著者
Daniel Liwei Wang Jacek Becla Kian-Tat Lim
出版者
CODATA
雑誌
Data Science Journal (ISSN:16831470)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.23-32, 2013 (Released:2013-05-13)
被引用文献数
1

Petascale data management and analysis remain one of the main unresolved challenges in today's computing. The 6th Extremely Large Databases workshop was convened alongside the XLDB conference to discuss the challenges in the health care, biology, and natural resources communities. The role of cloud computing, the dominance of file-based solutions in science applications, in-situ and predictive analysis, and commercial software use in academic environments were discussed in depth as well. This paper summarizes the discussions of this workshop.
著者
谷口 秀夫 伊藤 健一 牛島 和夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-コンピュータ (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.492-499, 1995-05-25
被引用文献数
24

計算機を24時間無停止で継続動作させるため,サービスを実現しているプロセスの走行中に,そのプログラムの一部分を入れ替える方式を提案する.具体的には,プログラムの部分入替え可能な条件として,プログラムへの条件とプロセスへの条件を示す.プログラムへの条件としてはインタフェース/処理内容/外部変数アドレスについてであり,プロセスへの条件としてはプロセスの実行状態に関するものである.また,入替え可能な状態の判定と検出の方法として,プログラムの実行状態を把握するフラグの導入を提案する.更に,そのフラグを利用してプロセスの動作を制御し,プログラムの部分を入れ替える方法を述べる.実現時の課題として,オペレーティングシステムが提供する機能と内部の処理方式を示す.試作と評価により,入替えの処理がサービスに与える影響は小さく,入替えの処理はプログラムを入れ替えられるプロセスの実行環境で行う方法が良いことを示す.本方式により,計算機を動かした状態で,ソフトウェアの保守運用や機能向上が可能になる.
著者
石川 幹人
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、疑似科学的広告に注目し、その科学性を判別する評価基準を策定した。文献調査をもとに、実証的効果を示すデータ面の評価基準として透明性・再現性・客観性を、効果の作用機序を説明する理論面の評価基準として論理性・体系性・普遍性を、両面にかかわる評価基準として予測性の、合計7つの基準を策定した。また、これらの評価基準の実用性を高めていくための「ユーザ参加型のホームページ」を開発した。
著者
堀 正士 太刀川 弘和
出版者
筑波大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

研究目体に同意が得られ、音声採取を行った統合失調症患者は12名(男性9名、女性3名)であった。採取時年齢平均44.8歳、平均発症年齢23.5歳、平均罹病期間21.3歳であり、全例が慢性期にある患者であった。全例が抗精神病薬を投与中であり、12例中9例が主に非定型抗精神病薬を投与されており、全例でパーキンソニズムやアカシジア、アキネジアなどの錐体外路症状は認められなかった。これらを我々の主観に基づきプレコックス感あり(以下「あり」と略)とプレコックス感なし(以下「なし」と略)の二群にわけて相違点を検討した。二群間で平均発症年齢、平均罹病期間、採取時平均年齢を見たが相違は認められなかった。しかし、「あり」では5例中2例が解体型であったのに対して「なし」では7例中わずか1例が解体型であり、病型に差違が認められた。また二群間でPANSS得点を比較すると、陽性症状尺度、陰性症状尺度、総合精神病理評価尺度いずれにおいても、「あり」が「なし」に比較して高得点である傾向が見られた。さらに二群間で音声解析結果を比較すると、以下のような傾向が見られた。発声指示から実際の発声までの時間(発声潜時)は怒り、喜び、悲しみのいずれの感情を込めて発声する場合も、「あり」が「なし」よりも短時間であった。なかでも、「なし」では悲しみの感情を込めた発声で他の2つの感情よりも潜時が長くなる傾向があるのに対して、「あり」ではいずれの感情を込めた場合もほぼ同じ潜時であった。また、実際の発声時間においては、怒りと悲しみの感情において「あり」の発声時間が「なし」よりも短時間である傾向が認められた。音声の周波数特性に関しては、二群間ではスペクトログラフィの目視上では明らかな違いが認められなかった。以上まとめると、プレコックス感の認められた症例では解体型が多く、音声採取時点で精神症状がより活発な傾向が認められた。また同群では感情をどのように発声に反映させるかという試行錯誤の時間がプレコックス感なしの群に比較して短く、感情移入の障害があると推察された。

2 0 0 0 北野誌

著者
北野神社社務所編
出版者
国学院大学出版部
巻号頁・発行日
1909
著者
清水 沙耶香
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2009年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.20, 2009 (Released:2009-06-22)

