著者
渡邉 要一郎 永崎 研宣 大向 一輝 下田 正弘
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2020-CH-124, no.4, pp.1-4, 2020-08-29

上座部仏教の聖典言語であるパーリ語の文献研究は,Vipassana Research Institute によって制作された電子テキストとその検索システムであるChattha Sangayana CD(CSCD)によるデジタル化の波を大きく受けた.しかしこの CSCD が依拠している電子テキストは,ビルマ第六結集版という研究者が標準的に用いるテキストでないものにもとづいたものであった.一般に研究者が用いている標準テキストは Pali Text Society(PTS)によって出版されたものであり,パーリ語の単語や文の位置している頁・行数は PTS 版のそれに従って記述されるのが通例である.そこで筆者は,研究者のニーズを踏まえ,PTS 版の電子テキストを用いて PTS 版の頁・行番号が簡単にとれる検索システムを作成した.
出版者
日通総合研究所
巻号頁・発行日
vol.春季, no.182, 1982-04
著者
松浦 晃宏 苅田 哲也 森 大志
出版者
公益社団法人 広島県理学療法士会
雑誌
理学療法の臨床と研究 (ISSN:1880070X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.17-21, 2020-03-31 (Released:2020-08-21)

大脳皮質運動野は外部の状況変化に対して柔軟かつ可塑的である。脳卒中後の運動皮質または運動皮質を起源とする運動下行路においても、回復の過程に応じて時々刻々と活動を変化させている。運動機能回復に影響する活動変化としては、発症早期の損傷側皮質脊髄路の興奮性とその後の皮質内、皮質間ネットワークの活性、非損傷側皮質脊髄路の過活動性、皮質-網様体脊髄路の活動性などが挙げられる。これらは損傷の重症度に応じて、適切な時期に、適切な活動性へと調整され再編されていくことが、より良い運動回復の為に必要である。
著者
近藤 暁夫
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨 2012年 人文地理学会大会
巻号頁・発行日
pp.132-133, 2012 (Released:2013-12-17)

民間掲出の誘導看板(屋外広告)に掲載されている目標地点までの距離は、実際の距離とどの程度一致しているのか、検討した。京都府丹後地域の主要道路沿いに掲出されている誘導看板300件余りを調べた結果、掲載されている距離と実際の道路距離が1㎞以上離れるものは全体の1割程度だった。誘導看板上の距離と実際の距離は、必ずしも一致していないものの、それでも許容できない水準まで離れているものもまた少ないといえよう。
著者
鳴海 大典 井原 智彦 福田 早苗
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.52, pp.1045-1048, 2016 (Released:2016-10-20)
参考文献数
12
被引用文献数
3 4

This paper focused on the effects of outdoor temperature upon the sleep disturbance due to temperature changing in the urban area. We conducted the questionnaire survey at Osaka Prefecture in 2010 through all four seasons. As a result, the positive correlation to sleep quality against outdoor temperature in only summer were found. And the statistical significance were found in the score of SQIDS between the case of using air conditioner and not.
著者
奥井 佑
出版者
応用統計学会
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1-2, pp.1-16, 2019 (Released:2019-11-02)
参考文献数
27

近年,細菌の検出数を示す16S rRNAデータを用いて, 疾患等の臨床アウトカムと関連する菌種を 特定する統計解析が広く行われるようになった. それに対応して解析手法も多く提案されるようになり, 解析手法の一つとして潜在ディリクレ配分モデル(LDA)が用いられている. 教師情報を利用したLDAとして, 教師ありトピックモデル(SLDA)やディリクレ多項回帰モデルを 伴うLDA(DMR)が提案されている一方で, それら手法は細菌データに対して応用されていないとともに, 一定の割合を持つトピックが抽出されないことが多くある. これら問題に対処するため,本研究ではDMRを 拡張したノンパラメトリックベイズトピックモデルを提案し, 既存のDMRやSLDAと予測性能を比較評価した. ノンパラメトリックベイズモデルでは, 潜在変数について無限の値を仮定し, 各潜在クラスが占める割合に傾斜性を 持たせることが可能となる.本研究では共変量値を もとに棒折り過程を生成する手法を トピックモデルに応用することで,共変量と関連するトピックを 抽出するノンパラメトリックベイズトピックモデルを考案した. 提案法について実際の細菌データに適用し性能を 評価したところ,トピック割合が比較的大きくなおかつ アウトカムと関連するトピックが抽出されるとともに, アウトカムに対して既存の手法を上回る予測性能を 持つことが示された.
著者
波多野 瞭
出版者
東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻
雑誌
年報地域文化研究 = The Komaba journal of area studies, the University of Tokyo (ISSN:13439103)
巻号頁・発行日
no.23, pp.54-69, 2020-03-31

