著者
尹 智鉉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.83, pp.41-44, 2013-06-07

本研究は,韓国のウェブページから収集したデータの分析に基づき,公式謝罪文の特徴を明らかにすることをその目的とする.公式謝罪文を成り立たせているものとは何かについて考察するため,謝罪のストラテジー,談話機能ならびに談話構造の分析を行う。
著者
水口 聖史 唐山 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.155, pp.1-4, 2011-07-16

本研究では,前腕の筋電信号から楽器演奏時の手指の姿勢を判別するものである.本研究で使用する楽器はギターとした.本実験では,ディスプレイにより指示されたギターのコードを被験者に握る課題を与え,その際のEMGを計測する.主成分分析と線形判別分析の結果,被験者3名で脱力時を含めたメジャーコード「C」「D」「E」「F」「G」「A」「B」の計8種類の手指の姿を平均94.4%の精度で認識できることが分かった.
著者
包 胡日査 中田 充 葛 崎偉
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.56-61, 2014-06-01 (Released:2014-12-01)

本研究は構文木の類似度を測ることによってC言語プログラムの類似性を評価することを目的とし,本論文ではC言語プログラムを構文木で表現する方法を提案する。まずは,C言語の変数宣言文,代入文,制御文,関数呼出文,関数展開等を構文木表現に変換するための構文木部品を設計する。次に,構文木部品を用いてC言語プログラムを一つの木グラフに変換し,XMLによる構文木の表現法を提案する。最後に,提案手法に基づいてC言語プログラムをXML形式で表現する構文木に変換するプログラムについて説明する。
著者
上島 正光
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1513, 2014 (Released:2014-05-09)

