著者
高橋 昭
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.91, no.8, pp.2241-2244, 2002-08-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
12
著者
高橋 誠史 河原塚 有希彦 桑村 宏幸 宮田 一乘
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.200-204, 2004 (Released:2008-07-30)
参考文献数
8
被引用文献数
1

本論文では,ジェスチャ認識と映像提示および,簡易なモーションベースの組み合わせによるVRアプリケーションを提案する.我々は,映像の中を泳ぐ感覚を視覚的に提供するアプリケーション⌈UoQ⌋を既に開発したが,泳ぐ腕の動作に伴う身体の姿勢制御を行うことで,さらなる没入感の追及を試みた.提案するVRアプリケーションでは,腕の動きを画像解析し,解析された動きにあわせて,表示される映像コンテンツを演出すると同時に,モーションベースの姿勢制御を行うことで映像の中を泳ぐような感覚を提供する.モーションベースの姿勢制御には,エアブロワによる空気吐出を応用している.実験の結果,腕の動きに合わせて映像の速度や身体の揺れを演出したことに対して,没入感と浮遊感が得られるとの評価を受けた.
著者
早乙女 恵子 高橋 季穂 笹田 晋司 佐藤 誠
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.105-107, 2002 (Released:2008-07-30)
参考文献数
4
被引用文献数
1

近年、世界中の主要な美術館、博物館におけるデジタルアーカイブ作業が多く見られる。その理由の一つは展示物のテーマ内容を、従来の紙面や映像などといったもので参加者に伝えるよりも、より効果的で深い没入感を与えられるからである。また劣化を免れえない重要な文化財や、作法、祭礼、演奏といった無形の文化財もVR技術を用いデジタル化しインタラクティブ性を付加することで、従来からの視覚的な伝達のみでなく、より直接的に人間の持つ多様な感覚を刺激することが可能になる。本研究は故宮博物院所蔵の古典的打楽器“編鐘”の演奏体験を東工大GUI システムのSPIDAR、そして鐘の音の自動演奏システムを用いることにより高い臨場感、再現性を実現している。本研究においてはSPIDAR を用いて参加者から入力された力量のエネルギ-の制御を行い、それにより仮想空間内での鐘の音の自動演奏が可能である。SPIDAR を用いて参加者から入力された力量は仮想空間内の隣接する鐘の振動、音といったような物体同士の相互作用に大きく関り、それにより得られる感覚は参加者にフィ-ドバックされる。また仮想空間内で起こる事象はすべて物理計算に基づくものであり、参加者は実物とほぼ同じような体験をすることが出来る。最終的に本研究は仮想空間内での自動演奏を用いて、従来の再現のみであるデジタルア-カイブにインラタクティブ性をもつア-ト的要素を含めた、研究と作品を融合させた新たなア-トの研究を目標として行う。
著者
北堂 真子 荒木 和典 高橋 達也 井邊 浩行 梁瀬 度子
出版者
Japan Human Factors and Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.229-239, 1999-08-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
42
被引用文献数
5 6

電車の特徴的な振動を基に合成した振動に1/fゆらぎの特性を併せ持つ低加速度レベルの全身振動を人体に与え, 入眠に及ぼす影響について主に生理的反応から検討を行った. 健常な成人16名を対象に, 電車の固有振動数を応用し, かつ, 1/fゆらぎ特性を示すような時間間隔で変化させた垂直振動 (1.5Hz; 0.06m/s2rms及び2.0Hz; 0.11m/s2を交互, かつ12Hz; 0.09m/s2をON/OFF) 及び左右振動 (0.4Hz; 0.05m/s2及び0.6Hz; 0.09m/s2を交互, かつ12Hz; 0.13m/s2をON/OFF) を10分間負荷し, 振動のない場合と比較検討した. その結果, 全身振動の場合, 睡眠潜時が短縮される傾向が認められ睡眠量も増加した. また, 心拍周期の増加率が高くなる傾向が見られ, 心拍変動係数も高くなることが示された. 即ち, 全身振動により副交感神経優位の状態に誘導でき, 入眠促進の有効性を確認することができた. しかし, 振動による筋活動の低下状態や入眠への影響, あるいはリクライニング角度による影響等について, さらに研究を行う必要があると考えられる.
著者
高橋 研太郎 諸橋 一 坂本 義之 小山 基 村田 暁彦 袴田 健一
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.8, pp.2046-2049, 2011 (Released:2012-02-25)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

