著者
仁科 祐子 谷垣 靜子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.2_113-2_121, 2009-06-01 (Released:2016-03-05)
参考文献数
62

本研究は,訪問看護に従事する看護職の,職場での対人葛藤に関連する要因を明らかにすることを目的とした。A県内の訪問看護師182名を対象とし,郵送法による無記名自記式質問紙調査を実施した。調査内容は対人葛藤尺度,アサーション尺度,社会的スキル尺度,職場内サポート尺度,職場外サポート尺度,基本的背景であった。有効回答の得られた145名(平均年齢は43.8±8.0歳)を分析対象とした。重回帰分析の結果,職場内サポートと雇用形態(常勤か非常勤か)が対人葛藤の関連要因であった。すなわち常勤であって職場内サポート認知が低い者ほど,対人葛藤が高いことが明らかとなった。対人葛藤を低減させるためには,まず職場内サポートを充実させることが必要である。
著者
原田 俊亮 田中 正晴
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1488, pp.13-14, 2015-11-09

エフエム東京は世界最大級のオーディオネットワーク「TuneIn」と連携し、外国人向け多言語情報配信チャンネル「TOKYO FM WORLD」を2015年10月5日に本格スタートした。TOKYO FM WORLDのオフィシャルホームページを開設し、月間6000万人以上のアクティブリスナーを抱え…
著者
森田 恵子 石川 幸代 永田 美和子
出版者
名桜大学
雑誌
名桜大学紀要 (ISSN:18824412)
巻号頁・発行日
no.15, pp.49-57, 2009

高齢者の背景や日常生活をイメージ・理解するための教育方法として、ライフ・ヒスリー・インタビュー(以LHI)時に円グラフを用いてタイムスタディを聴取した。このLHI記録用紙に記述された「一日の過ごし方から気がついたこと」の学びを質的に分析しカテゴリ化を行った。150の記録単位、10カテゴリ、27サブカテゴリが抽出され、円グラフを用いたタイムスタディによる学生への学習効果は以下の2点であることを考察した。この教育方法は、高齢者の日常生活の量と質を理解する方法として有効であること、及びIADLの視点を養う効果があることが示唆された。また、それは高齢者の文化・社会的活動の重要性及びその量と質を理解する教育方法として有効であると考える。As a method of teaching a fuller understanding of the elderly, we had students take Life History Interviews (LHI) and construct pie-charts of their subjects' daily life. We analyzed students' written reports on what they had learned about how the elderly spend their days. We identified 150 activities, divisible into 10 categories and 27 subcategories. This method improves student understanding of the Quantity and quality of daily life among the elderly, and is useful (in developing) their awareness of the Instrumental Activity of Daily Living (IADL). It is also effective in helping them to appreciate the quantity. quality and importance of the culture and social activities of the elderly.
著者
青木 幸子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.11, 2010

【目的】<BR> 男女平等は世界共通の課題である。今年度は、1979年の「女子差別撤廃条約」の採択から31年、85年の批准から25年とちょうど節目の年に当たり、しかも国連女子差別撤廃委員会への第6回報告書に対する最終見解の受理等と併せて、我が国の今後の取り組み課題について見直しを図っていく時期でもある。<BR> 政府においても第3次男女共同参画基本計画の策定準備が進められており、「男女共同参画社会基本法」に謳われた21世紀社会の喫緊の課題としての男女共同参画の新たな方針を検討中である。<BR> 固定化された男女の役割分担への意識や行動は、以前に比べると薄らいできたが、経済状況の悪化による環境整備は難しい局面を迎えており、男女平等への道のりは険しい状況にある。<BR> 一方、平成生まれの子どもが大学生となり、彼らは小学校から高等学校まで男女共学で家庭科を学んできた。家庭科に男女別学の時代があったことを知り驚いている状況があり、それほどまでに男女平等は彼らにとっては「当たり前」のことである。<BR> 1998年の教育職員免許法の改正により「総合演習」が大学の教職科目として新設された。爾来、「ジェンダーと教育」講座を開講してきたが、そのうち2年間をかけて『男女平等を考える教育カルタ』を製作した。<BR> 昨年度の大会において、このカルタを家庭科の授業で活用し、女子中学生のジェンダー観の涵養に果たすカルタ教材の効果を分析した。その結果、カルタ教材を使用した授業は、生徒の性差意識に揺さぶりをかけ、自らのジェンダー観をリセットする契機としての効果が確認された。<BR> 今回は、この「教育カルタ」を活用し、男女平等を当たり前と認識している教員を目指す大学生のジェンダー意識を分析し、「教育カルタ」の教材としての汎用性について検討することを目的とする。<BR>【方法】<BR>1.対象者;T大学「家庭科教育法_I_」履修者(大学2年)81名<BR>2.調査時期;平成21年12月~平成22年1月<BR>3.研究方法<BR> * 「家庭科教育法_I_」の授業中にカルタ大会を実施し、学生はワークシー トを作成する。<BR> * 授業後にジェンダーチェックを行なう。<BR> * ワークシートの記述内容とジェンダーチェックシートの得点から大学生の ジェンダー意識の涵養に果たすカルタの効果を分析する。さらに、中学生 の結果との比較分析を行ないカルタ教材の汎用性について検討する。<BR>【結果と考察】<BR>1.気になったカルタは、44枚中33枚とカルタ全体の75%に及んだ。選ばれ たカルタは、中学生の結果に比べると分散傾向にあることが確認され た。<BR>2.授業のワークシートの分析から、大学生は、考える>意思表示>分かる >気づく、の順で学びとっていることが確認された。これは、意思表示 > 気づく>分かる>考える、の順で学びとった中学生の学びとは明らか に異なり、学び手の発達段階や経験から多様な学びとりができることを 期待させる結果となった。<BR>3.ジェンダーチェックシートの分析から、固定的な性別役割分担の考え方 には反対する傾向が強いが、身体的・生理的特性に関する項目について は、固定的な性差観にとらわれる傾向が強い。<BR>4.本カルタ教材について汎用性が期待できるが、より多くの学びを提供で きる多角的な視点を持ったカルタの必要性が確認された。
著者
村川 裕二
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.17, no.Suppl1, pp.98-101, 1997-03-25 (Released:2010-09-09)
参考文献数
5
著者
豊田 剛己
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.213-218, 2009-01

