著者
太田 昌孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.349-354, 1998-04-25
被引用文献数
1

インターネットは爆発的に普及してきたが, その発展を支えたインターネット技術のエボリューションについて解説する.インターネット技術の開発はIETFによって行われ, 結果はRFC等として公開される.インターネット技術の中で最重要なインターネットワーキング層のIPは, より多くのネットワークをサポートできるよう, トランスポート層のTCPはネットワークの混雑に対処できるよう, データリンク層は様々なデータリンク層に対処できるように, それぞれ発展してきた.
著者
村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.362-370, 1998-04-25
被引用文献数
10

ATM技術の進展に伴い, マルチメディアの通信品質に関する研究がこれまで盛んに行われてきた.一方, インターネットにおいてはコンピュータ会議システムやインターネット電話などの実時間アプリケーションが既に利用されつつあるが, その品質が問題になっている.本稿では, まず, 現在のインターネットで用いられているベストエフォート型サービスについて説明し, その問題点を明らかにする.次にネットワークが通信品質(QoS)を保証するために必要な機構を述べる.最後に今後の課題として, 通信品質を保証するためにエンドシステム(コンピュータ)も含めたQoSアーキテクチャが必要であることを述べる.
著者
横田 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, pp.512-513, 1997-03-06

人間は, 古来, 分業的に問題空間に対処して生きて来た。そこで, 基礎として生物的に生き, そしてより本質的には, 情動的に生きている。今回は, 一般化された伝送工学系である伝子工学の立場から, 情動的生に主眼を置いて, 複雑系としての問題空間への対応の為の, 基礎系について考える。人間は, 有形無形の道具を開発, 進化させることによって, 意識空間の規模を拡大して来た。近時, 生物・化学的系統を加味した, 電気的(線路・回路)システムが, それに関する言語的系統と併せて, 進化し, これが, ほとんどの全分業分野に, ほぼ必須的に関わりを持つようになった。今回は, 伝子工学の背景にある, 数物理哲学(生物・化学的科学系をも含む)的系統と, 特に, これと相補する, 情動的生の哲学的系続について考えることにする。絵画的あるいは, 音楽的パタン系のような, 呈味系に対する, 情報的感性対応のシステム等を考える際, その複雑系としてのシステムの背景にも, それにかかわる人間の人格的特性が重要であることを, 実感する。カントやウイトゲンシュタインの, 天才的業績も, それにもまして, 尊敬惜くあたわざる人格的生, 言動があったれぱこその感がする。今回は, 複雑系としてのシステム対応系として, 将来吟味したい, 奈良平安時代に確立したと思われる, 中観系(縄文以来の神観, 儒教・仏教的系)的対応に対する, 相補的な系としての西教的(聖書的約束的系)を背景とした, 西欧哲学系統に立ち入る。特に, 感性哲学系を中心に, 以前からの, 伝子工学的立場でのプラトンやウイトゲンシュタインとの結びつきの吟味を背景に, デカルトの「方法序説」的な複雑系対応と, そしてとくに, 西欧哲学の中核としてのカントの三論(三個の批判哲学)的対応を考える。
著者
小林 正好 蔵杉 俊康 小西 弘一 村瀬 勉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.715, pp.103-110, 2002-03-08

現在のキャッシュサーバは動画像等のストリーミングコンテンツにも対応している.動画像コンテンツ全体をキャッシュすることは,コンテンツサイズが大きいためコスト的に難しい.このため,従来のストリーミングコンテンツ用キャッシュサーバは,コンテンツの先頭部分などを部分的に保持し,保持部分をストリーミング配信すると同時に,後続部分をオリジンサーバからプリフェッチする機能を持っている.しかし,このプリフェッチは,ストリーム配信の品質の安定を目的としており,ボトルネックを共有する一般のWebトラヒックなどの状況を考慮せず行われるため,一般のWebトラヒックとの競合を引き起こす.このため,一般のWebトラヒックのスループットを維持しようとすると,ストリーム配信本数を増やせないという問題があった.本稿では,ストリーミングコンテンツ用キャッシュサーバにおいて,ボトルネックの輻輳度に見合った適応的なプリフェッチを行うことで,ストリーミング配信品質を保ちつつ,一般のWebトラヒックのスループットを向上させる方式を提案する.また,シミュレーションによる性能評価により,若干のバッファコスト増加と引き替えに,一般のWebトラヒックのスループットを従来と同等に保ちつつ,従来の2倍のストリーミング配信本数を同一ボトルネック帯域に収容できる事を示した.
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.103, no.238, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference:WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジュネーブで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信
巻号頁・発行日
vol.103, no.235, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference:WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジュネーブで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OPE, 光エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.103, no.241, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference : WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジュネーブで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
三次 仁 三根 学 土屋 良起
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.103, no.232, 2003-07-25

