著者
竹内 康 木幡 行宏 関根 悦夫
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E1(舗装工学) (ISSN:21856559)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.45-53, 2012 (Released:2012-10-19)
参考文献数
22
被引用文献数
4 7

アスファルト舗装の多層弾性構造解析において,路床の弾性係数は重要な入力パラメータであり,1990年代以降には,室内実験によって輪荷重の作用を想定した路床材料のレジリエントモジュラスの測定が精力的に行われてきた.しかし,レジリエントモジュラスは応力状態に依存する非線形弾性係数であり,構造解析が複雑になるため,日本の舗装設計関連図書では設計事例が示されていないのが現状である.本研究では,既往のデータを再整理してレジリエントモジュラスの整理方法について検討するとともに,多層弾性構造解析において簡易にレジリエントモジュラスを用いる方法を提案した.

1 0 0 0 OA ブレイク詩集

著者
渡辺正知 訳
出版者
聚英閣
巻号頁・発行日
1923
著者
若松 弘也 山田 健介 勝田 哲史 白源 清貴 松本 聡 松本 美志也
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.347-353, 2018-05-15 (Released:2018-06-23)

2015年10月に発表されたJRC蘇生ガイドライン2015における一次救命処置の推奨は次の通りである.胸骨圧迫のテンポは,100〜120回/分を推奨する.胸骨圧迫の深さは,6cmを超える過剰な圧迫を避けつつ,約5cmの深さで行うことを推奨する.CPR中の胸骨圧迫の中断は最小限とし,胸骨圧迫比率をできるだけ高くして,少なくとも60%とすることを提案する.心停止の疑いのある人の近くにいる,意思がありCPRを実施できる人に,ソーシャルメディアなどのテクノロジーを用いて情報提供することを提案する.JRC蘇生ガイドライン2015で強調されている胸骨圧迫の重要性は,ガイドライン2005,2010から引き継がれている.

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1939年01月09日, 1939-01-09
著者
山口 拓朗 長谷 諭 坂部 龍太郎 田原 浩 布袋 裕士 前田 佳之
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.78, no.12, pp.2772-2776, 2017 (Released:2018-06-30)
参考文献数
17

Interparietal herniaはヘルニア嚢が腹壁の様々な筋層・筋膜間へ進展するヘルニアで,鼠径部に発生するものは鼠径ヘルニアの1亜型と考えられている.今回われわれは,鼠径部interparietal herniaに対しPlug法でヘルニア根治術を施行した1例を経験した.症例は75歳,女性.腹部CT検査で偶然右下腹部に腹壁ヘルニアを指摘され,当科紹介となった.腹部CT検査所見よりSpigelian herniaを疑い,Plug法によるヘルニア根治術を施行した.術中所見でヘルニア嚢は内鼠径輪より脱出し,鼠径管方向ではなく頭側の外腹斜筋と内腹斜筋の間へ進展していた.以上の所見より,interparietal herniaと診断した.本疾患に対して,前方到達法はヘルニア嚢の進展を直視下に観察可能であり,有用な術式と考えられた.
著者
齋藤 敬弘 花山 寛之 大谷 聡 土屋 貴男 伊東 藤男 三浦 純一
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.76, no.9, pp.2329-2333, 2015 (Released:2016-03-31)
参考文献数
16
被引用文献数
2 2

鼠径ヘルニアのまれな1亜型であるinterparietal herniaを腹腔鏡下に診断・治療した1例を経験したので報告する.症例は65歳の男性.吐き気,嘔吐の訴えで来院し腸閉塞の診断で入院となった.造影CTにて,拡張した小腸が右下腹壁動静脈の外側から内側へ向かい,精巣動静脈・臍動脈を背側に圧排していた.内ヘルニアや異常索状物による絞扼性イレウスを疑い手術を施行した.腹腔鏡下に腹腔内を観察すると血性腹水・小腸の発赤を認めたが,既に嵌頓は解除していた.内鼠径輪の内側にヘルニア嚢が存在し小腸が嵌頓したと診断した.TAPP(transabdominal preperitoneal repair)法にて腹膜前腔を剥離すると,ヘルニア嚢は腹膜と横筋筋膜との間に存在し,interparietal herniaと診断した.ヘルニア嚢を切除し腹膜前腔にmeshを留置した.
著者
吉澤 隆志 松永 秀俊 藤沢 しげ子
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.677-680, 2013 (Released:2013-11-09)
参考文献数
25

〔目的〕男女における下肢伸展トルクと膝伸展筋力の関係を調べることを目的とした.[対象]下肢に問題のない健常成人48名とした.〔方法〕StrengthErgoにより左右の下肢伸展動作時の体重比ピークトルクを測定した.また,Hand Held Dynamometerにより左右の体重比膝伸展筋力を測定した.その後,下肢伸展トルクと膝伸展筋力の関係を調べた.〔結果〕男女間での下肢伸展トルクについて有意差が認められたが,膝伸展筋力については有意差は認められなかった.また,男性では下肢伸展トルクと膝伸展筋力との間に中等度の相関がみられたが,女性では相関がみられなかった.〔結語〕男女における下肢伸展トルク発揮に対する膝伸展筋力の関与の違いがみられた.

