著者
高橋 百之
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.22, no.6, pp.228-232, 1949
被引用文献数
2 1

山間地の住家の位置は日照日射條件に密接な關係がある。飛彈小八賀川流域においては住家は春分の日に日照時數9時間以上の所に位置し,流域の上下,谷の南北兩斜面の別はほとんどなく,全體として日照の好位置にある。日射條件の方は兩斜面によつて異り,南向側が良好で北向側が劣つて居る。なお日照の條件がよい所だと日射條件はきわめてよく,日照の不備な所は日射で補う傾向が伺われる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.736, pp.125-129, 1999-02-08
被引用文献数
1

日本アイ・ビー・エム(IBM)が1998年7月に発売した音声認識ソフトウエア「ViaVoice98」。発売以来半年で出荷本数は30万本を超え,「パソコンの音声認識といえばIBM」というイメージを定着させた。従来製品と違い,単語ごとにいちいち区切って発声する必要はない。音声ワープロとして,ほぼ実用レベルに達したといえる。 「きてよかったなぁ」。
著者
中川武夫 飯田弘之 若林宏明
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.15-16, 2013-03-06

著者ら(Iida et al. Game Information Dynamic Models based on Fluid Mechanics. Entertainment & Computing(2012) 3, 89-99 2012)により提案されたゲーム情報力学モデルを用いて将棋のプロ棋士とコンピューター(激指、習甦など)の試合経過を解析したものである。 解析結果はAdvantage,Winning Rate, そしてCertainty of Game Outcomeから成り立っており、これらの値が、それぞれの試合の時間経過に伴ってどのように変化するかが明らかにされた。 本研究を通して得られた新たな知見を要約すると以下のようになる。1.打ち合いの接戦になると、コンピューターが有利である。2.コンピューターは投了の時期を判断することが、現段階においてはできない。3.コンピューターに人間が勝ためには、人間と対局するのとは異なる戦略・戦術が求められる。 たとえば、眩惑、空かす、フェイントなど。4.人間vs.コンピューター戦を公正性と公平性が良く保たれ、かつエンタテイメント性豊か なものとするためには、適切なルールの制定が不可欠である。
著者
大宮 正寿
出版者
The Japanese Society of Printing Science and Technology
雑誌
日本印刷学会誌 (ISSN:09143319)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.199-203, 1992