世界無線通信会議(World Radiocommunication Conference: WRC)は国際的な周波数帯の利用方法や無線局の運用に関する各種規則などを策定する会議であり、今回WRC-03として2003年6月9日から7月4日までジユネープで開催された.本稿ではWRC-03における固定衛星通信業務(FSS)に関連する主要な議題について議題概要、審議の結果について紹介する。
著者
二山 拓也 藤田 憲浩 常盤 直哉 進藤 佳彦 枝広 俊昭 亀井 輝彦 那須 弘明 岩井 信 加藤 光司 福田 康之 金川 直晃 安彦 尚文 松本 雅英 姫野 敏彦 橋本 寿文 劉 逸青 Chivongodze Hardwell 堺 学 丁 虹 竹内 義昭 梶村 則文 梶谷 泰之 櫻井 清史 柳平 康輔 鈴木 俊宏 並木 裕子 藤村 朋史 丸山 徹 渡辺 寿治 原 毅彦 大島 成夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.39-42, 2009-04-06

32nmCMOS製造プロセスを用いて3ビット/セルの多値技術を持った32GビットのNANDフラッシュメモリを開発した。微細化と3ビット/セル技術の導入により、チップサイズ113mm2を実現した。プレスリリースされている32GビットNANDフラッシュとしては世界最小かつ最高密度であり、マイクロSDカードに実装できるNANDフラッシュメモリとしては世界最大容量を実現した。本発表では、最近のNANDフラッシュメモリの技術動向に関してもあわせて紹介する。
著者
林 健太郎 橋本 学 鷲見 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1762-1771, 2001-08-01
被引用文献数
19

本論文では照明変化の多い半屋外環境下で,着座した人物の顔方向を単眼視により推定するために,顔上の特徴点を追跡する手法を提案する.本追跡手法では分離度フィルタ及び更新型テンプレートマッチの両方を用いて,それらのマッチ位置を重み付け統合する.この重み付けパラメータを適切に設定することにより頑健で高精度な追跡を実現できることを示す.更に,本追跡手法を用いて顔上の目と鼻の位置を追跡し,顔の3次元方向を推定するリアルタイムシステムの構成を示す.本システムを用いて正面から50度以上の横向き顔を検出した結果,87%の検出率を達成した.
著者
平子 賢一 藤田 広志 原 武史 遠藤 登喜子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.1334-1345, 1995-09-25
被引用文献数
52

乳房X線写真上で,乳癌との相関が非常に高い微小石灰化陰影を検出するための「3重リングフィルタ」を用いた新しい手法を提案する.微小石灰化像周辺は,その濃度値が中心に向かってほぼ一定に落ち込むような「円すい形」構造のパターンをもつものと近似できる.よって,3重リングフィルタは,自動抽出された乳房領域における濃度こう配情報を特徴量に変換し,微小石灰化像と類似したパターンをもつ領域を抽出(検出)するものである.本論文では,3重リングフィルタの原理を説明すると共に,その効果を検証するために,人工的に作成した模擬パターンを使用したシミュレーションを行った.その結果,悪性石灰化像のように形状が不整である検出対象にも適応できることを確認した.また,臨床データ102例を対象として解析実験を行った結果,その診断性能は真陽性率が90.3%であり,このとき画像1枚当りの偽陽性数は0.83個であった.更に本検出法が,従来法で問題となっていた背景トレンドの影響を受けにくく,検出性能が向上している点を確認した.以上の総合的な検討結果より,新しく提案した手法が微小石灰化検出のために有効であることが明らかとなった.
著者
三浦 博史 村井 哲也 生方 誠希 工藤 康生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.94, pp.31-34, 2008-06-12

