著者
稲垣 郁哉 中村 祐太 佐々木 隆紘 柴 伸昌
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.643-646, 2021 (Released:2021-08-20)
参考文献数
7

〔目的〕術後に長引く母趾痛を呈した舞踊家に対して,足袋へ入谷式足底板を応用した結果について報告する.〔対象と方法〕リスフラン関節固定術の術後1年半以上しゃがみ込み時に右母趾MP関節痛を有する50代女性である.足底板処方前後のNumerical Rating Scale(NRS),Brief Pain Inventory(BPI),しゃがみ込み動作,足部足関節評価質問票(SAFE-Q),Pain Catastropllizing Scale(PCS),Hospital Anxiety and Depression Scale(HADS)を評価した.〔結果〕NRS,BPI,しゃがみ込み動作,SAFE-Qは改善し,PCS,HADSは軽度改善した.〔結語〕足袋に応用した入谷式足底板の処方は有効であり,舞踊など靴を使用しない活動における足部の症状改善に有用であると考えられた.
著者
安藤 剛
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.610, pp.32-39, 2015-02-23

東京都は2014年12月、今後10年間の都政の方針を集大成した「東京都長期ビジョン」をまとめた。五輪関連施設の整備や首都高速道路の更新といった一般からの注目度が高い案件のほかに、防災やインフラの維持管理など、生活に直結し、"都市力"を高める施策を幅広く盛り込んでいる。
著者
Hiromi Sakai Yohei Masada Shinji Takeoka Eishun Tsuchida
出版者
The Japanese Biochemical Society
雑誌
The Journal of Biochemistry (ISSN:0021924X)
巻号頁・発行日
vol.131, no.4, pp.611-617, 2002-04-01 (Released:2008-06-30)
参考文献数
49

Hemoglobin-vesicles (HbV) have been developed for use as artificial O2 carriers in which a purified Hb solution is encapsulated within a phospholipid bilayer membrane. In this study, bovine Hb (BHb) was tested as a source of HbV instead of human Hb (HHb). We compared the preparation process and characteristics of BHbV with those of HHbV. The purification of BHb was effectively performed simply with an ultrafiltration system including a process for removing virus and scrapie agent. The removal ratio of the phospholipid components of bovine red blood cells was over 99.99%, and the protein purity was over 99.9%. The deoxygenated and carbonylated BHb showed denaturation transition temperatures at 83 and 87°C, respectively, which are higher than those of HHb (80 and 78°C, respectively), and resistant to pasteurization (60°C, 10h). The purified BHb was concentrated to over 40g/dl, and encapsulated in a phospholipid bilayer membrane to form BHbV with a diameter of about 280nm. The O2 affinity (P50) of the BHbV was regulated by coencapsulation of an appropriate amount of Cl- (as NaC1), which binds to BHb as an allosteric effector, in the range 16-28 Torr, comparable to human blood (P50=28 Torr). This is quite simple in comparison with HHb which requires phosphate derivatives such as pyridoxal 5'-phosphate as a replacement for 2, 3-diphoshoglyceric acid. The viscosity and colloid osmotic pressure of the BHbV when suspended in 5% human serum albumin are 3.5cP and 20 Torr, respectively, comparable to those of human blood. In conclusion, BHb can be used as a source for the production of HbV, not only because of its abundance in the cattle industry, but also because of the physicochemical advantages of the purification process, thermal stability, and regulation of 02 affinity in comparison with HHb.
著者
有田 英之 市村 幸一 山崎 夏維 松下 裕子 成田 善孝
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

神経膠腫は成人悪性脳腫瘍の中で最も頻度の高い腫瘍である。同一の診断でも様々な経過を示すため、より詳細に臨床経過を反映した分類が可能なバイオマーカーの探索が望まれてきた。我々は、近年の神経膠腫の遺伝子解析で発見されたテロメア関連遺伝子、特にTERTに着目し、国内のコホートを用い、臨床経過との関連を詳細に検討した。TERTのプロモーター変異は、従来本腫瘍で予後因子として知られていたIDH1/2やMGMTと組み合わせることで、神経膠腫をより詳細に分類することができることを明らかとした。
著者
岡田 正秀
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
油化学 (ISSN:18842003)
巻号頁・発行日
vol.7, no.7, pp.434-438, 1958-11-25 (Released:2009-10-09)
参考文献数
24
被引用文献数
1 1
著者
増野 和彦
出版者
日本きのこ学会
雑誌
日本きのこ学会誌 (ISSN:13487388)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.122-127, 2019

