著者
兵藤 俊輔 福山 大輔 清原 良三 高取 佳祐 狩野 芳郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. ITS, [高度交通システム] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.8, pp.1-7, 2015-02-25

近年,コンピュータの発展が進むとともに自動車内に設置するカーナビやインパネといった車載情報機器が開発され,一般に向けて販売されている.これらが原因で運転中に注意散漫となる場合がある,そのような場合には,車載情報機器のデザイン等を変更し評価行うが,実際に運転中の操作を行い評価するのは事故を起こす危険が生じる為,評価にはドライビングシミュレータが利用されていることが多い.しかし,ドライビングシミュレータ特有の動きに慣れてしまい正常な評価ができなくなってしまう事がある.そこで,ドライビングシミュレータとマルチエージェントを利用した交通シミュレータを統合することを提案する.本論文では統合ドライビングシミュレータを開発する中で発生した,いくつかの問題のうち,地図の問題についての解決方法の模索と考察を行い解決方法の提案とその評価を行った.その結果,特定の条件を満たした地図ならば問題を解決できることを示した.
著者
深澤 成孝 佐藤 直
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. マルチメディア通信と分散処理研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2015, no.20, pp.1-7, 2015-02-26

ダークネットでは,DDoS 攻撃,DNS アンプ攻撃などの大規模な攻撃を行うための事前活動や新しいマルウェアの出現によるスキャン活動などのトラフィックが観測される事例が数多く報告されている.また,近年,官公庁・政府機関・企業などを狙った標的型攻撃や新たな攻撃手法である水飲み場型攻撃などのサイバー攻撃は,今まで以上に高度化・巧妙化している.本論文においては,日本における NICTER と世界規模の NORSE,二つのダークネット観測網のトラフィックデータの相関分析を行い,両者のダークネットトラフィックに相関関係があることがわかった.
著者
榮樂 英樹 新城 靖 加藤 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.10, pp.17-24, 2007-01-30
被引用文献数
4

LilyVMは,静的なコード変換技術と準仮想化技術を用いて,実機用のOSをユーザ・プロセスとして動作させる仮想マシン・モニタである.従来のLilyVMでは,多くの特殊な機能をホストOSに要求しており,他のOSへの移植性が低く,性能にも問題があった.この論文では,LilyVMにおいてカーネル・レベル・コードを用いることにより,他のOSへの移植性を高めることについて述べている.カーネル・レベル・コードは,高い特権レベルで動作し,CPU例外のリダイレクトをOSに依存せずに実行する.LilyVM is a virtual machine monitor (VMM) which runs an operating system (OS) for a real machine as a user process using a static code translation technique and a paravirtualization technique. Former LilyVM required many special features of host OSes. Therefore, it had less portability to other OSes, and also had a performance problem. In this paper, we discuss about improving portability of LilyVM to other OSes by using a kernel-level code. The kernel-level code runs in a higher privilege level and redirects CPU exceptions without dependence on a host OS.
著者
森下 浩二 横川 三津夫 宇野 篤也 石原 卓 金田 行雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.17, pp.1-5, 2014-12-02

現在日本最速のスーパーコンピュータである 「京」 を用いて,一様等方性乱流の超大規模直接数値シミュレーション (DNS) を実現するために,地球シミュレータ向けに開発された,フーリエ・スペクトル法に基づく一様等方性乱流の DNS コードの 「京」 への移植,及び最適化を行った.移植の際には,従来の 1 次元分割によるデータ分散手法から,より効率的な All-to-all 通信が可能であると考えられる 2 次元分割による手法へと変更を行った.その結果,「京」 の 192×128 ノードを用いて最大格子点数 122883 の超大規模 DNS の実現に成功した.これはプロダクトランとしては世界最大の一様等方性乱流の DNS である.ピーク性能比として,格子点数 61443,81923,122883 の DNS でそれぞれ 3.84%,3.14%,2.24% の実効性能が得られた.また,コードの更なる高効率化のために,乱流 DNS 特有のアルゴリズムに対する最適化を試み,その性能評価を行った.
著者
浅野 哲夫 セルゲイ ベレグ
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. AL, アルゴリズム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.20, pp.1-8, 2013-05-10

n画素からなる2値画像が与えられたとき,連結成分ごとに異なる整数ラベルを付ける問題に対して新たなアルゴリズムの枠組みを与える.O(n)の作業領域が利用できるならO(n)時間でラベル付けは可能である.ここでの問題は,実行時間を余り増やさずに作業領域を削減できるかである.本文では,省メモリのアルゴリズムを提案する.具体的には,入力画像は読み出し専用メモリで与えられるものとし,O(√n)の作業領域だけを用いてO(n log n)時間でラベル付けを行うアルゴリズムを提案する.さらに,応用についても述べる.
著者
野畑 周 佐田 いち子 井佐原 均
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.50, pp.125-130, 2005-05-27
被引用文献数
1

