著者
倉橋 一成 大橋 靖雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.76, pp.195-202, 2010-06-07

近年コンピューターの発展に伴い,予測を行うための様々なアルゴリズムが提案されている.予測モデル・予測アルゴリズムは変数縮小と予測の無数にある組み合わせから選びながら作成することになり,アルゴリズムの選択基準は数理的な仮定がデータに合うか,誤分類率が低いかなどである.このとき,アルゴリズムの選択全体を通してCross Validationを行なわないと真の誤分類率にバイアスが入ることを示し,どのような推定値にバイアスが無いのかを考察する.
著者
鈴木 道孝 渡辺 秀人 伊藤 彰義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.491, pp.117-120, 2008-02-14
被引用文献数
1

統計的文字認識において非線形形状正規化に使われるストローク密度は,文字の切出し枠の位置に依存する.通常は,外接長方形の切出し枠が使われるが,それが最高の認識性能をもたらすわけではない.長方形という制約を解いて,より良い切出し枠の設定のし方を提案する.提案の切出し枠を使って,ETL9Gの多値文字画像データを使った認識実験において実際に認識率が向上することを示す.不良サンプル708件を除いた認識率99.553%を得た.
著者
酒井 恵 内田 誠一 岩村 雅一 大町 真一郎 黄瀬 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.491, pp.1-6, 2008-02-14

文書画像の回転(スキュー)を補正するため,事例ベース傾き補正法を提案している.事例を用いることにより,文書の直進性を仮定せずに回転角を推定できる.また,事例として回転変量と不変量を用いることにより効率的に回転角を推定できる.変量と不変量はどのようなものでも良いが,前回の報告で用いていた不変量はノイズに弱いという問題があった.そこで本報告では,回転角推定の精度向上を目的として,不変量の多次元化について述べる.計算機内実験において文書画像55サンプルを用いて,簡単な傾き推定実験を行ったところ,48サンプルにおいて誤差1度以下,全てのサンプルにおいて誤差2度以下という精度を得た.また,スキャナ取得画像に対しても評価実験を行った所,目視ではあるが入力10画像中9画像に対して正しく補正できた.
著者
岩田 淳 下西 英之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.274, pp.21-26, 2009-11-05

本講演では、新世代ネットワークの基盤技術として注目を集めているOpenFlow Switching技術の技術概要と本技術領域におけるNECの研究開発の取り組みについて紹介する。現在、北米NSFのGENI Programでは、新世代向けのネットワーク仮想化、プログラマビリティ、モビリティ制御実現へ向けたインフラとしてOpenFlow技術を活用した複数大学間でのトライアルが開始されつつある。またNECのStanford大学との1年のトライアルを通し、本技術の可能性について徐々に期待度が高まっている。本講演では、NECのOpenFlow Switching技術の研究開発の取り組みとして、新世代ネットワークアーキテクチャ、スイッチ技術、コントローラ技術の研究開発、ならびに試作開発状況、ならびに北米トライアル状況について紹介する。また、本技術をベースとしたネットワークの将来技術への展望について述べる。
著者
麻生 敏正 長谷川 孝明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.104, pp.7-12, 2005-05-24
被引用文献数
9

本稿では, 著者らが開発した従来の高度デマンド信号制御方式(ADS方式)の交通流シミュレータの改良を行い, いくつかの交通状況でADS方式と系統制御方式の性能比較を行っている.まず, シミュレータの道路モデルの拡張と車両の動作モデルの変更を行っている.そして道路モデルの拡張による不具合が生じないようにするためにADS方式のデマンドの計算方法を変更している.次に, ADS方式と系統制御方式のパラメータの検討が行われ, この結果に基づき, 性能比較を行っている.さらに, 2つの系統制御区域を結ぶ信号機がADS方式で制御された場合と地点制御方式で制御された場合, またこの地域のすべての信号がADS方式で制御された場合の性能比較を行っている.今回検討した交通状況下で, ADS方式は系統系統制御方式や地点制御方式よりも平均アイドリング時間が小さくなることが示されている.さらに幹線道路の交通量に偏りがある場合の検討も行われている.
著者
〓 瑩 小野 創 酒井 弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.138, pp.29-34, 2007-07-07

