著者
古川 秀子 佐宗 初美 前田 清一 二宮 恒彦
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.63-68, 1969-02-15 (Released:2010-03-08)
参考文献数
6
被引用文献数
2 5

Sour taste is mainly associated with the hydrogen ion concentration, and to a lesser extent, with the degree of dissociation. From the results of P.S.E. determined by taste tests on nine organic acids, the sourness was more intensive in fumaric>tartaric>malic>acetic>succinic>citric>lactic>ascorbic and>gluconic acids.
著者
柴田 茂久 千野根 幸子
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.202-206, 1978-04-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
5

乾めんのねじり強度測定のため,振子式の試作機をつくり,測定条件を検討した。試料の水分含量(x)とねじり強度(y)に高い負の相関を認め,y=-46.2x+0.995xx2+521.9の式により水分補正の必要を認めた。市販乾めんのねじり強度(13.5%水分ベース)測定結果から,70kg/cmcm2以上の乾めんはほとんど縦割れがみとめられないが,60kg/cmcm2以下の乾めんは縦割れが50%以上存在することがわかった。製造の際,湿度コントロールのよい乾めんのねじり強度は経時的に増加の傾向を示した。製造の際の湿度コントロールがよくない場合は,最初のねじり強度が100kg/cmcm2前後と高くても,経時的に減少することを認めた。またこの場合縦割れが後で発生することもあった。ねじり強度は乾めんの品質指標の測定の一つの方法として使えることを認めた。
著者
青木 雅子 小泉 典夫
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.33, no.11, pp.769-772, 1986-11-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
4
被引用文献数
3 12

(1) 石臼挽きしたそば粉から連続蒸留抽出装置(SDE装置)にて香気濃縮物を得,ガスクロマトグラフィーによる分析を行ない主要成分の含有量を求めた.(2) 更に1の主要成分について官能検査の手法を用いて閾値を求め1の結果とから各物質についてのオーダーユニットを算出した.(3) 2の結果によりnonanal, octanal, hexanal等がオーダーユニットが高くそば粉の香気成分として重要なものであることが分った.(4) 一方,そばを石臼製粉した直後から経時的にその香気濃縮物をガスクロマトグラフィーにて測定した結果nonanalを主成分とするピーク,hexanal, salicylal-dehyde, acetophenoneの製粉後1~2日間に於ける減少が著しかった.(5) 以上の結果より,砕きたてのそば粉の香りを特徴付けるものとしてnonanal, hexanalが重要な香気成分であることが分った.
著者
吉岡 博人 上田 悦範 岩田 隆
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.333-339, 1982-06-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
20
被引用文献数
1 11

バナナ果実の追熟過程におけるイソアミルアセテートの生合成経路の発達の様相を,生合成経路の代謝関連物質含量ならびに酵素活性の変化から明らかにするとともに,35℃で追熟した場合にみられる香気成分生成障害の原因を,その生合成経路の代謝変動の様子から究明した。(1) バナナ果実を20℃, 30℃, 35℃で追熟させたところ,20℃, 30℃では多くの揮発性成分が生成され,また多量のイソアミルアセテートが生成された。しかし35℃では果肉の軟化は急速に進むにもかかわらず,揮発性成分の生成は顕著に抑制された。(2) イソアミルアセテートの生合成経路に関与すると考えられるロイシン,α-ケトグルタール酸,イソアミルアルコール,酢酸,ATPならびにCoAの,追熟に伴う含量変化を20℃, 30℃, 35℃で調べたところ,ATPは各温度区とも含量低下を示したが,他の成分はすべて20℃および30℃では含量の増加を示した。しかし,35℃ではα-ケトグルタール酸,酢酸を除いて他の成分の含量増加は抑制された。(3) ロイシンがイソアミルアルコールまで代謝される経路に関与するロイシントランスアミナーゼ,α-ケトイソカプロン酸脱炭酸酵素,アルコール脱水素酵素,および酢酸をアセチルCoAに活性化の,さらにアセチルCoAとイソアミルアルコールからイソアミルアセテートを生成するのに関与するアセチルCoA合成酵素ならびにアシルCoA-アルコールトランスアシラーゼの活性変化を20℃, 30℃, 35℃で追熟した果実で調べたところ,20℃, 30℃では各酵素とも追熟に伴い活性の増加を示したが,35℃では増加が抑制された。またα-ケトイソカプロン酸脱炭酸酵素およびアシルCoA-アルコールトランスアシラーゼは緑熟果には活性がみられず,追熟過程でそめ活性が検出されるようになった。以上の結果からバナナ果実の追熟に伴い,α-ケトイソカプロン酸脱炭酸酵素およびアシルCoA-アルコールトランスアシラーゼの両酵素の活性が出現することが,追熟に伴ってイソアミルアセテートの生成が増大する主な要因と思われる。さらに,ロイシントランスアミナーゼなどの酵素活性の増大やロイシンおよび酢酸含量の増加もイソアミルアセテートの生成を促進する原因になるものと考えられる。また35℃ではこのような変化が著しく抑制されることが明らかとなった。
著者
原 征彦 石上 正
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.996-999, 1989-12-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
5
被引用文献数
27 41

