1 0 0 0 OA 水帳

巻号頁・発行日
1000
著者
大石 恭史
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日写誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.349-367, 2008

40, 50年代にKodak社はカップラー内蔵型感材の色再現の改良に強力に取り組んだ. 新しい現像薬とカップラー等が, 基礎研究の基盤の上に開発された. 特に大きな効果を挙げたものとしては, 3-acylamino-5-pyrazoloneマゼンタ, pivaloylacetanilideイエローのカップラーがA. Weissbeger, PVittumらによって, カラード・カップラー型マスキングがWHanson, Jrらによって夫々見出され実用に供された. 生産面ではTRussellらによって発明された同時多層塗布法が感材の品質と生産性を飛躍的に向上させたばかりでなく, 感材設計に発展性をもたらした. 1960年頃Kodakの感材技術は第1次の完成期に達し, 業界他社に向かうべき方向を示していた.

1 0 0 0 OA 年録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[54],
著者
川辺 孝幸
出版者
山形大学地域教育文化学部附属教職研究総合センター
雑誌
山形大学教職・教育実践研究 = Bulletin of Teacher Training Research Center, Yamagata University
巻号頁・発行日
vol.6, pp.7-17, 2011-03-15 (Released:2015-08-21)

流れる水のはたらきの実験に関して,筆者が理科支援員等配置事業などでおこなった,校庭の砂場でおこなう実験について,実際の河川で起こっている自然現象の原理と,実際の河川と実験との条件の違いを踏まえて,流れる川のはたらき実験について,ノウハウを含めて紹介した。キーワード:流れる川のはたらき, 砂場, 流水実験, 地層の堆積, 小学校理科, 川の学習, 浸食・運搬・堆積

1 0 0 0 ヒスタミン

著者
里見 正隆
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, 2010-08-15
参考文献数
2
被引用文献数
2

ヒスタミンは分子式C<SUB>5</SUB>H<SUB>9</SUB>N<SUB>3</SUB>,分子量111.14の活性アミンで,アミノ酸であるヒスチジンの脱炭酸反応で誘導される.無色,無臭で一般的な加熱調理では分解しない.人体では肥満細胞のほか,好塩基球やECL細胞(enterochromaffin-like cell)がヒスタミン産生細胞として知られている.血圧降下,血管透過性亢進,平滑筋収縮,血管拡張,腺分泌促進などの薬理作用があり,アレルギー反応や炎症の発現に介在物質として働く.生体内で普段は細胞内の顆粒に貯蔵されており,細胞表面の抗体に抗原が結合するなどの外部刺激により細胞外へ一過的に放出される.また,マクロファージ等の細胞ではヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)により産生されたヒスタミンを顆粒に貯蔵せず,持続的に放出することが知られている.食品中に蓄積されたヒスタミンを摂取すると,アレルギー様症状を呈するためアレルギー様食中毒と呼ばれている.<BR><B>1. アレルギー様食中毒</B><BR>アレルギー様食中毒の原因となるヒスタミンは,食品中のヒスチジンが,微生物により変換されて生じるもので,食品のなかでもサバやマグロなど,ヒスチジンを大量に含む赤身魚は原因食品となることが多い.原因物質を許容量以上食べると症状が出る食物アレルギーと異なり,アレルギー様食中毒は,魚介類が新鮮でヒスタミンが大量に含まれていなければ食中毒は起こらない.水産物のヒスタミン生成の原因となるのは主に腸内細菌,海洋細菌および乳酸菌で,鮮魚の場合は主に腸内細菌および海洋細菌,発酵食品の場合は乳酸菌による蓄積事例が報告されている.水産物のヒスタミン量についてCODEXをはじめ各機関で規制値を設けているが,我国では規制値を設定していない.毎年,学校給食等で20件程度の食中毒事例が報告され,患者数は500名程度,死亡例は報告されていない.原因食品として赤身魚加工品が多いとされている<SUP>1) </SUP>.<BR><B>2. ヒスタミン生成菌</B><BR>ヒスタミン生成菌はヒスチジン脱炭酸酵素(EC.4.1.1.22)を有し,低pHストレスに応答してヒスタミンを生成すると考えられている.2種類のアイソザイムが知られており,補酵素にピリドキサル五リン酸(PLP)を要求するPLP依存型酵素と,活性中心がピルボイル基であるピルボイル酵素に分けられる.PLP依存型HDCはグラム陰性菌の他,哺乳類の肝臓等に存在し,ピルボイル型HDCはグラム陽性細菌にのみ存在する.<BR>(1) PLP依存型HDC<BR>分子量約170kDa,四量体で,補酵素としてPLPを要求する.<I>Morganella morganii</I>を含む腸内細菌群や海洋性の<I>Photobacterium damselae</I>および<I>P. phosphoreum</I>等のグラム陰性菌が保有する<SUP>2) </SUP>.本酵素を有する細菌は鮮魚や加工水産物のヒスタミン蓄積の原因菌と考えられている.海洋由来のヒスタミン生成菌には好冷性のものも存在するため,冷蔵保存中でもヒスタミンが蓄積することがあり,注意が必要である.酵素および細菌ともに加熱により失活または,死滅する.<BR>(2) ピルボイル型HDC<BR>分子量約200kDa, &alpha;, &beta;サブユニットで構成されるヘテロ六量体で,翻訳後一本のペプチド鎖が&alpha;, &beta;サブユニットに切断され,&alpha;サブユニットにピルビン酸から誘導されるピルボイル基を修飾後,成熟酵素として機能すると考えられている.本酵素は<I>Lactobacillus</I>属や<I>Oenococcus oenii</I>等の乳酸菌,<I>Staphylococcus</I> sp., および<I>Clostridium perfringens</I>のようなグラム陽性菌に存在し,チーズ,ワイン等の農産発酵食品の製造において問題となる.水産発酵食品では好塩性乳酸菌<I>Tetragenococcus</I> spp. がヒスタミン生成菌として分離されている.<BR>鮮魚では温度管理が悪いと筋肉組織が速やかに崩壊し,体表や腸内の細菌が侵入する.通常は腐敗菌もヒスタミン生成菌とともに侵入して腐敗臭を発するため,ヒスタミンの蓄積が起こるより早く食用に適さないと判断できるが,ヒスタミン生成菌のみが増殖できる特殊な環境が揃うと,官能的に可食と判断できてもヒスタミンを大量に蓄積している状態になり,食中毒を引き起こすと考えられている.ヒスタミン蓄積の予防は通常の食中毒防止の3原則と同様,「つけない」,「増やさない」「やっつける」を実践することが大事である.
著者
宮川 愛由 西 広樹 小池 淳司 福田 崚 佐藤 啓輔 藤井 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.I_393-I_405, 2016 (Released:2016-12-23)
参考文献数
28
被引用文献数
3

