1 0 0 0 OA 本朝文粹

著者
[藤原]明衡 撰
出版者
田中長左衞門
巻号頁・発行日
vol.巻6, 1629
著者
真田 康弘
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.22(第22回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.363-368, 2008 (Released:2011-01-07)

現在日本が南極海及び北太平洋で行なっている捕鯨操業は,国際捕鯨取締条約第8条に規定される科学調査目的の捕獲許可発給に基づくものである。本小論ではこの条項の起源を探るとともに,商業捕鯨モラトリアム以前の各国の同条項に基づく捕獲許可発給運用の歴史を振り返り,国際捕鯨取締条約の有効性を減ずるものがなかった否かを検討するものとする。加えて,現在の日本の調査捕鯨のヒントとされている1977年より行われた捕獲許可発給に関して,これがどのような背景・理由から行なわれたのかを探るものとする。
著者
霍 斐
出版者
山口大学
巻号頁・発行日
2018

博士(学術)
著者
若曽根 健治
出版者
熊本大学
雑誌
熊本法学 (ISSN:04528204)
巻号頁・発行日
vol.119, pp.404-338, 2010-03-20

本稿は、1350年代から1380年代というラント平和裁判の初期および中期時代において、同裁判が都市に関わってみせたさまざまな側面を、召喚状・判決状や判決執行認許書、保護状・請願状また書簡といった関係諸文書を通してみてみる。ラント平和やラント平和裁判といった「歴史上の特定なシテュエーション」(平野謙)の中で、都市と市民とがいかなる関わりかたをし、どのような側面をみせてくれているのかを素描しようとするのが、趣旨である。これを通して、フェーデの勢いが相変わらず猖獗を極める時代にあって、かつラント平和誓約が頻りに交わされる時代において、ラント平和裁判所と訴訟当事者とは、どう<平和形成>に向き合っていたのか-当事者らによる向き合いかたを考えたい。
著者
広渡 文利 福岡 正人
出版者
一般社団法人 日本鉱物科学会
雑誌
鉱物学雜誌 (ISSN:04541146)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.347-365, 1989-01-25 (Released:2009-08-11)
参考文献数
38
被引用文献数
1 3

This paper described the following three topics concerning with the studies on the manganese minerals in Japan from the mineralogical viewpoint.1). Historical developement and mineral species of the Japanese manganese minerals. The number of the manganese mineral species confirmed to occur in Japan during from 1887 to 1987 amount to 88 (silicates 44, oxides 30, sulfates 5, borates 3, carbonates 2, sulfides 2, tungustate 1, and arsenate 1). Mineral name, chemical composition, localities, and authors of the manganese minerals found first in Japan are listed as a table in chronological order.2). Manganoan sugilite and associated other minerals from the Furumiya mine. The mode of occurrence, microscopic feature, chemical composition, and X-ray powder diffraction data for the manganoan sugilite are described. The mineral occurs as veinlets of purple tint with guartz vein cutting braunite ore, and it is found associated with serandite, sanbornite, krauskopfite, and Mn-alkali amphibole. These associated minerals are determined by means of EPMA.3). Witherite and “BaMn (CO3)2” mineral (unnamed new mineral) from the Hagidairaand Fukumaki mines. Both the minerals from the Hagidaira mine are found in rhodochrosite-manganositea-labandite ore. The witherite occurs as a fine-grained aggregate, while the “BaMn (CO3)2 ” mineral is coarse-grained crystal, and it is surrounded by the fine-grained witherite. The mode of occurrence, optical properties, chemical composition, and X-ray powder diffraction data for the witherite and “BaMn (CO3)2” mineral from the Hagidaira mine are described. On the other hand, the witherite and “BaMn (CO3)2 ” mineral from the Fukumaki mine occur in manganosite-tephroite-galaxite ore. The mode of occurrence, optical properties, and chemical composition of both the minerals are generally similar to those of the Hagidaira mine. However, although individual crystals of both the minerals from the Fukumaki mine are much too small, the X-ray powder diffraction data of them are not determined yet.
著者
斉田 芳久 榎本 俊行 長尾 二郎 高林 一浩 長尾 さやか 大辻 絢子 渡邊 良平 中村 陽一 高橋 亜紗子 草地 信也
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.317-323, 2014 (Released:2014-04-30)
参考文献数
10

