著者
斎藤 富由起 吉森 丹衣子 守谷 賢二 吉田 梨乃 小野 淳
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.13-20, 2012-12-25

社会的ネットワークの希薄化を背景に,過剰な承認欲求(山竹,1998 ・2011)などの現代的な課題を反映した青年期心性が注目されている.こうした青年期心性の一つに「見捨てられ不安」(abandonment anxiety)がある.見捨てられ不安は,その概念の成立から精神分析理論の影響が強く,現在の社会的要因を独立変数とする数量的検証に乏しかった.本研究では見捨てられ不安を社会構造の変化に基づく現代的な青年期心性として,「重要で身近な他者(集団)に承認される自信がなく,自身の価値観をありのままに主張すると,重要で身近な他者(集団)から嫌われるのではないかという不安から自己犠牲的な認知・行動を過剰に選択する心理傾向」と定義し,質問紙の開発を試みた.その結果,「承認・注目欲求」と「過剰な自己犠牲」の2因子15項目の「見捨てられ不安尺度」の開発に成功した.
著者
遠藤 祐
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.769, pp.2-19, 2004-11-01
著者
Baco Sudirman 原田 宏 福原 利一
出版者
Warm Regional Society of Animal Science, Japan
雑誌
西日本畜産学会報 (ISSN:09143459)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.40-45, 1997

黒毛和種登録牛である11, 522組の母娘牛の体型測定値とアニマルモデルBLUP法を用いて, 娘牛およびその両親の予測育種価を計算し, 実際の育種牛群内における体型測定形質の遺伝能力が母牛から娘牛へどのように伝達発現されるかについて検討した。分析対象とした体型測定形質は, 登録検査時に測定される体高, 胸囲, 尻長, かん幅および体重である。母牛より平均5.5年後に生まれた娘牛の測定時年齢は20.5ケ月でははうしより1.3ケ月若く, 6形質の平均測定値もそれぞれ娘牛が小さかった。とくに体高が1.2cm, 体重が34.9kg娘牛が小さかったのは, これら体型が1世代でかなり顕著に変化することが示唆されて興味深かった。6形質に関する娘牛の育種価予測値と母牛の育種価予測値との単相関及び順位相関は, それぞれ0.161~0.290及び0.168~0.283と比較的低いものであった。そこで母牛と娘牛の育種価予測値をA, B, Cの3レベルに区分して, 各レベルの母牛ごとに育種価予測値がトップテンの種雄牛の交配による場合と, 全種雄牛の交配による場合について, 生産された娘牛の各レベルごとの割合を求めた。その結果, 生産されたAレベル (3SD以上) の育種価予測値を持つ娘牛の割合はトップテンの種雄牛の交配によって確実に向上することが確認された。以上の結果, 当然のことながら育種価予測値が高い母牛も当該形質の育種価予測値の高い種雄牛を交配されることによって, 初めて育種効果が期待され, かつ種牛として価値が評価されるべきであることが示唆された。
著者
土持 法一
出版者
日本教育政策学会
雑誌
日本教育政策学会年報
巻号頁・発行日
no.5, pp.167-182, 1998-06-15

Reviewing the history of postwar education, it was an unfruitful confrontation between the Ministry of Education and the Nikkyoso (Japan Teachers' Union). It has also been 50 years since the Nikkyoso was organized. Why was the Ministry of Education confronted with the Nikkyoso? The author analyzes facts through changing policy of the GHQ/CI&E. As it has been said, the early part of the education reforms under the American Occupation was led by liberals as New Dealers who changed the system drastically. However, "Occupation" is a part of continuation of the war. It was influenced by the profits of the conquering nation, American Occupation forces. The mechanism of the Occupation in Japan was "indirect control" through the Japanese government. Thus the Nikkyoso was important. However, in changing the Far Eastern policy as the cold war evolved, the Occupation forces were involved with the conservative the Ministry of Education, under the name of a "democratization". The Occupation forces revived the power of the Ministry and ruined their own democratic policy of Japan. In this paper the author analyzes the relationships among the Nikkyoso the Occupation forces, and the Ministry of Education through interviews with Motofuji Makieda, the Ex-president of the Nikkyoso. He also reviews its historical development through interviews of Mark T. Orr, the former chief of the Education Division, GHQ/CI&E and through the documents of the Occupation.
著者
土方 久徴
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.52, no.636, 1938-03-20
著者
外川 健一
出版者
九州大学
雑誌
經濟學研究 (ISSN:0022975X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.125-140, 2001-05

