著者
竹野 倫彰 片山 徹
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.231-239, 2011 (Released:2011-12-15)
参考文献数
17

This paper considers the state and parameter estimation problems for nonlinear dynamical systems by using the Unscented Kalman filter (UKF). Since unlike the extended Kalman filter (EKF), the UKF does not require Jacobians of nonlinear transformations, we show that the UKF can be used together with the higher order Runge-Kutta approximation. We then derive a Runge-Kutta based UKF algorithm for nonlinear dynamical systems. Numerical studies show that the Runge-Kutta based UKF provides better numerical results compared with EKF and UKF algorithms coupled with the Euler approximation.
著者
伊藤 寛子 和田 裕一
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.346-353, 1999-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
23

本研究では, 非漢字圏日本語学習者の漢字の記憶表象の特性について, 自由放出法を用いて検討した。漢字能力が異なる外国人 (初級者, 中級者, 上級者) および口本人に, 思いついた漢字を15分間できるだけ多く書くように求め, その後, 各々の漢字の想起に用いられた手がかりが何であったかについての質問をした。この手がかりの内容を検討した結果, 初級者の漢字の記憶検索には意味手がかりよりも形態手がかりが多く用いられるが, 漢字能力の向上に伴って形態手がかりより意味手がかりのほうが多く用いられるようになることが明らかになった。この結果は, 第二言語の語彙表象と概念表象との間の直接的な結び付きの程度の変容という点から議論された。また, 日本人よりも外国人の検索において, 部首よりも小さな漢字の構成要素が形態手がかりとして用いられることが多いこと, さらに, 外国人の形態手がかりには, 書き順から考えて不自然な取り出し方をした漢字の部分があることが示された。これらのことは, 外国人の漢字の記憶には日本人とは異なる形態的記憶表象が存在することを示唆するものであると考えられる。
著者
大矢 隼士 森島 繁生
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2012-MUS-95, no.10, pp.1-6, 2012-05-26

インターネットの動画共有サイト上に存在するアマチュア制作の音楽動画を再利用することにより,自動的に音楽動画を生成するシステムを提案する.この音楽動画は,既存の音楽にゲームやアニメなどの映像を切り貼りして制作されたものであり,MAD 動画と呼ばれている.本稿では,以前筆者らグループが提案した DanceReProducer の学習手法を,マルコフ連鎖を使うことにより映像の時系列情報を考慮できるように改善し,Forward Viterbi アルゴリズムを用いて動画生成をおこなう.提案システムは,まずインターネット上にアップロードされている MAD 動画を大量に取得し,データベースとする.その後,データベースの動画から音楽特徴量,映像特徴量を抽出し一小節ごとにまとめ,楽曲の構造情報やテンポの推定をおこなう.次に,各特徴量をクラスタリングし,状態変数を音楽特徴量,潜在変数を映像特徴量として,潜在変数のマルコフ連鎖モデルを使用して学習する.動画の生成は,任意の楽曲 (入力楽曲) に対し,学習した同調関係から最も入力楽曲と同調する映像をデータベースから選び出し,切り貼りすることで新しい動画を自動的に生成している.
著者
牧 隆史 鈴木 正人
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2012-SE-175, no.22, pp.1-8, 2012-03-08

複数製品の開発に用いられたソースコード上のコンパイルスイッチを解析することにより製品群の持つフィーチャーを抽出し、フィーチャーモデルをリバースエンジニアリング的に適用することを試みた。さらに、デザインパターンの適用によるリファクタリングの方向性についても検討した。
著者
上林 喜久子
出版者
国際基督教大学
雑誌
国際基督教大学学報. I-A, 教育研究 (ISSN:04523318)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.29-55, 1977-03

The purpose of this study is to examine what about and how Japan and America try to teach the historical relationships of two nations in their schools. It was hoped to find out, in comparison, a way which Japan and America cultivate national identity and understanding of other nation through the study of their national history textbooks. The author compared the treatments of Japan in American history textbooks, and those of America in Japanese history textbooks used at senior high school, level, respectively. Twenty-four Japanese history textbooks published from 1951 to 1971, and sixty-four American history textbooks published from 1951 to 1972 were chosen in this study. Three methods were used to compare the treatments of Japan and America in these textbooks.: 1. to make a list of twelve historical topics out of the whole content in the both textbooks; 2. to count the textbook coverage given to each topic in order to find out the degree of emphasis among the topics; and 3. to examine the treatments of selected topicsin tems of their expression, the stand points taken to describe the event, and the trend in the treatments. The examination was made on the treatments of 1. the topics regarding the wars (Sino-Japanese War, the First World War, the Disarmament Conferences, and the Pacific War), 2. the topics regarding social-cultural systems of the two nations (Japanese social-cultural systme in America, and American social-cultural systems in Japan). The author found that both Japanese and American textbooks placed almost equal emphasis on the description of the wars they were directly or indirectly involved. However, there were certain differe-nces in the treatments of the topics. American textbooks tended to interprete historical events from various points of view and their interpretation were varied depending on the author or publication year of the textbooks. Japanese textbooks showed little variation in the treatments of the events for almost twenty years. Furthermore, American texbooks explained an event in a manner of why and how it happened, but Japanese texts books presented the events in a pure historical record.
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1055, pp.54-59, 2011-05-02