地方創生が叫ばれる現在,大型店舗が地域に与える影響に関する知見が重要となっている.しかし,筆者らが知る限り,消費者の大型店舗での買い物が,地域経済に与える影響に関して,国内においては実証的な知見が見当たらない.そこで,本研究では,消費者の買い物店舗の選択が地域経済に及ぼす影響の検証を目的として,京都市内の様々な経営形態の食料品小売店舗を対象に調査を行い,消費者の買い物支出の帰着先を分析した.分析の結果,買い物支出のうち京都市に帰着する割合が,大型店舗では地場スーパーや地元商店の半分程度であることが示された.本研究成果は,地域活性化に向けた望ましい消費者行動とは如何なるものかについての示唆を与えると同時に,大型店舗の進出による地域活性化への期待に疑義を唱えるものといえよう.
著者
山下 陽子 山下 太利
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.183-188, 1981-07-31 (Released:2018-01-21)

小学校低学年児童の各教科の成績の間には相関関係があることは,各方面で指摘されていることである。ただ,実際のデータにもとづいてこのことを確認しその実態について報告されたものはほとんどない。筆者らは,小学校2年生の児童の各教科成績の学期ごとの平均値を用いて,各教科成績間の相関係数を計算し相関の程度とその原因を検討した。その結果,小学校低学年では,国語・社会・算数・理科の諸教科間は相関が高く,これら教科と音楽・図工・体育との間の相関は低いことがわかった。音楽・図工・体育の3教科相互間の相関も低い。またこれら実技教科でも,ペーパーテストが加わると国語との相関が高くなる。文章読解力や文章表現力等の国語の基礎学力が各教科の成績に及ぼす影響が大きいことも確認できた。
著者
五十嵐 敏夫 広瀬 統 八代 洋一 中田 悟
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.222-226, 2016-09-20 (Released:2017-03-21)
参考文献数
6

目袋は目もとに陰影を生じ,その人に老けた印象を与えることから,美容的に好ましくない。目もとは照明条件の影響を受けやすく,写真や画像を用いた二次元的な手法では高精度な評価が難しい。そこで,目もとの印象に影響を及ぼす形状特徴を解明することを目的とし,三次元形状データにおける曲面の局所的な形状を表す三次元曲率を用い,目もと印象との関連性を検討したところ,目袋と瞼頬溝において強い関連性を認めた。したがって,三次元曲率は観察方向に不変であることから,目袋と瞼頬溝の三次元曲率を用いた評価法は客観性が高く,高精度に目もと印象を定量化することが可能であることが明らかとなった。
著者
大多 哲史
出版者
横浜国立大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2014-04-25

