1 0 0 0 OA 正誤

出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理研究 (ISSN:18841066)
巻号頁・発行日
vol.20, no.118, pp.310b-310b, 1921 (Released:2010-07-16)
著者
三木 功次郎 北村 誠 榊原 和彦 名倉 誠 長瀬 潤 新野 康彦 直江 一光 宇田 亮子 松尾 賢一 山口 賢一
出版者
日本高専学会
雑誌
日本高専学会誌 : journal of the Japan Association for College of Technology (ISSN:18845444)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.113-118, 2010-08-30

平成18年度より,学生の技術者としての総合的な能力向上を目指して,課外活動を活用して様々なサイエンス活動を行う技術者教育プロジェクトを実施している.活動内容は,科学研究コンテスト等での研究発表,国際科学オリンピックへの参加,サイエンスボランティア活動などで,国際生物学オリンピックでの銅メダル獲得,研究発表会での最優秀賞受賞,ボランティア活動での表彰など多くの成果を挙げている.大会での入賞などを具体的目標として提示し,授業から離れて,各学生がその能力・興味に応じて活動を行うことにより,創造性・問題解決能力・コミュニケーション能力の向上など,多面的な教育的効果が得られることが分かった.また,活動する学生の受け皿として,同好会組織であるサイエンス研究会を立ち上げ,学生が自主的かつ組織的な活動を行うことで,ノウハウの継承,リーダーシップの育成,協調性の向上を行うことができ,教員の負担も大きく増やすことなく実施可能であった.これらの活動は,「人間力」向上にも役立っており,実践的な技術者の養成に非常に有効な手段であると考えられる.
著者
山本 朗子 中村 宅雄
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.A3P3108-A3P3108, 2009

【目的】日常生活において,鞄を身に付けたまま動作を行う場面がしばしば存在する.鞄の種類は多様であるが,両手が自由になり,肩から掛けたまま荷物を取り出すことが可能等の利点からショルダーバッグを選択する人も少なくない.Motmans RRらは体重の15%の重さのショルダーバッグを身体の右側に持ったときの体幹筋活動の変化を検討し,右体幹筋活動が減弱したのに対し左体幹筋活動が増大したと報告した.これまでショルダーバッグの有無やバックパックに対する体幹筋活動・アライメントの変化についての研究は報告されているが,ショルダーバッグの体幹に対する位置関係の違いによる研究はなされていない.よって今回,ショルダーバッグの位置と荷物の重量の関係から,ショルダーバッグ使用時に身体に最も負荷の少ない条件を検討することを目的とした.<BR>【方法】被験者は脊柱疾患の既往がない20代健常男性・女性各10名とした.被験者に実験の目的・趣旨を十分に説明し,同意を得た上で実験を行った.表面筋電図(以下EMG)は1kHz/1msで測定し,被検筋は両側腹直筋,腰部脊柱起立筋群とした.左耳介,第7頚椎棘突起,第1腰椎棘突起,両肩峰,左大転子,左膝裂隙,左第5中足骨底に反射マーカーをつけ,前額面・矢状面の写真撮影を行い,アライメントを評価した.被験者に足部間距離15cmで立位保持を行ってもらい,ショルダーバッグを持たない条件(以下C群),ショルダーバッグの位置(前,横,後)・重量(体重の10%,15%)を変えた6条件で重心動揺・EMGを10秒間測定した.EMGはC群を100%として正規化した.統計学的分析には多重比較(Dunnett法)を用いた.<BR>【結果】被験者の平均年齢・身長・体重はそれぞれ21.5±0.9歳,166.1±5.7cm,58.1±5.7Kgであった.EMGではC群と(15%-前)群の左腹直筋間,(15%-前)群での左右腹直筋間でそれぞれ有意差が認められた(p<0.05).アライメントではC群と比較して(10%-横)群,(15%-横)群 で体幹左側屈,(15%-前)群で体幹伸展,(15%-後)群で体幹屈曲の有意差が認められた.重心動揺ではC群と比較して(15%-前,横,後)群に有意に総軌跡長が減少した(p<0.05).<BR>【考察】結果から,ショルダーバッグを体幹の横に持つ場合は体重の10%以上,体幹の前方および後方で持つ場合は体重の15%以上で身体に影響を及ぼすことがわかった.よってショルダーバッグを使用する場合には体幹の横で使用せず,かつ体重の10%未満の重量が望ましいことが示唆された.
著者
谷口 雅博
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.166, pp.35-38, 2012-03-15
著者
臼井 一茂 石崎 松一郎 渡辺 悦生
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.339-345, 2004-07-15
被引用文献数
1 2

