著者
木原 健 武田 裕司
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, 2016

怒りを感じていても作り笑いを浮かべるなど、我々は頻繁に本当の感情とは異なる表情を作っている。また、そのような偽りの表情を本当の表情と区別することもできる。しかし、その区別にどのような視覚情報を利用しているかは不明である。表情の認識には空間周波数情報が重要であることから、それが偽り表情の認識にも関与している可能性がある。これを検討するため、低・高空間周波数(LSF・HSF)情報で構成された顔画像の表情の強さを変化させて、教示された表情の作成を求める実験を行った。表情の強さは、明確な笑顔(+10)から明確な怒り顔(-10)まで21段階に変化できた。教示された表情は、本当の笑顔、本当の怒り顔、怒りを偽った笑顔、笑いを偽った怒り顔の4種類があった。実験の結果、偽りの笑顔はLSFが中立表情、HSFが弱い笑顔で構成されることが分かった。これは、LSFとHSFの表情の違いを利用して偽りの笑顔を認識していることを示唆する。
著者
佐藤 陽彦 佐々木 司 杉本 洋介
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.223-229, 1992-08-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
3

“いらいら”の実態と構造を明らかにするために, 2種類の質問紙調査を行った. その結果, イライラの頻度では週2~3回が, イライラの対象では人間関係が, イライラの状況としては時間因子が関与しているときが最も多かった. イライラの構成要素は自分と状況である. イライラを生じさせる状況は, 自分がある目標に向かって計画に沿って行動している過程で, 自分の思いどおりにならないときである. しかも, その状況がある程度持続し, 自分の努力によってその状況を変えることができず, 目標が達成できるかどうかまだ不明なときである. そして, イライラの感じ方は本人の身体的・精神的状態によって大きく左右される.
著者
荒川 泰彦 野澤 朋宏 田辺 克明
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.81, no.7, pp.585-588, 2012-07-10 (Released:2019-09-27)
参考文献数
17
被引用文献数
1

量子ドットは,単接合型半導体太陽電池に対して新たな設計自由度を与え,高効率化をもたらす可能性を有している.本稿では,多中間バンドの導入により,理論変換効率が80%近くまで達しえることを示すとともに,開放電圧の劣化のない量子ドット太陽電池やフレキシブル量子ドット太陽電池の実現などについて論じる.さらに,太陽電池の超高効率がもたらすコスト競争からの脱却に向けたパラダイムシフトや,今後取り組むべき課題についても言及する.
著者
長坂 猛 田中 美智子
出版者
宮崎県立看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

睡眠の内容と、翌日のパフォーマンスに関するデータ(情報の処理能力、疲労度、眠気)の相関を調べることによって、睡眠と翌日の活動についての評価を試みる。日常的な生活の中で測定を実施し、心拍や唾液中のホルモン物質の変動から、翌日のパフォーマンスを推測することをめざす。
著者
植木 義晴
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ = Nikkei computer (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.962, pp.48-53, 2018-04-12

経営破綻で地獄の底まで行ったわけです。もう失うものは無い。ここから始まって、まずは再建。でもそこで終わるのではなく、世界一の航空会社にしたいという夢の下、あの時期の役員(の打診)を受けたんです。
著者
諸田 裕子
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.69-80, 2000-07-31 (Released:2010-05-07)
参考文献数
19

「少子化問題」をめぐる政策において、近年、「不妊問題」への言及が行われ始めている。本稿では、こうした現象を「不妊問題」の社会的構成の一つの局面としてとらえ、その局面を特徴づける論理を政策レベルの言及やマス・メディア空間に流通する「不妊問題」言説を手がかりに描き出すことを目的としている。少子化への政策レベルの対応における「主体的な選択」「自己決定」というレトリックの採用は、個人が尊重されながらも問題解決の責任が個人へと帰責されてしまうという両義的な帰結を予見させる。それは、 “経験の告白” による問題の克服が問題の個人化をもたらし、結果、社会の側の変革への志向が閉ざされるという、マス・メディア空間に流通する「不妊問題」言説の特徴によっても強化されてしまう。私たちは、「主体的な選択」を根拠にした「不妊問題」への社会的対応の行方について今後も議論を展開していく必要がある。
著者
藤田 智 塚原 秀明 内藤 勇気 岩瀬 友美 一瀬 裕介 高野 智秀
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.219, 2011

【目的】 各種スポーツ競技においてメディカルサポート活動が普及してきており、障害予防の必要性も認知されてきている。栗生田らはセルフケアを中心とした障害予防教育を早期から現場へ普及させる必要があるとしており、チーム・個人での障害予防への取り組みは、指導者の理解度にも左右されると思われる。今回、栃木県の高等学校野球指導者に対しアンケート調査を行い、各チームの障害予防の取り組み状況について調査を行ったので報告する。【方法】 対象は、栃木県高等学校野球連盟に加盟する計64校の監督指導者を対象とした。栃木県高校野球連盟に説明し同意を得て、役員を通じ調査用紙を各校に送付した。アンケート内容・説明に同意した監督指導者から回収した。調査内容は、1)平成22年度における最高成績(ベスト4以上を上位校。ベスト8,16を中位校。左記以下を下位校)2)全体練習時間におけるウォーミングアップ(以下アップ)、クールダウンの割合。3)コンディショニングなどに関する内容とした。【結果】 回収率は56%(36校)であり、各項目を成績で分けた。全体練習時間の中でアップの割合は、上位校(7校)14%、中位校(10校)18%、下位校(19校)20%。クールダウンの割合は上位校7%、中位校10%、下位校12%。コンディショニングなどの内容のベスト3は、上位校でコア・体幹(100%)、瞬発力(100%)、フォームチェック(86%)。中位校でコア・体幹(80%)、肩チューブトレーニング(80%)、栄養、瞬発力(70%)。下位校で瞬発力(84%)、コア・体幹(79%)、有酸素(68%)であった。【考察・まとめ】 アップ・クールダウンは、上位校ほど全体練習の中での割合は少ない傾向であった。これは監督指導者が技術的なトレーニング内容を重視していることが考えられる。また下位校ほどその割合が長いのは、選手の基礎体力を重視しているか、効率的に行えていない可能性もある。コンディショニングなどに関しては、多くの監督指導者がコア・体幹系に注目している。今後のさらなる検証も必要であるが、栃木県高校野球連盟と連携を取りながらメディカルサポート部として活動していく予定である。
著者
橘忠兼 著
出版者
育徳財団
巻号頁・発行日
vol.上, 1926
著者
原沢 隆三郎
出版者
日本工業倶楽部
雑誌
日本工業倶楽部会報
巻号頁・発行日
no.243, pp.53-59, 2013-01
著者
長野 一雄
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-10, 1974-06