英語など主要部前置型言語を用いて統語的プライミング効果(Syntactic Priming; SP)を検討した先行研究では,活性化伝搬に基づいた説明モデルが提案されている.本研究は,文完成課題を用いて日本語受動文の産出におけるSPを実験的に検証することを通して,主要部後置型言語においても同モデルの適用が可能であることを確認した.さらに、主要部後置型言語の処理における予測メカニズムという観点から,日本語における文産出メカニズムに対して結果がどのような含意を持つか検討した.
著者
フイホァン ブイ 小田 昌宏 北坂 孝幸 三澤 一成 藤原 道隆 森 健策
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.195, pp.81-86, 2010-08-27
被引用文献数
2

本稿では多クラスAdaBoostを用いた3次元腹部CT像における下腹部血管領域への血管名自動対応付けの改善手法を提案する.従来手法では,3次元腹部CT象から血管領域を抽出し,血管木構造を作成する.次に,各血管枝の候補血管名を多クラスAdaBoostを用いて求めた後,大局的な最適化処理により,最終的な血管名を決定する.しかし,この手法では,識別器により誤って対応付けた枝が多く生じた.また,最適化処理を行うとき,最適化条件を満たす2つの枝組み合わせが存在するとき,探索優先順に選ぶため,誤対応付けも発生していた.そこで本稿では,この問題を防ぐために,(1)対応付ける対象血管グループのさらなる分割する;(2)識別器用の特徴量追加;(3)最適化処理改善について検討する.提案手法を3次元CT像から抽出した動脈領域データ14例に対して適用した結果,血管名対応付けの平均再現率は88.5%であった.
著者
森 麻紀 栗原 一貴 塚田 浩二 椎尾 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.454, pp.69-72, 2008-01-17
被引用文献数
4

日常生活の中で欠かせない食事をより楽しくするために,我々は食卓の彩りに着目し,いろどりんシステムを構築した.本システムはまず,ユーザが盛り付けした料理を食卓上でカメラを用いて撮影し,取得画像から料理に使用されている色を分析し,彩り色(料理の彩りをよく見せるための色)を計算する.次に,得られた彩り色で柄を生成し,プロジェクタを用いて皿に投影する.これにより,ユーザがテーブルに置いた料理の,視覚的なおいしさの向上を実現する.
著者
武岡 成人 栗原 誠 岡崎 正倫 及川 靖広 西川 明成 山崎 芳男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.136, pp.25-30, 2005-06-17
被引用文献数
1

3次元音場の再生手法としてキルヒホッフの積分公式に基づく境界面制御が知られているが膨大な制御点が問題となってきた.しかしながら近年のディジタル技術の発展により大容量の伝送が可能となってきた.そこで本稿では実現可能な範囲の多数の制御点を用いた境界面制御による音場再現システムを提案する.コンデンサスピーカの特性を生かし, 同一の振動板で録音・再生が可能である制御素子の基礎実験を行ったので報告する.
著者
小野 顕光 中野 眞一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.72, pp.53-57, 2005-05-13

半順序集合Pが与えられたときに、すべてのトポロジカルソートを生成する幾つかのアルゴリズムが知られている.既知のアルゴリズムで最も高速なものは、各トポロジカルソートを"平均"定数時間で生成する.本文は, 各トポロジカルソートを定数時間で生成するアルゴリズムを与える.既知のアルゴリズムは, 各トポロジカルソートを丁度2回づつ生成し, そのうちの一方のみを出力するのに対し, 我々のアルゴリズムは各トポロジカルソートを丁度1回づつ生成する.
著者
江間 慎弥 森 健策 北坂 孝幸 目加田 慶人 井手 一郎 村瀬 洋 高畠 博嗣 森 雅樹 名取 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.580, pp.163-168, 2005-01-15
被引用文献数
13