循環型社会の構築は現在の日本において大きな政策課題である。その意味では自動章のリサイクルに関しても、いわゆる「3R」の「再使用」に関する現状分析が必要となろう。本論文では自動車分解整備業・自動車車体整備業の現状について概観した。近年自動車分解整備業者は、「改正車両法(道路運送車両法の一部改正)」により、定期点検項目の大幅な削減が行われたことや様々な方面からの新規参入の影響を受け、競争が激化している。新規参入者には自動車用品店やGSSなどが多く、その特質としては自動車用品販売をも含めたトータルサービスの一環として整備業(分解整備・車体整備いずれをも含む)を位置づけていることである。自動車車体整備業は大手自動車ディーラーの下請け的な存在として捉えられることが多かったが、ポストバブル不況の深刻化によって多くのディーラーが車体整備部門に内製化を進めた。また、分解整備業同様各種のチェーン形式の企業の参入とサービスの多様化とも相まって、車体整備業も大きな構造変化の中に立たされている。なお、分解整備工場・車体整備工場とも、その立地に関してとくにある特定地域への集中は観察できない。また、本論文では自動車のリース、レンタルについても概観した。自動車リース、レンタルビジネスは、財そのものの所有から、財の持つ「機能」の所有へという発想の転換をバックに今後成長が期待される部門であるが、そのような発想の転換はいまのところ観察されていない。なお、リース事業所およびリース車両数の地域別比較をみると、リース車両台数に関して言えば、関東地域とくに東京都の比重が群を扱いて高い。一方レンタカー事業所およびレンタカー車両数の地域別比較をみると、北海道、沖縄の特化係数の高さが目立つが、これは観光需要によるものが大きい。
著者
川西 弘子
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.99-104, 2003-03-15

Louisa May Alcott wrote Little Women in 1868 (part1) and 1869 (part2) and adopted John Bunyan's The Pilgrim's Progress as its framework. This study focusses on the influence of The Pilgrim's Progress on Louisa May Alcott and Little Women. Conclusions are as follows. 1) Louisa May Alcott was familiar with The Pilgrim's Progress from her early childhood because it was her father's favorite work. 2) Louisa May Alcott often referred to The Pilgrim's Progress in Little Women and stressed the moral points in The Pilgrim's Progress rather than the theological ones.
著者
山本 智章 佐藤 成登志 石川 知志 Yamamoto Noriaki Sato Naritoshi Ishikawa Tomoji
出版者
新潟医療福祉学会
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.46-50, 2008-12

We reported clinical results of the treatment of lumbar disk disorder patients by using active traction apparatus DRX-9000(Axiom Worldwide, Tampa, FL, USA). Fifty patients were received 30-minites sessions every week or 2 weeks, for 3 months. Pain as measured on visual analog scale rating significantly decreased at 4.91±0.93 to 2.69±1.02 (p<0.01), and 76% patients indicated satisfaction for treatment. . DRX-9000 spinal decompression is expected to improve discogenic low back pain producing negative pressure in intervertebral disc by different mechanism from conventional traction. Further studies are requires to demonstrate the evidence of effectiveness of DRX-9000 treatment on lumbar disc disorders.能動的牽引治療器DRX-9000による椎間板障害患者の治療を行い、76%の患者で疼痛の改善効果が得られた。これまでの牽引装置と異なるメカニズムで椎間板に陰圧を生じることにより除圧効果が期待される。本治療器の有効性の確立にはさらなる検討が必要であり、Randomized double blind trialを含めた研究の蓄積が求められる。
著者
善積 京子
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
no.4, pp.66-74, 2005-05-28