緑茶抽出液から得られた粗カテキンとその分画精製物4種類ならびに紅茶抽出液から得られた粗テアフラビンとその分画精製物4種類を用いて,茶ポリフェノール類の代表的な食中毒細菌16株に対する抗菌活性をMICにより調べた.茶ポリフェノール類は,腸炎ビブリオを含むVibrio属3菌株,黄色ブドウ球菌,ウェルシュ菌,セレウス菌, P. shigelloides, A. sobriaに対して1000ppm以下の濃度で明確に抗菌活性を有していた.一方, A. hydrophila subsp. hydrophila,病原大腸菌,細胞侵入性大腸菌,ゲルトネル菌,ネズミチフス菌, Campylobacter属2菌株, Y. enterocoliticaに対しては,その効果はほとんどみられなかった.茶カテキン類では, ECやEGCよりもこれらにガレート基の結合したECgやEGCgの方が高い抗菌活性を示した.茶テアフラビン類では,分画精製物はどれも同様の効果を示し,粗テアフラビンはそれらよりも高い抗菌活性を有していた.茶ポリフェノール類の抗菌スペクトルには,一定の傾向はみられなかった.
著者
古賀 邦正
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.26, no.7, pp.311-324, 1979-07-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
88
被引用文献数
2 2
著者
田中 芳一 東 敬子 平田 孝
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.32, no.7, pp.463-466, 1985-07-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
18

市販の無菌調製豆乳を,5, 25, 37℃にて0~2ヵ月保存したときに生成される揮発性物質を,GC,およびGC-MSで分析した。その結果,アセトン,n-ペンタンを含む14種類の揮発性物質を検出し,同定した。このうち,アセトアルデヒド,アセトン,n-ペンタン,n-ヘキサナールは豆乳の保存温度,保存期間に高い相関性をもって増加していた。アセトンとn-ペンタンの増加は特に著しく,豆乳を37℃で2ヵ月保存するとアセトンは約15倍,n-ペンタンは約17倍に増加した。アセトンは揮発性物質中に占める量も多いので,この無菌豆乳の品質評価指標として有効であることを示唆していた。次に,アセトン,およびアンモニアを指標として無菌豆乳のシェルフライフについて検討した。
著者
堀内 久弥 柳瀬 肇 谷 達雄 桜井 純一 加藤 欽一郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.206-212, 1972-05-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
14

国内産米の過剰対策の一つとして米の輸出がとり上げられ,東南アジア諸国民の嗜好に適合させるために,国内産玄米を原料として精麦工場でパーボイル加工することを試み,独自の製造法を設定した。工程の中心は容量1トンの精麦用圧扁機の予熱塔を利用する蒸熱段階で,続いて同型の予熱塔に下から圧搾空気を吹上げるように改修して,水分20%までの初期乾燥が効率よく遂行できた。仕上乾燥には効率のよい乾燥機の導入が必要であるが,とう精は一般の精麦用研削式とう精機と研磨・除糠用に噴風式精米機を加えれば充分である。パーボイル加工により粒質が硬化し,日本米の粒質をインド型米に近づけうることを,炊飯特性,アミログラフィーなどの品質測定から確認した。またパーボイルドライスに混在する心白状粒の生成が未熟粒に基くことを明らかにした。
著者
橋本 俊郎 木村 宏忠 高橋 清
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.255-259, 1985-04-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
11

