1 0 0 0 OA 書附留

巻号頁・発行日
vol.第73冊, 1000
著者
朴 昭映
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.600-604, 2017

<p>Ennin's Diary (<i>Nittō guhō junrei kōki</i> 入唐求法巡礼行記) is a four volume diary written by Ennin 円仁, a Japanese Buddhist monk in China during the ninth century. It records reference to a temple (Jŏksan Bŏphwa wŏn 赤山法華院) established by Jang Bogo 張保皐 in China. Ennin wrote his diary while on Buddhist pilgrimage to China for nine years and three months (838–847).</p><p>This paper focuses on a study of features of the Buddhist rituals of Jŏksan Bŏphwa wŏn. There are five features. The first is the scripture-lecturing rite at Jŏksan Bŏphwa wŏn. The second is Silla rite of a single-day lecture. The third is Silla rite of reciting scriptures. The fourth is the importance given to dhyāna (禅). The fifth is the importance given to the eight-scroll <i>Suvarṇaprabhāsasūtra</i> (金光明経). According to my analysis, these rituals were unique methods of Buddhist repentance (懺法) found only at Jŏksan Bŏphwa wŏn.</p><p>Moreover, this paper examines Hieizan's 比叡山 Buddhist rituals and examines how they are influenced by Tang rituals and those of Silla as seen at Jŏksan Bŏphwa wŏn. </p>
著者
立見 淳哉
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.369-393, 2007

イノベーティブ・ミリュー論と「生産の世界」論という代表的な2つの集積理論が,どのような点で共通し,どのような点で異なっているのか,コンヴァンシオン経済学(EC)を中心とする制度経済学の潮流との関連で考察した.これらの集積理論はいずれも,より現実的な人間像に近いといえる手続合理性の仮定を前提し,不確実性をはじめとする「純粋な市場論理」の不完全性を乗り越えるような効果を有している.これらの効果は,アクターの認知プロセスと深くかかわるものである.「生産の世界」論では,近年の認知科学の発展が取り入れられており,経済調整に果たす物質的事物の役割が考慮されている.2つの集積理論のこうした基本的な共通性にもかかわらず,当然ながら異なる点も存在する.集団学習にかかわるような産業集積の動態分析にとっては,「生産の世界」論のほうがより周到な構成をとっている.可能世界,テスト,事物の導入,等々といった概念の導入によって,評価モデルと呼びうるような慣行(コンヴアンシオン)のもとで,製品品質を含む慣行的規則の生成・変容が論じられている.とはいえ,評価モデルの変容や,集団学習過程における空間的近接性の役割は自明ではない.今後,近年の認知科学やECの展開をふまえて,空間的近接性と集団学習の論理を理論的・実証的に明らかにしていくことが求められる.
著者
飯島 潤 大竹 哲平 保坂 伸一郎
出版者
みずほ学術振興財団
雑誌
みずほ学術振興財団懸賞論文
巻号頁・発行日
vol.44, 2003