千葉県に住むY氏の自宅は、停電時でも照明が消えることがない。2011年3月にあった計画停電のときは、周囲が真っ暗になる中、1軒だけ煌々と照明が点灯していた。これを不思議に思った近所の人は、Y氏の玄関のチャイムを鳴らして理由を聞いた。 秘密は蓄電池にある。住宅に容量1.57kWhの三洋電機製Liイオン2次電池を備えているのだ(図1)。
著者
安芸 晋治
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.108-111, 2007
参考文献数
2

有機合成化学を学んだ者が,製薬企業の中で貢献できる仕事の領域は,新しい薬(化合物)を見出すことを目的とする創薬化学研究と,見つかった化合物を工場規模で製造するためのプロセス化学研究の2つに大きく分けられる。この両者は,有機化学の知識を使って化合物を造るという点においては同じであるが,その目的,研究の進め方が大いに異なる。本報では,プロセス化学研究の考え方,進め方の一端を示し,筆者の行ってきた研究例を紹介する。
著者
佐野 文子 伊藤 桂子 宮治 誠 香本 頴利 小川 浩也 亀井 克彦
出版者
日本医真菌学会
雑誌
日本医真菌学会総会プログラム・抄録集 第49回 日本医真菌学会総会 (ISSN:09164804)
巻号頁・発行日
pp.124, 2005 (Released:2005-09-07)

抗真菌活性をもつ漢方生薬としてオウバク末,キキョウ根末,センキュウ末,クレンピ末,オウゴン末を含む 17 種の漢方生薬配合薬(新中森獣医散®,中森製薬株式会社,宮崎県)は元来動物の消化器疾患の治療を目的とする薬剤であったが,粉末を当量の水とまぜてペースト状にし,Trichophyton verrucosum に感染しているウシの皮膚に連日 4 日間塗布したところ著効し,治療開始後 15 日以内に鱗屑の脱落を観察,1 ヶ月後には発毛し,治癒したという報告がある.そこで今回,人獣共通真菌症原因菌に対するこの配合薬の in vitro での抗真菌作用を調べた.配合薬のエキスは濃い褐色のため液体培地による希釈法が応用できないため,平板培地における集落の直径を測定する方法で検討した.配合薬 0.1,0.3,1.0,3.0,10.0%(V/W)の割合で添加した 1/10 サブロー平板培地に皮膚糸状菌 6 菌種 9 株,日和見真菌症原因菌 7 菌種 9 株を 1 点平板中央に接種して,25℃ もしくは 35℃ で 2 ないし 6 週間培養し,集落の直径を薬剤無添加培地と比較した結果,T. verrucosum, T. mentagrophytes,T. rubrum, T. tonsurans, Microsporum canis, Histoplasma capsulatum, Cryptococcus neoformans, Malassezia pachydermatis には 0.3-1.0% 濃度で発育抑制もしくは発育阻止効果を認めた.一方,Candida albicans, Alternaria alternata, Schizophillum commune, T, mentagrophytes var. erinacei および M. gypseum では 3-10% 薬剤添加培地での発育抑制効果を認めたが,Aspergillus fumigatus には効果を示さなかった.本配合薬は T. verrucosum に対する発育抑制ならびに阻止効果は大であり,外用薬としてウシの皮膚糸状菌症に有効であることが in vitro での活性からも証明できた.また多くの人獣共通真菌症原因菌種にも有効であった.
著者
伊藤 智夫 堀江 保宏 Gottfried FRAENKEL
出版者
(社)日本蚕糸学会
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.107-113, 1959-06-30 (Released:2010-07-01)
参考文献数
7
被引用文献数
1

1. 5令起蚕の小顋切除後桑葉を与えると, 手術の直接的影響を受けたと思われる個体を除いては, 正常蚕と変りなく食桑し生長する。2. 5令起蚕の小顋切除後キャベツを与えると, 最初は比較的良く食べるが永続せず, 体重増加は僅かで数日後には死亡する。正常蚕も絶食が続くと極めて少量食べる。3. 5令起蚕の小顋切除後桜葉を与えると, 最初若干食べるが永続せず, 体重は反つて著減し遂に死亡する。正常蚕も絶食が続くと少量食べるが, 体重減少はさほど顕著ではない。4. 蚕児の食性に関与する感覚として味覚のようなものが考えられ, 小顋以外の感覚器官の機能によるものと思われる。5. 桜葉はキャベツに較べ蚕児に対し毒性のより強い物質を含有する。6. 5令中期に小顋を切除し桑葉を与えると正常蚕と生長の点で変らない。7. 5令中期に小顋を切除しキャベツを与えると, 最初若干食べるのみであり, 正常蚕も絶食が長びけば極く少量食べる。