著者
中田 秀基 竹房 あつ子 広渕 崇宏 伊藤 智 関口 智嗣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.167, pp.55-60, 2010-07-28
参考文献数
8
被引用文献数
2

データセンターにおける消費電力低減手法の一つとして、低負荷時には仮想計算機群を少数の物理計算機に集中することで、他の物理計算機を低消費電力状態でスタンバイさせておく方法が考えられる。仮想計算機の負荷が上昇した際には、物理計算機をレジュームし、そこに仮想計算機を高速にマイグレーションすることで、仮想計算機のユーザのユーザ体験を損なわずに、消費電力を低減することができる。この方法を実現するには、負荷に応じて仮想計算機の配置を決定(仮想計算機パッキング)する手法が必要である。本稿では、仮想計算機パッキング問題に対して、いくつかの方法でアプローチし、そのパッキングの質と速度に対する評価を行った。具体的には、遺伝的アルゴリズム、0-1整数計画法を用い、グリーディなアルゴリズムであるFFD法と比較した。0-1整数計画法のソルバとしてはオープンソースのGLPKを用いた。評価の結果、以下を確認した。1)遺伝的アルゴリズムおよび0-1整数計画法は最適化に時間がかかり、リアルタイム性が要求される仮想計算機パッキング問題には必ずしもそぐわない。2)FFD法は、使用ノード数の最小化には効果があるが、マイグレーション数が制御できない。3)遺伝的アルゴリズムを、FFD法で導出した解の改良に用いることができる。
著者
川上 貴文 廣瀬 敏也 春日 伸予 澤田 東一 小口 泰平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.581, pp.49-52, 2005-01-15
参考文献数
4

本研究は, 運転者の認知過程を考慮した追突防止システムの評価を検討したものである.システムは3種類を用意し, それぞれのシステムはブレーキランプに情報を提示するものである.その提示情報は(1)減速度, (2)制動力, (3)点滅による警報である.実験はドライビングシミュレータを用いて, システムを搭載した前走車の減速に伴い, 後続車の運転者が減速するものである.その結果, 制動力を提示したシステムは, 追突防止に効果が見られた.理由としては, システムが運転者の認知, 判断の時間を短縮していることが考えられる.
著者
吉岡 典子 長幡 大介 柳田 益造 中山 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.595, pp.1-8, 2001-01-19
参考文献数
7
被引用文献数
2

本報告は, 能と狂言の声を洋楽の歌唱音声と比較している.各ジャンルに関する違いを示すためにLPCケプストラム空間上でのマハラノビス汎距離を用いて, 各ジャンルの歌唱音声間にどれだけ違いがあるのか, また各ジャンルにおける話声と歌唱音声にどれだけ違いがあるのかが調べられている.その結果, 歌唱音声に関して, 洋楽と狂言との距離は洋楽-能, 能-狂言間よりも大きく, 話声と歌唱音声の間の距離は, 洋楽, 狂言, 能の順番に大きいことが示されている.また, 話声と歌唱音声の違いはジャンル間の違いよりも小さいこと, 各ジャンルの話声ですでに分布の差が見られることから, 各ジャンルの専門家は話声においても歌唱音声に近い多少特殊な発声を行っていると推察している.
著者
一藤 裕 今野 将 曽根 秀昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.459, pp.219-223, 2009-02-26
参考文献数
7

インターネット上で学校または地域ごとに集まりコミュニケーションをとる学校裏サイトのような電子掲示板では,匿名性などの特徴や誤解から,陰湿ないじめに発展し社会問題となっている.これは,電子掲示板に書き込んだ発言が他者にどう影響を与えるかを知らないことが原因の一つとして考えられる.そこで我々は,個々の発言が他者にどう影響を与えるかの指標を確立し,その影響度を発言者へ示すことにより発言者が問題となる発言をしないように教育を支援する手法を提案した.本稿では,以前提案した手法では対応できなかった発言に対応するため,学習データベースに登録する品詞を選択する.また,発言の長さに応じた発言の判別を行うのではなく,2つの学習データを利用して発言の判別を機械的に行う手法を提案する.
著者
錦戸 信和 党 建武
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.389, pp.13-18, 2004-10-22
参考文献数
9