ミミズは土壌生態系において粗大有機物の第一次分解者として、また土壌の攪乱者として大きな役割を担っている。古くは、進化論で有名なチャールズダーウィンもミミズの働きに注目し、ミミズが"土壌の耕耘・改良"に大きな役割を果たしていることを明らかにした。ミミズは周囲の環境を効果的に変化させる役割を有することから生態系改変者と呼ばれる。ダーウィンによれば、肥沃な土はすべてミミズの腸管を何度も通過したものであり、10年間に3〜4cmもの厚さの肥沃な土が作られるという。日本とは異なり、イギリスでは図1に示すようなミミズの糞塚を至るところで目にする。ダーウィンが注目した理由がわかる気がする。日本でも森林や草地ではミミズ糞を見ることがある。一方、堆肥化にミミズを用いて、より効果的な堆肥を作るなど、自然条件下のみでなく、ミミズを作物生産へ積極的に利用しようとする試みもなされるようになっている。本報告では、ミミズが土壌微生物に及ぼす影響を概説し、土壌病害防除のための可能性について論じる。
著者
山﨑 寛之
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.5, pp.663-672, 2019-05-01 (Released:2019-05-01)
参考文献数
49

Marine environments offer a rich source of natural products with potential therapeutic applications because the ocean covers 70% of the earth's surface and approximately 80% of all living organisms live in the sea. Therefore we have investigated bioactive compounds from marine organisms such as marine sponges, ascidians, and marine-derived microorganisms. This review consists of two topics based on marine natural product chemistry. (1) Protein tyrosine phosphatase (PTP) 1B plays a key role as a negative regulator in the insulin and leptin signaling pathways. Accordingly, the development of PTP1B inhibitors is expected to provide new drugs for type 2 diabetes and obesity. We have been searching for new types of PTP1B inhibitors among marine organisms and identified various PTP1B inhibitors from marine sponges and fungi. This review presents their structural diversities and unique biological properties. (2) In the course of our studies on the induced production of new fungal metabolites, the Palauan marine-derived fungus, Trichoderma cf. brevicompactum TPU199, was found to produce the unusual epipolythiodiketopiperazines, gliovirin and pretrichodermamide A. Long-term static fermentation of the strain induced production of a new dipeptide, dithioaspergillazine A, whereas fermentation of the strain with NaCl, NaBr, and NaI produced the Cl and Br derivatives of pretrichodermamide A and a new iodinated derivative, iododithiobrevamide, respectively. Moreover, DMSO-added seawater medium induced the production of diketopiperazine with the unprecedented trithio-bridge, chlorotrithiobrevamide. This fermentation study on the strain as well as the structures of the metabolites obtained are described in this review.
著者
岡部 光明
出版者
明治学院大学国際学部
雑誌
明治学院大学国際学研究 = Meiji Gakuin review International & regional studies (ISSN:0918984X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.81-113, 2015-03-31

2012年12月,3年ぶりに政権に復帰した自由民主党は,日本経済の再生を最優先課題に掲げ,「強い経済」を取り戻すための経済政策パッケージ「アベノミクス」を更年後1月初めに打ち出した。それは「3本の矢」によって政策目標を達成しようとするものであり,第1の矢(金融政策),第2の矢(財政政策)は2013年前半に順次発射され,第3の矢(多様な側面を含む成長戦略)はその後1年半のうちに徐々に取り組みが進められてきている。本稿は,この政策パッケージの内容と特徴を整理するとともに,その評価を2年弱経過した時点(2014年秋)において試みたものである。その結果(1)この政策パッケージの発表と取り組みに伴って円高の修正(円安化)が進む一方,株価が急上昇するなど市場は政策を当初高く評価した,(2)それに伴い景気回復,企業の業績改善,雇用情勢の改善などがみられ日本経済におよそ6年ぶりに明るさが戻っている,一方(3)金融面で超緩和を継続してもそれが今後大きな追加的効果を持つかどうかは疑問が多い,(4)財政面での支出拡大(大幅な補正予算)の効果は専ら短期的なものであり経済の構造変化に結びつく項目は多くない,(5)政策パッケージにおいては短期的視点と長期的視点が混在し十分に整理されていない面がある,(6)最初の2本の矢(金融政策と財政政策)はいわば時を買うための手段にとどまるので,日本経済の長期安定成長にとっては,第3の矢をはじめ未着手の大きな課題である財政収支改善の道筋確定(いわば第4の矢),そして日本経済の構造変革の実現に結びつく大きな視点からの対応(生産性向上,強い円の指向など)が残された課題である,などを主張した。
著者
美添一樹 今井 浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.87, pp.63-70, 2005-09-05
被引用文献数
1

