著者
WATANABE GO
雑誌
Surgery today : the Japanese journal of surgery (ISSN:09411291)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.491-493, 2010-06-01
参考文献数
4
被引用文献数
3
著者
丹野 一輝 田中 健一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.467-474, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
19

本稿では,ネットワーク上の移動者が経路途中で施設に立ち寄る行動に着目し,集客数が最大になるように施設を配置する問題を提案する.施設における利用者数が増加することによる混雑コストを考慮する点がモデルの大きな特徴である.提案モデルでは,移動者が (1)施設までの移動時間と施設の利用時間の和が最小となる施設を利用する,(2)総所要時間がすべての施設において一定以上となる場合にはどの施設も利用しない,と仮定する.提案モデルは,ある所与の施設配置における施設の総利用者数の算出に最適化問題を解く必要が生じるため,最適化問題を内包した最適化問題 (二段階最適化問題) として定式化される.そのため,局所最適解を求めるヒューリスティックな解法も併せて提案する.提案モデルを実際の道路網に適用したところ,施設で発生する混雑の度合いにより施設配置が大きく変化する様子が確認できた.
著者
吉川 慎平
出版者
学校法人 自由学園最高学部
雑誌
生活大学研究
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.69-80, 2017

立野川橋梁(西武鉄道呼称:大沢開渠)は,西武池袋線ひばりヶ丘~東久留米駅間(所在地:東京都東久留米市)に位置する,径間数メートル程の複線の小橋梁(溝橋)である.この立野川橋梁の下部工は上下線で異なり,上り線はコンクリート橋台であるのに対し,下り線はレンガ積み橋台となっていることが大きな特徴である.同路線におけるレンガ積み橋台は,旧・入間川橋梁(現存)や旧・山手跨線橋(撤去)にも見られ,これらは共に,西武鉄道池袋線の前身である武蔵野鉄道武蔵野線が開業した1915(大正4)年当時に建設されたとする文献の存在から,立野川橋梁も同時期のものと推定される.また,上り線コンクリート橋台は,当該区間が複線化された1953(昭和28)年当時に建設されたものと考えられる.即ち立野川橋梁の橋台は,大正期の武蔵野鉄道による単線での開業と,昭和期の西武鉄道による複線化という2つの歴史的要素を伺い知ることができる現役の遺構と言える.しかしながら,立野川橋梁下部工の存在実態については,現場の立地的制約からほとんど知られておらず,文化財指定等もされていないのが現状である.本稿では,立野川橋梁の現状を紹介するとともに,100年前の遺構と考えられるレンガ積み橋台に注目し,同路線の全橋梁を対象とした遺構の残存状況調査の結果から,所在地である東久留米市をはじめ,沿線地域における同橋台の歴史的価値と保存の意義について考察した.
著者
三村 將
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1007-1009, 2010 (Released:2011-03-28)
参考文献数
7
被引用文献数
3 2

The neural substrates of moral judgments have recently been advocated to consist of widely distributed brain networks including the orbitofrontal cortex (OFC), anterior temporal lobe and superior temporal gyrus. Moral judgments could be regarded as a conflict between the top-down rational/logical processes and the bottom-up irrational/emotional processes. Individuals with OFC damage are usually difficult to inhibit emotionally-driven outrages, thereby demonstrating severe impairment of moral judgments despite their well-preserved moral knowledge. Individuals with OFC damage frequently present with anti-social less moral behaviors. However, clinical observation indicates that some OFC patients may show "hypermoral" tendency in the sense that they are too strict to overlook other person's offense. Two representative cases with OFC damage were reported, both presented with extreme rage against others' offensive behaviors. To further elucidate the "hypermorality" of OFC patients, an experiment was performed in which patients with OFC damage and healthy control participants were asked to determine punishments for other's fictitious crimes that varied in perpetrator responsibility and crime severity. Individuals with OFC damage punished more strictly than healthy controls those persons for mitigating circumstances. The results are consistent with clinical observation of OFC patients' highly rigid and inflexible behaviors against third person's offense.
著者
國田 祥子
出版者
中国学園大学/中国短期大学
雑誌
中国学園紀要 (ISSN:13479350)
巻号頁・発行日
no.15, pp.87-93, 2016-06