前向きにリン酸ナトリウム錠(新NaP錠)の受容性と洗浄効果の検証を行った.対象と方法:2011年1月から2012年12月の期間で心腎機能異常がない外来大腸内視鏡を施行患者418名を対象とし,患者受容性はアンケートで洗浄効果は内視鏡術者の観察スコアで調査した.結果:新NaP錠の前処置は,添加物変更前のNaP錠(旧NaP錠)と同様に,嘔気・腹痛も少なく,高い受容性が認められた.ポリエチレングリコール含有電解質溶液(PEG)を前処置剤として服用した経験のある患者での次回の服薬希望において,新NaP錠の希望者は63.9%と,PEGの13.4%を大きく上回った.製剤残渣は旧NaP錠と比較して残存率には減少傾向が認められた.結論:新NaP錠の受容性と洗浄効果の高さが確認され,新たな大腸内視鏡前処置剤として有用である.
著者
上田 常一
出版者
島根大学
雑誌
島根大学論集 教育学関係 (ISSN:04886526)
巻号頁・発行日
no.2, pp.23-55, 1952-03

私は、昭和二十六年の秋廣島大學において開催されたIFEL(Institute For Educational Leadership)の理科致育の部に参加した。米國コネチカット州立教育大學の客員致授ロバート・ケー・ウィクウェア博士がこの部の顧問で、博士(當時三十八歳)は、彼國で発行されておる理科致育の名著を次々に運んで皆に紹介されたが、それらはいづれもご三十年来の比較的新しいものばかりで、古物は一冊だになかつたように覚えている。致科書で見せられたものは、ただ一種ウインストン会社の一九五一年の初版にかかる標題のもののみであつて、博士がたずさえられたのは、その中の初の三冊で、インクの香り未だに高いI Wonder Why,Seeing Why,Learning Whyであった。四~六巻はExplaining Why,Discovering Why,Understanding Whyになつている。一般に教科書の研究はその時代における致育の思潮なり學習指導の方法なりを、間接的ではあるが手つとり早くうかがうに便利であり、それに、博士によれば米國では、一般に理科致育の目的ば、むつかしいかたぐるしい自然科學をたやすく國民に取りつぐにあるので、第一次世界大戦の終了した一九二〇年以後國民が科學の重要性に氣づいて始めたものだとされてるから、それでぱ具體的にはどのようにして取りつがれているのだろうかと、上述三冊の教科書を借りて調べてみた。その結果は、日本が戦争中に出した國民學校理科書の行き方と、よく似ているが、取材のセンスを異にしており、學習指導法に多くの學ぶべき點を見出したので、ごこに紹介する。 順序として、先す一~三巻を通じてみられる取材ならびに指導法の特色を概括し次いで各巻ごとにその内容を掲げ、あわせてその特色をまとめる。特色のごとについては私の獨断あらんことを恐れているから、各巻の内容に基いて御叱正を賜わりたいものである。くどくどしく内容を忠實に紹介するゆえんはそこにある。
著者
足立 悦男
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.32-39, 1987

これまで書かれてきた多くの短歌教材論は、現実ありのままの情景や心情をそのままに表現したものが短歌である、という考え方にもとづいていたようである。わたしはそこに、かねてから考えていた虚構論(表現行為は現実をこえるという立場からの……)を導入してみた。そのことで短歌教材に対する考え方がだいぶ変わっていくのではないか、という展望のもとに。一つの問題提起として書かせていただいた。
著者
阿部 正路
出版者
江戸川短期大学
雑誌
江戸川女子短期大学紀要 (ISSN:09125310)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.48-55, 1993-03-31
著者
山口 真人
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.B3P3271, 2009

