著者
杉尾 学 豊田 典明 梶谷 啓介 大和谷 誠 中原 健一
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.130, no.10_11, pp.453-464, 2014-10-01 (Released:2015-10-02)

Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. (SOC) Kokura Mine and Mitsubishi Materials Corporation (MMC) Higashitani mine adjoiningly operate limestone mine at Hiraodai area in Kita-Kyusyu city, Fukuoka prefecture. MMC Higashitani mine need to replace underground facilities when bench down from current mining level in order to secure future minable deposit. SOC Kokura mine has undeveloped mining area between Higashitani mine, but cannot utilize their plenty minable deposit since there is no way to carry limestone to their cement plant because Kokura mine is located inland. In order to solve above issues, both mines started joint development project by focusing on the following five points. 1 Utilize the limestone deposit in SOC's undeveloped mining area and boundary area of both mines. 2 To plan production and shipping quantity for the purpose that all joint develop area can end mining at the same time. 3 Confirm content of installed facilities and investment cost between both companies and clarify way of cost allocation. 4 Ensure the safety operation and seek minimum cost. 5 Joint work to acquire necessary license/Approval and to solve social issue with local community. This joint project is not only aim to secure the limestone deposit, but also enable us to built long term supply system, obtain new customers and improve operating ratio by joint use of their facilities. And this approach would be the one of the ideal model of limestone mine.
出版者
巻号頁・発行日
vol.23 勢州松坂古城図,
著者
上田 路子 山川 香織 松林 哲也
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

計画していた4つの研究計画のうち、17年度は主に「自殺報道が自殺者数に与える影響の解明」及び「経済実験」の準備の二つを行った。<自殺報道が自殺者に与える影響の解明> 著名人の自殺やいじめ自殺に関するメディア報道をきっかけに自殺が社会全体に広がっていく「ウェルテル効果」は各国でその存在が確認されている。しかし、なぜ自殺に関する報道が自殺者数を増やすのかという因果メカニズムはこれまで明らかになっていない。そこで、自殺報道に接したときに一般の人々や自殺リスクの高い人々がどのような反応を示すかを調べることを目的として、2010年から2014年に自殺によって亡くなった著名人の死後ツイッターに投稿されたポストを分析し、その量と内容を検討した。また、量や内容と自殺者数の関係も分析した。分析の結果、自殺報道後にツイッターで反応が大きかった著名人の自殺の場合には、一般の自殺者数が増えることが明らかになった。一方、新聞やテレビなどでは報道数が多かったとしても、ツイッター上で反応が少なかった場合、自殺者の増加を伴わないことも確認した。先行研究は主に新聞報道の量や内容と報道後の自殺者数の関連を調べてきたが、本研究の結果は新聞やテレビなどのメディアにおける報道を分析対象とするだけでは、一般の人の反応を探るには不十分なことを示唆している。なお、この結果は英文学術誌(Social Science and Medicine)に研究論文として発表した。現在はツイッターに投稿された内容の感情分析を行っているところであり、結果は18年度中に論文として発表する予定である。<経済実験> 実験の実施に支障が出るため、詳細は明らかにすることができないが、実験の準備を進めた。18年度中には実験を行う予定にしている。
著者
古谷 修 梶 雄次 浅野 猛 村山 隆一
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.407-413, 1988
被引用文献数
1

フスマ,脱脂米ヌカ,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールの豚小腸末端までのアミノ酸および粗蛋白質(CP)の真の消化率を,小腸末端にカニューレを装着した9頭の子豚(開始時体重約30kg)を用いて測定した.実験1では, トウモロコシとコーンスターチを主体とする基礎飼料(CP3.3%)およびそのコーンスターチをフスマあるいは脱脂米ヌカで代替した飼料の合計3種類の飼料を用い,1試験期間4日間として3期にわたって消化試験を実施した.各期では4頭の豚に3種類の飼料のいずれかを,1日目の午後5時から8時間間隔で1日3回,400g宛給与し,3,4およびつぎの試験期間の1日目にあたる5日目の午後1~3特に小腸内容物を採取して分析に供した.消化率は酸化クロム法によって求めた.実験2では,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールを供試し,基礎飼料およびそのコーンスターチの全部あるいは一部を各飼料原料で代替した4種類の合計5種類の飼料,5頭の豚および5試験期間による5×5のラテン方格法によって実施した.その他の条件は実験1と同様であった.試験の結果はつぎの通りである.小腸末端までの真の全アミノ酸平均消化率は,フスマ,脱脂米ヌカ,ナタネ粕,グレインソルガム,ミートボーンミールおよびフェザーミールで,それぞれ,85.6,70.4,81.7,80.4.,73.1および76.6%であった.また,CPの真の消化率は,それぞれ,82.1,65.8,79.8,71.2,73.8および76.2%であった.必須アミノ酸のうちでもっとも制限となり易いリジンの小腸末端までの真の消化率は,それぞれ,85.6,70.9,77.3,82.6,74.0および66.5%であった.必須アミノ酸のうち,アルギニンの消化率が全飼料原料の平均で87.2%となりもっとも高く,トレオニンは72.4%で最低であった.
著者
薄井 智貴 坂 匠 山本 俊行
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.1172-1174, 2016-07-06