【目的】健常者における正常歩行はエネルギー効率がとても良いといわれる。それをもとに考えれば,歩行を的確に評価するためには,エネルギー効率の良い歩行を見分ける能力が必要となる。エネルギー効率の良い歩行では歩行時の酸素摂取量が少なく二酸化炭素排出量が少ないことが報告されている。またその一要因として後足部肢位の変化(回外・回内)は,姿勢や歩行に大きな影響を与えることも報告されている。入谷式足底板では,歩行能力評価の一助として立位体前屈評価を利用することがある。実施が簡便である立位体前屈評価によってエネルギー効率の良い歩行を見分けることが可能であれば,難しいとされる歩行評価のハードルが下がる。しかしながら立位体前屈評価がエネルギー効率の良い歩行を見分ける手段として有用であるかは明らかになっていない。そこで立位体前屈評価がエネルギー効率の良い歩行を見分けることの一助として有用であるか検証することを目的に,本研究を行った。【方法】対象は,整形外科的および内科的疾患の既往がなく,足の実測長が23.0~24.0cmの健常人女性20名(年齢19.3±0.8歳,身長156.8±2.7cm,体重52.1±5.8kg)である。研究に先立ち,対象の後足部足底面にパッドを貼付することで後足部を回外・回内誘導し,どちらの誘導で立位体前屈動作がより向上するかを調査した。立位体前屈は,台の上に自然立位で立ち,膝関節を伸展したままで最大限に前屈動作を行った際の指床間距離(以下FFD)をメジャーにて計測した。足底部に貼布するパッドは50mm×25mm,厚さ3mm(材質:ポロン)の長方形のパッドを使用し,後足部足底面の内側および外側にパッドを貼付することで後足部の回外・回内を誘導した。本研究の測定項目は,トレッドミル歩行時の呼気ガス測定(酸素摂取量VO2/kg,二酸化炭素排出量VCO2/kg)である。測定には呼気ガス分析装置AE-300S(ミナト社製)を使用した。裸足で至適速度での10分間の準備歩行を行った後,歩行時の呼気ガスを1分間測定した。呼気ガス測定は,1)足底部にFFDが向上する後足部誘導パッドを貼付した状態でトレッドミル歩行を行う(以下FFD向上群),2)足底部にFFDが低下する後足部誘導パッドを貼付した状態でトレッドミル歩行を行う(以下FFD低下群)の2条件にて行った。2条件の測定順序は循環法を用い,各測定の間隔は5分間の休憩を挟むこととした。呼気ガス測定は各条件で1回ずつ行い,その測定値を解析データとして用いた。解析項目は,トレッドミル歩行時の呼気ガス分析値(酸素摂取量,二酸化炭素排出量)であり,t検定を用いて2群間で比較検討した。統計解析にはSPSS Ver12.0を使用し,有意水準は5%とした。【説明と同意】全被験者に実験概要,データの取り扱い,データの使用目的を示す書面を提示し,口頭にて説明したのち,同意書に署名いただいた上で本研究を行った。【結果】酸素摂取量は,FFD向上群5.93±2.28 l/min/kg,FFD低下群7.46±1.25 l/min/kgであり,FFD低下群に比べFFD向上群において酸素摂取量は有意に少なかった(p<0.05)。二酸化炭素排出量は,FFD向上群5.12±1.82 l/min/kg,FFD低下群7.73±2.98 l/min/kgであり,FFD低下群に比べFFD向上群において二酸化炭素排出量は有意に少なかった(p<0.05)。【考察】本研究は,FFDが向上する後足部誘導を行った群と,FFDが低下する後足部誘導を行った群の2群間における歩行時の呼気ガス値を比較検討したものである。後足部肢位に回外・回内の変化を加えることは,立位姿勢や歩行に影響を与えることが数多く報告されている。本研究においても,後足部誘導によりFFDに変化がみられた。他研究同様,後足部肢位が変化することで立位アライメントにも変化が加わり,結果的に全身の筋緊張が変化したことが要因と考えられる。呼気ガス分析の結果は,FFD低下群に比べFFD向上群において酸素摂取量および二酸化炭素排出量ともに有意に少なかった。このことはFFD向上群において歩行時の筋活動が少なかったことを示唆し,FFD向上群では歩行のエネルギー効率が良いと言える。2群間の測定条件は後足部肢位に差異があるのみであり,後足部肢位の変化が歩行時の筋活動に影響を与えていたものと推測される。結果的にFFD向上群では姿勢保持に必要な筋活動が少なく,歩行時のエネルギー効率も良くなったと考えられる。歩行時の呼気ガス値は歩行のエネルギー効率を表す一要素でしかないが,立位体前屈評価はエネルギー効率の良い歩行を見分ける一助となる可能性があるのはないだろうか。【理学療法学研究としての意義】歩行評価が苦手な理学療法士は多いが,エネルギー効率の良い歩行を見分けるための補助手段として,立位体前屈評価を利用できるのではないだろうか。
著者
奥村 曉
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究では紫外透過ガラスを使ったレンズアレイを製作することで、多画素のアレイ型半導体光検出器の実効的な光検出効率を改善することを目指した。市販のアレイ型検出器は隣接する画素間に不感領域があるため、入射光子の約15%は損失する。レンズアレイを前面に取り付けることで不感領域に落ちる光を有感領域に導光し、半導体光検出器を使った地上ガンマ線望遠鏡のガンマ線検出能力を高めたり、光検出器の製造費用を低減することができる。我々はレンズアレイを試作し実際に光検出器に取り付けて性能評価を行った。0~70度の入射角度で相対的に10~20%の光検出効率の向上を確認した。
著者
吉田 武美 小黒 多希子 田中 佐知子
出版者
昭和大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

本研究は、薬毒物の投与により肝グルタチオン(GSH)の急激な減少(枯渇)が引き起こされると、肝臓内の様々な酵素やタンパク質が急速に合成されるという平成3、4年度の科学研究費助成で得られた成果を基に、その応答の多様性をさらに解明すると共に、遺伝子レベルでの機構解明を目的に進められたものである。本研究の結果、トランススチルベンオキシド(TSO)やファロンが、肝グルタチオンを減少させ、酸化的ストレスを引き起こすことにより、メタロチオネイン(MT)やヘムオキシゲナーゼ(HO) mRNAを急速に発現させることが明らかになった。この結果は、すでに明らかにしている同条件下におけるこれらタンパクの増加が遺伝子レベルでの応答の結果であることを支持している。これらの薬毒物によるHO mRNAの増加は、ヒト肝癌由来のHepG2細胞を用いる培養細胞系でも充分に観察され、今後の機構解明を進める上で有益な情報が得られた。興味深いことは、TSOの立体異性体であるシス体が培養細胞系でほとんど影響が認められなかった点である。この理由については、今後の検討課題として残された。これらの結果に加え、種々のジピリジル系化合物がHO誘導をはじめシトクロムP-450に対し多彩な影響を及ぼすことが明らかになり、とくに2、2'-ジピリジルの作用は、従来のGSH低下剤とほとんど同様であった。本化合物やフォロンは、ミトコンドリアや核内のGSH含量も顕著に低下させることが明らかになり、酸化的ストレスが細胞内各小器官に及んでいることが解明された。酸化的ストレス応答が細胞内のどの小器官のGSH低下と関連しているかについては今後の検討課題である。本研究と関連して、ピリジンやイミダゾール含有化合物の多彩なP-450誘導作用を明らかにし、1-ベンジルイミダゾールのP-450誘導がテストステロン依存性であることなど大きな成果も得られた。本研究課題の遂行により、薬毒物による肝GSH枯渇に伴い、様々なストレス応答が遺伝子レベルで発現していることを明らかにした。
著者
鈴木 七美
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.355-378, 2005-12-31