Les bienheureux sentent-ils, en raison de leur bonté, une compassion envers les condamnés subissant le supplice imposé par Dieu ? Cet article examine la tradition médiévale de cette question, en s'employant à situer la position particulière de Thomas d'Aquin et à examiner quelques problèmes immanents à son écrit. C'est l'homélie évangélique de Grégoire le Grand, qui jette une base conceptuelle pour la discussion médiévale, en nommant deux éléments : la perfection des bienheureux et la justice divine. Cependant, concernant la relation entre les deux, le pape oscille entre deux options : soit la compassion surgit mais se trouve refoulée, soit elle ne naît jamais (section 1). Les théologiens du XIIIe siècle s'accordent fermement à soutenir que les bienheureux ressucités n'ont jamais de compassion envers les méchants en enfer, mais cela avec une divergence : tandis qu'Albert le Grand (et Bonaventure) invoque(nt) l'impassibilité du corps des ressuscités, qui en réprime toutes passions y compris la compassion, l'Aquinate propose la doctrine selon laquelle les passions peuvent surgir suivant le choix rationnel chez les bienheureux, en admettant les passions chez les ressucités et en intégrant dans la discussion l'âme séparée avant la résurrection (section 2). L'argument de Thomas soulève deux questions : comment peut-on réconcilier l'impassibilité des ressuscités et l'existence d'une passion chez eux ? comment peut-on reconnaître à l'âme séparée, dépourvue du corps sensible, une passion, que Thomas défi nit comme mouvement d'une puissance sensible ? Les deux problèmes sont résolus par la fl exibilité ou l'ambiguïté du fondement de la théorie thomasienne des passions : employant l'adverbe proprie pour déterminer la notion propre de passion, l'Aquinate sait en garder diverses acceptions. L'impassibilité des ressuscités n'exclut la passion qu'au sens le plus strict, à savoir l'infl uence négative renversant la domination de la raison sur le corps ; l'âme séparée peut avoir une passion, dans la mesure où la passion au sens large se trouve dans la partie supérieure de l'âme (section 3).
著者
塩沢 健太
出版者
北里大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2020-04-24

弦が見るミクロ領域の時空構造は点粒子が見るものとは異なり、弦の巻き付きモードが重要な量であるため、これが時空に及ぼす影響について理解したい。そのためにDouble Field Theory (DFT)と呼ばれる、弦の巻き付き効果を明白に含む重力理論を用いる。超弦理論では、古典的には裸の特異点と思われていた時空解が何らかのメカニズムで特異点が解消されると期待される。また、超弦理論の議論ではミクロ領域においては弦の巻き付きモードが支配的であることが知られている。我々は、この特異点を隠すメカニズムは弦の巻き付き効果によるものと予想し、弦の巻き付きにより時空構造が変化することをDFTを用いて示す。

1 0 0 0 OA 説鈴

著者
清呉震方輯
巻号頁・発行日
vol.第27册, 1819

1 0 0 0 OA 説鈴

著者
清呉震方輯
巻号頁・発行日
vol.第28册, 1819

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1910年02月08日, 1910-02-08
著者
松浦 紀之
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.298-301, 2015-06-20 (Released:2017-06-16)
被引用文献数
2

酸化還元反応は,基本的な化学反応の一つであり,この反応を利用した酸化還元滴定は,古くから過マンガン酸カリウム水溶液による鉄(II)化合物の定量などに利用されてきた。高価な装置が不要であり,測定精度が優れているため,現在,様々な化学物質の分析法として広く用いられている。高等学校においても,反応の量的関係を扱う実験として多くの学校で行われている。本稿では,高等学校での「酸化還元反応」の教科書での取扱いや,酸化還元滴定を実施する上での工夫を紹介する。
著者
中村 和彦 秋穂 裕唯
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

CD4^+CD25^+制御性T細胞(Treg)のin vitroでの培養増殖・分化誘導が可能であれば、Tregの潰瘍性大腸炎(UC)治療への応用に有用である。UC患者に対する血球成分除去療法産物より臨床応用可能なグレードで分離されたTregを抗CD3/抗CD28抗体ビーズ、IL-2で刺激した。細胞数は10日間で約18倍に増加し、TregのマーカーであるFOXP3発現細胞の割合は保たれた。また、通常のCD4^+T細胞との共培養で細胞増殖を抑制した。次に、CD4^+CD25^-non-TregからTGF-β1存在下にTregの誘導を試みた。誘導後、TregのマーカーであるCD25^+FOXP3^+細胞が増加し、CD4^+T細胞との共培養で細胞増殖を抑制した。以上より、Tregがin vitroで培養増殖・分化誘導可能である事が示された。更にrapamycin(RAPA)によりCD4^+T細胞からTregがin vitroで誘導可能か、誘導Tregに大腸炎抑制能があるかどうかマウスモデルで検討した。Balb/cマウス脾臓よりCD4^+T細胞を分離し、抗CD3抗体、抗CD28抗体、IL-2にてRAPA存在下に刺激培養した。RAPA存在下で培養した細胞の17%がCD25^+FoxP3^+であったのに対して、RAPA非存在下で培養した細胞はほとんどCD25、FoxP3を発現していなかった。CB-17 ScidマウスにBalb/cマウス由来CD4^+CD62L^+CD25^-T細胞1x10^6を腹腔内投与して大腸炎を誘導し、同数の分離・培養Tregを同時移入した。RAPA存在下で培養したCD4^+T細胞は、マウス脾臓より分離したTregと同様に大腸炎の発症を抑制した。RAPA誘導Tregは分離Tregと同様に大腸炎抑制能を有する事が示された。