電子メディアと従来の書籍では,文章の読みやすさや印象に違いはないのだろうか。國田(2015)はiPadを用いた読みと文庫本での読みを比較し,iPadで読む場合は書籍で読むよりも読み時間が長くなり,文章に対する印象が異なる傾向が示されたと報告している。このような差が見られた原因として,ディスプレイの大きさによる視点移動の多さや目の疲労感が考えられる。そこで本研究では,より小型のディスプレイを持つiPad miniおよび目に対する負担が少ないとされるe-inkディスプレイを搭載したKindle Paperwhiteを用い,大学生に電子メディアと文庫本で同一の文章を読ませ,読み時間を計測した。さらに読了後,文章の読みやすさ評定と印象評定に回答させた。その結果,読み時間および読みやすさ評定はいずれも文庫本と差がなかった。このことから,ディスプレイの大きさに配慮することで,電子メディアでの読みやすさが書籍と同等になることが示唆された。一方,印象評定はiPad miniと文庫本の間でいくつかの差が見られた。iPad miniは操作性やディスプレイ表示の質感などがスマートフォンと類似しており,その馴染みが読みの特性を変化させたのかもしれない。Kindle Paperwhiteと文庫本の間にほとんど差が見られなかったのは,ディスプレイ表示の質感が紙に近く,そのため書籍で読んだ場合と印象があまり変わらなかったためではないだろうか。
著者
高野 賢一
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.124, no.3, pp.187-191, 2021
被引用文献数
2

<p> 目覚ましく進歩する通信情報機器や通信技術により, 遠隔地に在住する患者や交通弱者の医療機関等へのアクセスビリティの向上, 地域間医療資源差の解消, 勤労世代の労働時間確保などの諸問題を解決できる手段のひとつとして, 遠隔医療に対する注目が高まっていた. そこに, 新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する状況となり, 患者および医療者双方の感染リスクを軽減させ, いわゆる受診控えを解消させる観点から, 医療インフラとしての遠隔医療の有用性が再認識され, 医療現場での導入が加速しつつある. 2020年4月には厚労省から, オンライン診療における時限的・特例的な通知が発出され, これまでの制限が時限的ではあるが緩和されている. われわれは北海道という地域特性から, 2018年より主として人工内耳装用者を中心に遠隔医療の提供を試みてきた. 本稿では遠隔マッピングや遠隔言語訓練を中心に, その経験を紹介したい. 遠隔マッピングでは, 患者は居住する地元の病院または医院を受診し, 大学病院サイトとオンラインで結びマップ調整を行っている. これまでもおおむね高い満足度が得られてきたが, マッピングソフトによる制限や不満点もあった. 2020年9月に新しいマッピングソフトにより改善が図られたことから, 今後は対象者の拡大とさらなる満足度の向上が期待されている. 遠隔言語訓練では自宅に限らず, 装用者がいる場所とオンラインで結び, 言語訓練を行っているが, 時間的空間的制限が減ることから, やはり満足度は高い. 遠隔医療の普及は始まったところであり, エビデンスの蓄積, 法整備, 診療報酬面などまだ課題は多いものの, 専門家の偏在と不足が特に顕著である聴覚障害診療が抱える諸問題を解決できる手段のひとつとして, 遠隔医療は大きな可能性を秘めており, 正しく発展することで聴覚診療に携わる医療者と患者双方に多大な恩恵をもたらすものと思われる.</p>
著者
清水 徳朗 北島 宣 野中 圭介 吉岡 照高 太田 智 後藤 新悟 豊田 敦 藤山 秋佐夫 望月 孝子 長崎 秀樹 神沼 英里 中村 保一
出版者
Public Library of Science
雑誌
PLOS ONE (ISSN:19326203)
巻号頁・発行日
vol.11, no.11, 2016-11-30

ミカンの親はどの品種? : 遺伝解析により60種以上のカンキツ類の親子関係が明らかに. 京都大学プレスリリース. 2017-01-13.
著者
家原 知子 長谷川 大輔
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.125-129, 2021

<p>小児血液・腫瘍性疾患患者は一般小児に比べて新型コロナウイルスに感染しやすく,重症化するリスクが報告されつつある。最も重要なことはCOVID-19の感染を防ぐことである。患者やその周囲の者は,人込みを避け,マスク着用,手指衛生の徹底を行う必要がある。入院中は院内感染防止に努める必要がある。COVID-19に罹患した際には,COVID-19による合併症と原疾患の状態を判断して,リスクの高い病態の治療を優先させる個別化した治療方針の決定が必要である。寛解期であれば,一定期間の原疾患の治療中断はあり得るが,高リスクや緊急性の高い場合は,原疾患の治療を優先する必要がある。その他の問題点として,SARS-CoV-2感染を恐れて医療機関受診控えで重症化に至った報告がある。また,医療資源の不足から,治療に遅れや変更が生じるなど,小児血液・腫瘍性疾患患者の治療が影響を受けている。小児やその保護者に適切な情報提供が必要である。</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1935, pp.70-74, 2018-04-02

人手確保が課題のいま、特に企業が不足を訴えるのがIT人材だ。IT系企業に加えてネット企業や事業会社が同じ人材を求め、獲得競争は熾烈を極める。給与以外にも魅力をアピールできるかどうかがカギを握る。