【目的】拘縮は、我々理学療法士が日々の臨床において古くから最も頻繁に出くわす代表的な障害の一つであり、それ自体が患者にとって大いに苦痛であると同時に、日常生活において多大な不具合をもたらす.拘縮の病態は時代を追うごとに解明されてきている一方で、その予防に関しては本邦の臨床現場において充分な効果が得られていない現状がある.特に、脳血管疾患や中枢神経系難病によって重度の障害を負った患者において顕著である.こういった問題意識から、リハビリ及びケアの分野において先駆をなす国の一つであるスウェーデンにおける中枢神経疾患患者に対する拘縮予防のあり方について知るべく、同地を訪れて事例を調査して考察を加えたので報告する.<BR><BR>【方法】2000年から2008年にかけて、スウェーデンの複数の自治体において、主に回復期にあたる患者が滞在しているリハビリセンター、いわゆる維持期の障害者が暮らすサービスアパート、ケア付き特別住宅、住み慣れた自宅といったさまざまなシテュエーションで、以下に掲げる何れも痙性の強い患者に対する拘縮予防のための療法内容を抽出した.<BR><BR>【結果】いずれの患者も機能障害は重度であったが、拘縮はごく軽度に抑えられていた.そこで、拘縮予防に繋がるメニューを抽出した.1.療法士による定期的な治療だけでなく、ケア看護師(日本における准看護師に相当)によってケアの一環として日々におけるルーティーンのリハビリが施行されていた.2.体幹及び四肢における万遍ない持続的なストレッチングが施されるように工夫して療法士によって作成されたリハビリメニューが、ケア看護師やその他のケアスタッフにより励行されていた.3.手関節、手指、足関節といった拘縮を特に引き起こしやすい部位に対しては、拘縮予防を目的とした各種装具が医療的治療の一環としての扱いで無料もしくは極安価で処方されていた.4.オイルを用いた充分な時間(30分程度)をかけてのマッサージも拘縮予防を目的として無料で処方されていた.5.数十分に及ぶプール療法も、必要と判断されれば一般的に処方されている.6.大型の専用機器(レンタル代は無料)を用いた立位練習が自宅内において日常的に行われていた.<BR><BR>【考察】先行研究において、持続的なストレッチングは拘縮の予防に効果があるとされている.今回スウェーデンで経験した症例におけるリハビリの特徴は、生活のあらゆる場面において身体の各部位がストレッチングされる機会が確保されるように療法内容が工夫されている点にあると考えられた.こういった療法を施行できる背景には、保健医療法(HSL)という法制度面による裏付けがあることも明らかとなった.
著者
内藤, 若狭
出版者
巻号頁・発行日
vol.[86],
著者
Liudmila Popova Ke Ma Frede Blaabjerg Juha Pyrhonen
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
IEEJ Journal of Industry Applications (ISSN:21871094)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.380-386, 2015-07-01 (Released:2015-07-01)
参考文献数
20
被引用文献数
2 5

Modular multilevel converter (MMC) is a recently emerged multilevel topology for high-voltage high-power applications. However, in wind power applications, to the best of the authors knowledge, the performance of the MMC has not been extensively investigated. In this paper, the application of the MMC to wind energy systems is studied. The converters used to connect the wind turbine to the grid, which have rated active powers of 2MW and 10MW, are proposed and investigated. The electrical losses and thermal loading of the power devices in the proposed converter solutions are analyzed based on the gird conditions/requirements for wind power. The efficiency of the MMC under different P/Q boundaries defined by grid codes is investigated and compared with two-level (2L) and three-level (3L) neutral point clamped converters. It is concluded that it is possible to use the MMC in wind power applications, and the losses are evenly distributed between the submodules of the MMC. However, inside a submodule, the losses of the power devices are not equal, which may lead to the de-rating of the converter.
著者
丹羽 博之 Hiroyuki NIWA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.17, pp.1-10, 2016

鳥居枕作詞・瀧廉太郎作曲の「箱根八里」は、明治三十四(一九〇一) 年三月刊の『中学唱歌』に於いて発表された。一箱根の山は天下の険 谷関も物ならず万丈の山千初の谷 前に聾え後に支う雲は山を廻り 霧は谷を閉ざす昼猶暗き杉の並木 羊腸の小径は苔滑らか一夫関に当るや 万夫も開くなし天下に旅する剛毅の武士大刀腰に足駄がけ 八里の岩根踏み鳴らす斯くこそありしか 往時の武士二箱根の山は天下の阻 蜀の桟道数ならず万丈の山千初の谷 前に聾え後に支う雲は山を廻り 霧は谷を閉ざす昼猶暗き杉の並木 羊腸の小径は苔滑らか一夫関に当るや 万夫も開くなし山野に狩りする 剛毅の壮士猟銃肩に草鮭がけ 八里の岩根踏み破る斯くこそありけれ 近時の壮士「箱根八里」の歌詞は、「函谷関も物ならず」「万丈の山」「千初の谷」= 夫関に当るや万夫も開くなし」「蜀の桟道数ならず」等、いかにも明治うまれらしく漢詩漢文の影響を受けている。ふとしたことから、『新修漢文新制版巻二』(昭和十二年七月印刷昭和十六年八月修正印刷)を読んでいると、草場侃川(一七八八〜一八六七) の「山行示同志」詩に目が留まった。以下にその詩を挙げる。路入羊腸滑石苔 路羊腸に入りて 石苔滑らかに風従鮭底掃雲廻 風鮭底に従ひ 雲を掃ひて廻る登山恰似書生業 山に登るは 恰かも書生の業に似たり一歩歩高光景開 一歩歩高くして 光景開く一読、起句は「箱根入里」とそっくりである。これは偶然の一致とは考えにくい。鳥居枕が箱根の険を表現するときに、草場の詩を利用したことはあきらかであろう。承句の「掃雲廻」「鮭底」は「箱根八里」の「雲は山を廻り」「猟銃肩に草鮭がけ」に似通う。当時は先行作品を上手に利用するのが常套手段。寧ろ、いかに先行作品を利用するかが作者の腕の見せ所であった。また、「箱根入里」の出だしの「箱根の山は天下の険」は白楽天の「夜入崔唐峡」の冒頭「嬰唐天下険」を参考にしたものと考えられる。嬰唐峡の上流には、蜀の桟道がある。草場の詩は、山行に託して、学問は上達するに従い物の見方が広くなることを同志に説いたものであり、教訓的・勧学の詩であり、旧制中学生が学ぶにはまことにふさわしい教材と言えよう。「箱根八里」も『中学唱歌』に発表されたということは、旧制中学の唱歌の時間に歌われていたのであろう。明治期の極めて優秀な旧制中学生は、この唱歌を歌いながら草場の詩を想起していたであろう。唱歌を歌いながら、草場の詩を頭に思い描き、学問の深さに憧れ、上級の学校に進み学問の奥深さを早く体験したいと思っていたのではないか。
著者
高野 富士子 和家 多津代 伊藤 道子 時光 明美 高橋 睦子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊消誌 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.11, no.12, pp.606-610, 1970