症例は62歳,女性.平成22年4月に急性腎不全と意識障害を伴った腸閉塞症にて緊急開腹術を施行したが,明らかな閉塞性病変を認めなかった.術後に意識障害の原因はグリホサート誤飲によるものと判明し,内科的治療で腹部症状と中毒症状は改善した.しかしグリホサート誤飲後1カ月後に再び腸閉塞を発症し,小腸造影と腹部CT検査で小腸重積が疑われた.保存的治療で軽快が得られないため,6月に再手術を施行した.Treitz靱帯から80cmと230cmの2カ所の小腸で,口側腸管が肛門側腸管に嵌り込んだ腸重積を認めた.腸管は炎症性に壁肥厚しており,重積部に腸管の強い癒着を認めた.口側の重積は用手的整復後に狭窄形成術を行い,肛門側の重積は小腸部分切除術を行った.グリホサート中毒後に発症した成人腸重積症の報告例は,検索しうる限りでは本邦初の極めて稀な症例であったが,遅発合併症の1つとして留意する必要があると思われたので報告する.
著者
水上 聡子 高橋 敬子
出版者
一般社団法人 日本環境教育学会
雑誌
環境教育 (ISSN:09172866)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.1_23-32, 2021 (Released:2021-08-24)
参考文献数
17

Conclusions were drawn by analyzing the possibility of citizenship education from the standpoint of intrinsic motivation and competency based on the design and implementation of the Fukui Prefecture education program, ‘Climate Change Mystery.’    1) Three elements of intrinsic motivation, ‘competence,’ ‘autonomy’ and ‘relatedness,’ were used when evaluating the target group (302 students) and after the program. The scores of all three elements were higher than before participating in the program. However, particularly noteworthy was that increases in competence and autonomy were greater than relatedness. Furthermore, the lower the score was before the program, the greater the demonstratable change was evident for all three elements afterwards.  2) All 10 elements of competencies showed marked improvement; especially, the ‘strategic,’ ‘anticipatory’ and ‘normative’ elements showed demonstratable development. Those elements were related to the intrinsic motivation elements of competence and autonomy.  3) Several opinions in the student feedback forms demonstrated that these results are typically characteristic of the Fukui Prefecture model. This is evidence that confirms the significance of Japan’s first regional version of the Climate Change Mystery.
著者
倉岡 紗樹子 高橋 索真 豊澤 惇希 石田 正也 香川 朋 榊原 一郎 泉川 孝一 石川 茂直 和唐 正樹 稲葉 知己
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.237-242, 2018 (Released:2018-03-20)
参考文献数
16

症例は87歳の女性.大腸内視鏡検査にて潰瘍性大腸炎が疑われ,プレドニゾロン40mg/dayの投与が開始され,1週間後より大量の暗赤色便を繰り返すようになった.上部消化管内視鏡検査にて,胃十二指腸粘膜は粗造で浮腫状,広範囲に白苔を伴い,極めて易出血性であった.胃十二指腸からの生検病理組織にて多数の線虫様虫体を認め,便検査にて多量の糞線虫を確認し,糞線虫症と診断した.イベルメクチン9mg/dayの2週間連日投与を行い,全身状態は改善を認めた.免疫抑制療法に伴う消化管出血では,腸管寄生虫症は留意されるべき病態と考える.特に,広範囲の粘膜表層に炎症を認めた場合は,粘膜生検が寄生虫疾患の診断に有用である.
著者
高橋 静夫 ドムニング D. P. 斎藤 常正
出版者
PALAEONTOLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本古生物学會報告・紀事 新編 (ISSN:00310204)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.141, pp.296-321, 1986-04-30 (Released:2010-05-25)
参考文献数
35

1978年8月, 山形県西村山郡大江町を流れる最上川で, 異常渇水のため露出した河床に大型哺乳類の骨格が含まれているのを2名の小学生が発見した。河床の岩層は, 本郷層の橋上砂岩部層で, 初期後期中新世のDenticulopsis katayamae Zone (9-10.4 Ma)を指示する珪藻化石を産する。一節の長さ6~8センチ, 直径14~15センチの椎骨が140センチの長さに連なり, 長さ20~90センチの大きく湾曲した肋骨が26本程度数えられた。骨格前部には長さ51センチの頭骨が, 口蓋を上に頭頂を下にした状態で保存され, 長さ41センチの一対の肩甲骨も認められた。骨格を砂岩からとり出すにつれて, この標本は体前半部の骨格がほぼ完全に揃った, 極めて良く保存された大海牛の化石であることが明らかになった。指・掌骨を含む右前肢は, 絶滅した大海牛類の前肢の構造を示す, 現存する世界唯一の標本である。骨格の特徴により山形の化石は, カリフオルニアから記載されたDusisiren jordaniに近似するが, 歯の大きさがjordaniのものの3/4と小さく, しかも咬合面の模様が単純で, 歯が著るしい退化を示す点で大きく異なる。歯の退化は, 大海牛の進化系列のもっとも際立った形質変化で, 大型の歯を備えた先祖型のDusisiren属から, 歯が退化して失われたHydrodamalis属への進化系列が北太平洋地域で確立されている。歯の特徴および肩甲骨, 胸骨, 手根骨の性質から, 本骨格はD. jordaniとHydrodamalis cuestaeを結ぶ, これまで未記載の中間型の種であることが判明し, ここにDusisiren dewana(和名 : ヤマガタダイカイギュウ)という新種を提唱した。H. cuestaeは, ベーリング海で1768年に絶滅したステラー大海牛(H. gigas)の先祖なので, 本新種の設定により, 中期中新世のD. jordaniにさかのぼる四代の大海牛の進化系列が明らかになった。
著者
高橋 ともみ 久保 克弘 篠原 由美子 野沢 桃世 吉崎 美紗 早川 博章 岡 夏樹 西崎 友規子
雑誌
2016年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016-09-16