ある特定の出来事について知ろうとして新聞記事などを読むとき、その出来事を示す表現は何らかの形でその記事の中に現われている。しかし、その表現の文字列は一意でないことが多い。文章中の人名や組織名などの表現は、現われる文章に依らず固定していることが多く、それらの表現を自動的に取り出す固有表現抽出システムの精度は近年の研究によって高まっている。それを利用して自由度のより高い出来事を示す表現を汎用的な手法で自動的に抽出することは、情報抽出のための固有表現抽出としては拡張の方向性の一つであり、また自動要約や機械翻訳などの分野においても、文書間の話題のつながりを捉えたり、二言語間で対応する表現の範囲を広げたりする点で有用である。本論文では、特定の出来事を指す表現のうち、「事件・事故名」を対象として、その抽出方法の提案と評価を行う。When we read newspaper articles to obtain knowledge about a specific event, some expressions that denote the event appear in each article, but these expressions are more flexible and elusive than named entities like person names, organization names. Since the performance of a named entity recognizer has recently become better, it is one of the next steps to use recognized named entities for recognizing event expressions. The recognition of event expressions is also useful in detection of the same topic between multiple documents for automatic summarization, and between different languages for machine translation. In this paper, we present a method and evaluation results of extraction of specific incident names as a part of event expressions.
著者
ボウォ プラスティョ イコ プラムディオノ 喜連川 優
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. データベース・システム研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.329-336, 2005-07-14
参考文献数
5

H-mineはスパースなデータセットに対して高性能と知られているメモリベースマイニングアルゴリズムであるが、動的H-structリンク調整というH-mine特有の処理は並列化を困難にする。本論文ではH-structリンク調整を一切必要としない改善されたアルゴリズムを提案する。提案アルゴリズムは、オリジナルバージョンと匹敵する性能を持ちながら、並列処理に容易に拡張することが可能となる。
著者
石井 大祐 張 傑 石上 諒 渡辺 裕
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-5, 2014-02-14

マンガは 2 値線画からなる複雑な模様によって描かれている.従来,画像のエッジをとらえる画像特徴量として,HOG が使用されており,マンガにも一定の解析結果をもたらすことがわかってきている.その一方で,2 値の線画を扱ううえで,HOG 特徴量では形状をとらえるために冗長な次元がある.また,2 値の斜線は縦横 2 方向の合成によって構成されることから,方向の取得にも難点がある.本稿では我々の提案する 2 値線画像用に作成した特徴量 Histograms of Binary Oriented Pattern(HBOP) を用いてマンガ画像の解析を行う.マンガ画像解析において従来の HOG 特徴量と HBOP を用いた場合の比較結果を示す.Comic image was drawn into complex pattern using binary line. In conventional research, HOG it can treat image edge was utilized for to analyze Comic image as image feature. On the other hand HOG feature has redundant dimension for to treat binary line image. Moreover, diagonal line on binary image was consisted by combination of vertical and horizontal edge. Thus it is hard to get line angle. Histograms of Binary Oriented Pattern(HBOP) was proposed for to analyze binary line image by us. In this research, We analyze comic image using HBOP. Then, comparison results between HOG with HBOP on Comic image analysis was derived by examination.
著者
西田拓実 宮崎浩一 岩井邦紘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.1-6, 2013-05-16