バブル崩壊後長引く不況を経て、間接金融を軸とした日本の金融市場は転換期を迎えており、直接金融市場の発達が必要となっている。それは不況による不良債権の増加などにより、間接金融からの資金調達が困難と考えられるからである。したがって、市場の整備という礎を築かなくてはならない が、既に日本をリードしているような企業が上場している東証など既市場には今以上の発達をそれほど望める訳ではない。そこで、新しいビジネスを生み出し、日本経済の未来を担うベンチャー企業を中心とする新興市場の発達が必要である。したがって、日本の直接金融市場の発達とは新興市場の発達であるといえよう。新興市場の発達のためには、特に資金供給の場となる証券市場の整備が急務である。また、ベンチャー企業にはリスクマネーの供給が必要であり、この重要な役割はベンチャーキャピタル(以下VCと略記)が果たしていくべきであると考えられる。しかし、日本のV Cには分散投資、ハンズオフなどが問題があると思われる。したがって、米国VCにおいて主流であるハンズオンを用いて、経営に積極的に参加する必要がある。米国では独立系VCが大きなシェアを占めているのに対して、日本では銀行系VCが大きなシェアを占めているという特徴がある。しかし、ベンチャー企業1社あたりの投資割合は低く、積極的な投資を行っているとはいえない。したがって、特に日本のVCの大きなシェアを占める銀行系VCの活躍が望まれる。このことは決して従来の間接金融依存の脱却によって直接金融への移行を望むのではなく、間接金融と直接金融の調和を図ることによる直接金融の成長を押し進めていく必要があるためである。これは間接金融との融合を図る上で銀行との提携を行っている銀行系VCを中心に、ハンズオンなど積極的な行動を示すべきであると考えられるからでる。指導教員:安田行宏(経営学部) みずほ学術振興財団懸賞論文 第44回(2003)3等
著者
山本 哲也 山野 美樹 嶋田 洋徳 市川 健 仲谷 誠
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.29-39, 2014-04-25 (Released:2014-04-15)
参考文献数
32
被引用文献数
3 2

The present study examined cognitive vulnerability to relapses of depression by clarifying the characteristics of “cognitive reactivity” in people with recurrent major depressive episodes. Study 1-1 and 1-2 developed a Japanese version of the Leiden Index of Depression Sensitivity-Revised (LEIDS-R), which assessed cognitive reactivity, and evaluated the reliability and validity of the scale. Study 2 examined the characteristics of cognitive reactivity which differentiate people with recurrent major depressive episodes from people with a single episode or none. The Japanese version of the LEIDS-R was shown to have reasonable reliability and validity. Participants with recurrent major depressive episodes showed more repetitive thoughts about negative issues and avoidance from internal and external aversive events when depressive mood was induced, compared to participants with only a single episode of depression. These results suggest that the characteristics of cognitive reactivity are important considerations for preventing relapse of depression.
著者
羽田 正沖 西原 直枝 中村 駿介 内田 智志 田辺 新一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.74, no.637, pp.389-396, 2009-03-30 (Released:2009-11-24)
参考文献数
39
被引用文献数
8 16

A field measurement was conducted to investigate the thermal environment of an office with preset temperature of 28°C in summer. A questionnaire survey on the workers was also conducted during the measurement to evaluate the effect of the thermal environment on productivity. The air temperature tended to be higher in the area with high density of heat sources. The air temperature could reach over 30°C at the time when the air-conditioning system started its operation in the mornings. Fluctuation of the supply air temperature was observed after the room temperature reached to the setting. To elevate the preset temperature in the existing buildings, systematic and operational adjustments of HVAC systems may be necessary for proper thermal environmental control. From the questionnaire, over 70% of the workers were thermally dissatisfied in July and August. The correlations were obtained that when the workers are thermally satisfied, the self-estimated performance is higher and the level of fatigue is lower.
著者
橋本 稔
出版者
法政大学
雑誌
日本文學誌要 (ISSN:02877872)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.10-20, 1963-01-25

1 0 0 0 OA 本草余纂

著者
小原桃洞
出版者
巻号頁・発行日
vol.巻11,
著者
角 克明
出版者
天理大学人間学部総合教育研究センター
雑誌
総合教育研究センター紀要 (ISSN:1347975X)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-18, 2014