表形式のデータを数学的に分析する手法として形式概念分析とラフ集合があり,両者とも位相空間を生成することが知られている.本報告では,両者は,それぞれのデータ分析法の相違から異なる位相を生成することを指摘し,ラフ集合の位相が形式概念分析の位相よりも強いことを示す.
著者
ヘッティアーラッチ ランガ 横山 光雄 上原 秀幸 大平 孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.394, pp.25-30, 2009-01-15

著者らはこれまでに,DS-CDMA通信方式用の干渉除去システムを提案し、シングルパスフェージング通信路での特性評価を行ってきた.この方式ではPN系列のCycle-and-Add特性に基づいて他局からの干渉信号を除去する新しいアルゴリズムを提案している.また,送信機側で電力制御方式を採用せず遠近問題が解決されていることも確認している.本稿では,マルチパスレイリーフェージング環境下での特性評価を行う.また,マルチパス環境で問題となるシンボル間干渉(ISI)の影響を抑制するためにガードインターバル(GI)挿入方式を導入しシステムの性能改善を目的とする.提案技術の適用分野として,緩やかなフェージング変動を受ける無線LAN,衛星通信,無線センサーネットワークなどの通信回線の実現に貢献できることが考えられる.
著者
吉積 将 永谷 直久 杉本 麻樹 新居 英明 前田 太郎 北崎 充晃 稲見 昌彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.91, pp.57-60, 2006-05-30

Galvanic vestibular stimulation (GVS) induces a sensation of virtual acceleration as vestibular information and affects subject's field of view. In particular, GVS with alternating current (AC) causes roll rotation centering on the direction of a look in subject's vision and it is showed that this phenomenon originates eye movement induced by GVS in the past researches. The purpose of this study was to show the quantitive relation between the amount of stimulus current and the angle of subjective tilt of the visual field. In order to achieve the purpose, we displayed a straight line canceling the subject's tilt and measured that amplitude and time delay from stimulus current.
著者
杉浦 志保 繁桝 博昭 北崎 充晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.143, pp.1-5, 2006-06-29

両眼視野闘争の空間的コンテクスト効果については,同化が優位に知覚されるとする報告と,対比が優位に知覚されるという相反する2つの報告がある。本研究では,これらを統合的に理解するために,方位と運動に関する空間的コンテクスト効果の時間特性および空間特性について調べた。その結果,提示時間が長くなるにしたがい対比効果は減少した。一方,網膜偏心度については,方位では偏心度の増加に伴い対比効果が増加したのに対し,運動では偏心度の変化にともなう対比効果の変化が見られなかった。この結果から,両眼視野闘争において同化が生じるためには,ある程度の時間が必要なことが示唆された。一方,偏心度の効果が方位と運動とで異なることから,それぞれの知覚モジュールにおける空間相互作用の結果が両眼視野闘争の処理に利用されていることが示唆された。
著者
坂木 栄治 松嵜 直幸 北崎 充晃
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.143, pp.59-63, 2006-06-29

オプティカルフローに基づく知覚と行動を科学的に解明する上で,自動車運転時の知覚やステアリング操作,アクセル,プレーキ操作は,非常に魅力的な研究対象である。自動車の運転は,歩行と同様に,知覚と行動が切り離せない状況であり,日常生活にも密着した問題を振起する。このような問題に対して,安全性や実験パラメタの制御・統制の点から,ドライビングシミュレータを用いた研究が一般的に行われている。しかし,多くのシミュレータは,視覚刺激の融通性と統制のなさなどから,知覚心理学,特に心理物理学的研究には向かない。本研究では,これらの点を解決したドライビングシミュレータを開発したので,その概要を紹介すると共に,予備的な評価実験の結果を示す。
著者
川添 雄彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.95, no.444, pp.55-60, 1995-12-21

6月6日〜8日にオタワで開催されたInternational Mobile Satellite Conference 1995 (IMSC'95)で発表された内容について報告する。本会謙は,移動体衛星通信に関する国際会議であり,システムからサービスまで幅広い情報(論文数:93件,展示:16社)が発表された。