著者
丹下 智香子
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学 (ISSN:13461729)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.157-168, 2002-12-27

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
磯野 春雄 倉田 晃二 高橋 茂寿 山田 千彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.324, pp.25-30, 2003-09-18

本論文では色覚の加齢効果を明らかにするために60-75歳の高齢者を対象に視覚の色度空間周波数特性および時間周波数特性を測定し若年者と比較した。本実験では色覚の反対色メカニズムに対応させて、明るさが一定で色度のみが正弦波状に変化する赤-緑(主波長 : 495nmC-495nm)および黄-青(主波長 : 565nm-445nm)の色刺激パターンを用いて色度コントラスト感度を測定した。実験結果から高齢者の色度コントラスト感度は、空間および時間周波数に対して全周波数にわたって低下し、赤-緑の色刺激に比べて特に黄-青の色刺激パターンでの低下が著しいことがわかった。
著者
岩田 三千子
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.34-36, 2004-01-01
被引用文献数
1
著者
奥 美佐子
出版者
名古屋柳城短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.51-65, 2003-12-20

美術における摸倣は肯定的にも否定的にも扱われてきた歴史をもつ。摸倣の意味は変化し、現代美術においては表現ツールとしてのスタンスを得た。本稿では摸倣をポジティブに、且つ摸倣の意味を広く捉えて、幼児の描画表現の過程で出現した模倣の要件を幼児の模写能力から検討したいと考えた。前項「現代美術と幼児の造形における摸倣のスタンス」で分類した摸倣の3タイプにおける視覚的要件、空間的要件、人的要件について検討した結果、視覚的要件と空間的要件が密接な関係にあることがわかった。人的要件は前2者程には影響をもつとは考えにくく、人的要件が何らかの影響をもつ場合は、日常の人間関係を反映していると考えられた。描画過程における摸倣の出現はビジュアルな要素が優先していると考えられる。描画における幼児間での摸倣を扱った研究を進めているが、幼児間で摸倣がどれほどの精度で可能かを確認するため、幼児間で模範と模写の関係を決めて描画の摸倣の実験をした。パーツと構図から模倣度を求めた結果、数値にはばらつきがあるが、5歳児の模写能力はかなりの精度で模範を模写できることがわかった。視覚による情報摂取と、摂取した情報の表現への反映が可能であることで、描画過程における摸倣は、'絵がかけないから摸倣する'という見方を払拭することができたのではないだろうか。
著者
森 浩一 和田 耕一 寅市 和男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.57, pp.17-23, 1999-07-16
被引用文献数
5

紙文書をデジタル化して利用する場合、一般的にはピクセル画像として扱われる。しかし、ピクセル画像では様々な出力デバイスの解像度を十分に活用した出力を得ることは難しい。これに対し関数化図形を用いた画像は、画像内の領域の輪郭線を近似連続関数で表現しているため小さいサイズの画像ファイルから任意の解像度で出力できる。本論文では、Dynamic Programmingを用いて輪郭線の分割と分割された輪郭線の関数近似を行って関数化図形を生成する手法について述べる。いくつかの実験によって提案する手法が紙文書のデジタル化に適している事を示す。Although pixel image has been used for digitizing paper documents, pixel image hardly exploits resolution of various output devices. On the other hand, the image represented by function approximation can be output in arbitrary resolution, because boundaries in the image are represented by approximated continuous functions. In addition, The image represented by function approximation has merits of its compact file size and fast drawing. In this paper, a new method, which divides boundaries and approximates the each partial boundary using Dynamic Programming for creating the image represented by function approximated shapes, is introduced. Some experimental results are shown to ensure the efficiency of proposed method for digitizing paper documents.
著者
吉川 隆英 田浦 健次朗 近山 隆
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.111-111, 2002-09-15

世代GC 方式において,新たに生成されたデータは,何回かのGC を経た後,旧世代領域に移される.これを「殿堂入り」という.殿堂入り時期が遅すぎると,長寿命データと新世代ゴミが長期間新世代メモリ領域に混在するため,ユーザプログラム中や新世代GC 中でのキャッシュヒット率が低下する.逆に,殿堂入り時期が早すぎると,短寿命データが新世代領域で回収できず,新世代GC の回収効率が悪化し,旧世代GC が発生しやすくなる.殿堂入りの適切な時期は,プログラムによって,また1 つのプログラムの中でもその実行フェーズによって異なる.これまで,プログラム実行時に動的に殿堂入り時期を調節する手法はいろいろ提案されてきたが,主に新世代GC の回収効率を改善することに主眼がおかれており,キャッシュの効果が,動的な殿堂入り時期調節の基準に,実験データに裏打ちされる形で明快に反映されていなかった.そこで本研究では,まず,様々なプログラムにおいて,実際のデータ寿命分布,殿堂入り時期の違いによるキャッシュミス数と実行時間の測定を行い,メモリ領域中のデータの振舞いに対するモデルを作成した.そして,このモデルに基づく殿堂入り時期調節手法の提案を行った.また,この殿堂入り時期調節手法を,ヒープサイズを自動調節する世代GC を行う並行並列論理型言語処理系KLIC 上に実装し,動的に殿堂入り時期調節を行わない世代GC との性能比較を行った.In generational GC schemes, objects are allocated to the young generation area and are advanced to the old generation area after surviving a small number of collections. This advancement is called tenuring. Tenuring too late makes some short-lived objects that some of them have already become garbage and long-lived objectsreside together in the young generation, making memory reference locality worse. On the other hand, tenuring too early makes it impossible to collect short-lived objects in the young generation; its mark/cons ratio becomes worse and, as short-lived objects are moved to the older generation, more older generation GCs will be required. For the best performance, we should adjust tenuring timings dynamically according to programs and their execution phases. Many adaptive tenuring policies have been proposed.However, most of them aim at improving mark/cons ratio of the younger generation and improvementsin cache performance are not proven with experimental evidences. In this work, we (1) measure object lifetime distributions on several programs, and how cache misses and execution times vary with different tenuring timings, (2) make a simple analytical model to estimate an appropriate young generation size, (3) propose a cache-conscious adaptive tenuring policy, and (4) implement dynamic young generation size adjustment mechanism with this policy into KLIC and compare its execution time to one with conventional generational GC on several programs.
著者
豊田 真智子 山口 実靖 小口 正人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.172, pp.239-244, 2005-07-07

