著者
佐野 裕基 遠藤 健司 土田 奨 六本木 さくら 荒井 芙美 高橋 亮吾 石山 昌弘 長田 卓也 上野 竜一 山本 謙吾
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.12170, (Released:2022-01-26)
参考文献数
36

【目的】首下がり症状を呈した変形性頸椎症2 症例の前方注視障害に対して,腰椎・骨盤矢状面アライメントの改善をめざした理学療法の有効性について検討することを目的とした。【症例】変形性頸椎症を既往とし,首下がり症状が出現した2 症例であった。両症例の立位姿勢は全脊柱アライメントより,頸部屈曲位,胸椎後弯,後方重心,また症例1 は腰椎前弯代償,症例2 は骨盤後傾代償が認められた。【経過】両症例ともに頸部および,腰椎・骨盤帯に対する理学療法を実施した。いずれも介入3 ヵ月で頸胸椎アライメントが改善し,一時的に前方注視可能となり,6 ヵ月で腰椎・骨盤帯アライメントが改善し,長時間前方注視可能となった。【結論】首下がり症状による前方注視障害の改善には頸部自動伸展機能の改善に加えて,矢状面上における脊柱全体と骨盤帯のバランスが取れた立位姿勢をめざした介入が有効であると考えられた。
著者
郭 芳 鄭 煕聖 高橋 順一 Hou Kaku Heeseong Jeong Junichi Takahashi
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Social science review (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.135, pp.1-14, 2020-12

本研究は,利用者本位の介護サービスのあり方に関する示唆を得るため,介護サービスの利用者の社会関係資本と生活満足度および人生満足度との関連を検討することを目的とした。A 県の30介護保険事業所における65歳以上の利用者を対象に,質問紙調査を行い,147名のデータを分析対象とした。調査内容は,基本属性,社会関係資本,生活満足度と人生満足度で構成した。全項目を投入してスピアマンの順位相関係数で検討した結果,介護サービス利用者の社会関係資本と満足度は有意な関連性が示された。家族,友人・知人,地域の人との交流などの社会関係資本が十分あると認識している利用者ほど,生活満足度および人生満足度が高いことが明らかとなった。これらから,利用者の社会関係を断ち切らない介護保険サービスの提供が求められること,地域に根差した施設づくりが重要であることを考察した。論文(Article)
著者
高橋 良 伊藤 久敏
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.69-82, 2020-09-30 (Released:2020-10-13)
参考文献数
32
被引用文献数
1

We detected thick pumice layers by observations of cuttings taken from a 1,000 m deep hot spring well at the central Hakodate City, southwestern Hokkaido. In this study, we perform petrological investigations and U-Pb dating for these pumice layers and compare them with the eruptive products from the Quaternary volcanoes at the southern Oshima Peninsula. The pumice layers can be divided into several porphyritic pumice (depth 570-420 m, 310-283 m and 261-66 m) and aphyric pumice (depth 950-660 m, 420-380 m, 343-310 m and 283-261 m) layers. The porphyritic pumice is rich in plagioclase and hornblende phenocrysts and occasionally contains minor amounts of orthopyroxene, clinopyroxene, biotite, quartz and cummingtonite phenocrysts. The U-Pb ages of the lowermost and uppermost parts of the porphyritic pumice layers are 0.93±0.04 Ma and 0.81±0.06 Ma, respectively. Although lithic-rich part is partly observed, these pumice layers mostly consist of pumice clasts. In addition, pumices show variously welded textures at several depths. These features suggest that the thick pumice layers resulted from repeated pyroclastic flows and that reworked deposits are limited. This indicates that the source of the pumice layers should be located adjacent to Hakodate City, whereas the petrological features and U-Pb age of the pumice layers are inconsistent with the known eruptive products of the Quaternary volcanoes at the southern Oshima Peninsula. Therefore, our results indicate that unknown pumice eruptions repeatedly occurred around this area during 0.9-0.8 Ma. Although any pumice eruptions have not been detected in Hakodateyama volcano (1.5 km SW of the hot spring well), the eruption ages and mineral assemblage of the porphyritic pumice are similar to the lavas of the volcano, implying that the source of the pumices was Hakodateyama volcano or its adjacent area.
著者
伊藤 毅志 斎藤 大 高橋 克吉 村松 正和 松原 仁
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.23(2006-GI-015), pp.17-24, 2006-03-07

