著者
Griscom David L.
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1154, pp.923-942, 1991-10-01
被引用文献数
36 533

この論文では,シリカガラスと他のアモルファスSiO_2型における点欠陥の構造と光学的性質について何が知られているを解説する.現在入手できる構造の情報は,主に電子スピン共鳴分光(ESR)-常磁性を示す欠陥の副クラスにのみ直接適応できる方法-の結果から得られている.ESRによってこれまでに同定された固有型常磁性中心としては,E'中心(≡Si・),非架橋酸素ホール中心(≡Si-O・),過酸素ラジカル(≡Si-O-O・)と自己捕捉ホールがある.シリカ中で生じると考えられる固有型反磁性欠陥の例としては中性の酸素空格子(≡Si-Si≡),二配位のケイ素原子(-O-Si-O-)と過酸素結合(≡Si-O-O-Si≡)がある.最も共通した非固有型欠陥は水酸基と塩化物の不純物と関連したものである.照射誘起されたH^0とH_2は,OHを100ppm以上含むガラス中における欠陥の,照射後の成長と減衰速度に重要な役割を果たす.文献からESR/光学の相互関係をまとめると,可視,紫外,VaCuum-紫外分光域における多くの欠陥と関連した光学的吸収バンドの最も有り得る起因は,その相互関係に包含される.これらのバンドの他のものは,格子間O_2,O_3,Cl_2分子によるものであり,それはそれら分子のスペクトルの位置と幅がガス中の対応する種のものと類似しているからである.
著者
山之口 勤 土井 浩一郎 澁谷 和雄 青木 茂
出版者
九州大学応用力学研究所
雑誌
九州大学応用力学研究所所報 (ISSN:13455664)
巻号頁・発行日
no.135, pp.95-99, 2008-09

Recent studies point out the relationship between global environmental change and retreat of Antarctic ice sheet. Grounding line is a marginal zone where grounded continental ice sheet flow out to the ocean and just start to afloat and is one of the important parameters for the estimation of ice mass flux at Antarctica. However the precise position and detailed feature of grounding line haven't decided because its positions difficult to find from surface of ice sheet. Synthetic Aperture Radar (SAR) is a microwave imaging sensor and SAR sensor illuminate microwave to the ground, then observe its backscattered microwave from ground, interferometric SAR (InSAR) is an application technique of SAR data to measure the line-of-sight distance change using a pair of SAR data and most suitable technique for the detection of grounding line because InSAR can detect the tidal motion of ice shelf. Extracted grounding lines are geometrically corrected and projected onto Polar Stereographic Coordinate and compared with conventional dataset which name is ADD. Planimetric difference of grounding line between ADD and InSAR extracted one attains to 5000m at Riisar Larsen Peninsula, East Antarctica and 9500m at Burke Island, West Antarctica. In this study we confirmed the effectiveness of InSAR technique and revealed the incompleteness and inaccuracy of ADD data. Then, we plan to develop grounding line database at whole Antarctica. The icesheet-iceshelf boundary mainly laid at three regions on Antarctica, where East Antarctica(25°W-400°E), West Antarctica (85°W-165°W) and Antarctic Peninsula (50°W-60°W). We also introduce the development plan of this database.
著者
山田 博司 長坂 保典 鈴村 宣夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.608, pp.65-72, 1999-02-18
被引用文献数
2

本研究では手話の認識を目的として、人の上半身を撮影した動画像より手の動きを認識することを検討した。青い手袋をして三角や丸などの図形を手の動きにより描き、アフィン変換による圧縮や色情報などを用いて手の位置を特定する。その図形に対して手の移動量を登録パターンとして記録しておく。次に任意の図形を描いている動画像と登録パターンの手の位置を比較する。そのユークリッド距離より連続DPマッチングを用いて入力された動作を認識する。動作は全て単純な動きの組み合わせとして表現し、複雑な動きはその連続として考えて認識を行う。また、実時間での認識が可能な装置を作成しその評価実験により、動作の登録者以外の人物であっても動作の認識が可能であることを示した。
著者
沖 潤一 大見 広規 伊藤 淳一 宮本 晶恵 丸山 静男 奥野 晃正 鹿野 誠一
出版者
旭川医科大学
雑誌
旭川医科大学研究フォーラム (ISSN:13460102)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.43-45, 2001

出版社版5歳6ヵ月女児.全身が冷たく意識障害があるとして母親に連れられて受診し,入院となった.入院時には全身的に新旧入り混じった多数の外傷を認めた.低体温の他,血管内凝固症候群を呈していることが検査にて明らかとなった.体温は直腸温で31.7℃と異常な低体温を示した.母親の言動,父親の態度及び不潔な皮膚や爪,低身長,低栄養状態などからネグレクト及び被虐待児症候群と診断した.知的発達の遅延,両親の生い立ち,夫婦関係に問題がることが判明した.児童相談所,保健所に連絡をとり,患児を保護しようと試みたが両親は虐待の事実を認めず住居を変更したため強制的な保護には至らなかった.保育所,小学校,警察防犯課,家庭裁判所,地方法務局とも相談を行った.情緒不安定を理由に児童相談所に収容し,患児が帰宅したくない意思を明らかにし,虚弱児施設に入所し10年以上が経過した
著者
加藤 誠巳 小倉 康夫 増田 卓也 毛利 秀之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.50, pp.297-298, 1995-03-15