本稿の目的は100 年前に開業した天理軽便鉄道の旅客輸送の特色を地理学的な視点で明らかにすることにある。天理軽便鉄道は天理教教会本部へ参拝に訪れる帰参者にとって国有鉄道経由よりも短絡路線であり、乗継パターン数、所要時分、乗継時分、運賃のうえでも優位性をもっていた。また、天理軽便鉄道は旅客輸送に特化しており、全区間利用の帰参者のほか、区間利用の旅客も少なくなかった。新法隆寺、二階堂、天理は乗降客の多い主要駅であったが、国有鉄道の法隆寺や丹波市の乗降客に比べるとその規模は極めて小さかった。なお、天理軽便鉄道時代を中心に各駅の乗降には偏りがみられ、偏りが大きかった新法隆寺と安堵についてその要因を分析した。従来から説明される帰参者が復路で奈良に出る行動を実証できなかったが、新たに安堵を利用する旅客の行動が両駅の偏りを生み出した要因のひとつである可能性を示した。天理軽便鉄道には、天理教の大きな祭典時など短期間のうちに大量輸送を行う輸送力や国有鉄道のような広範囲にわたるネットワークが欠落していたため、もくろみどおりの旅客を集客しきれなかったことなどが明らかにされた。
著者
角 克明
出版者
天理大学人間学部総合教育研究センター
雑誌
総合教育研究センター紀要 (ISSN:1347975X)
巻号頁・発行日
no.10, pp.29-50, 2011

本稿の目的は近現代の交通や旅行・観光に関するアカデミックな研究における『時刻表』資料の活用事例を示し,その資料性をみることにある。『時刻表』掲載情報はマクロな地域スケールでとらえる場合,あるいは時系列的な変化をみる場合などで資料的価値を発揮するものと考えるが,国有鉄道とその他の交通機関の間には,情報量の差が認められた。『時刻表』の諸問題に留意しつつ,具体的な事例提示と検証は,主題図から正確な地図情報を読みとり,廃止鉄道路線や観光地などを考察した事例,基本データの国有鉄道列車時刻から通勤・通学や観光輸送などをみた事例,固有鉄道に比べて掲載情報の少ない沿岸航路の距離と運賃の関係を分析した事例,利用者側の情報として乗車率の季節波動をとらえた事例で行った。これらの視点や方法では『時刻表』の資料的価値が明らかである。
著者
大海 雄介
出版者
名古屋大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2012-04-01

ガングリオシド欠損に伴うグリア細胞の異常活性化とグリア細胞の分別的役割を検討するために以下の検討を行った。野生型(WT)及びガングリオシド欠損マウスの脳組織切片を用いて、ミクログリアの異常活性の検討を行った結果、ガングリオシド欠損マウスにおいて、ミクログリアの集積が認められ、さらにM1型マーカーのiNOS抗体で多くのミクログリアが染色された。これによりガングリオシド欠損マウスで集積する活性化ミクログリアは炎症を誘発するM1型という事が示唆された。WT初代培養アストロサイトに発現するガングリオシドのprofileをflow cytometryにて検討した結果、初代培養アストロサイトではガングリオシドGM1, GD1a, GD1b, GT1bが高発現することが明らかになった。ガングリオシド欠損アストロサイトの炎症性サイトカインへの反応性を検討したところ、IL-6による刺激によって、TNF-αの発現が亢進し、さらに抗炎症因子であるSOCS3の発現低下が認められた。以上により、アストロサイトにおいてガングリオシドが炎症性サイトカインに対する反応およびそれらの発現を制御していることが示唆された。また、ガングリオシド欠損アストロサイトにおける細胞膜機能の異常を明らかにするため、[3H]グルタミン酸をWTまたはガングリオシド欠損アストロサイトに添加し、グルタミン酸の取り込み能を検討した結果、ガングリオシド欠損アストロサイトではグルタミン酸の取り込み能の低下が見られた。これはガングリオシドの欠損によるミクロドメイン上の構造変化がグルタミン酸トランスポーターであるEAAT1/2の局在変化を惹起し、グルタミン酸の取り込みを低下させたためと考えられた。さらに、ガングリオシドの欠損は、現在迄に判明していた小脳だけでなく脊髄などの他の部位でもグリア細胞の活性化と神経変性を惹起することが明らかになった。上記結果の一部はJournal of Neuroinflammationに掲載された 。
著者
Ariyama Hiroyuki
出版者
瀬戸臨海実験所
雑誌
PUBLICATIONS OF THE SETO MARINE BIOLOGICAL LABORATORY (ISSN:00372870)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1-2, pp.167-191, 1996-02-29
被引用文献数
11

