044例中487例(1.3%)が対象で,年齢は67.8±16.9(平均±標準偏差)歳,男性297例,女性190例,血糖値は平均35.8±14.7mg/dlであった。症状はJapan coma scale (JCS)3桁が160例と最多で,121例は無症状であった。低血糖の原因はインスリン148例,経口血糖降下薬138例,慢性アルコール中毒46例,sepsis 40例,肝硬変・肝不全34例,悪性腫瘍32例,栄養不良29例,ダンピング症候群8例,内分泌疾患4例,その他8例で糖尿病治療薬以外の頻度は41.3%であった。症状と血糖値の関係では,意識レベルの低い群では血糖値が有意に低かった(p&lt0.001)。また低血糖性片麻痺は9例あり,低血糖症例の1.8%に認められた。低血糖の原因が糖尿病治療薬以外の非糖尿病薬群と糖尿病薬群との比較では,症状の割合で無症状とJCS3桁は非糖尿病薬群が多かった(p&lt0.05)。低血糖性脳症による不可逆的神経学的後遺症は5例で,全例75歳以上で低血糖の原因は3例でsulfonylurea(SU)剤であった。入院死亡は48例で全て非糖尿病薬群にみられ,この群の23.9%であった。【結論】救急車で搬送された低血糖症例の41.3%は非糖尿病治療薬性で,著しい意識障害例が多く,転帰としての入院死亡の全例を占めた。低血糖性脳症による不可逆的神経学的後遺症は高齢者のSU剤使用例に多かった。低血糖性片麻痺の頻度は低血糖症例の1.8%で,脳卒中との鑑別に注意を要する。
著者
綾部 園子 本間 千裕 長浜 ゆり 高橋 伸幸
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.188-193, 2009-06-20
参考文献数
17

同じ条件で栽培したF<sub>1</sub>種のフルーツトマト(甘しずく)と普通のトマト(麗容),および比較のため特殊栽培によるフルーツトマト(アメーラ)の品質と嗜好性について検討した。その結果,甘しずくの糖度は,麗容と同じ栽培方法であったが,アメーラとほぼ同じであった。甘しずくとアメーラは麗容に比べてフルクトースとグルコースの含量が多かった。フルクトース/グルコースは甘しずくはアメーラよりも高く,甘味の質が異なることが示唆された。酸度は甘しずくのゼリー部において有意に高かったが,果肉においては有意の差はなかった。皮付きの破断応力は甘しずくが最も高く,皮を除いた果肉の圧縮応力はアメーラが最も高かった。官能評価の結果,麗容に対し甘しずくとアメーラは有意に好まれた。