従来から利用率の低いクロカジキ筋肉の新規利用法を開発するため,クロカジキ筋肉の肉質に及ぼす各種塩漬処理の効果を塩分浸透性,保水力,物性および走査型電子顕微鏡(SEM)による微細構造の変化から検討した.<br>(1) クロカジキ筋肉中へのNaClの浸透は塩漬液中のNaCl濃度に強く依存するが,スクロースが共存するとその浸透率がわずかに変化した.<br>(2) NaCl溶液で塩漬処理を行なうと,クロカジキ筋肉中の保水力はNaCl濃度の増加とともに増大した.NaCl-スクロース混合溶液では,スクロースの濃度に関わりなく保水力はNaCl濃度に依存したが,NaCl単独溶液に比べわずかに保水力が増加する傾向を示した.<br>(3) NaClおよびスクロース溶液で塩漬したクロカジキ筋肉を加熱すると,硬さに顕著な差が認められた.すなわち,スクロース溶液で硬さが最も高く,NaCl溶液では低下する傾向を示し,NaClとスクロースの混合溶液では,未処理の筋肉を加熱した場合よりも相対的に低くなった.<br>(4) SEM観察により,塩漬処理に伴って筋肉の表面が全体的に滑らかになっていく様子が観察された.また,NaClの濃度上昇に伴って小さな粒状物が溶け出し互いに癒着していくことが認められた.一方,加熱後の筋肉ではタンパク質の凝集物が凝集した状態で互いに結合した,いわゆるランダム様の構造が観察された.<br>以上のことから,塩漬処理がクロカジキ筋肉の肉質改良に効果的であるとともに,その際スクロースを併用することが食味の点でも有効であると推察された.
著者
Wataru Suda Asami Nagasaki Masahiro Shishido
出版者
日本微生物生態学会 / 日本土壌微生物学会 / Taiwan Society of Microbial Ecology / 植物微生物研究会
雑誌
Microbes and Environments (ISSN:13426311)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.217-223, 2009 (Released:2009-09-04)
参考文献数
40
被引用文献数
20 45

To investigate changes in bacterial communities associated with a fungal foliar disease, epiphytic bacteria from powdery mildew-infected and uninfected leaves of cucumber and Japanese spindle were analyzed using both culture-dependent and -independent methods. Dilution plate counting suggested that powdery mildew-infected leaves likely accommodated larger populations of phyllosphere bacteria than uninfected leaves. Community-level physiological profiles (CLPP) also indicated that functional diversity, richness, and evenness of bacterial communities were significantly greater in the phyllosphere of powdery mildew-infected leaves. Genotype diversity and richness based on band patterns of denaturing gradient gel electrophoresis (DGGE) of the phyllosphere bacterial community were greater for leaves infected by powdery mildew. A principle component analysis of CLPP and DGGE patterns revealed a clear difference between infected and uninfected leaves of both plant species. These results suggest that powdery mildew-infection results in larger bacterial populations, and greater diversity and richness, and also changes the structure of the phyllosphere bacterial community. Furthermore, DNA sequences of the DGGE bands that showed greater intensity in the infected than uninfected leaves, differed between cucumber and Japanese spindle. This suggests that specific bacteria are associated with the plant species accompanying this fungal infection.
著者
高野 健人 中村 桂子 木津喜 雅 清野 薫子 森田 彩子 杉村 正樹
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

社会的凝集性、集団的エフィカシーならびに帰属意識について、指標分析、キーインフォマントインタビュー、住民調査を実施し、居住地域に対する帰属意識を形成する都市の社会的物理的な環境条件、市区町村レベルの疾病傷病リスクと社会的凝集性、集団的エフィカシーおよび帰属意識を含む地域関連指標との関連と、各要素の寄与を検証した。市区町村レベルの地域健康関連指数を作成し、住民の健康水準と地域指標の関連モデルを得た。全国の市区町村を悪性新生物、糖尿病および脳血管疾患、心疾患、不慮の事故の4分類による健康指標とその差について分析を行い、健康指標水準の差異と健康関連要因指標の差異の関連を明らかにした。
著者
河村 善也
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.251-257, 1998-07-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
29
被引用文献数
20 39

