著者
松本 昇 望月 聡
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.27-35, 2018-03-31 (Released:2018-04-13)
参考文献数
40
被引用文献数
3 3

Previous studies demonstrated that Mindfulness based Cognitive Therapy (MBCT) is effective for reducing rumination. However, little is known about the effectiveness of mindfulness on the process of getting worse of rumination. The present study conducted cross-sectional and 6 months longitudinal studies to replicate a previous finding that mindfulness traits buffer the influence of causal analytic rumination on uncontrollability of rumination. However, there was no evidence that mindfulness traits prevent the development of rumination. Additional analysis showed Nonreact aspects of mindfulness predicted low uncontrollability of rumination 6 months later. These results suggest that mindfulness contributes to inhibit cognitive reactivity before occurring of rumination rather than prevents worsening of rumination which already occur. We discussed the importance of subdivided examination of mindfulness and directed future studies.
著者
長野 真弓 白山 正人 平野 裕一 宮下 充正
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.436-446, 1992-08-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
20
被引用文献数
1

トレーニングを行っていない健康な成人男性9名を被検者として, 運動処方の有効な指標となっている換気性閾値 (ventilatory threshold: VT) 強度の運動がその後の過剰酸素消費量 (excess postexercise O2 consumption: EPOC) に及ぼす影響を調べた.被検者は, 早朝空腹時に快適なソファーで30分間座位安静を保った後, VT強度で自転車エルゴメーター駆動を1時間行った.運動終了後はソファーで12時間座位安静を保ち続けた.また, 運動終了後24時間目にも前日と同じ要領で座位安静をとった.その間, 採気・心拍数の測定を行い, 運動が終了して2, 7, 12時間後には高糖食を摂取させた.この測定の他に, コントロールとして, 運動を行う代わりにソファーで1時間座位安静を保ち, その後も12時間にわたって座位安静を保つ非運動実験を行った.運動 (座位安静) 前の安静値と運動 (座位安静) 後の値を比較したところ, EPOCは食事あるいは運動の影響を受けて, 有意に変動することがわかった.また, VT強度の運動を1時間行うと, EPOCは少なくとも12時間にわたって運動を行わない場合より増加し, 脂質代謝も少なくとも24時間にわたって高まることが示唆された.さらに, 運動後12時間で, 運動中の消費エネルギー (約550kcal) の22% (約120kcal) のエネルギーが過剰に消費されることがわかった.以上のことから, この結果は運動に対する動機づけやウエイトコントロールなど, 運動処方の場で有効に活用できると考えられた.
著者
矢島 壮平
出版者
中央大学国際情報学部
雑誌
国際情報学研究 (ISSN:2435855X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.119-134, 2022-03-25

This is a Japanese translation of nineteenth-century British philosopher Henry Sidgwick's article"The Theory of Evolution in Its Application to Practice,"published in the first issue of journal Mind in 1876.This translation could be of significance to Japanese readers at least in two points :(1)since Sidgwick is relatively unknown in Japan despite his importance in the history of Western philosophy,this translation may contribute to enhance his recognition in Japan ; (2)precisely understanding and overcoming his negative views on normative evolutionary ethics may serve to further develop the study of evolutionary ethics in twenty-first-century Japan.

1 0 0 0 OA 東京府統計書

著者
東京府 編
出版者
東京府
巻号頁・発行日
vol.明治44年 第1巻, 1925

1 0 0 0 OA 国勢調査報告

著者
内閣統計局 編
出版者
内閣統計局
巻号頁・発行日
vol.昭和5年 第4巻 府県編 東京府, 1935
著者
服部 友紀 平川 昭彦 坪内 希親 宮崎 ゆか 山岸 庸太 笹野 寛
出版者
一般社団法人 日本災害医学会
雑誌
日本災害医学会雑誌 (ISSN:21894035)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.123-128, 2022-05-01 (Released:2022-05-01)
参考文献数
7

災害現場への緊急出動では情報が曖昧な場合が多く、適切に状況把握し行動することが重要である。今回、事前情報が詳細不明の火災現場での活動を経験した。某日曜日深夜「住宅火災が発生し1名救出、何人か取り残されている」とドクターカー出動要請があった。4分後に到着すると現場指揮所から気道損傷を疑う2名の診療・搬送を依頼された。2名の状態は安定しており、依頼通り自院ERへ搬送・診療するか、新たな救出者のため現場に残るか考えた。15分間を上限と設定し、救急科医師のER招集を手配しつつ現場活動を継続した。10分後にスタッフ招集の目処がついたため現場活動に専念した。その後は搬出された2名の死亡確認と別エリアの待機者19名の診療を行い1時間後に帰院した。本事例では、到着前のブリーフィング、到着後の状況把握、現場を離れるか活動継続かの選択、スタッフ・指揮所との意思疎通、実際の診療など難しい局面が多く大変貴重な経験であった。

1 0 0 0 OA Rb-Sr 法

著者
柴田 賢
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.94, no.7, pp.682-686, 1986-01-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
10
著者
野村 好弘
出版者
日本私法学会
雑誌
私法 (ISSN:03873315)
巻号頁・発行日
vol.1967, no.29, pp.317-325, 1967-10-10 (Released:2012-02-07)
著者
原井 宏明
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.1071-1078, 2011-12-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
6

認知行動療法と不安障害は今日,一般人でも名前だけなら知っているものになった.一方,知られることによる副作用もある.最初に,認知行動療法の普及に関して論じた.次によくある疑問を取り上げ,Q&A形式で答えるようにした.最後によく使われる技法について解説し,これから認知行動療法を受ける患者や,学ぼうとする治療者にとって参考になるようにした.
著者
鈴木 美穂 菊田 まりな 小笠原 知恵 杉山 大輔 蜂須賀 靖宏 濱口 幸司 岡田 元 大澤 幸雄
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.29-36, 2018-01-25 (Released:2018-01-27)
参考文献数
4

ゲル分離剤の代わりに新たな技術であるメカニカルセパレータを用いたヘパリン血漿分離用採血管BDバキュティナ®バリコアTM採血管の検討を行った。バリコアの特長は遠心分離時間が最短で4,000 G・3分間であること,血球と血漿の分離能に優れており,従来のゲル入り血漿分離用採血管に比べて保存安定性が改善されていることである。高速凝固管にて採血した血清を基準とし,従来品のゲル分離剤入りヘパリン採血管ならびにバリコアを比較した。血清と血漿2種の測定値の差は診断・治療に支障のない程度であった。保存安定性において血清よりも血漿が劣る項目はALP,中性脂肪であった。カリウム,LDは従来のヘパリン血漿採血管は不安定であったが,バリコアでは血清と同等の安定性であった。日常業務において,フィブリン析出は報告遅延やサンプリング不良に繋がるリスク要因の一つである。遠心時間の短縮とフィブリン析出問題を解消できるバリコアはTAT短縮や業務軽減に繋がる製品であると考える。