大学の研究室で院生、学生等が現在どこにいるかという情報は通常は行先表示ボードを利用していることが多い。しかし、これを変更するためにはわざわざボードのある場所まで行かなくてはならない。たとえば外出した後帰宅するときなど、行先表示ボードを"外出"にしておいて帰宅した後ボードの表示が変更できれば大変便利である。本稿ではこのような行先情報をテレターミナル(無線パケット通信)とパソコンを利用して分散して設けられた複数個の行先情報表示端末を遠隔的に変更、操作することができるシステムを開発したので報告する。
著者
南高純一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.90, pp.129-133, 2006-08-08

楽曲の演奏情報から楽譜化を行う手法確立のために,試作と検証をすすめている.演奏情報として,Midiファイルを利用する.Midiファイルは,ある発音に対して,ノート番号と発音時刻と消音時刻についての情報を持つイベントデータの並びである.一方楽譜は,ある発音に対して,音符として表されるが,通常の音符や連符,また装飾音など発音時刻の解釈が異なるルールをもつものが混在する.さらに楽譜には,複数の音の動きを表すための声部概念があるが,Midiファイルにはその声部情報はない.このような演奏情報と楽譜のルールの違いを考慮し,本件では,まず声部情報と,連符情報を抽出する手段について試した結果を報告する.We push forward development and inspection of prototype to establish technique of scoring from performance information of a song. We use MIDI file as musical performance. Midi file is the row of the event data which has the information about a note number, note on time, and note off. On the other hand, a score is expressed as a note to a certain pronunciation. In a score, a thing with the rule from which the interpretation about note on time, such as a note, a triplet mark, an ornament mark, etc., differs is intermingled. Furthermore, there is a thing called the voice part for expressing two or more melody in a score. There is no information equivalent to the voice part in Midi. In consideration of the difference in the rule of such a performance information and a score, we report the result that we tested about means to extract voice part information and triplet information.
著者
鈴木 健夫 木下 聡 南 成敏
出版者
一般社団法人日本時計学会
雑誌
日本時計学会誌 (ISSN:00290416)
巻号頁・発行日
no.146, pp.35-41, 1993-09-25

A new method of measuring blood pressure has been proposed, which is based on the relationship between blood pressure and pulse wave velocity that passes artery wall. We paid attention to this method as this one was very advantageous to miniaturize the blood measuring instrument. We have developed a circuit to measure pulse wave velocity which can be transduced into blood pressure value. Furthemore we have brought Casio brand blood pressuer monitor watch to the market, of which circuit is miniaturized into one chip LSI. The constitution and the blood monitoring operation of this watch are described in this Paper.
著者
南高 純一 猪野 真弓 佐藤 邦雄 森川 重則
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1865-1866, 1989-03-15

よく経験するように、曲のなかには、(A)モチーフ(動機、2小節程度のメロディー)が、そのままあるいは非常によく似た形で何度も現れるものもあれば、(B)モチーフが変形され、展開され、成長、発展する曲もあれば、(C)あるモチーフは一時的にしか存在せず、別のモチーフが現れ、さらに別のモチーフに移っていくといった曲もある。最初に挙げたクラスに属する曲(A)は、「一貫性」の度合が高く、2番目に挙げたクラスに属する曲(B)は「一貫性」を残しながらも「多様性」にも富む。3番目に挙げたクラスに属する曲(C)は「一貫性」は希薄になっているがより「自由」な「多様性」をもっているといえよう。我々は現在、自動作曲システム-MAGIC(Music system for ArranGement and Intelligent Composition)を作成中である。生成されるメロディーは音楽性に富むようなシステムであること、使用者の参加意欲を高める能力があることを主たる目的とし、これまでに文献で主にリズム、和声、調性に関して自然なメロディーを生成するための方法について述べた。本研究では、さらに、曲の構造、楽式などを考慮してよくコントロールされたメロディーの流れをもつ曲を作曲可能な手段をシステムに組み込み、一応の成果を得たので報告する。
著者
飯塚 拓志 村上 実 藤下 真潮 吉元 逸郎 小峰 智
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.217-218, 1992-02-24

当社の取扱い商品である電卓、時計、ワープロ、電子手帳、オーディオ磯器等のコンシューマ商品と称される小規模なソフト開発においては、大規模ソフト開発と同様に構造化技法やCASEツールを組織的に導入し、効果を上げることは難しい。また、商品ジャンル毎にソフト開発方法が異り、それぞれの商品開発に適した技法、ツールの導入により生産性、品質向上を図ることが必要である。当社では数年前より、機造化技法、CASEツールの導入推進しており、昨年オーディオ磯器ソフト開発において顕著な効果を実証できた。今回は従来の開発方法と構造化技法による開発方法を比較し、構造化技法の効果について考察した。
著者
佐野 貴司 南 成敏 小谷 忠 荒木 博和 三田 正裕
出版者
公益社団法人日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:18804004)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, 2004-04-01

高耐衝撃性腕時計(商品シリーズ名"The G")に、長波帯標準電波の時刻情報を受信し時刻を合わせる、いわゆる電波時計機能を付加する事を実現しました.電波受信用アンテナ鉄心材に従来のフェライトに替えて耐衝撃性に優れるアモルファス金属積層材を採用、アンテナケース構造にも耐衝撃を高める工夫を加え、アモルファス金属自体も特注材を使用し、金属のしなやかさによる耐衝撃性と、電波の受信特性の両立を図りました.日本国内及び米国での電波受信が可能です.