里山地域のきのこ生産に寄与するため,多くの人々が手軽に参加できるきのこの栽培および増殖技術の確立,および栽培品種の開発を図り,以下の研究成果を得た.1.「わりばし」および「つまようじ」に菌を培養した種菌による原木きのこ栽培の簡易接種法を考案して,クリタケについて実用性を実証し「きのこの接種法」として特許を取得した.2.クリタケ自然集団内におけるミトコンドリアDNA(mtDNA)の高い変異性を明らかにした.3.クリタケは菌糸束や根状菌糸束を形成して土壌中の木質の基質を介してテリトリーを広げていく生態を有しており,また,これらクリタケの基礎的な知見を基に,殺菌原木栽培・培養菌床の埋設によるクリタケの自然増殖誘導技術を開発し実証した.4.ナメコ,ヌメリスギタケ,ヤマブシタケ,クリタケ等のきのこ遺伝資源を収集し,これらを活用することで品種開発を果たした.
著者
棚橋 康人
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.475-476,a1, 2005-06-01 (Released:2011-08-11)

木曽川沿いの中濃可茂地域は, 自然環境の豊かな地域である。岐阜県はこの地域のメインテーマを 「環境」 としており, 可児市の 「世界一のバラ園」 では,「愛・地球博」 と連携して 「花フェスタ2005ぎふ」 を開催する。本報では, 可茂農山村整備事務所の環境保全事業から,「農村環境パビリオン事業・送木地区」 でのビオトープの創造と,「棚田地域水と土保全基金事業・北山集落地区」 での花植えによる棚田保全活動の2事例を紹介する。いずれも, 住民の結束力=「地域力」 を高揚し, 地域への貢献を具現化しつつある。NN事業の目指す一つの方向として, 自然や環境のために行動できる人を育成し,「地域力」 として高める取組みが必要であろう。
著者
佐藤 隆良
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1060, pp.13-15, 2015-11-25

2015年11月期2015年の着工床面積は5月から上昇傾向にある。16年は、東京都心部の再開発や五輪関連施設の着工が相次ぎ、コスト高も当分続きそうだ。17年に潮目が変わり、需要低下が始まると佐藤隆良氏はみる。
著者
濱崎 直孝 浜崎 直孝 (1989) 濱崎 直考 (1987) RICHARD J.La OMACHI Akira 大久保 研之 LABOTKA Lichard J. RICHARD J La
出版者
福岡大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1987

本研究は高エネルギーリン酸化合物であるホスホエノールピルビン酸が細胞膜を透過するという現象についての生化学的な研究である。この現象は、当時の常識を破って、赤血球膜について1975年に我々が見出したものである。その後の研究で赤血球膜のみにかぎらず、腎尿細管上皮や肝細胞膜もホスホエノールピルビン酸が透過することが判明している。この透過現象はホスホエノールピルビン酸に特異的であり、ATPなどの他の高エネルギーリン酸化合物やホスホエノールピルビン酸に構造式が類似している2ーホスホグリセリン酸は細胞膜を透過されないことが証明された。本課題研究はホスホエノールピルビン酸透過の分子機構を解明する目的で、蛋白質化学的手法とNMRなどを用いた物理化学的手法を組み合せた協同研究である。蛋白質化学的研究は主として福岡大学にて、NMRなどの研究は米国イリノイ大学にて行なった。その結果以下に列挙する知見を得た。1.ホスホエノールピルビン酸は赤血球膜の無機リン酸透過系によって媒介輸送される。2.その媒介担体は分子量約95,000の糖タンパク質であり、透過活性中心の1部を、この蛋白質のカルボキシル末端から60番目のリジンが構成している。3.さらに、細胞膜内側に存在しているヒスチジン残基も透過に必須のアミノ酸であることが判明した。4.このヒスチジン残基は、いわゆる透過活性中心を構成しているアミノ酸ではなく、この部位にAllostericに作用する部位だと考えられた。5.赤血球膜以外でも腎細胞、肝細胞膜においてもホスホエノールピルビン酸が透過するのは証明されたが、その透過機構が赤血球膜と同じか否かはまだ明らかでない。
著者
藤井 俊夫
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.p115-128, 1981-12
著者
吉村 武彦
出版者
明治大学古代学研究所
雑誌
古代学研究所紀要 (ISSN:0915969X)
巻号頁・発行日
no.22, pp.巻頭2p,1-91,図版1-45, 2014