本研究では、囲碁を題材にして2つの認知科学的実験を行った。1つ目の実験では、アマチュア初心者(ルールを覚えたて)の被験者に対して、初心者向けの囲碁プログラムを用いて学習させ、その視線と発話データを分析した。その結果、初心者は相手の打った場所周辺に視線が集まっているのに対して、上達するにつれて相手の手につられずに広く盤面を見られるようになることがわかった。2つ目の実験では、アマチュア中級者(級位程度)の被験者から上級者(五段程度)の被験者に対して次の一手課題を与え、どのように思考するのかを視線と発話データを分析した。この結果から、上級者ほど盤面を広く見る傾向が見られた。一方、先行研究から、将棋では局面認識の過程では上級者ほどあまり広く盤面を見ずに思考していることがわかっている。このことは、囲碁と将棋のゲームとしての違いを表わしていると考えられる。
著者
三木 かおり 高橋 泰
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会誌 (ISSN:03855090)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1-4, pp.3-12, 2004-03-30 (Released:2017-01-16)
参考文献数
13

On color of gemstone, Sensitive colors and insensitive colors exist in visual sensitives to color difference. the green and light color of yellow, orange, pink, blue, violet belong to sensitive colors, while dark color of red, blue, bluish violet are classified into insensitive colors. These results indicate that general color sensation fit in with color of gemstones. Though faceted gemstones displayed several colors in own complex appearance many facets show bright colors to shadow colors, detail color sensation is analyzed by the visual test to three color difference. The result suggest that the human color sensation recognized a medium bright volume color as a gemstone color.
著者
伊東 美緒 宮本 真巳 高橋 龍太郎
出版者
一般社団法人 日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.5-12, 2011-01-15 (Released:2017-08-01)
参考文献数
11
被引用文献数
2

認知症の行動・心理症状はさまざまな要因が絡み合って出現するが,介護職員のかかわりに対する反応として症状が現れることが少なくない.そこで介護職員がかかわったあとに何らかの徴候(sign)が現れる可能性があると考え,「介護職員とのかかわりの中で生じる,意識的とはいえない不安・混乱・落ち着きのなさ・あきらめを示す態度や言動」を不同意メッセージと命名した.不同意メッセージの特徴を明示することと,不同意メッセージが認められたときに,BPSDを回避することのできる介護職員の対応を明らかにすることにした.《服従》,《謝罪》,《転嫁》,《遮断》,《憤懣》という5つの不同意メッセージが抽出され,特に《服従》,《謝罪》,《転嫁》の3つは認知症高齢者の拒否的行動と捉えられにくいため,介護職員に気づかれないままにBPSDに至ることがあった.介護職員が,早い段階でこれらのメッセージに気づき,『ケアの方向性を変更する』,『状況が変化するのを待つ』,『責任転嫁のための言い訳を提案する』ということができた場合に,BPSDへの移行を防ぐことができていた.
著者
高橋 武士
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.283-291, 1988-12-20 (Released:2011-06-23)
参考文献数
39
被引用文献数
4
著者
森 繁人 斎藤 等 木村 有一 高橋 昇 山田 武千代
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.38, no.Supplement3, pp.220-227, 1995-08-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
27

エリスロマイシンをはじめとするマクロライド系抗生剤が慢性副鼻腔炎に対して有効であることが報告されており, 抗菌作用以外の作用が示唆されているが, なお不明な点が多く残されている。今回われわれは, マクロライド系抗生剤の有効機序の一端を明らかにする目的で, 14員環のエリスロマイシン (EM), ロキシスロマイシン (RXM) および16員環のアセチルスピラマイシン (SPM) を, 培養鼻副鼻腔粘膜に作用させ, 繊毛運動に与える影響を電気光学的に検討した。その結果EMでは内服の際の組織移行濃度である0.002%(2.0×101mg/L) 以上で充進を認めた。0.05%(5.0×102mg/L) 以上の高濃度になると, はじめ亢進し, やがて障害されるという二面性を呈した。RXMでも組織移行濃度の0.0005%(5.0mg/L) 以上で作用直後から充進が認められ, EMよりも長時間賦活状態が持続する傾向を認めたが, 0.005%(5.0×101mg/L) になると充進傾向は減弱した。SPMではほとんど充進作用を認めなかった。以上の結果から, マクロライド系抗生剤の慢性副鼻腔炎に対する作用機序の一つとして, 繊毛運動賦活作用が想定された。また14員環マクロライドは16員環マクロライドよりも, RXMはEMよりも優れた繊毛運動活性化作用を有していると考えられた。
著者
森田 健太郎 高橋 悟 大熊 一正 永沢 亨
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.206-213, 2013 (Released:2013-03-22)
参考文献数
50
被引用文献数
9 26 3