本稿では気管支枝名対応付け手法において、分岐パターンと枝の走行方向に基づいた気管支枝モデルの選択法について述べる。従来法は3次元胸部X線CT像から抽出した気管支枝に対し、あらかじめ用意した複数の気管支枝のモデルを部位ごとに走行方向の差異を平均して評価し、最適モデルを選択して解剖学的名称を対応付けた。しかし、差異の平均を評価しているため部分的に分岐パターンの異なるモデルを選択するという問題点があった。提案手法では枝の分岐ごとに分岐パターンを調べ、モデルを対応付けの候補からふるい落としていく。また、右上葉支では区域支の走行方向を利用してモデルをふるい落とした後、モデルの選択を行う。これにより、より最適なモデルを選択し、枝名対応付けの精度の向上を図る。我々は提案手法を25例の胸部CT像から抽出した気管支枝に対して適用した。その結果、全ての部位において対応付けの精度が向上し、90%の枝に正しい枝名を対応付けることができた。
著者
水野 貴規 林 敏浩 富永 浩之 山崎 敏範
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.583, pp.179-184, 2007-03-02

ネットワークを利用したe-ラーニングは自由な時間,場所で学習することが可能である.しかし,学習教材作成者の負担が大きく,十分な質,量を用意するには問題がある.本研究では,学生が自主的に学習教材を作成レ共有する「投稿方自主学習素材共有システム」を提案する.本稿では,システムが扱う具体的な対象領域を情報処理技術者資格の試験対策学習とし,目標達成に特化した学習システム作成の提案と設計を行う.本研究は自主学習を目的に学習者が教材作成を行うため,システムの積極的利用が求められる.システム参加を促進させるために資格取得を外的報酬として提示する外発動機付けを行う.また,問題作成を促進させるために,作成問題の利用状況のランキング化と,コメント機能により満足感を抱かせる内発動機付けを行う.
著者
打田 昇太郎 横山 繁盛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.96, pp.7-11, 2009-06-12

近年、M2Mと呼ばれる分野が、現在の組み込みシステムの抱えている問題を解決する手段として、注目を集めてきている。こうした中登場した世界初のJava Chipにより、組み込み分野にJavaという新たな道が開いた。本研究では、実際にJava Chipを使ってM2Mシステムを開発することをとおして、M2Mについての知識と理解を深め、次世代組み込み技術の可能性を探る。
著者
橋本 諭 中村 正孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.482, pp.19-25, 2005-12-09

筆者らは, 雑音耐性の強い音声基本周波数抽出法として, 分析窓長を検索によって的確に与えての自己相関による方法を提案している[15], [16].しかし, 本提案方法においてもきわめて背景雑音が大きく, 音声信号が低S/Nの場合には抽出誤りを生ずる.本文では, はじめに白色背景雑音とピンク背景雑音それぞれによって生ずる抽出誤りの様相を明確にする.次に, FFTによって得られた音声信号の周波数スペクトルのベースクリッピングによって, 雑音成分を除去する方法を示し, それを適用した場合の本方式での誤抽出低減の検討結果を示す.
著者
小川 啓太 深林 太計志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.497, pp.65-70, 2004-12-03
被引用文献数
1

音声のピッチ抽出は,雑音の影響を受けることにより困難になることが知られている.そこで,耐雑音性向上アルゴリズムについて提案する.シングルマイクロホンを用いたシステムを想定して,アルゴリズムを構築している.まず,周波数領域において,低域の減算量を考慮したスペクトル減算と,ブラインド分離による雑音低減を行った.ここで用いられる雑音スペクトルはフレーム毎に,観測信号スペクトルから推定している.この2つの雑音低減処理を行った信号スペクトルの振幅の2乗の逆フーリエ変換から自己相関係数列を得た.次に,このようにして得られた自己相関係数列にコサイン変調を施し,ピッチ周期情報を強調した.コサイン変調周波数成分にはスペクトルの調波から得られるピッチ候補周波数を用いた.実験で,提案法でのピッチ抽出率が良くなることを示す.
著者
小川 啓太 Hamid M. E. 深林 太計志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.572, pp.25-30, 2006-01-20

