著者
田中 良太 吉田 治 松田 実 福島 久喜 花岡 建夫 呉屋 朝幸 関 恒明
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.1222-1225, 1997-06-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
15

注入法による豊胸術後乳癌の1例を経験したので報告する.症例は52歳女性, 23年前に注入法による両側豊胸術を受けた.左乳房および左腋窩部腫瘤を触知し増大してきたため当院外来を受診した.造影MRIにて左乳房に腫瘤像が描出され,腫瘤辺縁に輪状濃染像が認められたため乳癌を疑った.腫瘤摘出生検を施行し病理学的に浸潤癌との診断が得られたので定型的乳房切除術を施行した.組織学的には充実腺管癌,鎖骨下リンパ節転移陽性と診断された. 造影MRIが注入異物と乳癌との識別に有用であった.
著者
田畑 恒平 植田 康孝
雑誌
Informatio : 江戸川大学の情報教育と環境
巻号頁・発行日
vol.13, 2016-03-15

「インフォテインメント」とは、「エンタインメント」と「インフォメーション」を融合させた上位レイヤー概念であるが、田畑・植田[2015] は「プロジェクション・マッピング」を用いた「インフォテインメント」教育の実践事例を紹介した。プロジェクション・マッピングは、「映像投影」を意味する「プロジェクション(Projection)」と「配置し合わせる」を意味する「マッピング(Mapping)」の2 つの単語から成る合成語である。「リアル」(実体)と「ヴァーチャル」(映像)のシンクロナイズを行い、対象の情報や機能を拡張する(建物に命を吹き込む)ことを表すが、音楽ライブやテーマパークなどエンタテインメントとの親和性が非常に高い領域であり、「インフォテインメント」の代表事例と言える。たとえば、ダウンロードやサブスクリプションなど音楽配信によるデジタル化が急速に進展する音楽分野においては、ライブやイベントの重要性が増していることに伴い、観客が従来にない付加価値や会場の一体感を味合う仕掛けが求められており、「プロジェクション・マッピング」が有効な手法になり得る可能性がある。 音楽や映像配信の低価格化で音楽を「聴く」だけでなく、「見る」「体験する」価値を求める消費者が増えている。多くのデジタル財は限界生産費用がゼロであり、固定費を無視すれば再生産を無限に行うことが可能になる。市場は「完全競争」に近付き、市場メカニズムは先鋭化して、資源の流動性が高まり長期の均衡点は短期の均衡点に接近する。情報の不完全さがもたらしてきた「超過利潤」は消え、「先行者利得」が小さくなると、排他的な「体験価値」が人々のウェルビーイング(幸福)向上に貢献するようになる。凝った演出は一部のアーティストに限定されていたが、演出コストの低下で市場の裾野は広がりつつある。音楽ライブ・コンサートの国内市場は2014 年に2,721 億円と初めて音楽ソフトを上回った。ライブの演出費用は一般に全予算の1 ~ 2 割と言われるが、ファンを拡げるために演出に費用を掛けるアーティストは増えており、市場は今後も膨らむ見通しである。このような市場環境を踏まえて、導入教育を行った平成26 年度に続き平成27 年度においても、「プロジェクション・マッピング」を用いた教育を継続し、基礎段階から応用段階へと高次化することにより、新たな時代へのエンタテインメント企画や演出面での教育の可能性を得たため、本稿は田畑・植田[2015] からの改善点を中心に事例紹介する。「プロジェクション・マッピング」は物質ではない。光やネットワークであるため、建物を、都市を、自然を傷つけることなく「アート空間」に変換できる。「プロジェクション・マッピング」と「アート」が融合すれば、人類の知覚がより豊かになる「近未来」がやって来る。
著者
Takuma Izutsu Hiroyuki Ito Izumi Fukuda Hideki Tamura Suzuko Matsumoto Shinichi Antoku Toshiko Mori Hiroaki Goto
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.1427-1432, 2021-05-01 (Released:2021-05-01)
参考文献数
32
被引用文献数
3

A 77-year-old man was treated with a DPP-4 inhibitor for type 2 diabetes. Hypoglycemia occurred frequently, and an examination revealed a tumor with a maximum diameter of 140 mm in both lobes of the liver. Western immunoblotting detected a high-molecular-weight form of insulin-like growth factor-II, and non-islet cell tumor hypoglycemia was diagnosed. Although prednisolone 40 mg was started, hypoglycemia continued to occur frequently. Surgical tumor removal was not indicated, so lenvatinib was initiated. Hypoglycemia improved quickly, and the tumor shrank until it had partially disappeared. His condition continued to improve, and he was discharged.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.300, pp.70-75, 2002-03-22

「この現場では,自分として新たな課題に取り組んでいる」。ハザマの石川文和さん(55歳)は,こう語る。石川さんは,ハザマ・飛島建設・日本国土開発・戸田建設JVの一員として,群馬県上野村の上野ダムの現場を管理している。同ダムは,東京電力が建設する神流かんな川発電所の下部ダムに当たる。上部ダムは長野県南相木村にあり,653mの落差を利用して最大出力270万kWを発電する。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1922年08月12日, 1922-08-12

1 0 0 0 OA 三升増鱗祖

著者
恋川春町 戯作
出版者
米山堂
巻号頁・発行日
vol.上, 1927
著者
桑山 哲郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.29 映像表現&コンピュータグラフィックス/立体映像技術 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2016 (Released:2019-08-02)
参考文献数
13

今日,3D映像技術は高速度で変化し,多方面に発展している.その中でも,ハーフミラー合成,半透明スクリーンへの映写などの,視差を含まない映像を用いる3D像表示手法が目立っている.本報告では,視差を持たない映像を用いて3D像表示を行う技術の全体像を見直し,作り手ではなく鑑賞者の視点が重要なことを指摘する.また,3D映像技術を巡って発生している混乱を指摘し,今後の発展に向けた提言を行う.
著者
独立行政法人科学技術振興機構
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
JSTnews (ISSN:13496085)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.8, pp.8-11, 2013