センサ技術の高性能 ・ 高精度化に伴い,ウェアラブルデバイスが脚光を浴びている.本研究では,昨年末に販売が開始された眼電位センサを搭載したウェアラブルメガネ 「JINS MEME」 の運転行動把握における利活用を検討しており,本稿においては,まず,本製品の特徴および取得データによる視線方向推定の可能性について検討した結果について述べる.被験者 1 名による簡易計測実験の結果,取得できる水平 ・ 垂直方向の EOG 値を利用することで,誤分類率 8% 程度で,視線方向を把握することができることが示唆された.

1 0 0 0 OA むめかえ


嵯峨本。平仮名交じり。表紙は雲母刷り模様があり、もとの色は退色して判然としないが、黄色と思われる。印刷原題簽が左方に貼付されている。料紙は、貼り合せた厚手の具引き紙で、両面刷り、綴葉装。無界。
著者
小島直記著
出版者
東洋経済新報社
巻号頁・発行日
2004
著者
高野 英彦
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.381-388, 1981-06-30 (Released:2009-03-27)
参考文献数
5
被引用文献数
2

This paper deals with a methodology and a system of the profile pattern recognition of a motorcar. The pattern is assumed to be a polygon constructed by simplifying a complicated shape pattern. In the methodology of the motorcar shape recognition, six kinds of parameters of feature extraction are adopted such as the numcer of corners, the number of separated concave corners, the number of continuous concave corners, the aspect ratio, the maximum edge ratio and the size of the pattern.Furthermore, it is proposed to apply the operation of simplifying the pattern when the complicated shape pattern such as a motorcar shape is subjected to the pattern recognition. An analysis of human being in the complicated shape pattern recognition has been executed and the experimental results showed two characteristic features of simplification. One is a character which simplifies a corner with respect to a corner angle. Another is a character with respect to a distance between adjacent corners. The stress of each corner is defined from these two characteristic features. If the stress of each corner is smaller than the given threshold stress value, the corner is simplified and neglected.Seven kinds of grouping patterns which are symbolized referring to the sectional profile pattern of a motorcar commonly encountered in the road are considered. The sectional profile pattern is selected as a side pattern of the motorcar. The grouping patterns are a bus, a micro-bus, a large-truck, a truck, a motorcar, a wagon-car and a mini-motorcar. The total number memorized in the minicomputer is 432 kinds of motorcar shapes. The number of the matching patterns as a truck is 36. These are similar and generated by neglecting the convex corners. The concave portion is not neglected, because this portion is a specific feature of the shape.The developed system is featured by the capability of recognizing in less than 3 seconds per one pattern and classifying the patterns into 7 kinds of grouping patterns.
著者
赤嶺 淳
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.59-112, 2000
被引用文献数
1

