著者
六田 暉朗 福井 康雄 都築 英雄 谷田 信行 杉本 友則 三木 啓司 喜多 青三
出版者
Japanese Society of National Medical Services
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.763-766, 1994

上腹部並びに, 下腹部手術の手術野確保のための既報のOuter Retractor Holderを改良した. 本器は鉤把持器と支持棒から成っている. 鉤把持器は, 通常の筋鉤を手術野を覆う清潔布を介して把持し, 支持棒は手術台に自在固定器により固定されている.<br>改良点の一つは, 鉤把持器で鉤を把持しやすくし, 支持棒との接続をスプリングの特性を利用し容易にしたものである. 今一つの改良は, 鉤把持器として, 市販のPlierを改造使用し, 安価に製作できるものとした点である. 鉤のはたらく部位, 方向の変更は支持棒の位置を自在固定器により調節することで容易に行える. スプリングを使用しているため, 術者による手術途中の圧排部位の多少の調節も可能である. また本器は消毒不要でいつでも使用できるなどの特徴を持っている.
著者
川崎 智也 安倍 智紀 西内 裕晶 轟 朝幸
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.A_25-A_32, 2016-04-01 (Released:2016-04-01)
参考文献数
14

都市鉄道では、朝ラッシュ時の混雑により、ホーム上の出口に通じる階段付近において歩行者の滞留が生じている。本研究では、階段付近の滞留を緩和するための一策として、混雑車両への課金を提案する。分析では、生存分析により混雑課金に対する乗客の支払意志額を把握し、適切な混雑課金額を検討した。次に、混雑課金を実施した場合を想定し、乗客を混雑車両から非混雑車両へシフトさせた。その後、シミュレーションソフト Viswalk を用いてホーム上の混雑緩和効果を計測した。分析の結果、混雑課金が 20 円と 100 円の場合、船橋日大前駅西口階段付近におけるピーク時の歩行者数は、それぞれ 27 人と 25 人減少し、一人当たり遅れ時間はそれぞれ 12.25 秒と16.81 秒短縮され、混雑車両への課金がホ ーム上における歩行者の滞留緩和効果が示された。

1 0 0 0 吉備

出版者
毎日新聞社
巻号頁・発行日
1987
著者
上毛新聞社 [編]
出版者
上毛新聞社
巻号頁・発行日
1979
著者
生田 泰章 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HCI, ヒューマンコンピュータインタラクション研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2016-HCI-168, no.6, pp.1-8, 2016-05-26

文章作成過程において、執筆者は考えや思想の表出と表出内容の修正を繰り返し行う。その際、執筆者は不用と判断した本文の一部を棄却する。本稿では、棄却された本文の一部(棄却テキスト断片)を知的資源として捉え、棄却テキスト断片を収集可能な文章作成支援システムText ComposTerを提案する。Text ComposTerは、ユーザがカード状のエレメントに「作成対象の文章の一部を記入し、このエレメントを二次元平面上に配置することで本文を形成することができ、文章作成の上流工程から執筆者の文章作成を支援することができる。エレメントを配置するための二次元平面には、配置されたエレメントに記入された内容を本文に反映する領域と、反映しない領域が含まれる。Text ComposTerは、本文に反映しない領域に配置されたエレメントに記入されたテキスト断片を、後に知的資源として活用すべく収集する機能を有する。本稿においては、Text ComposTerを用いた実験を行い、有用性を確認することができた。
著者
曲亭馬琴 作
出版者
錦林堂
巻号頁・発行日
vol.下, 1822
著者
樋口 知志 HIGUCHI Tonoji
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
Artes liberales (ISSN:03854183)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.93-115, 2008-06-01