本研究では,株式市場において取引のしやすさに関連する指標となるAmihudの非流動性やモデルから推定したBid Ask Spreadの各々が日本における代表的な景気指標である日銀短観を予測する力を有するかについて検証する.回帰モデルの説明変数に流動性指標以外の景気に対して予測力を有すると考えられている指標も加えて予測力が高いモデルの構築を試みる.その際には,流動性指標の回帰係数が状態に応じて異なる値をとるレジームスイッチング回帰モデルも採用し,流動性指標が日銀短観の予測に与える影響度と経済状態との関連性も議論する.This research addresses the forecasting powers of liquidity measure expressing smoothness of equity trading (Amihud illiquidity ratio or Bid Ask Spread) for Tankan short-term economic survey of enterprises, which is the representative indicator of business cycle in Japan. The other factors thought to have the forecasting power are also included in the explanatory variables of the model to make its forecasting power improved. The regime-switching regression coefficients for the liquidity measure are also incorporated in the model and the relation between the influence of the liquidity measure on the forecast and the economic regime is discussed.
著者
暦本 純一 垂水 浩幸 菅井 勝 山崎 剛 猪狩 錦光 森 岳志 杉山 高弘 内山 厚子 秋口 忠三
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.602-611, 1990-05-15
被引用文献数
7

ウィンドウシステムの普及にともない各種のメディア(画面上で編集操作が可能荘視覚的対象物)を活用した視覚的ユーザインタフェースをもつシステムヘの要求が高まっているが,その作成,特にユーザインタフェース部の構築は容易ではない.われわれが現在開発中のシステム,鼎(かなえ)は,6種のメディア(テキスト,イメージ,図形,グラフ構造,表,階店構造)を扱うアプリケーションのユーザインタフェース部を容易に構築するための基盤となることを目指している.鼎システムは,6種のメディアを編集するための基本機能をエディタ部品としてもち,エディタの機能を目的に応じて変更・拡張するためのカスタマイズ言語を提供している.MVCモデルに基づくオブジェクト指向的なエディタ実装方式を採用し,各メディアの混在が容易に行えるようになっている.エディタのユーザインタフェースを変更するときは,スタック構造をもつイベントマップ(マウス入力に対応)やキーマップ(キー入力に対応)にアプリケーションが定義したマップをプッシュして,根準の編集操作を上書きすることができる.編集対象物とアプリケーションのデータを関連づけるための機構も提供している.以上の方式に基づいて鼎システムを実装した.鼎を利用して作成した実際のCASEアプリケーション3例を調査した結果,システムの開発規模が,鼎の利用によって半分以下に削減されることが分かった.
著者
松崎 誠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.13, no.9, pp.617-623, 1972-09-15
著者
山下 直人 伊藤 淳子 宗森 純
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.31, pp.97-102, 2008-03-21

好きな曲目が演奏でき,かつ,セッションできるギターの魅力を体験でき,さらにエアギターのような自由な動きができる,"バーチャルバンド支援システム"を開発した.本システムは入力にテンキーパッドとジャイロマウスを使用する.数字表記の楽譜による読譜の支援に特徴がある.他のギターシミュレータのインターフェースの比較実験と,ネットワークを介したセッションの実験を行った.比較実験の結果,他のギターシミュレータと比べて楽しく,操作,楽譜がわかりやすいということがわかった.また,セッションの実験の結果,遅延が発生するが,1人のときよりも楽しいということがわかった.We have developed a virtual band support system. We can play favorite music and play coordinately by the system. We can also play freely like a "virtual guitar". The input of the system consists of a ten-key pad and a gyro mouse. The reading music with the score of the number notation is one of the characteristic of the system. We performed a comparison experiment about the interface of guitar simulators and a session experiment through the network. The results of the experiments indicated that the system was superior to other guitar simulators from the viewpoint of pleasure, operation and reading score. As a result of experiment of the session, a delay occurred, but we understood that we were more pleasant than a stand alone experiment.
著者
森下 卓哉 西野 順二 小高 知宏 小倉 久和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.98, pp.41-46, 2000-10-26
被引用文献数
1

本研究では、サッカーゲームにおける混合戦略表現モデルを提案する。サッカーゲームは時間連続性を持ち、11人対11人で対戦するマルチエージェントシステムである。このような性質を持つゲームにおける混合戦略を時間に基づいて定義し、コンピューターシミュレーションで実験を行なった。実験では、混合比率を変化させて試合を繰り返し行ない、それぞれの比率での評価を求めて混合比率と利得の分析を行い、混合戦略モデルの妥当性を検討した。In this report, we proposed expression model of mixed strategy for continuous time game and, we proposed a method to analyze aspects of continuous time games, such as Soccer game. We defined mixed strategy on the basis of time interval mixture on the game that had such a nature. The experimental matches was done on several mixture ratio, on the computer simulation. The results showed our method is feasible.
著者
戎 捷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. EC, エンタテインメントコンピューティング (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.125, pp.17-18, 2005-12-17
参考文献数
7