Four species of the genus Grandidierella were collected from estuaries and coastal area in Osaka Bay and the northern part of the Kii Channel, central Japan. Grandidierella fasciata sp. nov., G. osakaensis sp. nov. and G. japonica Stephensen, 1938 were from brackish area, G. insulae Myers, 1981 from sea area. These amphipods are described and validness of the three brackish species is examined by crossing experiments.
著者
高橋 健 小林 成禎 広瀬 洋 杉山 恵一 高井 國之 川口 雅裕 白鳥 義宗 野田 俊之 冨田 栄一
出版者
Japan Society for Health Care Management
雑誌
日本医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:18812503)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.443-447, 2007

岐阜地域は、岐阜市と近隣医師会が地域診療を担当し、中核となる病院が複数設置された人口約80万人の医療圏である。この医療圏において各々の病院で一疾患に対し、異なる様式の地域連携クリティカルパスが運用されると、複数病院と連携しているかかりつけ医には不都合である。このため、岐阜地域の既存の連携体制を基に、2006年8月、各病院と岐阜市医師会の連携を担当する医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、事務職を中心とした岐阜医療連携実務者協議会を設置し、統一地域連携クリティカルパスを作成し運用する試みを行った。<BR>連携ネットワーク構築を先行した展開において、協議会が各病院の専門医の意向を確認し、地域連携クリティカルパスの作成対象疾患をウイルス性慢性肝炎と心筋梗塞とした。続いて、両疾患の専門医と、院内クリティカルパスの専門グループの参加を得て、両疾患地域連携クリティカルパスのワーキンググループを立ち上げ、統一規格の基で地域連携クリティカルパスを作成し、2007年5月、「岐阜地域医師会連携パス」として岐阜地域のかかりつけ医に向けて広く公開した。<BR>「岐阜地域医師会連携パス」の目的は、対象疾患の安定維持と異常所見の早期発見、役割を分けた地域完結型医療の確実な実施、ならびに質の保持された地域における医療の均一化とした。地域連携クリティカルパスの評価と改定は、各ワーキンググループが行い、連携部門は運用の支援・モニターと、ネットワークの維持・安定を担当することとした。
著者
斉藤 仁 好川 博 西村 吉雄 近藤 信一 竹内 富雄 梅澤 濱夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.3741-3746, 1986-09-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
11
被引用文献数
17 25

D-(and L-)2, 6-Dideoxy-2-aminoglycosidic variants of 4'-O-demethyl-1-epipodophyllotoxin were synthesized by glycosidation of 4'-O-benzyloxycarbonyl- or 4'-O-chloroacetyl-4'-O-demethyl-1-epipodophyllotoxin (6 or 14) with the corresponding aminosugar derivatives. 1-O-(2-Amino-2-deoxy-4 : 6-O-ethylidene-β-D-glucopyranosyl)-4'-O-demethyl-1-epipodophyllotoxin (18) reacted with aldehydes in the presence of sodium cyanoborohydride, or reacted with α, β-unsaturated esters, or with α, β-unsaturated nitriles to yield the corresponding N-alkyl analogs. A number of the 4'-O-demethyl-1-epipodopyllotoxin β-D-aminoglycoside derivatives gave significant survival time increases in mice with leukemia L-1210. In particular, 1-O-(2-dimethylamino-2-deoxy-4 : 6-O-ethylidene-β-D-glucopyranosyl)-4'-O-demethyl-1-epipodophyllotoxin (19) showed superior activity to VP-16-213 (etoposide, 1).

1 0 0 0 OA 群書治要

出版者
宮内省図書寮
巻号頁・発行日
vol.[73], 1941