著者
趙 採沃 三井 秀樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.39, 2005

「Art to Wear」はファッションとアートが融合した独自なアートジャンルとして、現在、その発祥地であるアメリカでは、「Wearables」、「Wearable Art」、「Art Wear」などいくつの名称で呼ばれている。 筆者は、論文「韓国の『Art to Wear』の研究-概念と変遷を中心に」において、アメリカの「Art to Wear」は韓国の「Art to Wear」の直接的な契機となっていることを明らかにした。従って、アメリカの「Art to Wear」の考察は、韓国や日本などの「Art to Wear」の諸状況の理解や、その本質を把握する上で、有意義であると考えられる。 本稿は、1960年代後半から1980年代初めまでのアメリカの「Art to Wear Movement」に該当する時期における、その造形的な特徴をそれのリーダであった5人の作家(後出)に焦点を当って考察を行った。
著者
鄭 炳表 菅 智茂 薄田 一 川崎 和義 髙橋 卓 豊嶋 守生
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.69, no.7, pp.226-232, 2021-07-05 (Released:2021-07-05)
参考文献数
9

地震等,大規模災害の発生に伴った通信途絶の回避や早期復旧に活用するため,情報通信研究機構(NICT)では災害に強い衛星通信ネットワークを研究開発している.東日本大震災の際の災害派遣の教訓から,走行中でも通信ができるWINDSの小型車載局等を開発した.また,災害対応に役立つ小型車載局の付加機能の開発を行うと同時に,地方自治体,消防等の緊急対応組織の協力を得ながら,災害対策実験を重ねてきた.さらに,2016年熊本地震が発生した時には,WINDS用の大型車載局,小型車載局やメッシュネットワークとともに職員を熊本県高盛町に派遣し,応急ネットワークを構築した後,鹿島宇宙技術センター経由でインターネット衛星回線を災害対策本部や住民に提供した.本稿では東日本大震災以降,NICTが開発したWINDS用の地球局やその付加機能,またこれらを用いた災害対策実験の内容に加え,2016年熊本地震時の応急対応について紹介する.
出版者
日経BP
雑誌
日経ニューメディア = Nikkei new media (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1667, pp.7-8, 2019-07-29

サイバーエージェントの藤田晋・代表取締役社長は2019年7月24日の決算説明会で、同社が先行投資事業と位置付ける「AbemaTV」の近況について述べた。「大きなメディアにして大型の広告が入るのがビジネスモデルの成立要件なので、1000万WAUまでは何が何でも拡大する…
著者
中西 美保 岸田 友紀 田上 真次 馬場 孝輔 萩原 圭祐
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.352-357, 2017

<p>妄想型統合失調症の治療中に出現した,無為,自閉,倦怠感,抑うつ等の陰性症状に対して,加味逍遥散と補中益気湯が奏功した症例を経験した。陰性症状に対する治療は,薬物療法や心理社会的療法の有効性が示されつつあるが,これらの治療に抵抗性を示す症例も多い。統合失調症に対する漢方薬治療は,従来の陽性症状に対する補助的治療に留まらず,陰性症状にも幅広く有用な治療であると考えられた。</p>
著者
山田 正 萬矢 敦啓 安田 浩保 藤田 一郎 山田 朋人 清水 義彦 長坂 俊成
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、経験的要素を排除した数理科学的な河川計画のあり方を提示した。従来型の河川計画では、基本高水位や計画高水位は、決定論的に一つの値が決められ、それに基づいて計画が立案されてきたが、水文諸量には観測手法の違いやその精度といった不確実な要素を内包している。本研究の成果である不確実性を考慮した極値統計理論と流出解析手法より得られる水位の分布(不確実性)は、洪水時の避難情報発令タイミングを議論する素材として極めて有用であることを示した。さらに、従来は経験的に取り扱っていた流砂量や河道形状の抵抗を、不確実性として河川計画に取り込むことで、新たな社会認識に対応した数理科学的な計画手法を提示した。
著者
篠原 司
出版者
日経BP社
雑誌
日経メカニカル (ISSN:03863638)
巻号頁・発行日
no.557, pp.86-91, 2001-02

「P235/75R15 ATX」〔図3(上)〕—。エクスプローラー用に開発した。レクリエーショナルビークル(RV)車が悪路や雪面などで沈下せずにとどまる能力(沈下抵抗力)を高めるために開発した。ゴツゴツしたトレッドパターンとジグザク模様の肩部を持つ。スポーツ用多目的車の市場に,従来はステーションワゴンや乗用車を運転していたユーザーが増えてきた。
著者
斎藤 陽子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.143-146, 2019