大豆から熱水抽出して得られる豆乳に,清酒酵母,ワイン酵母およびパン酵母を作用させ,豆乳臭のない大豆蛋白カードを製造した。(1) 清酒酵母を接種し培養させることにより,2%グルコースを補糖した牛乳,脱脂乳は凝固しなかったが,同条件で,豆乳は凝固,カード化した。(2) 清酒酵母,ワイン酵母およびパン酵母によって,豆乳から得られたカードは,いずれも蛋白質の凝固率86~88%,粗脂肪の凝固率100%と,他の豆乳関連食品(豆腐など)に類似していたが,淡白な味と不快でない発酵臭を有していた。(3) 豆乳に接種した清酒酵母は,アルコールと共に酢酸,コハク酸,リンゴ酸を生成し,これらの有機酸が豆乳蛋白質の凝固に主要な役割を果していると推定した。
著者
黒河内 邦夫 大日方 洋 松橋 鉄治郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.254-256, 1980-05-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
2

そば粉対小麦粉配合比〔90:10〕および〔50:50〕の粉に,活性グルテンを5%または10%添加してそば切りの製造試験を行った。そば粉配合比率の低いほど,活性グルテン添加率の高いほど製めん加工性は良く,標準ゆで時間(ゆでそば切りの水分が72%になるゆで時間)が長くなり,標準ゆで時間におけるゆで溶出率は低下した。そば粉対小麦粉配合比〔90:10〕で活性グルテン無添加のものは,つながりが悪く,通常のそば切りの形態に加工できなかった。しかし,活性グルテン5%添加のものは,つながりがかなり良くなり,とくに,活性グルテン10%添加のものは,そば粉対小麦粉配合比〔50:50〕で活性グルテン無添加のものとほとんど同程度の製めん加工性を示した。
著者
円谷 悦造 柴田 邦彦 川村 吉也 正井 博之
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.387-392, 1981-07-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
7

細菌類,11菌株,酵母類,4菌株,カビ類,4菌株を用いて食酢の試験管内での殺菌力に及ぼす,糖類,糖アルコール類,無機塩類の効果を調べ,更に,合せ酢(甘酢,二杯酢,三杯酢)の殺菌力を比較した。その結果以下の知見が得られた。(1) 細菌類,酵母類,カビ類各々に対して異った結果が得られた。すなわち,食酢の殺菌力は,細菌類に対しては,ブドウ糖により弱められ,塩化ナトリウムにより強められ,酵母類に対しては,ブドウ糖及び塩化ナトリウムにより弱められ,カビ類に対しては,ブドウ糖により強められ,塩化ナトリウムにより弱められる傾向があった。(2) 一部の例外を除き,試験した糖類,糖類アルコールはブドウ糖と同様に,また,無機塩類は塩化ナトリウムと同様に作用した。(3) 合せ酢の細菌類に対する殺菌力も(1)の結果と一致した傾向を示し,その殺菌力は二杯酢,三杯酢(食酢),甘酢の順で弱まった。一方,醤油を使用した合せ酢では,pHの上昇が一要因となり,その殺菌力は(食酢),甘酢,二杯酢,三杯酢の順で弱まった。
著者
松山 惇 平田 秀樹 山岸 努 林 恵一 平野 優子 桑田 紀代美 清澤 功 長澤 太郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.39, no.10, pp.887-893, 1992-10-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
12
被引用文献数
7 17

ビフィズス菌の単独培養,または乳酸菌との混合培養による発育性ならびに大豆オリゴ糖の資化性について観察した.(1) 豆乳中におけるビフィズス菌の発育性について,24時間培養後のpHは,いずれの菌も4.53~4.76まで低下し,酸度は, 0.67~0.90%まで上昇した.また,培養20時間後の菌数は,いずれの菌種も10 3個のオーダーで増加し,豆乳中におけるビフィズス菌の増殖性はきわめて良好であった.(2) B. breveおよびB. longum とL. acidophilusとの混合培養では,ビフィズス菌数,生酸性は単独培養時のそれらを上回ったが,L. acidophilusの菌数は単独培養時のそれよりも低い傾向を示した.(3) ビフィズス菌による豆乳中のガラクトオリゴ糖の資化性は,特にスタキオースに対して優れていた.また,生成したグルコースは発酵に利用されたが,フルクトースおよびガラクトースは蓄積される傾向がみられた.(4) スクロース,ラフィノースまたはスタキオースを添加したMGLP培地において, B. breveの発育性は,スタキオース添加培地で優れていた.さらに,これらの糖を2種類または3種類含有する培地では,後者の方が良好な発育性を示した.
著者
伊藤 均 佐藤 友太郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.22, no.8, pp.401-407, 1975-08-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
11
被引用文献数
1

