- 著者
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望月 俊明
石松 伸一
- 出版者
- 一般社団法人 日本脳卒中学会
- 雑誌
- 脳卒中 (ISSN:09120726)
- 巻号頁・発行日
- vol.31, no.4, pp.217-221, 2009 (Released:2009-08-14)
- 参考文献数
- 10
- 被引用文献数
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【背景と目的】本邦の若年性脳卒中は虚血を原因とするものが最も多い.本研究では若年性脳梗塞のデータを示し,診療上の問題点を検討する.【対象と方法】対象は3年間に当施設に入院した50歳以下の脳梗塞26例とした.これらを病型分類し,施行検査,入院期間,転帰を示す.【結果】50歳以下の脳梗塞は全体の9.8%で,病型分類では,1.lacunar 7例(27%),2.atherothrombotic 5例(19%),3.cardioembolic 3例(12%),4.other 6例(23%),5.undetermined 5例(19%)だった.otherの内訳は,脳動脈解離が3例,卵円孔開存,大動脈解離,腫瘍に伴う塞栓がそれぞれ1例ずつだった.入院期間は平均15日,転帰は,ADL自立退院例が14例(54%),死亡例は1例だった.【結語】45歳以下発症の脳梗塞は脳血管異常,特に脳動脈解離に起因する頻度が高い.若年性脳梗塞では,脳血管病変の精査が必要であり,早期血栓溶解療法を行う際は十分な注意が必要である,