<p> 理科授業の目的にあった科学絵本の選択を支援するような,件名標目付与の方法について知見を得ることを目的とし,米国の小学校の授業で使用されている英語の科学絵本,及び日本の科学絵本を分析対象として,LC,NDL,TRCにおける件名の付与状況を調査し,質的分析を行った.LCCでは,フィクションや伝記にも科学概念を表す件名が付与され,科学概念の付与のあり方も理科学習に適した図書の選択への配慮がなされていること,科学の探究活動に伴う感情も件名付与の対象としていることなどが明らかになった.</p>
著者
西本 真敏
出版者
日経BP社
雑誌
日経automotive
巻号頁・発行日
no.71, pp.82-85, 2017-02

インドで主力の8000〜1万ドルの価格帯で、同国の合弁会社であるMaruti Suzuki社はフルラインアップと言える車両群を揃える。ハッチバックやMPV(多目的車)、セダン、商用バンを投入している。スズキがインドで築き上げた強力な現地開発力があるから実現する。
著者
竹内 頼人 田村 直之 番原 睦則
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.1H4GS1c03, 2021

<p>車両装備仕様とは,簡単に言うと,自動車のカタログに記載されているモデル/グレードと装備の組合せのことである.多目的車両装備仕様問題は,与えられたモデル/グレードの個数,装備タイプの集合,装備オプションの集合などから,装備および燃費に関する制約を満たしつつ,予想販売台数の最大化や装備オプション数の最小化など,トレードオフの関係にある複数の目的関数のもとで最適な車両装備仕様を求める問題である.本発表では,CAFE 方式と呼ばれる燃費制約に基づく多目的車両装備仕様問題(多目的 CAFE 問題)に対して,解集合プログラミングを用いてパレート最適解を列挙する方法について述べる.提案手法は,可変性モデルで表現された問題インスタンスを ASP のファクト形式に変換した後,それらファクトと多目的CAFE 問題を解くための ASP 符号化と結合し,高速 ASP システムを用いて解を求める.企業から提供されたベンチマーク問題を用いた実行実験の結果,小規模な問題についてパレート最適解を全列挙することができた.</p>
著者
西本 真敏
出版者
日経BP社
雑誌
日経automotive
巻号頁・発行日
no.69, pp.92-95, 2016-12

三菱との提携の効果がまず表れるのがインドネシアだ。製品面では、2016年8月に三菱が「インドネシア国際オートショー」で披露した7人乗りMPV(多目的車)「XM Concept」を日産へOEM(相手先ブランドによる生産)供給し、日産ブランドの製品力を強化する計画だ(図…
著者
仁木 一郎 金子 雪子
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.128, no.4, pp.214-218, 2006 (Released:2006-10-13)
参考文献数
17
被引用文献数
2

膵B細胞からのインスリン分泌における大きな特徴のひとつとして,多様な栄養物質によるインスリン分泌の調節をあげることができる.私たちは,様々な分泌刺激による膵B細胞からのインスリン分泌が,含硫アミノ酸であるL-システインによって強力に抑えられることを見いだした(Kaneko, et al. Diabetes. 2006).L-システインが膵B細胞に与えるインスリン分泌抑制・グルコース代謝阻害・グルコースによる細胞内Ca2+オシレーション抑制などの作用は,硫化水素(H2S)ドナーであるNaHSによっても再現される.H2Sは,古くから自然界に存在する有毒ガスとして知られてきたが,最近の研究により様々な細胞においてシグナル伝達をおこなう可能性が示されており,一酸化窒素(NO)や一酸化炭素(CO)に次ぐ第3のガス性シグナル伝達分子と目されている.私たちは,L-システインが代謝されて生じたH2Sが,膵B細胞でインスリン分泌抑制以外の細胞機能をも調節しているのではないか,と考えている.L-システインなどの含硫アミノ酸の血中レベルは,糖尿病や動脈硬化など,一部の生活習慣病で異常値を示すことが臨床研究で明らかにされている.これらの結果は,生活習慣病で見られるインスリン分泌障害が,L-システインやその代謝産物であるH2Sによる可能性を示唆している.この総説では,シグナル分子としてのH2Sに関するこれまでの研究を振り返るとともに,膵B細胞におけるL-システインおよびH2Sによるインスリン分泌抑制が持つ意義について,私たちの考えるところを述べた.
著者
松本 健治
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.574-579, 2016 (Released:2016-10-31)
参考文献数
24

食物抗原特異的なIgE抗体の産生を阻止する一次予防のためには, 主要な感作経路である乳幼児期の湿疹 (アトピー性皮膚炎) の発症予防, 発症した場合には適切な治療を行うことが重要である. また, 経口免疫寛容の誘導のためには, 乳児期早期に離乳食での摂取を始めることが推奨される. 今後は, 具体的な離乳食の進め方 (どのような児に, いつから, どのような食材で, どれくらいの量で) や, すでに湿疹がある児 (感作が成立している可能性がある) に対する離乳食の安全な開始方法の開発が望まれる. また, 湿疹以外の経路による感作 (経胎盤感作, 経腸感作など) の機序の解明も重要な課題となろう.