本研究の対象地域は,横浜市鶴見区である.横浜市鶴見区は川崎市に隣接する横浜市内の北部に位置し,東京湾に面する.鶴見区の東部にある潮田地区,仲通地区には沖縄出身者の集住地区が形成されている.本稿では,南米からの帰還移民であることに基づいて,「日系人」を「南米へ移民し定住経験のある日本人,およびその子孫」と定義する.そして「日系人」のうち,本人または日系人としての祖先に沖縄出身者を含む日系人を「沖縄系日系人」,本人または日系人としての祖先が本土出身者である日系人を「本土系日系人」とする. 本研究では,日系人に対して,個人の移動動向に関する聞き取り調査,およびアンケート調査を行なった.沖縄にルーツをもつ日系人が鶴見区に集中する要因を明らかにするため,対象者を沖縄にルーツをもつ者,本土にルーツをもつ者と二分し,比較した.調査は,横浜市鶴見区周辺(鶴見・横浜地区)と,名古屋市港区周辺(名古屋地区)で行なった.名古屋地区に居住する日系人を調査対象としたのは,比較対照により,鶴見・横浜地区の日系人の居住地選択における特徴をより鮮明につかむことができると判断したためである.調査対象者は,全部で67人である.そのうち沖縄系日系人は20人であり,全て鶴見・横浜地区在住である.本土系日系人は47人であり,そのうち鶴見・横浜地区在住者は15人,名古屋地区在住者は32人である.調査結果は,聞き取りおよびアンケート結果の詳細から,抽出し,分析,考察を行なった. その結果は以下の通りである.まず,名古屋地区本土系日系人,鶴見・横浜地区本土系日系人,鶴見地区沖縄系日系人3者に共通するのは,「仕事」に基づく選択と,血縁,友人関係という「人的紐帯」の重視である.それに加え,鶴見・横浜地区本土系日系人と鶴見地区沖縄系日系人に共通して見られるのは,仕事の中でも特に「電気工事」,さらに「鶴見」に関する理由が挙げられた.そして,鶴見地区沖縄系日系人には「沖縄出身者の集住」に起因する理由と,人的紐帯の中でも「沖縄の地縁」による結びつきという理由が見られた. 調査結果をふまえた上で,居住地選択において特に重要と考えられる以下の6つの要素を抽出した.(1)「仕事」,(2)「人的紐帯」,(3)「電気工事業」,(4)「鶴見の地理的要素」,(5)「沖縄の地縁」,(6)「沖縄出身者の集住」,この6つの要素をふまえ,本章では沖縄系日系人が横浜市鶴見区に集中する要因を考察する.これらの6つの要素は,独立するものではなく,相互に関係をもつ.さらにこれらの6つの要素の関連性をふまえると,この6つの要素が生じた背景を,「日系人としての要因」,「沖縄に起因する要因」,「鶴見の場所に起因する要因」から明らかにすることができる.
著者
高松 亮太

立教大学大学院文学研究科
著者
桶谷 典弘 斉藤 博之 江部 達夫
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.983-988, 1996-09-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20
被引用文献数
1

半夏瀉心湯による薬剤性肺臓炎の1例を報告した. 症例は72歳の女性で, 口内炎の治療のため半夏瀉心湯と白虎加人参湯を内服したところ, 8ヵ月後に労作時息切れと胸部X線写真上びまん性の斑状影が出現し, 間質性肺炎の疑いで入院した. 薬剤性肺臓炎を疑い, 内服薬を中止したところ, 臨床症状, 胸部X線写真の改善を認めた. 気管支肺胞洗浄の検査では, リンパ球の増加とCD4/CD8比の低下を認め, 肺生検の組織像では, 細気管支周辺および肺胞壁に, リンパ球を主とする細胞浸潤を認めた. 白血球遊走阻止試験では, 半夏瀉心湯に対し陽性を示し, 半夏瀉心湯による薬剤性肺臓炎と思われた. 当薬剤による薬剤性間質性肺炎の報告は, 本邦で第1例目と思われる.
著者
三遊亭円朝 口述
出版者
金泉堂
巻号頁・発行日
1887
著者
原 直 笠井 昭範 阿部 匡伸 曽根原 登
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.479, pp.29-34, 2014-02-28

本研究ではあらゆる環境音を対象とした集合知としての環境音データベース構築を目的とする.例えば,環境音の一つとして環境騒音問題を考えると,車や鉄道などの特徴的な音だけではなく,道や公園の賑わいのような生活雑音も考慮する必要がある.しかし,日常的かつ広範囲な音を少人数で収録することは容易ではない.そこで,クラウドソーシングによる収録を行うことで,環境音測定に必要な膨大な空間を覆うことを目指す. Android OSを搭載したスマートデバイスで動作するアプリケーションの試作を行い,さらに収録音の集積と閲覧のためのサーバシステムの試作を行った.また,スマートデバイス搭載のセンサ群の精度を検証するために,騒音レベルの校正と環境音収録実験を行った.実験では900分の環境音データを収録し,収録された騒音レベルと主観的な評価値の関係性を分析した.
著者
菊池 哲平 古賀 精治
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.21-29, 2001-09-30
被引用文献数
3

自閉症児・者における情動理解の特徴を明らかにするため、顔写真を用いた表情認知能力と表情表出能力の実験的検討を行った。自閉症児・者とその母親および彼らと接触経験のない大学生が3人一組になり、それぞれの「嬉しい」「悲しい」「怒っている」時の情動を表した顔写真をお互いに判定してもらった。統制群である健常幼児と比較したところ、主に次のような結果が認められた。1)他者である大学生や母親の顔写真に対する自閉症児・者の正答率は健常幼児と比較して低かった。2)自閉症児・者が表出した表情を他者である大学生や母親が判定した場合、健常幼児の表情に対する場合と比べ正答率が低かった。3)自閉症児・者が表出した表情を自閉症児・者自身が判定した場合、健常幼児と比べて正答率に差がみられなかった。4)自閉症児・者の表情認知には健常幼児とは異なり「嬉しい」表情の優位性が認められなかった。