第四紀における日本列島への哺乳類の移動を本州・四国・九州と北海道,琉球列島という3つの生物地理区に分けて考察した.本州・四国・九州地域では,長鼻類化石の生層序学的研究によって,次の3種のゾウが最初に出現した時期が明らかにされている.すなわち,シガゾウの出現は1.2~1.0Ma頃,トウヨウゾウの出現は0.5Ma頃,ナウマンゾウの出現は0.3Ma頃である.これらのゾウの出現は,それらが近隣の大陸地域から移入してきたことを示し,またそのような移入を可能にする陸橋の形成を示唆する.ナウマンゾウの移入期以後,本州・四国・九州地域は大陸や北海道からずっと隔離されてきたと考えられる.北海道では,化石の記録が本州・四国・九州よりはるかに少ない.北海道の後期更新世の哺乳類は,ナウマンゾウ,プリミゲニウスゾウ,ヤベオオツノジカといった3種の大型草食獣で代表される.そのうち,ナウマンゾウとヤベオオツノジカは,本州・四国・九州地域から0.3Ma頃に移入した可能性があり,プリミゲニウスゾウは後期更新世後半にシベリアからサハリン経由で移入したと考えられる.琉球列島では,更新世の化石記録は大部分が後期更新世のものである.琉球列島北部の後期更新世の動物相では固有の要素が卓越しているが,それらはおそらく更新世以前にこの地域に移入したものであろう.琉球列島南部の後期更新世の動物群は,中期あるいは後期更新世に移入した種類と,より早い時期に移入した種類から成り立っている.

1 0 0 0 OA 人工知能

著者
田中 幸吉
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.84-93, 1980-03-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
9

This article is an introductory overview on artificial intelligence and its applications.The first section explains artificial intelligence and presents a bibliographical survey of related research and development works.The following section contains a brief review on some research topics together with perspectives obtained from a methodological view point.Lastly, some interesting and practical applications of artificial intelligence are illustrated along with the works of the present author.
著者
吉田 実 平川 雅章 堤 千秋 立石 真理 中島 和博 岡部 昌之 末安 正典 吉川 学 中尾 泰史 伊藤 善規 大石 了三
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.189-195, 2003-04-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

We examined the procedures for dispensing tablets or capsules that are not approved for crushing after checking the basis for such non-approval regarding 108 medicines introduced in our hospital. The problems are summarized as 1) a reduction in the pharmacological efficacy, 2) lowering the compliance due to a bitter taste or unpleasant odor, 3) dispersing hazardous powder, and 4) a disappearance of the efficacy of improved formulation such as for enteric coating.The taste of the ground tablets or capsules that are indicated to not be crushed was examined and compared with various concentrations of quinine hydrochloride powder in 8 healthy volunteers who showed a normal response to a bitter taste. Thirty-one out of 43 drugs were found to be tolerable to the taste, in which 13 drugs were less bitter than 0.5% quinine hydrochloride powder. However the other drugs either induced numbness or had a pungent taste and unpleasant odor, which were also considered to become the major reasons for nonapproval for crushing. Therefore, we found that several tablets have no serious problems, when they are dispensed after grinding. On the other hand, a number of hygroscopic medicines and anticancer agents tended to easily disintegrate in water. As a result, they can be prescribed by suspending them in water immediately before taking them. Our findings suggest that several tablets or capsules that are non-approved for crushing may thus be dispensed without any serious problems after crushing or disintegrating them in water. Therefore, our present findings may offer some useful information on the countermeasures for dispensing tablets and capsules that are not approved for crushing.
著者
根来 健二 小泉 久則
出版者
社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.922-927, 1967

p-クレゾール(I),6,6'-ジオキシ-3,3'-ジメチルジブェニルメタン(II)および2,6-ビス(2-オキシ-5-メチルベンジル)-<I>p</I>-クレゾール(III) のそれぞれすべての水酸基をプロパンサルトンおよびγ - ブチロラクトンにより, γ - スルポプロピル化およびγ - カルボキシプロピル化を行なった。得られた6種の試料(I, II, III-PS-NaおよびI, II, III-BL-Na)を精製後,元素分析およびペーパークロマトグラフィーなどにより分析した。ついで,これらの化学的純粋な6種の試料について界面化学的性質を検討し,つぎの結果を得た。<BR>1)表面張力:I, II-PS-NaおよびI, II-BL-Naの少量添加によって表面張力をあまり低下しないが,III-PS-NaおよびIIIBL-Naはかなり表面張力を低下させる。<BR>2)電気伝導度:各試料水溶液の比伝導度と濃度との間には比例関係が成立し,ミセル形成が認められない。<BR>3)粘度:試料の濃度がIII-PS-Naのときには1%,III-BL-Naのときには0.5%以下であるとき還元粘度が増大し,高分子電解質的挙動を示す。<BR>4)分散性:6試料水溶液中における炭酸カルシウム粉末の沈降試験の結果,0.1% III-PS-Na溶液中ではかなりよい分散性を示したが,0.1% III-BL-Naおよび6つのすべての試料の0.01,水溶液は凝集的に働き,速やかにCaCO<SUB>3</SUB>が沈降した。<BR>5)乳化力:流動パラフィンに対する乳化性を沸騰水浴中で求めたところ,すべての試料のうちでIII-PS-Naのみがすぐれた水中油乳化持続性を示した。
著者
筒井 敏彦 江島 博康
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.581-583, 1988-04-15
被引用文献数
1