近代婚姻制度では、婚姻と性と生殖の〈三位一体〉制度がとられ、子どもを産み・育てるという再生産機能は婚姻内だけに期待され、親子関係は婚姻関係と結びつけられ、嫡出推定によって法的な父親が定められる。先進諸外国では近年、同棲・婚外出産・離婚・ひとり親家庭や再婚家庭が増え、人間の再生産機能は婚姻家族だけでなく多様な形態の家族によって遂行されるようになる。子どもの人権尊重やライフスタイルへの中立性の視点から、家族法が改正され、「嫡出・非嫡出子」の概念が取り除かれ、「嫡出推定」「嫡出否認」の制度は廃止される。親の婚姻関係を超えて父子関係が形成され、離婚後も共同親権が認められる。一方日本においては、婚前の性関係は一般的になるものの、嫡出性の規範が支持され、「婚姻-生殖」の結合関係が維持される。日本では、法的親子関係がいかに婚姻制度を軸にして展開されているかを、親の婚姻関係の有無で異なる父子関係の形成、嫡出推定の排除方法、国際婚外子の国籍、非婚の父の出生届、離婚後の単独親権や養育責任追及制度から検討し、その問題点を明かにする。
著者
岡邊 健 原田 豊
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
no.31, pp.118-133, 2006-10-18
被引用文献数
1 1

大都市を擁するQ県の非行記録を用いて,1986年生まれコホートの非行経歴の分析を行った結果,以下のような知見が得られた.(1)16歳時点の累積実検挙者率は,男子で10%,女子で4%であり,男子では78年コホートに比べて非行の裾野が広がっているとはいえないが,女子では非行の裾野が広がっていると思われる.罪種別にみると,自転車盗・占有離脱物横領の実検挙者数が多い.(2)年齢別の実検挙者数でみると,ピークは男女とも15歳である.(3)総検挙回数の平均は,男子が1.5回,女子が1.3回である.男女とも,繰り返しの回数がピークに達するのは15歳である.(4)初回の検挙から48週以内に再検拳されるのは,再犯時の罪種を考慮しない場合,20%弱,同一罪種での再検挙だと6%程度である.凶悪犯・租暴犯やオートバイ盗で再犯率が高い.(5)罪種の特化傾向は,凶悪犯・粗暴犯で男女ともに比較的高く,オートバイ盗は女子で高い.また,区悪犯・粗暴犯の全体に占める割合でみるかぎり,非行の回次が進むにつれて,個人内で非行の深化が起きていると推定される.
著者
中村 貴弘 早川 正士
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. B, 電力・エネルギー部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. B, A publication of Power and Energy Society (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.124, no.8, pp.1012-1020, 2004-08-01
参考文献数
17
被引用文献数
1 3

Mesospheric optical phenomena(including sprites) are becoming an interesting subject from the standpoint of atmosphere-ionosphere coupling. This paper deals with our observation of sprites associated with winter thunderstorms in the Hokuriku area and we show the characteristics of those sprites and their parent lightning discharges. Although the scale of Japanese lightning in winter is very small as compared with the MCS (Mesoscale Convective System) for the summer continental lightning, the essential quantities (polarity, charge transfer etc.) are found to be nearly the same as those for those MCS. However, there might be required an additional factor, such as the self-organization of the lightning.
著者
酒井 奈緒美 森 浩一 小澤 恵美 餅田 亜希子
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 = The Japan Journal of Logopedics and Phoniatrics (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.16-24, 2006-01-20
被引用文献数
1 2

吃音者がメトロノームに合わせて発話すると, 流暢に話せることが知られている.その現象を利用し, 多くの訓練のなかでメトロノームが利用されてきた.しかしその効果は日常生活へと般化しづらいものであった.そこでわれわれは国内で初めてプログラム式耳掛型メトロノームを開発し, 日常生活場面において成人吃音者へ適用した.耳掛け型メトロノームは, 毎分6~200の間でテンポを設定でき, ユーザーによる微調整も可能である.また音量は20~90dBSPLの間の任意の2点を設定でき, ユーザーが装用中に切り替え可能である.1症例に対し約3ヵ月半, 発話が困難な電話場面において適用したところ, 電話場面と訓練室場面において吃症状の減少が認められた.本症例は発話が困難な電話場面を避ける傾向にあったが, 耳掛け型メトロノームの導入により, 積極的に電話ができるようになった.また自己評価の結果から, 症例自身は吃頻度以外の面での改善を高く評価していることも認められた.