「介護」は、他者への配慮・自己への配慮といった人間関係行為の総体に関わる概念だと捉えられる。「介護」を問うことは、「全体としての生」をテーマとして、人間の身心に具体的に関わる配慮的関係のありようを再考することであり、それ自体社会的・文化的に規定された文化人類学研究の対象である。本稿では、「高齢社会問題」そのものがどのように問題化されているのか、その構造に関し検討を加えた。「介護」にかかわり、「自立した生活」などと表現される「個生」へのまなざしをとりあげ、「個別的ライフスタイル」や、相互性のなかに生きる人間のアイデンティティの表現としての「個生」の模索について考察した。「介護」の試みは、高齢者の福利厚生のみを対象とすることでは果たせず、どの世代に関しても諸関係性を紡ぐ過程で創造される充足に配慮した構想を立ち上げる必要に言及した。「介護」あるいは「ケア」、すなわち相互性のなかに生きることに関して検討することは、壮年を中心とした狭義の社会を問い直すことにほかならない。とはいえ、現代生活においても人々は自らの暮らしを問い直し関係性を紡ぐ方途を模索し続けている。各人の活動の充足を念頭に労働時間の短縮や変更が広く認められているスイス連邦では、自宅で暮らすことを願う高齢者を援助する「シュピテックス」を推進してきた。対面的コミュニケーションが日常的に実現できる地域では高い評価を受けているこのシステムだが、都市部ではコミュニケーションや高齢者の創造的活動については保証できないという問題点が指摘されている。この点を考慮しつつ、地域に適合的な産業振興を模索してきた町を例として、高齢者が充足する社会は、環境をも含め共生社会構想と切り離しては実現できないという点に言及した。人々が求めるものは、一方から他方へのサービスのみを考案することでは持続的に充足せず、循環機構を組み立ててゆくことが不可欠である。この過程で、人々は年齢を問わず「明日」を見据えることが習慣となり、常に変動の相にある新たな相互関係を築くことに参与することになった。ケアについて考えることは、諸関係性を生きる様式のヴァリエーションに関し現時点で再考することにほかならない。
著者
岡田 みゆき
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.3-15, 2003

The objective of this study is to clarify how the nature as well as the contents of a dinner time talk between parents and their children has changed over the years. The children under study are those in elementary school and junior high school. For this purpose, the junior high school students' perception of dinner conversation was surveyed and compared to the results obtained of elementary school children. The results are as follows : 1) Junior high school students have conversation with parents less frequently than when they were elementary school students. The percentage of the students who feel happy or useful about dinner conversation is becoming lower. 2) Overall, the conversation seems to be centered around their entrance examinations; more specifically, their academic achievement and future aspirations. The subjects such as their school life, episodes in their younger days, and political and economic issues are less frequently taken up. 3) Among those students who feel happy and useful about the dinner time talk with parents, the junior high school students would want to talk more about subjects such as their academic achievement in connection with their future, social issues, and things about their parents. 4) There is more significant relevance between the children's image of their parents and the contents of conversation than when they were elementary school students.
著者
岡田 みゆき
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.3-15, 2003-01-15
被引用文献数
4