台湾で生まれ、日本で育った自分の国籍に非常に曖昧な感覚を持つ中、自らのアイデンテティを再確認しようという動機で、インタラクティブ性を持つ動態的自画像の制作を試みた。静態的表現と動態的表現の違い比較しつつ、FLASHアニメーションの技術を用いて、幼少の視点から成長過程で強く印象に残ったイメージをハイコントラストな色彩感覚でコラージュし、新たな自己表現の形を追求した。
著者
桝田 秀夫 小川 剛史 町田 貴史 中澤 篤志 清川 清 竹村 治雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.1239-1248, 2008-03-15
参考文献数
15
被引用文献数
1

教育用計算機システムでは,多数の利用者に対して各種のアプリケーションが動作する一様な計算機環境を,できるだけ低いTCO (Tota1 Cost of Ownership)で実現する必要がある.運用コスト削減のためには,故障時に素早い復旧が可能であることだけでなく,そもそも故障しにくい構成をとることも重要である.本論文では,これまでの運用の中で最も故障の多かったバードディスクをクライアント上では使用しない,ディスクレス構成を用いたLinuxベースの情報教育システムの開発とその評価について述べる.また,予算措置の関係で導入時期や機種が異なる複数種類のパソコンを,一括して運用管理する必要性に対応するための構成上の工夫についても述べる.さらに,Microsoft Officeで作られた文書の激増に対して,互換性のあるOpen Office.orgやStarSuiteだけではなく,0SとしてのMicrosoft Windowsを運用せずに,Microsoft Office自体をCrossOver OfficeというWINEベースのエミュレータ上で稼働させることに挑戦している.これらの構成の設計・開発の経緯,ならびに導入後約2年間の運用実績と得られた知見について報告する.
著者
鈴木 常彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.37, pp.89-91, 2008-05-01

アクセス制限のない DNS キャッシュサーバ(オープンリゾルバ)は、IP アドレス詐称と応答の増幅により DNS amp と呼ばれる DDoS 攻撃の踏み台となる。本論文では、独自に開発したオープンリゾルバの検査ツール DNS Amp Checker を紹介する。また、DNS Amp Checker による調査結果として、日本国内の DNS コンテンツサーバの約8割がオープンリゾルバであり、DNS amp の踏み台となるオープンリゾルバを大量かつ容易にリストアップできる危険な状態のまま改善が進んでいない状況にあることを報告する。DNS cache servers (DNS open resolvers) without access controll could be misused for DDoS attack. This paper introduces the orginal tool 'DNS Amp Checker' for finding open resolvers. And using the tool, it's made clear that about 80% of DNS authoritative servers are open resolvers. So anyone can find many open resolvers. And the state is not improved in these years.
著者
長嶋 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.118, pp.33-38, 2000-12-16
参考文献数
2
被引用文献数
5

2000年4月、静岡県浜松市に開学した静岡文化芸術大学(SUAC)、特にデザイン学部・技術造形学科について紹介する。公設民営方式のシステムと「工房」「文化芸術センター」「人体機能実験室」等を含む大学施設について、さらに大学新設にあたりデザイン学部と技術造形学科のカリキュラム構築を担当した立場から「育成したい人材」について述べる。また、すでに具体的に第1期生とともに創作活動を開始しているメディアアートデザインの現状についても報告し、2001年8月の音楽情報科学研究会夏シンポ開催地として「新世紀メディアアートフェスティバル2001」(仮称)への参加を呼び掛ける。
著者
細江 成洋 菊池 祥太郎 安田 孝美 水野 政司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.9, pp.1-6, 2013-11-25