サケ資源はほとんどが放流魚で維持されていると考えられているが,これまで野生魚(自然産卵由来)の寄与率は調べられていない。本研究では,耳石温度標識による大量放流が行われている北海道の 8 河川において,サケ野生魚の割合を推定した。ウライで捕獲されたサケに占める野生魚の割合は,調査河川全体で計算すると 28.3±1.2%,放流魚の全数が標識されている河川に限定すると 15.9±0.6% と推定された。野生魚の割合は河川や年級群によって大きく変動したが(0~50%),野生魚も十分に資源に貢献しうると考えられた。
著者
大鳥 精司 山下 正臣 井上 玄 古志 貴和 山内 かづ代 伊藤 俊紀 鈴木 宗貴 渡辺 朋子 守屋 秀繁 高橋 和久
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.121-126, 2007 (Released:2008-01-22)
参考文献数
7

側方すべりを伴わない椎間板楔状化を伴う腰部脊柱管狭窄症に椎弓切除術群と固定術を併用した群の比較検討を行った.脊柱管狭窄症に対し連続して行った椎弓切除術群(13例)と,連続する固定術(12例)を対象とした.術式の選択は症状や画像評価によらず,初めの連続する13例は椎弓切除術のみ,後の連続する12例は固定術を選択した.症例はレントゲン単純仰臥位正面像にて1椎間の5°以上の椎間板楔状化がある症例で,側方すべり2 mm以内とした.術前,経過観察時の臨床成績,側方すべり(mm,正面像),左右屈にての可動角度(°,正面像)を評価した.結果,全症例の術後JOAスコアは23.2点と改善したが,固定術群の方が有意に改善していた.その理由として,成績不良例は椎弓切除群に3例認められ,側方すべり距離は術前0から術後2 mmに,左右屈にての椎間可動角度は術前平均12°から術後14.6°となっていた.術前,左右屈にての椎間可動角度が10°以上の症例で,成績不良であった.これら3例に関しては再固定術を追加し,良好な成績を得た.椎間板楔状化を伴う脊柱管狭窄症ではX線正面左右屈像において椎間可動角度が10°以上は成績が悪く,病態に,除圧術後の椎間板楔状化の悪化が神経症状を惹起していることが考えられた.
著者
小山 浩司 古島 弘三 菅野 好規 新津 あずさ 小太刀 友夏 新納 宗輔 上野 真由美 高橋 英司 足立 和隆
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.443-453, 2022-10-01 (Released:2022-09-13)
参考文献数
31

Previous studies have reported that poor posture can induce various musculoskeletal disorders. Recently, poor posture in children has become a problem. This study aimed to determine the characteristics of sagittal spinal alignment in standing and sitting positions in elementary school students and how spinal alignment changes from standing to sitting position. Moreover, it clarifies how poor posture (hyperkyphosis) in the standing position affects sitting posture. This study was conducted among 83 elementary school students. The Spinal-Mouse® System was used to measure the thoracic kyphosis angle (TKA), upper thoracic angle (UTA), lower thoracic angle (LTA), lumbar lordosis angle (LLA), and sacral anteversion angle (SAA) in the standing and sitting positions. Hyperkyphosis was defined as a thoracic kyphosis angle of >40°. Participants were assigned to two groups: hyperkyphosis and non-hyperkyphosis. Significant differences were noted in all spinal alignment characteristics in both the positions. When spinal alignment was changed from standing to sitting, ΔUTA and ΔLTA correlated with ΔLLA and ΔSAA, respectively. A strong negative correlation was noted between ΔLLA and ΔSAA. In the sitting position, TKA, UTA, and LLA were significantly higher in the hyperkyphosis group than in the non-hyperkyphosis group. ΔUTA was significantly higher in the hyperkyphosis group than in the non-hyperkyphosis group when spinal alignment was changed from standing to sitting. The characteristics of sagittal spinal alignment in the sitting position were significantly different from those in the standing position. The study findings suggest that poor posture (hyperkyphosis) in the standing position affects the sitting posture.
著者
松井 久美 豊田 暁洋 飯塚 裕美子 小手森 綾香 高橋 みずき 菊水 健史
出版者
日本インスティテューショナル・リサーチ協会
雑誌
大学情報・機関調査研究集会 論文集 第11回大学情報・機関調査研究集会 論文集 (ISSN:24363065)
巻号頁・発行日
pp.122-127, 2022-11-11 (Released:2022-12-27)