東南アジア海域世界の人々は,香料や乾燥海産物などの生物資源をもとめて移動分散をくりかえす傾向が強い,と指摘されてきた。本研究の目的は,人々の移動を誘発した資源のなかでも干ナマコに焦点をあて,ナマコ資源の経済的価値の多様性と利用状況について報告することにある。従来の海域世界論研究では,干ナマコやフカのひれなどの乾燥海産物をめぐる人の移動とネットワークに着目する必要性が唱えられてきたものの,実際の流通事情を調査したものはほとんどなかった。また,干ナマコも一元的に高級食材として理解されるにとどまっていた。ところが,現在のフィリピンでは20種の干ナマコが生産され,高級種と低級種との価格差が30倍におよぶように,干ナマコ資源の価値は多元的である。さらに,近年においては低級種の価格は上昇する傾向にある。また,香港やシンガポールなど干ナマコの主要消費地とフィリピンでおこなった聞き取り調査によって,多様な経済的価値をもつ干ナマコが,高級料理と大衆料理の異なった料理に区別されて使用されていることがあきらかとなった。そのような消費概況と各種の統計資料から,本稿はフィリピンのナマコ資源の特徴を低級種の大量生産にもとめた。そして,パラワン島南部マンシ島の事例にもとついて,その仮説の実証を試みた。マンシ島でみられる干ナマコ生産の現状を「フロンティア空間の重層性」と解釈し,ナマコ資源の価値変化に敏感な漁民像を記述した。In this paper I discuss variation in trepang or holothurian resourceutilization in the Philippines generally, and on Mangsee Island, in thesouthern part of Palawan Province. Many scholars working inSoutheast Asian maritime societies have noted the dynamic human networksinvolved in pursuing dried sea products like trepang or shark fins.However, few scholars have dealt with the actual materials of the trade.This paper establishes that 20 species of trepang are traded in thePhilippines at present, and that the price of the most expensive is some30 times greater than that of the cheapest. Moreover, in recent years,lower quality trepang has been acquiring more commercial value.Trepang today is not just an exclusive expensive foodstuff as mentionedin historical records it is also an ordinary material used in the present.The cheaper trepang species are consumed more than ever before in thePhilippines and elsewhere. One of the most important aspects of thePhilippine trade is that the country exports a huge volume of trepang oflower commercial value. Here, I interpret fishing activities on Mangsee,where mostly lower value species are harvested today, in relation to theisland's 30 year history as a location for modern frontier settlement.
著者
前田 経雄 土井 捷三郎
出版者
富山県水産試験場
雑誌
富山県水産試験場研究報告 (ISSN:09156542)
巻号頁・発行日
no.17, pp.1-9, 2006
被引用文献数
2

1988年7月、1989年5・6月、および2001年3・10月に富山湾をはじめとする日本海から採集された標本を用い、オオエッチュウバイBuccinum enuissimumの成熟サイズを推定した。本種の貝殻は薄く割れ易いため、殻長が計測できなかった個体については、蓋長径(OD)と殻長(SL)の回帰式(SL=63.859×Log(OD)-111.15、r2=0.94、p<0.001、n=281)により蓋長径から殻長を推定した。成熟度の指標には、生殖腺係数(生殖腺重量/蓋長径(3)×10(4))を用い、雄ではペニス長も併せて使用した。雌雄とも殻長90mm未満では生殖腺係数はほぼ0であったが、雄は殻長100-130mmにおいて、雌は殻長100-140mmにおいて、殻長の大きい個体ほど生殖腺係数の増加する傾向が認められた。ペニスは殻長100mmを境にして急速に大きくなり、殻長120mmでは長さが約60-110mmであった。以上のことから、オオエッチュウバイの雄は殻長100-130mmで、雌は100-140mmで成熟すると推定された。
著者
鈴木 智子 得丸 定子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.17, 2006