昨今,ソーシャルメディアの特徴である,誰もが情報を発信でき,その情報が瞬時に広範囲に伝わるという特性から,口コミというものが期待されており,その重要性や効果に注目が集まっている.本研究では,ソーシャルメディアの中でも,マイクロブログサービス 「Twitter」 を取り上げ,Twitter 上での口コミ効果が,どのくらい商品の売れ行きに関わっているのを調査するために,Apple 社のモバイル端末 iPhone・iPod touch 向けアプリケーションのダウンロードサービスである 「iTunes App Store」 を対象とした.統計の結果,iTunes App Store ランキング急上昇前にはリツイートの増加が見られたが,ゲームなど特定のアプリにしか見られないことが判明した.さらに,ランキングが急上昇するには,リツイートの数よりも、リツイートの元となるつぶやきを発信した特定のユーザーが重要だということが明らかとなった.Recently, which is a feature of social media, from the characteristic anyone can disseminate information, the information that transfer extensively instantly, a word of mouth is expected and attent to the effect and importance. In this study, among the social media, we focused on the micro-blogging service "Twitter". To investigate a word-of-mouth effect on Twitter, how much is related to the sales of goods, we targeted the download service application "iTunes App Store". As result of the study, the followings are found out. Increase in Retweet was observed in iTunes App Store rankings soaring before. However, it is only found in a particular application, such as the game. In addition, soar of ranking, a particular user who tweets that are based retweet than the number of retweet was proved to be important for ranking to be soaring.
著者
村井 聡一 牛尼 剛聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.24-34, 2013-09-27

「立ち読み」は書籍選別に有効な手段である.これまでにも,ユーザのクエリに基づいて効果的な選別を行う手法は提案されているが,未読の小説においては,ユーザは小説本文に含まれるキーワードをクエリとして指定することは困難である.本論文では,Web上で閲覧できる電子化された小説を対象とし,「立ち読み」を始める箇所の効率的発見を支援するインタフェースを提案する.本インタフェースでは,小説の選別においては,小説の内容に興味をひかれるかどうかが重要と考え,「物語の進行における興味をひく度合いの推移」を可視化した興味喚起度マップを利用する.興味喚起度マップでは,ユーザの興味をひく度合いが高い単語が密に出現する箇所が,ユーザの興味をひく度合いが高いと考え,単語の興味をひく度合いは,小説のレビューを用いて推定する.興味喚起度マップは,層構造を持ち,上位の層は全体像の把握ために利用し,下位の層は詳細な内容の把握のために利用する.本インタフェースでは,ユーザが興味喚起度マップ上の単語をクリックすることによって,効率的に「立ち読み」を行うことができる.被験者による実験によって,本インタフェースを利用した「立ち読み」によって,Webブラウザを用いた「立ち読み」よりも,電子化された小説を効果的に選別できることが示された.Book browsing is one of effective methods to select books in bookstores. Some techniques have been proposed for supporting effective book selection based on user queries, but people can hardly give sufficient queries for unread novel. In this paper, we proposed a browsing interface for supporting a user to decide whether the user reads an electronic novel effectively on the web. Our interface provides an attractiveness map, which visualize a transition of attractiveness in a target novel, for effective selection of a novel. An attractiveness map has a layered structure and a section where high attractiveness words appear in high density has high value. The attractiveness of a term in a novel is estimated automatically from online book reviews of the novel. A user can browse the electronic novel effectively by clicking on attractiveness terms on the attractiveness map. Experimental results show that browsing of our interface supports users to decide whether the user would like to read a target novel or not more efficiently than browsing of a web browser.
著者
中村 亮太 井上 亮文 岡田 謙一 市村 哲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.56, pp.73-77, 2007-06-01

今日、就職の面接やお見合いなどで用いられる個人写真はスピード写真機や写真屋で撮影されることが多い。しかしながら、撮り直しができないことや気に入らない写真が出力されてしまうことが多いという問題がある。従来、画像認識による客観的な評価によって写真を選別する技術は存在するが、ユーザの好みなどの主観的評価を反映することはできていない。ユーザの好みに合った写真を的確に選ぶためには、ユーザの好みを推定する新たな仕組みが必要である。そこで本稿では視線を用いた顔写真の自動選別システムを提案する。本システムでは写真閲覧時の視線の軌跡を用いて好みの写真を自動的に選択することが可能である。Recently, the photograph of user's face used to job-interview and marriage meeting is often taken in the instant photograph machine or the photograph shop. However, the user cannot retake and users might not like the photograph. Although there are technologies that evaluate the photograph by using the image recognition, they cannot consider the user's subjective evaluation. To choose a corresponding photograph to user's preference accurately, a new mechanism to presume user's preference is necessary. So, we propose the automatic selection system of the photograph by using eye movement. Our system can automatically select the photograph of user's preference by using direction of eyes when the user is looking at the photograph.