ストレージ管理コストを低下させるためにSANが登場し, その実績は高い評価を得ている.近年ではブロードバンドネットワーク技術の発展により, 既存のネットワークインフラを利用して構築可能なIP-SANが次世代SANとして注目を集めている.その代表的技術であるiSCSIプロトコルを用いることで, 専用回線を用いることなく, TCP/IPネットワーク上で遠隔ストレージへのアクセスが可能となるため, iSCSIへの期待は大きい.しかし一方で, 登場してから間もない新しい技術であるため, 性能に関する課題を残している.本稿では, iSCSIが利用される想定として複数のサーバからストレージにアクセスする環境を取り上げる.また, より詳細な評価を行うために送信バッファサイズを変更し, 各環境において, 最大4台のサーバからiSCSIを用いたストレージアクセスを行い, TCPパラメータである輻輳ウィンドウとスループットの測定を行う.さらに, 実験結果から複数サーバがストレージにアクセスを行った場合に確認される影響についての考察を行う.
著者
池谷 のぞみ
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.60, pp.23-28, 1999-07-21

社会学の一アプローチであるエスノメソドロジーは、欧米を中心としてシステム開発関連の研究所に雇い入れられるなどの形でシステム設計者との協力関係が作られ、研究が進められている。研究領域は、CSCWが中心であるが、組織におけるコンピュータも含む協同作業という広い観点からなされていることが多く、情報システムの設計とも密接な関係がある。本報告では、状況における実践的行為の内在的な理解に感心を持つエスノメソドロジーを紹介した上で、情報システム設計との接点として、情報システム設計という行為がそれ自体協同作業であり、また規範を提示するという側面を持つこと、さらにエスノメソドロジーがめざす実践的行為の内在的理解がシステム設計に持ちうる意義、という二点を挙げ、それぞれについて考察を試みる。There have been some collaborative relationships developed between sociologists who take an approach called 'ethnomethodology' and researchers or practitioners in system development, especially in Europe and the U.S. The area is usually called CSCW(Computer Supported Cooperative Work) in the broad sense, not necessarily being confined to the development of such systems as groupware. Their interests in the development and use of systems situated in organisational settings where actors carry out cooperative work is closely related to some issues concerning the development of information system in the social context. In this paper, I first discuss ethnomethodological interest in understanding social actions from the actor's point of view, therefore, in understanding social action as practical action whereby social order is accomplished. Then, I show that the conduct of developing information system could be examined as practical action whereby engineers achieving social order in the form of system. It is also discussed that constructing rules for the user types and for their orderly conduct are carried out as part of designing system. Lastly, I point out how the understanding of system users' situated practical actions can be crucial for system development, which in fact is the kind of understanding ethnomethodologists seek to achieve out of their analysis of ethnographic data such as observational notes, recorded interview, or video taped data obtained from their fieldwork.
著者
大澤 哲也 福田 直樹 飯島 正 山口 高平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.588, pp.49-54, 2005-01-18

近年のWebの情報過多により、エンドユーザがタスクに対して適切なWebアプリケーションを見つけるのが困難となってきている。また、ユーザのタスクは提供されているWebアプリケーションよりも粒度が大きいものが多く、ユーザは提供されているWebアプリケーションに応じてタスクを分解し、複数のWebアプリケーションを実行しなければならない。本研究では、Semantic Web Serviceの観点から、エンドユーザのタスクに応じて、既存のWebアプリケーションを自動連携させ、タスクを自動処理する環境を構築することで、ユーザの手間を軽減することを目的とする。その際に、同様のサービスを提供するWebアプリケーションの中からユーザに適したWebアプリケーションを選択するために、評価関数を用いて連携の質を評価してユーザに提示するシステムを構築した。本システムと評価関数の有効性を見るために、2つのケーススタディを用いて動作実験を行った。
著者
三井一平内田誠白山晋 内田 誠 白山 晋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.84, pp.7-14, 2006-07-28
被引用文献数
2

近年 ネットワークモデルが盛んに提唱されているが,その多くは人同士の繋がりのみをモデル化している.しかし,社会的ネットワークは,人同士の繋がりだけでなく,人と社会的コミュニティとの関係によっても規定される.例えば SNSにおいては,コミュニティと呼ばれる趣味や属性のグループが存在し,SNS内のネットワーク形成に重要な役割を果たしていると考えられる.一方,様々なネットワークに対して,潜在的にクラスター構造が存在することが指摘され,その構造を顕在化するための方法や方法論が提案されている.本研究では,陽なコミュニティを有するSNSのネットワークにおける,コミュニティとクラスター構造の関係を明らかにする.In the field of complex network resarch, many network models have been proposed, but most of them focused on modeling of link structure among dach indivisual.On the contrary,social networks are composed not only of such individual links but also of soocial communities. For example, one of the main functions on SNS is the Communitiy, which is like SIG(Special interest group) and also is explicit community. It is considered that the community in SNS will play an important role in formation of the network. Besids, this community may affect inherent community structure that has been found in some networks. In this paper, we focus on this community,and reveal the relationship beteen the community and inherent community structure.