著者
安達 智子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.45-51, 2001-12-25 (Released:2010-08-24)
参考文献数
26
被引用文献数
5 4

大学生230名を対象として, 就業動機尺度の概念的妥当性について検討を試みた。測定変数は (1) 就業動機, (2) 達成動機, (3) 勢力動機, (4) 親和動機, (5) 自己効力感, (6) 仕事活動に対する自己効力感である。就業動機と達成動機, 勢力動機, 親和動機間の相関係数を男女別に算出したところ, 男女ともに達成動機の下位尺度である個人的達成欲求, 社会的達成欲求と就業動機の間に関係性がみとめられた。一方, 勢力動機, 親和動機との関係からは, 就業動機下位尺度の特性に男女による質的差異が示された。就業動機を従属変数, 自己効力感, 仕事活動に対する自己効力感を独立変数とする階層的重回帰分析を行ったところ, いずれの回帰式においても自己効力感の影響を統制した後に, 仕事活動に対する自己効力感が独自の説明力を有していた。また, 特定の仕事活動に対する効力感が当該の就業動機に有意な回帰をみせており, 就業動機の下位側面の特性が明確化された。
著者
Shinya Hosokawa Naohisa Happo Kouichi Hayashi Tomohiro Matsushita Aichi Yamashita
出版者
The Japan Society of Vacuum and Surface Science
雑誌
e-Journal of Surface Science and Nanotechnology (ISSN:13480391)
巻号頁・発行日
pp.2022-001, (Released:2022-01-29)
参考文献数
26

Fe Kα X-ray fluorescence holography measurements were carried out at room temperature on an FeSe high-temperature superconductor to clarify the relationship between the local structures around the Fe atoms and the superconducting nature. The obtained three-dimensional atomic arrangements strongly reveal a formation of strong FeSe4 clusters. On the other hand, the Se—Fe—Se bond angle largely spreads, causing a large ambiguity in the chalcogen height and large displacements of the Fe sublattice. Thus, it is reasonable that the tetragonal-to-orthorhombic structural (nematic) transition does not affect the magnetic ordering in the Fe layer.
著者
岩崎 修
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.930-933, 2011-07-15

米国Aniomagic社が開発,販売を行っている「スキーマ」や「スパークル」をはじめとするツールキットは,導電性糸を用いて縫って美しく光り輝く電子手芸が手軽に楽しめます.ハンダ付けを前提とした電子工作と比べて最初に揃えなければならない道具も少なくて済み,基本的には縫い物など手芸のテクニックそのままで作品を作り上げることができるのが大きな特徴です.

1 0 0 0 OA 中庸解義

著者
簡野道明 著
出版者
明治書院
巻号頁・発行日
1930

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1926年05月01日, 1926-05-01
著者
藤田 佳久
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.18-18, 2009

