出版者
日経BP
雑誌
日経アーキテクチュア = Nikkei architecture (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1165, pp.10-12, 2020-04-09

中国の湖北省武漢市で新型コロナウイルス専門病院として、着工から10日後に稼働を開始した「火神山医院」〔写真1〕。延べ3万3900m2、ベッド数1000床の巨大施設が瞬く間に出来上がっていく様子は世界を驚かせた。 日本で中国・武漢市の「火神山医院」と同様の施設…
著者
岩﨑 隆夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1636, pp.64-67, 2012-04-09

クレハと聞いて、一般の方がまず思い浮かべるのは、食品用ラップフィルムの「クレラップ」だろう。一般消費者向けの製品としてはほかに釣り糸も展開しているが、当社の主力は他企業の製品に使用される炭素繊維などの化学素材である。その用途はリチウムイオン電池の部材、半導体などの焼成炉向けの断熱材、腎不全の治療薬というように幅広い。
著者
西村 美香
出版者
日本出版学会
雑誌
出版研究 (ISSN:03853659)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.211-221, 2012

<p>オランダの印刷会社デ・ヨング社が発行した広報誌『クワドラード・ブラット』が筆者の所属する明星大学には全号収蔵されている.それらのデザインのみならず印刷の実際を手にとり観察できることは研究として意義深い.本稿はそれらについて解説したジュヌヴィエヴ・ワルトマン 'Uitgaven: de Kwadraatbladen' を翻訳し資料として掲げる.</p>
著者
工藤 彩佳 森山 咲 鈴木 真一 猪熊 壽
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
産業動物臨床医学雑誌 (ISSN:1884684X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.5, pp.217-221, 2019-12-31 (Released:2020-06-02)
参考文献数
19
被引用文献数
1

ホルスタイン種の牛コレステロール代謝異常症(cholesterol deficiency:CD)は常染色体劣性遺伝性疾患のため,ヘテロ個体に症状は発現しないはずであるが,健常ヘテロ牛の血清コレステロール濃度は野生型に比べて低いと報告されている.本研究ではヘテロ個体の生産性を明らかにすることを目的として,健常ヘテロ個体の血清コレステロール濃度,乳生産および繁殖成績を調査した.臨床的に健常で生産に供される5 農場の乳牛718 頭のうち93 頭(14.9%)がヘテロであった.ヘテロ群の血清コレステロール濃度は野生型に比べて有意に低値であった.また,乳生産を評価できた2 農場のうち1 農場のヘテロ群では305 日補正乳量が野生型群に比較して有意に少なかった.他の1 農場でもヘテロ群の305 日補正乳量は野生型よりも低い傾向にあった.305 日補正した乳脂率,乳蛋白質率および無脂固形分率はヘテロ群で有意に高い,または高い傾向にあった.空胎日数および授精回数には両群で差はみられなかった.
著者
木下 憲治
出版者
法制史学会
雑誌
法制史研究 (ISSN:04412508)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.97-141,en7, 2015

<p> 近年初期・中期中世国制史研究において、儀礼や象徴的コミュニケーションに関連した研究が多数なされている。その第一人者はG・アルトホフである。しかし、彼らのグループは、カロリング期のハルミスカラにはほとんど関心を示してこなかった。本論文は、カロリング期のハルミスカラの意義を解明するためにカロリング期のハルミスカラに関連するカピトゥラリアと先行研究が扱わなかった史料を分析したものである。J・M・メグランは、ハルミスカラと公的贖罪には関連性があると示唆していた。また、彼は公的贖罪とは神の復讐であるという仮説を提起しており、ハルミスカラにおいても公的贖罪においても被害者の復讐の側面を強調していた。最近のM・デヨングとC・M・ブッカーのルイ敬虔帝の贖罪と国王官職概念についての研究を参照することによって、八二九年のハルミスカラに対してはメグランの仮説の正当性を裏付けることができた。しかし、八五三年以降のハルミスカラは、その意味の重点を変えていった。すなわち、ハルミスカラは、「神の復讐」という側面を希薄にし、鞍運びという儀礼的な行為と引き替えに、非行を犯した者を国王支配へと再統合する側面があった。また、カロリング期のハルミスカラにおいては、国王支配へと再統合される人物は、貧しい自由人ではなく、政治指導層から従軍義務が「免除されない」階層にまで及んでいた。後期カロリング朝の国王は、ハルミスカラによって中間層までをも再統合によって再び王国の秩序に組み込む必要に迫られていたのである。本稿の結論は、M・イネスが明らかにしたような局地的エリートとの連携及び彼らとの互酬性によって王国を支配する必要に迫られたカロリング王権の姿と密接に関連している。</p>
著者
田口 秀子 河本 美智子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.603-613, 1986