藤原清衡(1056 − 1128)はいわずと知れた奥州藤原氏の初代であり,平泉の地に開府を果たして奥羽両国に覇権を樹立し,80余年続いた絢爛豪華ないわゆる平泉文化の礎を築いた人である. 清衡が出生した天喜四年(1056)という年は前九年合戦(1051 - 62)の最中であり,康平五年(1062)に同合戦が源氏・清原氏連合軍の勝利=安倍氏の「滅亡」というかたちで終結したとき,彼は実父の経清を失っている.その後,奥六郡主安倍頼時の娘である彼の母は清原武則の長子武貞の許に再嫁し︑清衡も母の連れ子としてともに清原氏の人となった.彼はその後清原氏の一員として少年・青年期を過ごすが,永保三年(1083)に勃発した後三年合戦(1083 - 87)では清原氏当主の座にあった異父異母兄の真衡や異父同母弟の家衡︑オジの武衡と戦い合い︑合戦終結後は清原氏嫡系男子としてたった一人生き残った.かくして奥羽の二大戦乱を生きぬいた清衡はその後も弛まぬ歩みを続け,十二世紀初頭頃にはついに平泉開府を果たしたのである. 本稿では,そのような数奇な生い立ちと前半生をもつ彼の人生の軌跡について,文献史料の精確な読み直し作業に立脚しつつ,あらためて根本から再考してみたい.というのは,彼の生涯についてはこれまで諸先学によって数多く論及されてきたものの,巷間に流布している通説的見解にもあるいは史的事実に反する誤謬が少なからず含まれているのではないかと愚考されるからである. 平泉の世界遺産登録のことが頻繁に話題とされ奥州藤原氏に関わる平安末期の文化遺産に熱い視線が注がれている昨今であるが,近年そうした動きとも連動するかたちで,前九年・後三年合戦期や奥州藤原氏の時代に関わる諸遺跡の発掘調査が進められて考古学的知見がいちじるしく増大し︑また歴史学(=文献史学)の側においても『陸奥話記』『奥州後三年記』や『吾妻鏡』といった関連する諸文献の史料批判や読み直しにもとづき基礎的研究の拡充が図られるなど,かなりの研究成果の蓄積がみられた.本稿ではそれら数々の新たな成果を踏まえながら,奥州藤原氏初代清衡の全生涯について,時代の趨勢やその変遷との関連をも重視しつつできるかぎり詳細に論じてみたい. もしも本稿における所論の中に,今後の奥羽の古代・中世史研究や平泉文化研究の発展にいささかなりとも寄与しうるところがあるとすれば,まさに望外の幸いという他ない.
著者
大平 健
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.26, no.10, pp.1077-1083, 1984-10-15

抄録 南米ペルーの首都リマの近郊に拡がる貧民街では,ヒステリー性格者(忍従型)によく出会う。著者は現地に13カ月滞在し貧民街の保健所,母の会などで数多くの同性格者の生活歴を聴取した。 その結果,彼女達に共通して,15〜16歳頃までに家を出る心の準備が出来ており,いわゆる青春期なしに結婚し母親になることに抵抗がないという特徴のあることが分った。ここに到達するまでの過程は,その母親の性格類型の差による2種類の家族内力動に従う。しかし,いずれの過程を経ても,過剰な母性性と乏しい女性性とが家出までの娘達のアイデンティティとして形成され,家出の時点では同じ性格の表現形をとるに至る。
著者
岡村 菊夫 鷲見 幸彦 遠藤 英俊 徳田 治彦 志賀 幸夫 三浦 久幸 野尻 佳克
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.557-563, 2005
被引用文献数
6