<B>1 目的</B><BR> 本研究の目的は、20世紀前半期の満州に漢人が集中的に流入したさいの、中国本土のうちの流出地、満入先、流入時期、流入者の特性、流入地域の拡大とその背景について明らかにするところにある。<BR><BR><B>2 方法</B><BR> 方法としては、その時期に集中的に満州地域へ調査の足を伸ばし、漢人の満州移動状況を観察、調査した東亜同文書院学生による記録を利用した。<BR> 東亜同文書院は1901年、上海に開学し、終戦の1945年までの半世紀にわたって中国との貿易実務者を養成するビジネススクールとして存続し、中国調査研究の発展によりそのアカデミックさが認められ、大学へ昇格した。徹底した中国語教育とともに、1907年から本格的な中国および東南アジアの「大旅行」調査が行われ、その成果とともに書院の大きな特徴となった。<BR> 「大旅行」は最高学年で実施され、学生たちの自由な調査旅行テーマと旅行日誌が記録された。各学年1班2~5人ほどの10~20班が組織され、3~5ヶ月間徒歩による調査が行われた。その総コース数は700に達し、とりわけ旅行日誌は毎日の旅行コースと沿線状況、会った人々、料理などが生き生きと描かれ、近代中国の様子を十分にうかがい知ることができる。<BR> 満州事変直後の2年間、民国政府は中国国内旅行をめざす書院生へのビザの発給を中止し、書院生は心ならずも満州地域にフィールドを設けざるを得なかった。それ以前にも満州各地の調査を行った班もいくつかあったが、この2年間の調査でほぼ満州全域を同時に把握できることになった。その記録の中に漢人の満州への移動がみられることになり、それを本研究のベースとした。<BR><BR><B>3 まとめ</B><BR><B>(1)</B> 満州は満州族の聖地として位置づけられ、清国時代、とりわけ19世紀までは漢人の満州入りは禁止されてきた。しかし、19世紀後半以降、満州がロシア勢力の南下によって保全がおびやかされるようになると、清朝政府は領域の一部を漢人の農業移民に開放し、ロシア南下の防禦にしようとした。<BR><B>(2)</B> この動きは、民国期になるとさらに活発になり、多くの漢人が満州へ入るようになった。当初は夏季中心の出稼であったが、次第に入植定着する農民が増え、1920年代にはそのピークを迎えた。こうして毎年100万人もの漢人が入植し、遊牧の民・満州族の牧地を手に入れ、満州族を周辺へ追いやる形で南満さらに中満へと入植地を拡大し、一部は北満へも入植した。<BR><B>(3)</B> 彼らの出身地のほとんどは山東半島のある山東省である。これは山東省の将軍がこの時期に隣接省との戦争をつづけ、農民は兵士として徴用され、また食料や家畜を徴発されたこと、また折しも災害が発生するなど、山東居民の条件が悪化したことがあった。それが海を渡れば目と鼻の先、そして次第に日本による満州経営による労働力需要が彼らを引き受け、また満鉄も船と鉄道を彼らのためにほとんど開放したりした。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1922年02月15日, 1922-02-15
著者
片山 直美 足土 由里佳 一野 晃代 長坂 恵樹子 加藤 江理 伊藤 えり 太田 陽子 梶川 典子 蟹谷 未香 下林 真知子 恒川 小百合 早川 ちひろ 楪葉 真由 藤本 保志
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.Suppl.2, pp.S125-S132, 2010 (Released:2011-12-01)
参考文献数
6

日本人の食の満足に及ぼす影響が大きい主食である「飯」に注目し、おいしく簡単に炊き上げるための工夫として、一般家庭で用いる炊飯器によって炊飯した飯の 3 種類の水(純水、ミネラル水、水道水)による違いを検討した。さらに選択した水を用いて、嚥下食・介護食に用いることが可能な離水しにくい粥を作製するために 5 種類の増粘剤(トロミパーフェクト、ソフティア、つるりんこ、とろみ名人、スルーキング)を用いて違いを検討した。方法として被験者である健康成人女性 92 名により各飯の「味」、「香り」、「見た目」、「総合」における官能試験を 5 点満点で評価し、物性を硬さ・粘り計(サタケ製)にて「弾力性」、「硬さ」、「粘り」、「バランス」について評価した。結果、無洗米の炊飯の際に用いる水は純水が最も高い評価であり、熱湯で炊飯することで、加水する時間なしで十分に評価の高い飯が炊き上がることが分かった。また離水しにくい粥も同様に熱湯を用いて加水する時間なしで炊き上げ可能であった。増粘剤を用いることで時間が経っても離水せず、軟らかい粥ができるため、嚥下食・介護食に適していることが分かった。
著者
宮野 勝
出版者
中央大学社会科学研究所
雑誌
中央大学社会科学研究所年報 (ISSN:13432125)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-21, 2019-09-30