1 0 0 0 富士

出版者
世界社
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, 1952-03

1 0 0 0 世界の子供

著者
世界文学社
出版者
世界文学社
巻号頁・発行日
no.7, 1948-11
著者
Koh Sasaki Mitsuyuki Nakayama Kensuke Iwabuch Takumi Yamamoto Ichiro Watanabe Hironobu Shimozono Jun Murakami Takashi Katsuta Ichiro Kono
出版者
SANKEI DIGITAL Inc.
雑誌
Journal of Digital Life (ISSN:24366293)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.2022.2.5, 2022 (Released:2022-03-31)

The aim of this study was to clarify the attack-defence performances of rugby sevens in 2010-2020 seasons, 4,074 matches. Firstly, averaged try scoring rate and try conceding rate of every teams were drawn in two-dimensions space. Hypothesis 1 was that the achievement values of the upper teams could be clarified. Receiver-Operator-Curve analysis was used to understand how attack-defence indicators correctly diagnose the world rankings. Secondly, the 22m entry attack-defence indicators were drawn in two-dimensional space. Clustering analysis of ranking teams was executed using try scoring rate, try conceding rate, 22m attack-defence indicators. Hypothesis 2 was that the clustering characteristics of upper teams can be clarified by these indexes. Thirdly, network analysis was executed to clarify what kind of characteristic in relationship among the ranking, team performance, and individual performance. The ROC analysis showed the specific achievement level of the top-ranking teams with high accuracy (hypothesis 1). Cluster analysis extracted 4 groups. The gradual attack defence standard values were obtained (hypothesis 2). Network analysis showed the relationship structure among the ranking, the team performance, and the individual performance with some interesting results concerned the dependence tendency changing on the ranking stage (hypothesis 3).
著者
寺山 隼人 梅本 佳納榮 曲 寧 坂部 貢
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会 第46回日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.P-134, 2019 (Released:2019-07-10)

ネオニコチノイド系農薬(NP)はニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)へのアゴニスト作用によって害虫に対しては強い毒性を発揮するが、哺乳類には安全であるとされ世界中で汎用されている。しかし、近年、実験動物でNPが神経系、免疫系、生殖器系など様々な器官に悪影響を及ぼす事が報告されている。精巣内環境は思春期を境に精子・精子細胞が出現するため劇的に変化する。成獣雄マウスにNPを投与すると、血清テストステロンの低下や造精障害が報告されているが、幼若雄マウスにNPを投与した報告はない。そこで本研究は、幼若雄マウス(3週齢)にNPであるアセタミプリド(ACE)を投与し、精巣に与える影響を検討した。ACEを水道水に溶かし自由飲水させる実験(ACE1およびACE2)群、ACEを溶解している界面活性剤(DMSO)のみを水道水に溶かし自由飲水させるDMSO群、水道水のみ自由飲水させるUntreated群の4群に分け、180日後に精巣を深麻酔下で摘出し、形態学的および分子生物学的に評価した。その結果、180日後の体重は実験群で有意に減少したが、精巣の重量や組織に有意な変化はなかった。ステロイド合成系、増殖細胞因子、nAChRサブユニットのmRNA発現は実験群で有意に低下していた。ACE曝露は形態学的変化を誘導しない投与量でも、精巣内に蓄積し、遺伝子発現に様々な変化を及ぼすことがわかった。さらに、過去の文献と比較すると種差、ネオニコチノイド系農薬種、週齢において、かなり感受性の違いがある事もわかった。
著者
福井 敦彦 飯間 等 三宮 信夫
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.107-115, 1997-03-15 (Released:2011-10-13)
参考文献数
8
被引用文献数
1 3

This paper deals with assigning N operations on parallel H machines. The earliest start time, the latest finish time and the processing time are defined for each operation. The problem is to minimize the deviation of each processing time from the desirable time interval. We propose two autonomous decentralized scheduling algorithms to solve this problem. In these algorithms, an operation is transferred from one machine to another machine on the basis of information exchanges and cooperation among subsystems. By examining numerical results, a comparison is made between two algorithms from the viewpoints of accuracy and computation time. Consequently, abetter algorithm is found to be the one based on negotiations of one subsystem with the others.
著者
重信 幸彦
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:24240508)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.344-361, 2001-03-31 (Released:2018-03-27)
被引用文献数
1

本稿は,昭和初期に主に印刷メディア上で「愛国美談」として喧伝された,日露戦争時の出来事をめぐって語られた「久松五勇士」の成立と展開を検討し、「沖縄」という場所が近代「日本」のどのような視線により語られ意味づけられたか,その政治的布置を歴史的に考察するものである。それは,近代「日本」を覆う印刷メディア群のなかを,一つの「話」が様々に文脈化されて流通するさまを通して民俗話を構成する試みでもある。まず,「美談」の素材となった歴史的逸話が,本土から赴任した国語教師に再発見され,それが中等学校用「国語読本」の教科書に教材として掲載されて全国的に流布した「美談」化の過程から,そこに,「沖縄」を覆う近代「日本」の「国語」という制度が介在していることを指摘した。さらに,この「美談」の素材なった逸話を再発見した国語教師は,「沖縄の土俗」にも興味を示し,それを積極的に喧伝していた。「沖縄」に注がれた,「美談」を発見する視線と「土俗」を対象化する視線は,ここでは極めて近い位置にあった。また,こうして「日本」という文脈をあたえられた「五勇士」は,「沖縄」生まれの研究者たちにより、昭和初期の「郷土沖縄]を語る場に取り込まれ、「沖縄」の自画像を描く要素の一つとして位置づけられる。そこには近代「日本」のナショナリズムと,「沖縄」で描き出される自画像の共犯関係を見出すことができる。そして,昭和初期に「日本」のなかの「沖縄」の「美談」として喧伝された「久松五勇士」は, 1980年代に,宮古島の久松が与那覇湾の淡水湖化計画に対する反対運動を組織していくなかで,今度は久松の「海」と「漁師の魂」を象徴するものとして再解釈されることになる。そこに,地域の結集のために既成の「美談」を脱文脈化し再利用していく,したたかな戦術を見出すことができるのである。