部屋中のあらゆる物が、また私たちの体さえもが、モニターやマウス、キーボードに変身し、スマートフォンやパソコンのように情報をやりとりできる。そんな夢のような世界を実現させようとしているのが、東京大学の石川正俊教授らの研究グループだ。今年の5月には、自分の手のひらをスマートフォンのディスプレイに変身させ、しかも触れることなく触覚刺激まで感じられる、新しいシステムを発表した。石川さんと共同研究者の東京大学の篠田裕之教授に、今回開発したシステム、そして高速センサー技術が可能にする未来の情報環境について話を聞いた。
著者
内田 恵一 井上 幹大 小池 勇樹 松下 航平 近藤 哲 大北 喜基 藤川 裕之 廣 純一郎 問山 裕二 荒木 俊光 楠 正人
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.10, pp.633-644, 2017 (Released:2017-10-23)
参考文献数
81
被引用文献数
1

小児の炎症性腸疾患に対する治療のゴールは患児に正常発育と優れたQuality of Lifeをもたらすことであり,すべての領域の医療従事者が協力しながら,小児特有の問題に留意して治療を進めなければならない.診断においては,おおよそ10歳以下の超早期発症の症例や成人と比して非典型的な経過の症例では,原発性免疫不全症が鑑別疾患に入るため専門家にコンサルトすべきである.治療においては,成長障害と学校生活の障害に常に注意し,内科的治療内容,内科的治療の限界の見極めと外科手術適応,外科治療方法と時期,ワクチン接種などを考慮に入れて治療計画を立てるべきである.また,小児IBD患者が増加し優れた内科的治療が発展する現代では,小児期から成人期へシームレスで適切なトランジションが行われることが重要な課題の1つである.本稿では,本邦の現状と最新の文献をもとにこれらの課題について述べる.
著者
石橋 秀巳 鍵 裕之 阿部 なつ江 平野 直人
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

本研究では、プチスポットに産する玄武岩質ガラスについてFe-K端&mu;-XANESによるFeの価数状態分析を行い、プチスポットマグマの酸素フュガシティ(fO<sub>2</sub>)を見積もった。分析は、高エネルギー加速器研究機構Photon FactoryのBL4Aの装置を用いて行った。分析試料は、東北地方三陸沖約800kmの太平洋プレート上に位置するプチスポットSite-Bでドレッジされたスコリア中に含まれる急冷ガラスである。今回、スコリア6試料について分析を行ったが、いずれもFe<sup>3+</sup>/Fe<sub>total</sub>~0.37の値を示した。この値は、ガラス-オリビン間のみかけのFe/Mg分配係数から求めたFe<sup>3+</sup>/Fe<sub>total</sub>比とほぼ一致する。この値から見積もったfO<sub>2</sub>条件は、QMF+2.3程とMORBより酸化的で、むしろ島弧マグマの条件に近い。この結果に微量元素組成を加え、プチスポットマグマの形成過程について議論する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1557, pp.34-37, 2010-09-13

「何と10年以上会っていなかった友達とつながっちゃったんです」。東京都内の花屋で働く白井裕子さん(27歳)はこの夏のちょっとした"事件"をうれしそうに語る。 きっかけはお盆休みで帰省した時のこと。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「mixi」の機能の1つである「mixi同級生」を知った白井さんは、実に3年ぶりにmixiの画面にネットで接続。
著者
田村 すず子
出版者
早稲田大学語学教育研究所
雑誌
アイヌ語音声資料
巻号頁・発行日
vol.8, pp.11-118, 1993-03

KOTAN SITCIRE(コタン シッチレ) MOSIR SITCIRE(モシリ シッチレ) 2 村焼き国焼き2 ; 1959年11月2日 平賀サダ(サダモ)
著者
平田 敬
出版者
慶應義塾大学藝文学会
雑誌
芸文研究 (ISSN:04351630)
巻号頁・発行日
no.44, pp.p364-366, 1982

白井浩司教授記念論文集
著者
奥村 栄朗 藤井 栄 森 一生 八代田 千鶴 金城 芳典
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.127, 2016

森林総研と徳島県では、再造林地でのシカ被害軽減のため、皆伐跡地における集中捕獲技術の開発を試みていて、皆伐跡地のシカによる利用実態を把握するため、糞粒法と自動撮影カメラによるモニタリングを行った。 2014年春、徳島県つるぎ町の皆伐跡地2ヶ所(2013〜14年伐採、約4ha)を捕獲試験地および対照試験地に設定した。糞粒法調査は、各試験地周囲の林内、および捕獲試験地の周辺地域(1.5〜3km範囲の4地点)で行い、シカの利用頻度指標としてプログラムFUNRYU(岩本ら 2000)による生息密度推定値を用いた。自動撮影カメラは、7月末から試験地の林縁に各15台を設置した。 糞粒法の結果は、試験地周囲が31頭/km<sup>2</sup>、周辺地点は15頭/km<sup>2</sup>で、皆伐跡地の利用頻度が高かった。自動撮影カメラでは、夏〜秋には出現頻度が高く、日没前の出現もあり、給餌による日中の誘引が可能と考えられたが、12月初めに記録的大雪があり、以後、出現頻度が大幅に低下するとともに、日中の出現がほとんど無くなった。その状況で2〜3月に給餌誘引による捕獲(狙撃および囲いワナ)を試みたが不成功に終わった。 講演では、冬季の出現低下の要因を考察し、今年度の状況についても報告する。