本稿において, 雑音を含む音声のピッチ抽出法を提案する. これは, シングルマイクロホンを用いる方法である. 初めにただ一つの観測信号, すなわち雑音を含む音声から1次雑音を推定し, その1次雑音と観測信号を用いて, スペクトル領域でのブラインド信号分離(BSS)により2次雑音を推定する. 次に, 雑音と音声は無相関であると仮定して, 2次雑音の自己相関関数(ACF)の振幅を調整して, 観測信号のACFから引くことにより, 雑音の低減された目的のACFを求める. 2次雑音のACFの減算時の振幅調整には推定した雑音の程度を用いる. この雑音の程度はあらかじめ用意し観測信号のACFから求まるパラメータの関数から得ている. そして, スペクトルの調波から求めたピッチ候補周波数を用いて雑音の低減されたACFにコサイン変調を施し, 低域を強調する. このようにして得られたACFを用いたピッチ抽出法とその評価実験結果について述べる.
著者
伊藤 博礼 矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.178, pp.29-32, 2003-07-04
被引用文献数
10

近年,通信を取り巻く環境は大きく変化し,通信事業者は従来のサービスだけでなく,多種多様な新しい通信サービスを提供し始めている.その中でも優先制御を用いて複数クラスの品質を提供する差別化サービスが注目されている.本稿では,月額定額制の差別化サービスを想定し,保証帯域と支払い意思額の関係を定量的に明らかにしている.調査方法は,品質とユーザの支払い意思額に対するアンケートを用いている.そして,品質と支払い意思額の関係を示す効用測度関数を最小二乗法により推定し,支払い意思額に影響を与える要因を回帰分析と数量化理論I類を用いて明らかにしている.
著者
金 〓季 山本 修一郎 石原 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.732, pp.19-24, 2003-03-11

1T2C型強誘電体メモリアレイにおけるデータ書き込みディスターブ効果について等価キャパシタモデルを用いて解析した。また、その結果からディスターブの低減に効果のある改良されたV/3ルール書き込み法を提案し、SPICEシミュレーションと実験とによりその効果を検証した。その結果、提案した書き込み法によるディスターブ低減効果が認められた。
著者
鎌田 一雄 山本 英雄 湯山 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.635, pp.1-6, 2004-01-23
被引用文献数
1

ネットワーク社会において、情報通信端末などの情報機器類の操作を通して利用者は情報の発信・受信などの情報活動が自由にできることを期待している.しかしながら、情報通信機器類の操作が自由にできない、あるいは希望する情報へのアクセスが難しいなどの情報活動の範囲・質などに利用者ごとの格差が生じていることも指摘されている.このような情報格差(ディジタル・デバイド)を軽減・解消するための政策、支援活動もある.本稿では、利用者が特別な支援を必要とする高齢者、障害がある人達であると想定した場合に、情報活動がどのように可能な環境にあるかを情報インタフェースの観点から検討する.ディジタルデバイドの解消のためにはシームレスなコミュニケーション環境が情報インタフェースのレベルで必要であることを示す.また、このようなシームレスな情報環境を実現するためには、施策としてのユニバーサル・サービス範囲の拡大とその質の向上が必要となることも述べる.
著者
桑原 健史 三好 匠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.692, pp.303-306, 2005-02-25
被引用文献数
1

P2Pでは, ピア間に論理的なネットワークを構成することで情報の検索を行っている.しかし, 現状のP2Pネットワークでは, 検索効率の悪さや, 一部のピアに負荷が集中するなどの問題が指摘されている.本稿では, 人間の行動や社会の性質を表す論理トポロジーであるスモールワールドに着目し, スモールワールドを用いたP2Pネットワークの構成法を提案する.また, シミュレーションによる評価を行い, 提案手法の有意性を示す.