次世代の診断技術である磁気粒子イメージング(Magnetic particle imaging: MPI)に用いる磁性ナノ粒子の最適化を目的とした評価を行った。コア粒径の異なる磁性ナノ粒子の交流磁化測定を行い、各粒子の高調波信号を検出した。水中に粒子を分散させた液中サンプルと寒天により粒子自体の回転を抑制した固定サンプルを作製し、粒子回転の磁化反転に与える影響を観測した。またLangevin関数を用いた理論計算に磁気異方性のパラメータを追加することで、超常磁性粒子における磁気異方性の影響を考察した。コア粒径の大きな粒子においては液中サンプルと固定サンプルの差が大きく、これは磁気異方性の影響が顕著に表れているためと考えられる。従来は磁気異方性の影響が表れないとされていた超常磁性粒子において磁気異方性の影響を見出した。また超常磁性、強磁性をそれぞれ表したLangevin関数とStoner-Wohlfarth理論を用いてMPIに用いる最適な粒子パラメータ解析のための数値計算モデルの作成を行った。さらに磁気スピンの歳差運動を表したLLG (Landau-Lifshitz-Gilbert)方程式を適用したモデルによって超常磁性、強磁性の両方に適応可能な磁化反転モデルの作成に着手した。本研究成果はMPIやがん温熱治療における有効な磁性ナノ粒子の開発に留まらず、磁性ナノ粒子を用いたバイオ・医療のアプリケーションにおいて大きな寄与をもたらすものである。また実測と理論計算を複合させた粒子の磁化反転モデルの作成が必要とされる研究課題であるため、粒子磁化特性の実測に加えて理論計算による磁化反転モデルの開発に着手できたことは重要な成果である。
著者
開道 力
出版者
公益社団法人 日本磁気学会
雑誌
Journal of the Magnetics Society of Japan (ISSN:18822924)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.356-361, 2010-05-01 (Released:2010-05-28)
参考文献数
14

This paper discusses the possibility of realizing improvements in magnetic properties of non-oriented electrical steel sheets. In such sheets, a random {100} texture can increase flux densities and decrease iron losses, and the increase in flux density at 5000 A/m (B50) may be over 0.2 T, while decrease ratio of iron loss at 1.5 T and 50Hz (W15/50) may be more than 1/3. On the other hand, the improvement of iron loss at 1 T and 400Hz (W10/400) due to a random {100} texture may be little, but the texture can increase flux densities, and the increase in flux density at 800 A/m (B8),where motors are designed, may over 0.4 T. It is important to improve metallurgy and rolling technology in manufacturing process in order to realize the theoretical optimum magnetic properties of non-oriented electrical steel sheets.
著者
堀江 秀樹
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.109-113, 2011 (Released:2011-02-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

同一ビニールハウスで収穫したキュウリ果実中の糖含量について日ごとの変化を調査した.果実中にはグルコースとフルクトースがほぼ等量含まれていた.果実中のグルコース(およびフルクトース)の含量は,収穫日によって0.8~1.4%の間で変動した.果実中のグルコース含量と収穫前日の天候との関連が認められ,日照時間が短い場合や遮光処理した場合に,翌日収穫した果実中のグルコース含量が低下した.キュウリ果実中の糖含量は日々変動するため,キュウリの内部品質管理には果実中の糖含量を簡便・迅速に測定できるのが望ましい.そこで,使い捨て型のバイオセンサーである血糖センサーを用い,果実中のグルコースを測定することを試みた.血糖センサーを用いて得た結果は,キャピラリー電気泳動法で分析したグルコースのデータと高い正の相関を示した.試料の前処理は簡単で,結果を得るのに10分程度しか要しないので,血糖センサーを用いたこの方法は,キュウリ果実中のグルコースの迅速定量に非常に有効である.
著者
鶴田 智久
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.220-226, 2002

中波ラジオ放送は,音声放送の機動性,速報性を兼ね備えた災害時の最も有効なメディアであり,「いつでもどこでも安心ラジオ」として重要な役割を担っている.この"いつでも"と"電波の安定確保"の両立を図るためにNHK菖蒲久喜ラジオ放送所(以下,菖蒲ラジオ)では,ラジオ第2(以下,R2)放送設備からラジオ第1(以下,R1)放送をサービスするための改修整備を実施した.この改修整備と保守・保全の取り組みにより"安心ラジオ"としての24時間放送サービスの提供を可能とした.
著者
水川 良子
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.159-161, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
11