音声から発話状態の逆推定を行う場合、多意性の問題に直面する。3次元の生理学的発話機構モデルを用いる逆推定の手法は、複数の拘束条件が有機的に結合することにより逆推定における多意性を抑えているが、根本的には問題は解決されていない。この多意性に対してわれわれは、複数の発話状態により構成される調音空間内の全域を探索し、推定された発話状態が調音空間内の不安定な領域となることを回避することにより多意性を抑えることが出来ると考える。しかし、調音空間の全探索を行うためには前もって発話状態の分布、及びその発話状態と音声の音響特性との関連を調べる必要があり、その関連を明らかにするために、本稿では発話機構モデルを用いたシミュレーションを行った。その結果、調音空間における調音パラメータの分布について妥当な結果を得たが、F1とF2からなる音響空間においては、一部の母音に対して十分な分布を得る事ができなかった。また、日本語母音/a/の舌の形状の分布と音響パラメータの関係がQuantal theoryを裏付けている事を示した。
著者
前川 泰之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.304, pp.19-24, 2008-11-12
参考文献数
10
被引用文献数
3

1986年から2006年にかけて大阪電気通信大学(大阪府寝屋川市)において測定されたKa帯とKu帯衛星電波の降雨減衰長期統計について、それらの最悪月累積時間率分布特性に注目して、詳しく解析を行なった。約20年間の長期統計に関しては、ITU-R勧告による最悪月累積時間率分布の特性と両周波数帯ともよい一致を示すものの、各年の測定値にはかなり大きな変動が存在することが示された。それらの変動の要因を年平均時間率分布との関係を示す指数関数の係数aとbに分けて検討した結果、それぞれ各年の降雨減衰統計の異なる特性により説明されることが分かった。即ち、最悪月統計の全般的な増減を示す係数aは各年の降水量で大まかに決まり、月間雨量の変動幅あるいは月間最大雨量を用いてより正確に予測できることが示された。一方対数軸グラフでの年平均統計に対する最悪月統計の傾きを意味する係数bは、降水量よりもむしろ夏季を中心する夕立等の対流性降雨の年間発生時間率と密接な関係があり、各年の強雨時における対流性降雨の発生割合でほぼ決まることが分かった。
著者
前原 進也 大澤 康暁 佐藤 孝 丸山 武男 大河 正志 水島 正喬 坪川 恒也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.62, pp.49-52, 2002-05-10
参考文献数
5

一般相対性理論から導出された天の川銀河の重力場が地球に及ぼす影響に関する報告があり,振り子の変位を観測することで,天の川銀河系の中心核の影響により地球が受ける力を検出することが可能であり,2種類の振り子の観測を行い,周時刻に同一方向への変位が見られたと報告されている.本報告では,この実験結果の検証を目的とし,半導体レーザーを用いた振り子の変位の光計測システムを構築し,外部雑音の影響が非常に少ない国立天文台の観測所のトンネルで観測を行っている.これまでの観測では,地震による影響が観測されており,今回は潮汐力による影響について検討し,重力放射力の検証の基礎実験を行ったので報告する.
著者
工藤 天志 正野 隆文 棟安 実治 花田 良子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CST, コンカレント工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.284, pp.37-40, 2010-11-11
被引用文献数
1

携帯電話を用いた印刷画像からの情報検出が注目されている.本稿では,携帯電話で画像を撮影する際に起こるレンズ歪みの補正法の改善について述べる.従来手法では,あらかじめ決められた範囲の離散値を歪み係数の候補として,各値に対する回帰直線の誤差を求めて歪み係数を決定していたが,多数の候補点について探索を行うため処理に時間がかかっていた.そこで,歪み係数の推定に黄金分割による直接探査法を用いることで,処理速度の向上を図る.また,歪み係数の推定を高速化できたため,より歪み係数の推定精度を向上するため,補正に利用する辺を従来手法の上辺,左辺のみから,すべての辺を考慮する手法を提案する.
著者
前川 泰之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.380, pp.7-12, 2001-10-17
参考文献数
7