キノコ類の人工栽培には,鋸屑と米糠その他の栄養素を混合調製した培養基を用いている。これらの人工培養基はあらかじめ殺菌処理してから種菌を接種することが必要である。従来の加熱処理法は熱の伝導が不均一のため処理時間が長く,培養基が変質しやすいなどの欠点がある。そこで,本研究では加熱処理法に変わる電離放射線処理法を試みた。すなわち,非照射区のオガクズ培養基ではヒラタヶ菌糸の生育は完全に阻害されるか若干認められる程度だった。0.5, 1.0, 2.0 Mradと照射された培養基では各線量区とも菌糸の生育は活発であり,20℃,約20日の培養でキノコ菌糸は培養基全面をおおった。そして加熱処理したものより菌糸の生育は活発だつた。オガクズ培養基の主要変敗菌はCitrobacterとFusariumであり,両菌種とも0.5 Mrad照射で殺菌され,照射後の残存フローラを構成するBacillusや酵母菌類の増殖はキノコ菌糸の生育に対し阻害作用を示さなかつた。
著者
田尻 尚士
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.29, no.10, pp.596-604, 1982-10-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
14
被引用文献数
1 3

太もやし栽培の改良を目的として,ダイズ,リョクトウ,アズキを用いてエチレンガスの間欠的,短時間処理を行い,その効果を検討した。エチレン濃度は,10, 50, 100ppmに設定,発芽床投入後12時間より始めて栽培7日間,毎日60分間通気中に混入して処理を行なった。エチレン処理は,豆類もやしの生長,品質に大きな影響を与えた。100pmm区では各豆類もやしとも,はい軸部の伸長は抑制され,硬化して繊維質化する傾向があり,側根の発生,および,伸長が著しく,色調も黄色化が明白でかなり品質は劣化した。はい軸部の肥大は著しく増大し,ダイズもやしでは市場取引標準からみて過度となった。重量増加とビタミンC含有量の増加は最も促進された。一方,50ppm区では,はい軸部の伸長,肥大は適度に促進され,重量増加率も高く,ビタミンC含有量も相当増加し,黄色化や硬化は実際上問題とならない程度であった。側根の発生や伸長が促進されたが許容量範囲内であったが,10ppm区でもほぼ同様の効果がみられたが,その程度は50pmm区より劣った。収穫は,はい軸部の生長が市場取引標準に合致し,ビタミンC含有量がピークに近づく頃で,黄色化,硬化,側根生長が顕著になる前が最適であり,総合的には,ダイズ,リョクトウもやしではエチレン処理50ppm栽培で3~4日,アズキもやしは4~5日となり,通常栽培法より各豆類もやしとも2~3日栽培日数は短縮された。以上の結果から,豆類もやしの栽培にあたり,50ppmエチレンガスを間欠的に短時間処理すれば,物性度がすぐれ,ビタミンC含有量の豊富な太もやしの生産が可能であり,同時に栽培日数も短縮され,経済的に有利な方法になると思われる。
著者
重松 洋子 下田 満哉 筬島 豊
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.768-777, 1994 (Released:2009-04-21)
参考文献数
21
被引用文献数
8 10

エーテル:イソペンタン(6:4)を抽出溶媒とするポラパックQカラム濃縮法により,実際に我々が紅茶を入れるのとほぼ同じ条件で紅茶の香りを抽出・濃縮し得ること,このようにして得られたにおい濃縮物は減圧連続蒸留抽出(SDE)法で得られたムレ臭と強烈な渋いにおいを呈する濃縮物とは官能的にも化学的にも大きく異なることを明らかにした.1. hexanol, hexenol, linaloolおよびgeraniolは,カラム法に比べてSDE法で数倍検出された.一方,α-terpineolおよびnerolは, SDE濃縮物でその含量が顕著に低かった.2. SDE法では,リノール酸やリノレイン酸の酸化により生ずる各種の鎖状アルデヒドおよびbenz-aldehyde含量が顕しく高かった.3. 鎖状のケトン類はSDE濃縮物で高含量を示したが, 2, 5-pyrolidinone誘導体およびβ-ionone誘導体は逆にカラム法で高含量を示した.4. 7種類のラクトン化合物は,いずれもSDE操作中に激減あるいは消滅することが明かとなった.におい濃縮法の違いにより,フレーバーインデックスは2.63(カラム法)から1.22(SDE法)に減少し,濃縮物のにおい特性に決定的な影響を及ぼすことが明らかとなった.
著者
児島 雅博 村瀬 誠 戸谷 精一 杉本 勝之
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.471-476, 1992-06-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
19
被引用文献数
8 6