<br><b>【目的】</b><br> 近年のインスタント食品、加工食品の増加、外食産業の普及等の食生活環境は、現在の中学生の食生活や味覚に影響を及ぼしている。昨年度の第48回本大会では、食行動と味覚の識別能の関連について、味覚の識別能が高い生徒は「栄養バランス性」が高く、味覚の識別能が低い生徒は「ファスト・濃厚味志向性」が高い食行動であること、生徒の食行動には本人の食への関心と共に食事担当者の意識との関係があることを報告した。今回は昨年の調査を基に、食生活や食体験および食への関心について聞き取り調査を行い、生徒の食意識や食行動に影響を及ぼす要因を探り、今後の食教育の在り方について示唆を得ることを目的とした。<BR><b>【方法】</b><br> 新潟県上越市内の大学法人中学校1年生12名(味覚の識別能高群生徒6名、識別能低群生徒6名)を対象に、1,主食・主菜・副菜の摂取について、2,インスタント食品・ファスト食品・惣菜・スナック菓子等の摂取について、3,味について、4,団らんや食を通したコミュニケーションについて、5,食生活への関心について、等の内容について、半構成面接法による調査を実施した。調査は2004年9月におこなった。<BR><b>【結果と考察】</b><br> 生徒の食生活は、母親の手作り中心の食生活を送る生徒と、インスタント食品などを利用する食生活を送る生徒に二分された。味覚の識別能が高い生徒の家庭では手作り中心の食生活を送っている生徒が多く、識別能が低い生徒の食生活は様々であった。また、手作り中心の食生活を送る生徒は、ファスト化された食品よりも手作り料理の味を美味しいと述べているが、インスタント食品などの利用が多い家庭の生徒は、インスタント食品やコンビニ食品の味が美味しいとの回答が多かった。ファスト化された食品の頻繁な利用により、それらの味への好み形成と味覚識別低下をきたしていると推測された。<br> 「天然だしと合成だしの味の違い」や「旬の野菜とそうでない野菜の味の違い」といった食品の味の識別については、味覚の識別能の高低にかかわらず、実際の食体験の有無に左右されていた。意識的な味覚経験の積み重ねが食品の微妙な味の識別力を育てることが示唆され、素材本来の味や多様な味に触れることの重要性が示された。<br> 味覚の識別能が高い生徒は食への関心が高く家庭の食事の手伝いに関わる生徒と、食への関心が低く親任せの食生活を送る生徒に二分された。一方、味覚の識別能が低い生徒は、家庭の食事の手伝いへの関わりが少なく、食への関心が薄かったり、偏ったりといった傾向にあった。このことにより、味覚の識別能の高低には保護者の食意識と生徒自身の食意識・食行動が関連していることが示された。<BR><b>【今後の課題】</b><br> 生活の根幹である食教育は、本来家庭が中心になり行われることが望ましい。しかし、生活状況の多様化は食生活にも影響を及ぼし、保護者が子どもに豊かな食教育を施すことが難しい家庭があることも現実である。したがって学校教育、とりわけ義務教育における食教育の役割は大きいと考える。今後の課題としては、五感を通した食体験学習と、自立的・自覚的食生活を送るために必要な関心を育て、食に対する基礎的な知識、技術、食事観を教育していくための教材開発が挙げられる。
著者
秋田県立金足農業高等学校・ヤマビルプロジェクト 加藤 愛咲 菊地 里菜
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.849-850, 2012-11-01

本研究は日本農芸化学会2012年度大会(開催地 京都女子大学)での「ジュニア農芸化学会」において発表され,銀賞に選ばれた.地域社会の問題となっているヤマビルの生態を行動学的な観点から研究し,忌避行動に関して分子レベルの仮説を立案してその検証を行った.またその成果を忌避剤の開発という形で社会貢献につなげている.
著者
加藤, 寛斎
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],
著者
宮野 純次
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.419-420, 2007

NPOの自然活動リーダーと大学・短大の教師の卵たちとが連携しながら,小学生を対象としたジュニア自然大学「こどもゆめくらぶ」で,自然観察や畑での栽培活動,自然文化(自然工作,科学教室,自然とのふれあい遊び,紙芝居)活動を実施している。多世代交流の場となり、こども,リーダー,サブ・リーダーは,驚きや発見を共有し,互いに影響を受けながら,互いに影響を与え合っている。
著者
西田 充征 濱崎 千賀子 平田 未来子 小塚 みち子 林 和江
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.73, 2006