We examined which gender has more political interest in Japan through MGCFA (Multigroup Confirmatory Factor Analysis). Our observed variables are six items of political interest from our Web survey in February 2015. They are self-evaluation of political interest, three types of media use (TV, newspaper, and internet) / people (family and friends). All six items positively correlate with others and the Cronbach’s alpha is 0.772. This relation is similar in each gender. However, among items the female means are lower in four, higher in one than male’s and about the same in one. This peculiarity makes the signs of correlation between gender and each item different across items. As we can expect from the peculiar correlations, when we adapted group meanstructure model of one factor MGCFA, both the configural model and metric model fit sufficiently and Scalar Invariance model does not. Then we estimated Partial Invariance models. Models fixing one of intercepts of six items fit adequately. The four-items model by dropping two peculiar items also fits well. The difference in means between female and male depends on models. Since we do not have particular standards to fix one of the intercepts or to drop items, we did not find a persuasive way to choose one model. We conclude that the concept of political interest has some complexity and we cannot be too cautious in constructing and selecting Partial Invariance models of MGCFA.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1467, pp.134-136, 2008-11-24

「樋口さんを起用すると聞いて度肝を抜かれましたよ。暗に、おじさんではなくおばさん向けと打ち出せるところに今のパナソニックの強さがある」 パナソニックは従来のデジタル一眼レフカメラと比べて大幅な小型化を実現した「LUMIX DMC-G1」を10月末に発売した。
著者
佐藤 嘉倫
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.277-290, 2016 (Released:2017-01-16)
参考文献数
39

本稿の目的は, 数理社会学が社会的不平等研究に貢献するためにはミクロ・マクロ・リンクを意識する必要があることを示すことである. この目的のために, まず既存の量的研究と質的研究の問題点を指摘し, いくつかの数理モデルの論理構造を検討し, それらがミクロ水準とマクロ水準の移行を適切に扱っていることを主張する. 既存の量的研究は高度な統計分析により重要な知見を得てきたが, その知見を生み出した社会的メカニズムの分析が弱い. 一方, 質的研究はその社会的メカニズムを丹念に解明しているが, その知見の一般性について留保が必要である. この両者の問題点の解決策の1つとして, 数理モデルによる社会的不平等の解明がありうる. そこで本稿では相対的リスク回避モデル, 地位序列の生成モデル, 信頼と不平等のエージェント・ベースト・モデルの論理構造を検討し, それらがミクロ・マクロ・リンクを踏まえたものであることを示す. 今後の数理モデルもそのような方向性を持つことで社会的不平等研究に貢献するだろう.
著者
山内 忠平 高橋 弘 安藤 昭弘 今石 延子 野村 達次
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
実験動物 (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.31-38, 1967-04-30 (Released:2010-12-09)
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

低温 (10℃) , 常温 (25℃) , および高温 (35℃) 環境に暴露したICR-JCLマウスを用いて, Pentobar-bital, Adrenalin, Acetylcholineの致死作用に対する環境温度の影響について検索した。また, 各温度下で上述の薬物を投与したときの心電図, 心拍数, 呼吸数, 血圧, および体温の経時的変化を観察した。1.Pentobarbita1の作用は低温下でもっとも強く現われ, 常温, 高温の順で弱くなった。Pentobarbital50mg/kg以上の投与により, 心拍数と呼吸数が減少し, 血圧と体温は下降した。これらの変化は低温下で強く, 投与後約45分で死亡した。高温下の変化は軽度であった。2.Adrenalineの作用は低温下で強く, 高温, 常温の順に弱くなった。Adrenalin6mg/kgの投与により心拍数の減少, 呼吸数と血圧の―過性の増加, 体温の下降が認められた。この変化は高温下では急激に起こり, 投与後10~15分で死亡した。3.Acetylcholineの作用は高温下で強く, 低温, 常温の順に弱くなった。Acetylcholine140mg/kgの投与により不整脈が発現し, 心拍数と血圧は一過性に減少した。呼吸数と体温は漸減した。この変化は高温下で強く現われ, そのまゝ死亡した。低温下では一時減少してから, 少しく回復し, 以後徐々に減少した。4.以上の結果は, 低温もしくは高温に暴露された動物の生理機能の変化と, 薬物投与による生体の反応とが同時に作用していると考えられ, 実験に当って, 一定の環境温度に設定することの重要性を示唆した。