市販2社のPP加工とSR加工婦人ブラウス20枚 (ポリエステル65%, 綿35%混紡) を購入し, 8名の着用実験者が, 2日間ずつ交互に均等着用し, 30回の洗たく, 乾燥の繰返しを行い, 長期着用テストによる収縮率, 汚れ率は機器による定量測定をし, 表面外観上の変化 (白度, しわ, 型くずれ, 毛羽立ち) は, Scheffeの一対比較法による官能検査をし, その両面から検討を行った.<BR>その結果, 機器を用いた定量測定においては, 両加工の差が認められ, 特に汚れ率においてはSR効果があらわれ, 汚れ率が少なかったが, 肉眼判定による一対比較法では, 両加工の差がほとんどみとめられなかった.<BR>これらの結果は, 肉眼判定では汚染による灰色化よりも, けい光増白剤の効果 (による白度の増加) が大きかったためであり, 反射率測定では, これと反対に汚染の効果だけが測定されたためと考えられる.
著者
村井 陽子 奥田 豊子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 = Journal for the integrated study of dietary habits (ISSN:18812368)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.231-238, 2006-12-30
参考文献数
19
被引用文献数
2

&nbsp;&nbsp;小学校4, 5年生を対象に調理実習と授業実践を取り入れた「豆」の指導を展開した。指導前後に実施した質問紙調査, 指導群150名と対照群249名の成績を解析し, 教育効果を明らかにするとともに, 豆等の摂取頻度と児童の健康状況の関連を検討した。<br>&nbsp;&nbsp;(1) 指導群では, 指導後, 豆の嗜好, 豆の摂取意欲が有意に向上し, 対照群と比較すると家庭での豆の摂取頻度に増加傾向がみられた。<br>&nbsp;&nbsp;(2) 調理実習で児童が豆を「おいしい」と感じ, 嗜好が改善すれば, 豆の摂取も多くなることが示唆された。家庭での豆料理の提供が増えると, 豆の摂取は更に増加すると推察された。<br>&nbsp;&nbsp;(3) 調査した家庭での4項目の摂取頻度は,「豆」と「豆製品」,「カップめん」と「コンビニおにぎり」がそれぞれ有意な正の相関を示し, 健康状況に対しては,「豆」「豆製品」が有意な正の相関,「カップめん」「コンビニおにぎり」が有意な負の相関を示す傾向がみられた。<br>&nbsp;&nbsp;(4) 指導群では, コンビニ食品の摂取頻度が有意に減少し, 児童の健康状況の有意な向上が認められた。<br>&nbsp;&nbsp;(5) 摂取頻度における「豆・豆製品優位群」は,「コンビニ食品優位群」に比べて有意に高い健康度を示した。<br>&nbsp;&nbsp;(6) 児童に伝統的な食材やその食べ方を伝えていくことは, 食体験の幅を広げるとともに, 児童の健康状況に良好な影響を与える効果を期待できることが示唆された。