【はじめに】<br>平成16年10月より熊本市中央地区の公立保育園にて、発達に不安を抱える保護者とその児を対象に児童デイサービス事業(以下児童デイ)が実施されている。児童デイにOTも関わり、保育士などの他職種と連携を図り療育を行っている。今回、児童デイでのOT活動の経過もふまえ保護者に対してアンケートを実施した。活動に対する保護者の満足度と今後の児童デイにおけるOTの課題について検討したので報告する。<br>【療育内容】<br>月曜日_から_金曜日の週5日間活動。定員は一日5名程度。対象児は、0歳児から就学前の支援費受給者証を持つ児童で、基本的に母子通園を原則とする。午前9時30分登園、諸活動・昼食を行い母子は午後1時に降園。スタッフは保育士のほかOTもしくはST等の1日2名。「一人ひとりの子供の成長発達を見極め、子ども自身のもつ育つ力を支え、伸ばすと共に親子のふれあいを大切にする」を療育目標としている。<br>【OT活動】<br>activityは週1回実施。自閉性障害を伴う情緒障害児が大半。オープングループにて実施し、可能な範囲で児を活動に参加させる。活動時に個別療法は行わず、必要に応じて援助・指導を行う。OTは40分程度の時間を頂き活動を行う。平成17年4月から平成18年3月まで6テーマ(シャボン玉遊び・紙遊び等)の活動を実施した。微細運動を促し、遊び時の児の姿勢に対しても着目できるように活動の企画を行い、個別課題を目的とした遊びと、集団で行う粗大運動の遊びを実施した。活動における発達的関わりを明確にするため、保護者に対して活動の目的・遊びの効果を説明・提示を行い、理解を促した。また、保護者に対し「おしゃべりサロン(講話)」の時間を頂き、目と手の協調性に関わるテーマで治療的側面の理解を図り、家庭でもできる遊びの提供を行った。<br>【結果】<br>活動に対し、未経験な感覚や対象物に適応できず拒否を示す児もみられたが、殆どが保護者及びスタッフの援助にて、活動に対し興味を示す児が多くみられた。アンケート結果においては「OT活動の目的を理解できていますか?」理解している53.8%・少し理解している38,9%。「OT活動に満足していますか?」満足している77,3%・普通13,6%・不満4,5%。「OTについて理解していますか?」理解している38,7%・少し理解している76,9%と結果を得た。<br>【考察】<br>保護者から「家庭では行えない遊びなので楽しい」「遊びの幅が広がった」「色々な動きがあるのでよい」と意見を頂いた。活動の企画において対象が絞りにくいが保育士との検討で、児の反応を導きやすい遊びを提示できていると考えている。多くの経験と共に、児の反応が食事場面においてスプーンの握りが、つまみへ移行し、箸へと移行する児もみられた。活動においては、保護者から姿勢や生活動作についての相談内容もきくことができた。今後活動場面を通し、児同士の相互作用の働きについて分析をすすめ、保護者へ集団での関わりについての理解を深めたいと考える。
著者
斉藤 葉子 大木 みどり
出版者
羽陽学園短期大学
雑誌
羽陽学園短期大学紀要 (ISSN:02873656)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.1-14, 2011-02

本研究Ⅶでは、「実習の事前・事後指導に関する研究Ⅵ」において、責任実習における保育実践で、約5割の学生が問題と捉えている「導入」について、その実態を探り、問題と課題を検討するために、2年次学生に対しアンケート調査を行った。 結果は以下の通りである。1.責任実習の内容は、制作活動が約6割を占めていた。集団遊び・運動遊び・表現遊びは約3割である。2.導入の内容は、「見本や作品の提示・関連した話・手遊び・紙芝居の読み聞かせ」の四つの内容の合計が107件で、全体の約7割となっている。3.幼児の遊びは本来主体的で、自発的であることが求められる。幼児の遊びを自発的、主体的な活動へ導くためには、意欲を掻き立て取り組むことができるような働きかけ「導入」を行っていく必要がある。4.手遊びは、保育実践する者の意識・視点を幼児の世界に近づけ、導入において新しい遊びの世界を広げる役割を果たしている。
著者
小笠原貞朝
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
高倉 健太郎 吉川 大弘 古橋 武
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.43-50, 2017-07-19

ALS患者のコミュニケーション手段として,P300 spellerの利用が注目されている.このP300 spellerのインタフェースには主に,行列型と高速逐次視覚刺激呈示(RSVP)がある.特にRSVPインタフェースについては,注視点の移動の必要がないため,より実用的であるといわれている.しかしRSVPインタフェースには,行列型インタフェースと比較して文字入力性能が悪いという特徴がある.この問題を解決するため,河合らにより,部分強調手法が提案されている.しかし,従来手法では,部分強調に用いる図形の形,図形の色の根拠が不明瞭であった.そこで本論文では,RSVPにおける呈示候補の弁別性能を向上させるため,部分強調方法について検討を行う.これにより,部分強調の構造的特徴について,図形の形として方形を,図形の色としてマゼンダを用い,また,文字の背面に強調図形を配置して部分的な強調を施した部分強調手法を提案する.文字入力実験を行い,従来手法と比較して,文字の正答率と文字入力速度を考慮した指標である文字入力性能ITRの有意な向上が確認された.P300 speller is expected to help ALS patients. Rapid Serial Visual Presentation (RSVP) and matrix interface are famous interface used in P300 speller. The advantage of RSVP is that all choices are presented on the same place. Thus, the movement of gazing point is not needed. However, RSVP shows lower performance of inputting than matrix interface. To solve this problem, Kawai et. al. proposed partial highlight method. However, this conventional method did not consider the shape, color and layer of highlight well. Then in this paper, we consider them to improve discrimination performance and propose a new partial highlight method that uses square as the shape, magenta as the color and place highlight on the back face of character. The experiment of inputting character shows that the information transfer rate (ITR) is significantly improved from the conventional method.