囲碁においては、盤面全体に対する、速く正確な評価関数を作ることは困難である。そのため、小目標ごとのサーチが、囲碁プログラムの間では広く用いられている。ここで問題になるのが小目標間の依存関係である。小目標の勝敗に影響を与える範囲を求めて依存関係を解決するアプローチが研究され始めている。relevancy zoneという概念が使われ始めているが、この求め方を改良することを目標としたアルゴリズムを提案する。二つの小目標についてそのような範囲が重なっていれば、そこが両利きの候補となる。It is difficult to make a fast and accurate evaluation function for the whole board in the Game of Go.Therefore sub-goal directed search is used widely among Go playing programs. One problem of sub-goal directed search is dependencies between sub-goals. There are several researches which aim to resolve the dependencies by obtaining the area which involves with the result of sub-goals. An idea called relevancy zone is being used in some researches. In this paper, we introduce an algorithm which search for an area which would improve relevancy zone.The intersection of two such areas will be the candidate for double threat.
著者
林 隆 市山 高志 西河 美希 古川 漸
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.339-345, 1998-07-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

未熟児出生, 新生児仮死による痙性両麻痺児に認めた鏡像書字について, 神経心理学的, 画像診断学的に検討し発症機序について考察した. 右側優位の麻痺による左利き状態を右手使いに矯正する過程で鏡像書字は増悪した. 神経心理学的には利き手の矯正中にWPPSIでVIQ86, PIQ74, TIQ76と境界域の知能レベルで視覚認知の弱さが窺えた.もともと左手を使用していたこと, 視覚的に鏡像が自覚出来たこと, MRI上左頭頂葉白質に虚血性搬痕病変を認めたことより, 鏡像書字の原因として空間方向性の障害を考えた. Frostig視知覚発達検査では, 検査IVの空間位置関係の得点が利き手の矯正により低下し矯正をやめると速やかに戻った. 利き手の矯正による感覚運動刺激が視覚認知機能に影響を与える可能性を示唆している.
著者
小枝 達也 竹下 研三
出版者
THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.191-194, 1988

利き手の矯正と仮名の誤りとの関係について, 普通小学生417名にアンケート調査と作文の詳細な検討を行った. 幼児期に左手利きから右手利きに変わった児では, 仮名の誤りは少なく, 左手利きのままの児と右手利きから左手利きに変わった児のグループに, 学習能力障害などの発達障害児によく認められる仮名の誤りが多かった (P<0.01). このことより, 左手利きの幼児に対し利き手の矯正は試みても良いと思われた. また, 仮名の誤りが多い学童では, 発達障害を疑い過去の利き手とその矯正の有無についても知る必要があると考えられた.
著者
後藤 新弥 遠藤 大哉

"地元"柏市の「ふつうの人」のスポーツへの愛好度や,スポーツ活動の実態を等身大で探ろうと,学生らとともに柏市駅前で「町行く人」を対象に調査したまとめ報告である。複数の項目に亘ってアンケートを実施した結果,以下のような興味深い傾向が抽出された。* プロサッカーは好感度が高かった。ところが,地元柏レイソルの大看板の下で調査したにもかかわらず,レイソルの名前を言えない人が2 割以上いた。* さらに,地元柏レイソルの選手を1 人も知らない人が6 割近かった。一方日本代表なら3 人以上の名前を知っている人が9 割近かった。J リーグ側は「地元密着」を掲げているが,現状は地元未着である*大相撲を「大嫌い」と決めつける人が3 割近くいた。八百長疑惑などが背景か。*東京五輪の「招致活動」に好感を抱いたのは半数に満たなかった(7 月時点)。* 文武両道という概念を「重要である」と答えたのは,平成生まれが約44%,大人世代が38%で,若い人の方がスポーツの倫理観を重要視している傾向がうかがわれた。* 「日常的にスポーツをしている」人は全体の42%を占めたが,「したいけどしていない」人が27%に達し,スポーツ行政への大きな課題が見えてきた。* 「町を行くふつうの人」のスポーツ活動へのさらなる支援が必要だと痛感した。東京五輪開催への最優先課題は,イベントとしての成功やトップ選手のメダル数ではなく,実は日本のスポーツの実数値であり,またその土台である,「ふつうの人のスポーツ活動」の支援促進ではないだろうか。