手延べ麺と機械麺のグルテンの組織構造の差異を走査型電子顕微鏡によって検討した.α-アミラーゼ処理によって,澱粉粒の一部を除去することで,乾麺のグルテン組織は容易に観察できた.(1) 手延べ麺表面では繊維状になったグルテン組織が延伸方向に配向し,澱粉粒の一部が,この繊維状のグルテンによって保持されていた.一方,縦断面では,グルテンの澱粉粒を覆っていたと思われる帯状の構造が認められた.(2) 機械麺表面では規則的な組織構造は認められなかった.縦断面では,グルテンは澱粉粒を包み込むような球面状の構造を呈していたが,延伸方向に対する配向性は認められなかった.(3) ゆで麺を同様に処理して観察した結果,ゆで処理によってグルテンは若干膨潤するものの,手延べ麺のグルテンの繊維性,配向性及び機械麺のグルテンの球面状構造が認められ,乾麺でのグルテンの組織構造はゆで後においても保持されていることが明らかになった.従って,麺の組織構造は乾麺をα-アミラーゼ処理して観察することが適当と考えられた.
著者
柴田 茂久
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.210-218, 1988-03-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
35
被引用文献数
5 8
著者
梶浦 一郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.31-33, 1972-01-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

The low temperature injuries were studied in white peach "Okubo" fruits, in relation to temperatures and the delayed storage. Fruits ripened in 7-9 days at 20°C, 17-21 days at 10°C and the ripening was suppressed at 2.8°C. More injuries developed at 2.8°C than at 1°, and 10°C, and the development of injuries was reduced by the delayed storage. Fruits seemed to be more susceptible to low temperature injuries at 3-5°C than at 0-1°C. The best storage conditions seemed to be in the delayed storage at 0-1°C.
著者
宇井 美樹 安田 英之 柴田 柾樹 丸山 孝 堀田 博 原 利男 安田 環
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.38, no.12, pp.1098-1102, 1991
被引用文献数
17

緑茶より抽出精製したカテキン類の口臭抑制効果を判定するため,CH<SUB>3</SUB>SHに対する消臭力,及び唾液にカテキン類を添加し,L-Metと共にインキュベート後発生したCH<SUB>3</SUB>SHを定量し,そのCH<SUB>3</SUB>SH産生抑制効果を測定した.また,カテキン類を添加したチューインガムを試作し,そのCH<SUB>3</SUB>SH産生抑制効果を判定した結果,以下の結論を得た.<BR>(1) カテキン類は強いCH<SUB>3</SUB>SH消臭力を有し,この効果は,従来より口腔内消臭剤として汎用されているSCCの効果をかなり上回るものであった.<BR>(2) 緑茶に含まれる4種のカテキンについて消臭力の測定を行った結果,その効果は,EC<ECg<ECG<EGCgの順に優れており,構造と消臭効果との相関関係が示唆された.<BR>(3) 唾液にカテキン類を添加し,これを24時間インキュベートした結果,L-Metを基質としたCH<SUB>3</SUB>SHの発生はコントロールと比較して,著しく抑制された.また,この効果はSCCの効果よりも強かった.<BR>(4) カテキン類を添加したチューインガムを試作し,唾液のCH<SUB>3</SUB>SH発生量を指標として,その口臭抑制効果について評価を行った結果,カテキン0.01%添加ガム咀嚼後においても,CH<SUB>3</SUB>SH発生は顕著に抑制された.<BR>以上のことからカテキン類は,口臭原因物質として注目されているCH<SUB>3</SUB>SHに対し,優れた消臭作用とその産生を抑制する作用を持つものと推定された.また,カテキン類を添加したチューインガムは,口臭抑制の目的で効果的であると考えられた.

1 0 0 0 OA 食品の嗜好

著者
青木 宏
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.77-83, 1994-01-15 (Released:2011-02-17)
参考文献数
6
被引用文献数
2