1986-1990年の5年間の製本の設備・技術等の動向を考察すると, 量の生産から質の生産体制へと変りつつあることが窺われる. 製版・印刷工程に比べるとやや遅れ気味ではあるが, (1) 設備へのコンピュータの導入 (2) 省力化・省人化のための設備導入 (3) 工場内物流改善や省力化を兼ねたFA化工場への試み (4) 落乱丁防止等品質保証機器の普及等があげられる.<br>また, 生産効率アップのための諸製本機械の高速化も進められた. 雑誌の製本機では最高回転数10,000<sub>RPH</sub>前後から15,000<sub>RPH</sub>が次のステップの目安になると思われる.<br>一方, この分野での社会的背景による最大の関心事は1989年末に顕在化した人出不足による納品遅延問題や外国人の単純作業への雇用が大きな社会問題として話題となった. そして, 人出不足は「3K (きつい, きけん, きたない)」の言葉を生み作業環境と労働条件の改善を促すきっかけとなった. 日印産連の特別テーマとして「無線綴りの騒音低減研究」 (1988年), 「製本におけるマテリアルハンドリングの研究」 (1991年) が行われたが, 製本分野の昨今のニーズをよく象徴しているように思える.<br>出版製本分野を中心に設備・技術動向について昨今の変り方と将来への展望等について述べてみたい.<br><b>1.1 上製本ラインマシンのプリセットシステム</b><br>1960年代前半に米国スマイス製上製本ラインマシン, 後半に西独コルブス社の同設備が日本へ導入された. これは, 上製本生産の省人化と大量生産への革命であった. そして高度経済成長期には各種の百科事典と美術本ブームの製本の役割を十分に発揮した. しかし, 安定期に入ると上製本は並製本特に雑誌からみると本来的には小ロット, 多品種生産タイプの典型であることから作業切替の時間短縮が生産効率向上の面でまず必要となってきた.<br>1982年6月DRUPAにて西独VBF社のプリセットシステムを搭載した上製本ラインマシンがはじめて展示された. 日本へ1台目が導入されたのは1985年であった.<br>その後, 西独ゴルブス社も同種の機械を開発, 1991年現在既に約38台が日本で稼働中である. これは, 全国で現在稼働中の上製本機約120台中の32%に相当することになる. もちろんコンピュータによるプリセットの考え方は製本分野では断裁機や糸かがりの折丁フィーディングシステムに取り入れられ定着化し, 最近では高度レベルに達しているが「造本仕上げ機」としてははじめてであり, 製本機のセッティングコンピュータ化のはじまりといえよう. これらのコンピュータには生産管理機能をもたせることも進められ, 正確な記録にもとづく生産管理を行うことを可能にした.<br>1960年代のラインマシンとコンピュータ搭載の最近のラインマシンの生産性を示すデータの一例を示すとおよそ下記のような変貌をみることが出来る.<br><b>表5-1-1</b><br>したがって, 能力として139%, 切替時問1/3への短縮が'80年代後半から可能となったといえる.<br><b>1.2 その他の製本機のコンピュータ化</b><br>上製本ラインマシンのコンピュータによるプリセット化は, 並製ラインマシンや他の機械へのプリセットにも影響を及ぼした. 本製本ラインマシンが寸法決めが可能となった背景は, 本の表紙と中身が固形に近い均一な大きさであった為といえる.<br>一方, 並製本は, 表紙も中身を構成する折丁も紙質により大きく異なり, また寸法や印刷の版種により異なり, 扱いづらい. これらの点がセットの自動化をむずかしくしている. しかしながらも全工程ではないが, 可能な部分についてコンピュータセットを取り入れた設備が発表され実用化に入っている.<br>三方断裁機は, 並製ラインにおいては最終の工程であるが, 寸法設定に時間がかかっている. IGAS'87に発表されたコンピュータ寸法決め付三方断裁機は, 天地小口寸法及び罫下落としをプリセット可能とした. これによりセッティング時間40分が20分に短縮された. また, 無線綴機の丁合機折丁ホッパーの寸法決め, 表紙フィーダー及び搬送部背の断ちシロの自動セッティング, 接着剤塗布装置のローラー高さ決め等, 従来目視による手動操作を自動化及びデジタル化する試みがIGAS'87でメーカー各社より提示され, 現在実用と改善が進められている.
著者
加藤 敏幸
出版者
関西大学
雑誌
情報研究 : 関西大学総合情報学部紀要 (ISSN:1341156X)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.67-90, 2005-03-15

ネットワーク上の表現による名誉毀損と表現の自由との調整に際して,プロバイダの責任を制限するための法律が近年制定された.本法律では(1)被害者に対する賠償責任の制限と,(2)発信者に対する賠償責任の制限,さらに,(3)発信者情報の開示請求,について定められている.そこで本稿ではこれらの規定について,これまでに蓄積された判例を検討することで,その適用上の問題を検討したい.
著者
藤川 純朗 横井 輝夫 米中 幸代 高田 聖歩
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.B0720-B0720, 2008