<b>目的</b>: 水分を多く摂取することで脳梗塞や心筋梗塞を予防できるか否か, これまでの報告を系統的にレビューする. <b>方法</b>: PubMed 上で dehydration, hydration, water intake, fluid intake, cerebral infarction, cerebrovascular disease, apoplexy, myocardial infarction, angina pectoris, ischemic heart disease, blood viscosity, hemorheology を組み合わせた条件で文献検索し, 6名が論文を評価, 取捨選択した. <b>結果</b>: 検索された611論文のうち22論文を選択した. 前向き無作為化試験が1つ, 前向きの非無作為化試験が4つ, コホート研究あるいは症例対照研究が8つ, 後ろ向きの記述研究が9つ存在し, 以下の点が明らかとなった. 脱水は血液粘稠度を上昇させ, 脳梗塞や心筋梗塞を惹起する原因の一つである. 血液粘稠度上昇には, 脱水以外にも重要な複数の要因が関連する. 夜間の水分補給は血液粘稠度を下げるが, 脳梗塞を予防するという証拠はない. コップ5杯以上の水を飲む人は, 2杯以下しか飲まない人より心筋梗塞の発症が低いとする報告が1つ存在した. <b>結論</b>: 脳梗塞や心筋梗塞の主な原因は動脈硬化, 動脈硬化性粥腫であり, 予防には生活習慣の是正が根本的に重要である. 水分を多く摂取すると脳梗塞を予防するという直接的な証拠はなかった. 水分摂取と脳梗塞・心筋梗塞の頻度に関してはさらなる研究が必要であり, 高齢者のQoLを向上させる適切な水分摂取法を検討していく必要がある.
著者
板垣 明美
出版者
日本文化人類学会
雑誌
日本文化人類学会研究大会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.240, 2008

ラテンアメリカンおよびボールルーム・ダンスの歩行とコネクションの特色を、重心と体重に着目して解析する。KJ法およびNACイメージテクノロジーの技術的協力を得て3次元動作解析を実施した。その結果日本の指導者が「中心」、ロンドンの指導者が「center gravity」と表現する「重心」は骨盤の内部で安定していることがわかった。安定した重心を超えて体重がゆれることがスィング感が生み出れ、連続的なコネクションが得られる。

1 0 0 0 OA 五經大全

著者
明胡廣等奉敕撰
巻号頁・発行日
vol.[6], 1653
著者
菊池 裕子 齊藤 昌子 柏木 希介
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.33-38, 1987-01-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
10

Photo-deterioration of natural fibers (silk and cotton) at the early stage was surveyed with regard to the changes of physical properties and chemical structure of the fibers.Photo-deterioration at the initial stage brought about yellowing and lowering of elongation and strength for both fibers. The changes in elongation and strength of silk induced by UV light, xenon lamp, and sun light showed that the steep decrease occurred at the early stage, followed by the gradual decrease in both strength and elongation, the latter being more remarkable than the former. However, for cotton, the decrease in strength was more pronounced than that in elongation and both changes were smaller as compared with silk. Furthermore the changes in elongation and strength of cotton were simply proportional to exposure time.Regarding the changes in chemical structure, the formation of carbonyl groups by oxidation of cotton fibers was confirmed by copper number measurement. With silk the decrease of tyrosine and tryptophane was found and related to yellowing phenomena.
著者
秋澤 忠男 越川 昭三
出版者
日本膜学会
雑誌
(ISSN:03851036)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.12-18, 1992-01-01 (Released:2011-03-04)
参考文献数
17
被引用文献数
2 2

Phosphate (P) retention, resulted from renal insufficiency directly or indirectly provides pathogenetic roles to the human body. P related signs and symptoms include osteodystrophy, metastatic calcification, central or peripheral neuropathy, anemia, cardiomyopathy, lipid and carbohydrate mal-metabolisms, immunodysfunctions and so on. From these pathological effects of P, P is regarded as one of the major uremic toxins. In spite of the small molecular weight of P, P always shows lower dialysis efficiency than urea. This result can be partially explained by the interaction between negatively charged P and dialysis membrane. Although computer simulation model represented the increase in dialysis efficiency of P across the positively charged membranes, these membranes have not been clinically available. Dialysis membrane with larger membrane pore size and increased porosity significantly stimulated the P removal, however dialysis efficiency of P remained still lower than urea. From these results, it is strongly expected that membrane technology will succeed in the development of new dialysis membrane with more effective P removal.
著者
松浦竹四郎 著
出版者
巻号頁・発行日
vol.[16], 1860
出版者
大乗刊行会
巻号頁・発行日
vol.18(7)[(206)], 1967-07