本研究は人とエージェントがより良い関係を築くことを目的に、ミラー(同調)効果に着目し、人がエージェントに対して親しみを感じるのに適した同調の割合を調査した。また、個人差を考慮して視点取得による検討も併せて行った。
著者
高橋 節子 元岡 展久
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.20, no.44, pp.207-212, 2014-02-20 (Released:2014-02-20)
参考文献数
22

This study aims to investigate to what extent current Japanese Montessori nursery schools embody the physical elements of the environment suggested by Maria Montessori. Based on these elements, a questionnaire was constructed and mailed to a total of 701 Montessori and non-Montessori nursery schools all over Japan. Replies from 95 and 192 schools (Montessori, non-Montessori, respectively) were analyzed. It was indicated that: (a) Montessori schools embody significantly more elements than non-Montessori ones; (b) Montessori schools maintain their policy of providing various sizes of tables and a special room for afternoon nap that will support children’s self-directed activities.
著者
武村 政彦 井﨑 博文 小森 政嗣 仙崎 智一 布川 朋也 山本 恭代 山口 邦久 中逵 弘能 高橋 正幸 福森 知治 金山 博臣
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.91-95, 2013-02

A 61-year-old woman was referred to our department with a diagnosis of left solitary adrenal metastasis from cervical cancer in September 2011. She presented with postmenopausal bleeding in September 2010. The patient received seven courses of paclitaxel (175 mg/m2) and carboplatin (6 mg/GFR+25) for stage IV cervical cancer with paraaortic, bilateral common iliac, mediastinal lymph node metastases and left adrenal metastasis from October 2010 to April 2011. Paraaortic radiation (50.4 Gy) was subsequently administered from May 2011 to July 2011. Abdominal nonenhanced computed tomography (CT) revealed a left 26×21 mm adrenal mass with regular margins (attenuation values 53 HU). On enhanced CT, the mass showed heterogeneous enhancement. F fluoro-2-deoxy D-glucose (FDG) positron emission tomography/CT images showed moderately increased FDG-avid uptake in the left adrenal tumor which was high enough to be suspicious of malignant tumor (standardized uptake value max : SUVmax 6.8). There were no other foci of pathologic uptake of FDG in the whole body. The plasma endocrinological examinations was all normal. Left laparoscopic adrenalectomy was performed. The final pathologic evaluation revealed adrenal cortical adenoma.
著者
三浦 伸也 千葉 洋平 佐野 浩彬 前田 佐知子 池田 千春 田中 亜紀子 高橋 美佐 半田 信之 臼田 裕一郎
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.s1, pp.s23-s26, 2020 (Released:2020-10-09)
参考文献数
2

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)下では密閉空間・密集場所・密接場面の3つの密を避けることが推奨されている。発表者らは出水期や風水害等に向けて、都道府県や市区町村といった自治体が COVID-19下において、内閣府防災等が提示した通達をどのように活かし、自然災害への備えを行っているかを網羅的かつ俯瞰的に把握するため、日本全国の都道府県および自治体のWebサイトを検索し、COVID-19下における「避難」もしくは「避難所」等に関する情報(以下、「COVID-19×災害時避難に関する情報」)の発信を行っている事例を網羅的に収集した。この情報収集の過程で、ツイッター、ネットニュース、新聞などのメディアが情報収集をどのように促進し、情報を「集める」から情報が「集まる」兆しを感じさせたのか。情報収集、ひいてはアーカイブ構築と本来の目的以外のメディアでの情報発信などをどのように捉え、メディアと協働し、アーカイブを構築していくのが望ましいのかについて議論したい。