【目的】脳血管障害後遺症者や認知症高齢者などでは,体幹や頚部が側屈した状態で食事をしている場面をみることがある。なかでも脳血管障害後遺症者では,体幹の側屈時に頚部の立ち直りがみられる場合とみられない場合がある。臨床経験として頚部の立ち直りがみられる場合には,誤嚥を疑う重要な症状であるむせや咳き込みが少ないと感じていた。そこで本研究では,誤嚥に深く関与する嚥下に要する時間に,体幹と頚部の側屈が与える影響について表面筋電図を用いて検討した。<BR>【方法】被験者は研究の目的と方法を説明し,同意が得られた学生12名(男性5名,女性7名,平均年齢21歳)である。測定の対象筋は,嚥下に伴う随意運動の開始の指標として口輪筋,嚥下反射の開始の指標として舌骨上筋群である。測定したパラメータは嚥下時の口輪筋と舌骨上筋群の活動持続時間,及び口輪筋活動開始から舌骨上筋群活動開始までの間隔である。測定条件は,安楽な椅子座位と体幹30度側屈で頚部の立ち直り有りと無しの3通りである。全ての姿勢で頚部は軽度屈曲位である。体幹側屈・頚部の立ち直り無し条件では,頭部を側屈した体幹の延長線上に保持した。体幹側屈・頚部の立ち直り有り条件では,被験者は前方に置かれた鏡をみて頭部を垂直に戻した。体幹の側屈角度である30度の設定は,ある介護老人保健施設での昼食時,最も側屈が著明であった者の角度である。実際の食事中の体幹の側屈には骨盤傾斜を伴うため,側屈角度の測定は,日本整形外科学会の基準を参考にして,軸心は第5腰椎棘突起,基本軸は第5腰椎棘突起を通る垂線,移動軸は第5腰椎棘突起と第1胸椎棘突起とを結ぶ線とした。被験食品は,中スプーン1杯量である計量された10gの市販のおかゆとした。測定手順は,測定者がディスプレイ上の筋電図の軌跡が安定することを確認した後,静かな声で"はい"の合図を出し,喉頭の挙上で嚥下を確認してディスプレイ上の軌跡が再び安定するまで記録した。測定は5回行い,その平均値を被験者の代表値とした。統計処理は,反復測定による1元配置の分散分析を行い,有意差が認められた場合は,下位検定としてDunnett法を用いた。<BR>【結果】椅子座位条件と体幹側屈・頚部の立ち直り有り条件の間では,3パラメータにおいて有意差は認められなかった。また体幹側屈・頚部の立ち直り無し条件は,椅子座位条件に比べ,口輪筋と舌骨上筋群の活動持続時間に有意な延長が認められ,2筋の活動開始間隔には有意な差は認められなかった。<BR>【考察】嚥下に要する時間は体幹の側屈のみでは延長せず,頚部の立ち直りの有無が深く関連していた。その機序は十分な検討が必要だが,体幹や頚部の側屈がみられる脳血管障害後遺症者などでは,摂食姿勢を整える際,特に頭部の正中位保持に留意する必要がある。
著者
谷本 明逸 杉谷 洋一 足立 俊幸 小口 英樹 岸 悠 山内 義一 伊木 真由美 山口 顕司
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.69-75, 2004-01-20 (Released:2009-04-10)
参考文献数
3
被引用文献数
2 2

The Department of Mechanical Engineering in Yonago National College of Technology has offered for the first time the experience-based learning opportunities of machining and manufacturing successfully to elementary school pupils with the support by our college volunteer students. It comprised two classes. One was that the teaching staff visited elementary school; the other that the elementary school pupils and their parents visited the college. The subjects included were arc welding, free forging, melting and casting of metals, those being quite effective enough to raising the pupil's interests. We will discuss about what subject should be selected and what problems still remain.
著者
島岡 明生 谷口 守 松中 亮治
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
no.786, pp.135-144, 2005-04-20
被引用文献数
6 2

今後わが国は今までに経験のない人口減少状況の中で交通環境の改善, 都心部の活性化などの課題に対応することが求められる. そのための都市づくりのコンセプトとしてコンパクトシティが着目されているが, 実証的な観点にたつ都市の具体的な撤退戦略については展望がない. 本研究では, 地方中心都市を対象に, 人口減少をどのような分布と構成で受け入れる必要があるかを実データに基づき, 詳細な地区レベルで検討した. ガソリン消費量などのサステイナビリティに関連する多様な指標で評価を行った結果, ただ単に都市構造をインフラ面からコンパクトにするだけでは改善は望めず, 抜本的な行動変容の促進とあわせた政策パッケージの導入必要性が示された.
著者
高木 直人
出版者
高田短期大学
雑誌
高田短期大学紀要 (ISSN:09143769)
巻号頁・発行日
no.29, pp.165-170, 2011-03

メイヨーは、オーストラリアからアメリカへ渡り、4つの臨床的研究を実施している。この4つの臨床的研究については、日本でのメイヨー研究の先駆者である桜井教授の著書において4つの産業調査として紹介されている。本稿においては、メイヨーがアメリカで本格的な調査として手がけた、フィラデルフィアの紡績工場(ミュール紡績部門)での産業調査を取り上げ、その概要について紹介し、この産業調査から新しく発見された事実について考察しまとめた。
著者
井ノ口 哲也
出版者
中央大学
雑誌
紀要. 哲学科 (ISSN:05296803)
巻号頁・発行日
vol.57, no.257, pp.37-61, 2015-02