乳児の適切な衣服着装を考えるための資料とすることを望み, 乳児を対象として, その衣服着装状態を母親に対するアンケート方法により回答を得て, 母親からみた乳児の衣服着装状態を検討した.<BR>乳児における衣服着装状態は, 各季節を通じて「ちょうどよさそうである」と思っている母親が室内では82~100%あり, 戸外では46~70%であった.しかし, 快適感では春, 冬に室内で11~12%の母親が「不快」ではないかと感じており, 戸外では20~49%の高い割合を示した.秋には室内, 戸外とも「快適である」と思っている母親は100%であり, 秋の戸外で14%の母親が「涼しそうである」とする傾向は快適感としてとらえているようである.また, 季節別にみて夏では蒸暑感を, 春と冬には冷感を感じていると回答した母親の割合が高い.しかし, 母親からみた乳児の厚着および薄着感は, 室内と戸外での傾向が似ており, 春, 夏, 冬においては「普通である」と思っている母親が, 室内で50~89%, 戸外は64~83%と多く, 秋では室内で41%, 戸外で36%の母親が「やや厚着である」と思っており, 全体的に春, 夏は薄着, 秋, 冬はやや厚着の傾向であった.<BR>母親からみた乳児の身体局部における冷感は, 春, 秋, 冬にあり, 室内, 戸外とも衣服で被覆されていない, 手, 足, 首, 顔, 頭にあると思う母親が多い.<BR>乳児の衣服着装の特徴としては, おむつカバーを除くすべての衣服が, 月齢よりも大きく, おむつカバーのように, その衣服の機能上フィット性をより望むもの以外は, 乳児の成長度を加味して大きなサイズの衣服を選択しているようである.それらの材質は, 肌着, ブラウス, Tシャツ, ベビードレス, カバーオール, ショートパンツ, おむつ, よだれかけ等, 直接肌に触れる割合の多い衣服がほとんどであるために, 取り扱いやすい綿が選ばれている.しかし, 乳児の月齢が増すにしたがって, 耐久性や耐洗濯性のある材質を着装させている.<BR>乳児の衣服着装パターンの特徴は, 各季節ともロンパース, カバーオールが主体で, ベビードレスは春に着装させる割合が比較的多く, 他の季節での着装は少ない.夏には肌着を着装させないで, Tシャツ+ズボンまたはロンパースのみという薄着の着装もあるが, 春, 秋, 冬では, おむつ+おむつカバー+肌着+カバー・オールまたはロンパース・ブラウス+ズボン+よだれかけが代表的なパターンである.なお, くつ下は夏, 秋に用いることは少ない.また, 家族構成別に乳児の着装パターンの特徴をみると, 祖母同居の家庭では父母のみの家庭にくらべ, 春, 冬に乳児の衣服着装枚数が多く厚着であり, 夏は薄着の傾向である.また, 授乳の方法別にみた乳児の着装パターンは, 秋, 冬の母乳児では薄着, 混合乳児ではやや厚着の傾向がみられた.
著者
Naoto SHIMIZU Hiromasa KANEKO
出版者
Society of Computer Chemistry, Japan
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.2020-0021, (Released:2021-08-14)
参考文献数
31
被引用文献数
5

Models for predicting properties/activities of materials based on machine learning can lead to the discovery of new mechanisms underlying properties/activities of materials. However, methods for constructing models that exhibit both high prediction accuracy and interpretability remain a work in progress because the prediction accuracy and interpretability exhibit a trade-off relationship. In this study, we propose a new model-construction method that combines decision tree (DT) with random forests (RF); which we therefore call DT-RF. In DT-RF, the datasets to be analyzed are divided by a DT model, and RF models are constructed for each subdataset. This enables global interpretation of the data based on the DT model, while the RT models improve the prediction accuracy and enable local interpretations. Case studies were performed using three datasets, namely, those containing data on the boiling point of compounds, their water solubility, and the transition temperature of inorganic superconductors. We examined the proposed method in terms of its validity, prediction accuracy, and interpretability.
著者
小右原 美保
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.301-311, 1991

The purpose of the present paper is to examine the literary image of athleticism. In this paper, "Tom Brown's schooldays" by Thomas Hughes published in 1857 is analyzed. This work may be regarded as educational literature written with didactic intent. This intent of the novelist must be considered in relation to the structure of his novel. By concentrating on the concepts of "manliness" in this work, the main findings are summarized as follows: (1) The author preach to boys readers: to be free from class consciousness,quit themselves like men,learn to box, and find the true friendship in their schoollife. (2) These points are carefully constructed as his narrative plan; Manly exercises and achievements are emphasized in Part One, and manly characters: truthfulness, responsibility,consideration for others; are emphasized in Part Two, by novelist's choice of incidents. (3) Both concepts of "manliness" are attained by Tom through his public schoollife and games serve the important function of developping his character. (4) Behind the teaching moral manliness lay the stress of self-control against sexuality and bodily sensations, which reflects the victorian morality.
著者
苗村健
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.356-361, 2006-04-15
著者
河原 武敏
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1-6, 1986
被引用文献数
2

華やかな王朝時代に開花した文学の中でも、特にlI記之学は作者の内外面の生活を忠実に記録したものとして高く評価されている, 本研究は、これらの蜻蛉日記・和泉式部日記・紫式部日記・更級日記・讃岐典侍口記を対象に15庭園85項目の庭園描写を抽出して、平安時代に於ける寝殿造り庭園様式研究の主流であった皇家・上流貴族庭園のほか、中・下流貴族等の植栽を中心とした庭園の実態を明らかにした。