大阪電気通信大学(寝屋川市)構内で過去13年間連続測定した放送衛星電波(11.84 GHz、右旋偏波、仰角41.4°)と通信衛星ビーコン波(19.45GHz、右旋偏波、仰角49.5°)の観測データを用い、各種前線通過時におけるKa帯およびKu帯衛星電波の降雨減衰特性について比較検討を行った。減衰比の年変化には、梅雨期と秋雨期の停滞前線による降雨の影響の大小関係が深く関連しており、梅雨期に停滞前線上を低気圧が通過する際に発生する降雨では両周波数帯の減衰比が大きいのに対し、秋雨期の前線の南側で発生する降雨では夏季の夕立と同様減衰比が小さいことが分かった。この変化は主として雨滴粒径分布の差異で生じることが示された。
著者
野村 康祐 安部 征哉 福島 健太郎 庄山 正仁 松本 暁 福井 昭圭 山崎 幹夫 二宮 保
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.371, pp.105-109, 2010-01-14

近年、データセンターの規模は年々拡大し、その消費電力は著しく増加している。そのため、データセンターにおける給電システムを従来の交流給電から直流給電へ移行し,消費電力を削減することが検討されている。この直流給電システムにおいて、過電流から系統を保護することは最も重要な事項の一つである。そこで、保護用デバイスとして、高速な遮断が可能である半導体遮断器の適用が検討されている。しかし、遮断の際に発生するノイズ電流により他系統の半導体遮断器に誤動作が発生する。本稿では、ノイズ電流による半導体遮断器の誤動作の発生メカニズムについて検討する。
著者
中村 崇仁 佐野 雅己 沢田 康次
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.193, pp.41-48, 1999-07-19

強化学習において、Temporal Difference (TD)学習の発展形であるQ-Learningがよく用いられている。この方法は、状態と行動の対を評価する。そのため、高次元空間では多大な時間、計算資源が必要となる。そこで、本研究では、単一のエージェントを、積極的に複数のエージェントとしてとらえ、出力(行動)の決定を分割するアルゴリズムを提案する。このアルゴリズムにより、探索空間を縮小することになり、収束までのステップ数、計算時間、消費メモリ量の改善がみられた。その評価を行い、応用例を示す。
著者
森東 淳 福元 伸也 大塚 作一 三部 靖夫 田中 宏征 武田 光平 野村 雄司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.470, pp.43-48, 2010-03-08

2次元コードが,広告におけるWebページとの連携を目的として広く利用されている.しかし,デザイン性を損なわないように,2次元コードを小さく表示するのが一般的である.このため情報取得が煩わしく,また取得時間がかかるという問題があった.また,デジタルサイネージにおいては,ディスプレイ解像度の問題も加わるため,デザイン性と機能性の両立がより困難になると予想される.そこで,動物体の接近を感知し,2次元コードを適応的に拡大表示する手法を提案する.また,提案手法の有効性を確認する実験を行なった.その結果,(1)提案手法では取得時間を5秒程度短縮できる可能性があること,(2)2次元コードの適切な拡大時間が250ms程度であること,が示唆された.
著者
島村 達也 関口 啓貴 北島 律之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.143, pp.51-54, 2006-06-29
被引用文献数
1

仮想経路が提示されるヘッドマウントディスプレイを装着して,実際に経路を10mから20m歩行した際に,映像の種類によって歩行距離が影響を受けるかどうか調べた.操作したパラメータは,経路周囲の物体密度と,映像の移動速度であった.実験の結果,歩行距離に対する映像の顕著な影響は見られなかった.本研究で用いた歩行距離内では,ヒトの歩行による距離評価システムは,視覚による影響を受けづらく,比較的頑健であると推測される.
著者
佐藤 智紀 深江 唯正 宮本 龍介 岡田 実
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SIS, スマートインフォメディアシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.74, pp.1-6, 2010-06-03
参考文献数
4