麻布大学は生命科学分野のジェネラリスト育成事業「動物共生科学ジェネラリスト育成プログラム」の教育開発 に取り組んでいる。教学IR センターは本事業の推進のために設立、LMS 開発、学習データ解析、サイエンスリテラシー&コンピテンシーテストの実施・解析、フィードバック事業などを行っている。本発表では、それらの概要および学習者類型、フィードバック-リフレクションによる学習サイクル構築について報告する。
著者
松原 修二 高橋 正樹 岡村 経一 福留 厚 山岡 郁雄 松峯 敬夫 浮島 仁也 青木 幹雄
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.757-761, 1976-06-25

上部消化管大量出血の原因のひとつとして,1897年Dieulafoy1)は胃上部噴門直下に孤立性の微小な粘膜欠損を見いだし,これをExulceratio simplex(以後Esとする)と命名した.粘膜欠損の底部において動脈が破綻するため,大量の血液が噴出して,潰瘍形成は未熟なままに患者は急性の経過をとるものと彼は考えた.以後欧州圏では,このような胃上部にあらわれた粘膜欠損部よりの動脈性出血をEsと呼称するようになった.今回著者らもその1例を経験したので報告し併せて弱干の文献的考察を加えた. 症例 患 者:46歳 男 生来健康にて著患なく,既往にいわゆる胃症状を認めない.1月程前より風邪に罹患しアスピリンを連日服用していた.1974年12月11日,突然大量の吐下血をきたし当科へ緊急入院した.ただちに,緊急内視鏡検査およびガストログラフィンによる上部消化管緊急X線検査を施行したが,胃内に大量の血液が充満しているため出血源の診断は不可能であった.13時間に総量3,200mlの輸血を行なったが,血圧60/40mmHgヘマトクリット23%と改善されずショック状態におちいったため緊急手術を施行した.開腹すると,胃内に大量の凝血塊を認めるが,肝硬変および食道静脈瘤など門脈圧の亢進を示唆させる所見は認められなかった.胃を漿膜面より観察しても異常病変を発見できなかったので,胃体部大彎側寄りに約7cmの縦切開を加えた.出血部位は主に噴門側であることが判明したが,なお局在は不明であり,やむを得ず盲目的胃切除術(Billroth Ⅰ)を施行した.術後経過は良好で,第4病日に胃管を抜去した.
著者
高橋 雅人 Masahito TAKAHASHI
雑誌
神戸女学院大学論集 = KOBE COLLEGE STUDIES
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.127-137, 2014-06-20

プラトンの『ポリティコス』と『国家』とはどのような関係にあるのだろうか。本論文はこの問いに答えるために、『ポリティコス』における理想的な政治家が『国家』における哲人王にではなくて、理想国の創設者に対応することを明らかにする。『ポリティコス』と『国家』の関係がいかなるものであるかについては、そもそも関係を論じないもの(加藤)、異質であることを強調するもの(スコフィールド、チェリー)、同質であることを主張するもの(カーン)、といった解釈がなされてきた。1で筆者はこういった解釈を簡単に紹介し、2でそれらに対する批判を述べる。筆者の見るところ、加藤の解釈はアリストテレスの最善のポリスの在り方についての考え方を楽観的にとらえすぎているように思える。スコフィールドの解釈は理想国の創設者がどのように誕生するかをプラトンがなぜ論じていないことを見落としている。チェリーの解釈はエレアからの客人とソクラテスとの違いを強調しすぎる。確かにエレアからの客人は、哲人王を主張するソクラテスとは違って、哲学者と政治家とを区別する。しかしたとえ哲学者と政治家が区別されるのだとしても、同一人物が哲学的知と政治的知の両方を持つことを妨げるものではない。かくして筆者は最後の解釈を取るカーンの議論に賛成する。しかし、カーンの解釈にも批判すべき点はある。3で筆者はそれを述べ、自己の見解を明らかにする。カーンは理想的な政治家と哲人王を同一視するが、筆者はその解釈をとらない。なぜならば、理想的な政治家が法を超えた存在であるのに対して、哲人王は確かに法をつくる働きは持つが、しかし国家の根幹をなす重要な法はこれを決して変えないことが期待されているからである。『ポリティコス』における理想の政治家はむしろ理想国の「創設者」と同一視されるべきなのである。