The objective of this study is to clarify how the nature as well as the contents of a dinner time talk between parents and their children has changed over the years. The children under study are those in elementary school and junior high school. For this purpose, the junior high school students' perception of dinner conversation was surveyed and compared to the results obtained of elementary school children. The results are as follows: 1) Junior high school students have conversation with parents less frequently than when they were elementary school students. The percentage of the students who feel happy or useful about dinner conversation is becoming lower. 2) Overall, the conversation seems to be centered around their entrance examinations; more specifically, their academic achievement and future aspirations. The subjects such as their school life, episodes in their younger days, and political and economic issues are less frequently taken up. 3) Among those students who feel happy and useful about the dinner time talk with parents, the junior high school students would want to talk more about subjects such as their academic achievement in connection with their future, social issues, and things about their parents. 4) There is more significant relevance between the children's image of their parents and the contents of conversation than when they were elementary school students.
著者
野村 景至
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.723, pp.87-90, 2015-06-08

手ぶれ補正の位置に注意/望遠ズームレンズの選び方/広角単焦点レンズの特徴/マクロへコンバージョン
著者
Kimura Shuhei
出版者
Taylor & Francis
雑誌
Science as culture (ISSN:09505431)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.23-43, 2016-03
被引用文献数
46

The triple disaster of March 11, 2011 posed a formidable challenge for Japanese society in general, and for affected coastal communities in particular. In the immediate aftermath of the catastrophe, there was widespread support for the construction of high seawalls to protect communities. However, many communities began questioning this approach. In Maehama, the question of land reconstruction and protection gave rise to a set of complex responses. The government aimed to put in place even higher seawalls; however, the local community proposed instead to mark the boundary of high water with trees and stakes. These solutions instantiate different ways of infrastructuring the post-tsunami environment for safety; they carry different assumptions about infrastructure itself. Whereas the seawall solution was technical and quantitative, centering on the question of height, the boundary markers embedded qualitatively different assumptions about what makes a workable infrastructure. In particular, this difference centered on issue of visibility. On the one hand, the seawall was meant to slowly become unremarkable, whereas the boundary markers were specifically intended to maintain community memory. On the other hand, the seawall would make the sea itself invisible, whereas keeping the sea in sight is very important to villagers. However, the opposition between these forms of infrastructuring the environment was not total. A solution was gradually negotiated in which the sea wall and the boundary markers could complement each another. This situation highlights the intricate, transformable relation between visible and invisible forms of infrastructure.
著者
上田 徹
出版者
筑波大学哲学研究会
雑誌
筑波哲学 (ISSN:09162046)
巻号頁・発行日
no.22, pp.53-70, 2014-03
著者
水品 静夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波
巻号頁・発行日
vol.95, no.101, pp.25-30, 1995-06-22

1994年12月6日から9日まで幕張メッセで開催された第6回アジア・パシフィク・マイクロ波会議(APMC'94)の概要を報告する.APMCは,アジア・太平洋地域の国で持ち回りで開催されており,日本で開催されたのは1990年に続き2度目である.APMCセッションでは,42の口頭発表セッション,2つのOpenForumで264件の論文発表,26件の招待講演が行われ,最終日には8つのテーマでWorkshopsが開催された.これに付設して技術展示会,初学者を対象とした基礎講座,製品の技術紹介を提供する起業セミナーが開催された.APMCセッションとWorkshopsの参加者は699名,展示会は出展社204社,来訪者約5000名であり,APMC'90を上回る結果となった.
著者
小松 孝徳 山田 誠二
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.500-512, 2008-08-15 (Released:2008-11-10)
参考文献数
17
被引用文献数
1

本研究では,ユーザに対して特定の態度を想起させるような人工音を,それぞれ異なる外見を持つエージェントから表出させて,実際のユーザがそれらの人工音にこめられた態度をどのように解釈するのかを実験的に考察した.その結果,たとえ同じ人工音であってもその情報を表出するエージェントの外見が異なると,その人工音が必ずしも同じ意味として解釈されないことが明らかになった.具体的には,予備実験で選定した被験者に対して特定の態度を想起することができる8種類の人工音をMindStorms,AIBOといったエージェントから表出した場合,その態度一致率は,PCからの表出に比べて有意に低くなることがわかった.この結果は,同じ情報であっても外見の異なるエージェントからそれらを表出することで,異なる意味として解釈されてしまうことを明確に示していた.また,ポジティブ/ネガティブといった態度をユーザに解釈させる場合,1).エージェントの外見から予期できるような情報を用いた上で,2).その情報に対して「自然なエネルギーの流れから逸脱させるか否か」という属性を付与する,という二点を満たすことが重要だと考えられた.