近年,不審者侵入などに対するセキュリティ技術の向上が急務となっており,その一つとして通信用に用いられる漏洩同軸ケーブル(LCX:Leaky CoaXial cable)を利用した物体検出技術の研究が行われている.しかし,LCXを用いた物体検出においては,LCXが揺れた場合などの外乱の影響を受け受信レベルが変動した場合に侵入者として誤検出を起こしやすいという点が挙げられる.外乱除去法について検討するにあたり,あらゆる外乱に対して定量的な評価を可能とするようなモデルが必要であり,本研究では,レイトレーシング法を用いたLCX侵入者検出システムのシミュレータモデルを作成し,FDTD(Finite Difference TimeDomain)法を用いた電磁界解析結果との比較を行うことで,シミュレータにおいて構築したモデルの精度の評価を行った.その結果,レイトレーシング法が通常用いられる電磁界解析法であるFDTD法と同等の結果を得られることを確認した.
著者
藤木 哲也 早瀬 康裕 井上 克郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.169, pp.65-69, 2010-07-29

ソフトウェア開発者はプログラム理解の際に,ソフトウェア中の識別子から関数や変数の役割や振舞いを類推する.識別子名中の単語の意味や用法は自然言語とは異なる場合があるために,作業者は類推を行うためにソフトウェア開発の経験からソフトウェア独特の意味や用法を学ばなければならなかった.本稿では,類推を支援するために,識別子名に出現する名詞の説明文を自動的に生成する手法を提案する.名詞の説明文の生成には,ソースコード中に記述されたコメントを利用する.コメントに対して自然言語処理を行い,名詞の説明を行っている箇所を抽出することで説明文生成を行う.また,実際に提案手法を適用した結果についても示す.
著者
松本 雅行 北村 知
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. FTS, フォールトトレラントシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.143, pp.37-44, 2000-06-16
被引用文献数
3

JR東日本では、山手・京浜東北線の保安装置であるATC装置の老朽取替に伴い、現行のATCとは抜本的に異なる車上主体形の新しいATC(デジタルATC ; D-ATC)の開発を行った。D-ATCの開発に当たっては、安全性の確保を前提としつつ、その中でより稼働率を高めるために、いくつかのアシュアランス技術を用いた。ここでは、D-ATCの開発の方向と、そこで用いられているアシュアランス技術について述べる。
著者
久保 純哉 井上 富雄 三瀬 敏朗 新屋敷 泰史 橋本 正明 片峯 恵一 鵜林 尚靖 中谷 多哉子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.326, pp.1-6, 2008-11-20

組込みソフトウェアの開発においては,システムの障害などを処理する非正常系が,開発規模の約7割を占めている.筆者らが既に提案している組込みソフトウェアの非正常系分析手法において,HAZOP(Hazard and Operability Study)のガイドワードは重要な役割を持っている.しかし,ガイドワードの体系は,未整理である.そこで,本稿は,要求された品質とその品質を実現するための機能の関係を示すQFD(Quality Function Deployment)と,ガイドワードの関係を考察する.
著者
安元 清俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.125, pp.1-5, 2002-06-12

第8回 International Symposium on Microwave and Optical Technology (ISMOT'01)の概要を報告する。本会議は、2001年6月19日〜23日にカナダのモントリオールで開催された。マイクロ波回路・システム、電磁波理論・応用、アンテナ、光技術などに関して25カ国から投稿された135件の論文が採択され、1 Plenary Session、24一般セッション、3特別セッション、及び1ポスターセッションにおいてTechnical presentationが行われた。当研究会でISMOTの会議報告をするのは初めてであるので、まず、ISMOTの沿革を述べ、次にISMOT'01の概要を報告する。最後に、2005年に福岡市で開催することが決まった第10回ISMOT(ISMOT'05)について簡単に紹介する。
著者
大沢 寿 藤渕 まどか 岡本 好弘 斎藤 秀俊 村岡 裕明 中村 慶久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MR, 磁気記録 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.348, pp.13-18, 2003-09-26
参考文献数
6
被引用文献数
1

垂直磁気記録におけるPRML-AR方式の誤り率特性改善について検討している.PRML-AR方式は,ビタビ復号における入力系列の推定値演算にARチャネルモデルを適用したビタビ復号器を用いる方式である.本稿では,最急降下法によるARチャネルモデルの雑音フィルタ係数を用いたPRML-AR方式の誤り率特性を計算機シミュレーションにより求め,従来のPRML-AR方式との比較検討を行っている.その結果,提案したPRML-AR方式は従来のPRML-AR方式に比べて,10^<-4>の誤り率,規格化線密度が1.5のときで約l.OdBのSN比改善が得られることを明らかにしている.