雌犬21頭に異なる雄大と2回交配させ,子犬の雄親を判定することによって同期複妊娠の成立状況を検討した. 開腹手術によって観察した卵胞の成熟状態から排卵時期を推定して,排卵36時間前から排卵84時間の間に24〜96時間の間隔で2回交配させ,娩出された子犬の血液型および体型で雄親を判定したところ,2回目の交配を排卵後60時間までに行った場合に同期複妊娠が成立することがわかった.
著者
若林 諒三 浅井 友詞 佐藤 大志 森本 浩之 小田 恭史 水谷 武彦 水谷 陽子
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101957, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに、目的】立位安定性は、外界に対する身体の位置関係を視覚、前庭感覚、足底感覚、固有感覚情報により検出し、それらの求心性情報が中枢神経系で統合され、適切な運動出力が起こることで保たれている。立位安定性を保つ上で特に重要となるのが、自由度の高い頭部の運動を制御することである。頭部の制御は、前庭感覚、頚部からの求心性情報をもとに頚部周囲筋が協調的に活動することで、姿勢変化に応じて頭部の垂直固定、意図した肢位での保持、外乱刺激に対する応答が可能となる。そのため、前庭機能障害や頚部障害の患者では前庭、頚部からの求心性情報の異常により立位安定性が低下することが報告されている。また、健常成人においても静止立位と比較して頭部回旋運動時の立位重心動揺は有意に増加することが報告されている。一方、頚部関節位置覚は前庭感覚とともに頭部の位置・運動情報を中枢神経系に提供していることから、頭部運動時の立位安定性に関与する可能性が考えられるが、その関連性は明らかでない。したがって今回、頭部回旋運動時の立位安定性と頚部関節位置覚の関連性についての検討を目的に研究を行ったので報告する。【方法】健常成人25 人(28.6 ± 6.1 歳)を対象とした。被験者に対して頚部関節位置覚の測定および頭部正中位での重心動揺、頭部回旋運動時の立位重心動揺の測定を行った。頚部関節位置覚の測定は、Revelらが先行研究で用いているRelocation Testを使用した。椅子座位にて被験者の頭部にレーザーポインタを装着させ、200cm前方の壁に投射させた。安静時の投射点に対する、閉眼で頚部最大回旋後に自覚的出発点に戻した時の投射点の距離を測定し、頚部の角度の誤差を算出した。測定時に被験者の後方にビデオカメラを設置し、我々が開発した解析ソフトを使用して解析を行った。頚部関節位置覚の測定は、左右回旋それぞれ10 回行い平均値を代表値として算出した。頭部正中位での重心動揺の測定は、Neurocom社製Balance Master®を使用して、modified Clinical Test of Sensory Interaction on Balanceにて行った(以下Normal mCTSIB)。Normal mCTSIB の条件1 は開眼・固い床面、条件2 は閉眼・固い床面、条件3 は開眼・不安定な床面、条件4 は閉眼・不安定な床面である。頭部回旋運動時の立位重心動揺の測定はNormal mCTSIBと同様の条件下で行い(以下 Shaking mCTSIB)、測定中の頭部回旋運動をメトロノームで0.3Hzに合わせて約60°の範囲で行うよう被験者に指示した。重心動揺の指標には重心動揺速度(deg/sec)を使用した。また、測定中に転倒したものは解析から除外した。統計処理はSPSSを使用し、Relocation TestとNormal mCTSIBおよびShaking mCTSIBの相関関係をピアソンの相関係数を用いて検討し、有意水準を5%とした。【倫理的配慮、説明と同意】日本福祉大学ヒトを対象とした倫理委員会の承諾を得た後、対象者に本研究の主旨を説明し書面にて同意を得た。【結果】Relocation Testの平均値は5.36 ± 2.06°であった。Normal mCTSIBのすべての条件においてRelocation Testとの相関関係は認められなかった。Shaking mCTSIBの条件1 においてRelocation Testとの間に中等度の相関(r = 0.42)が認められた。【考察】本研究の結果より、健常成人において、Shaking mCTSIBの条件1 とRelocation Testとの間に中等度の相関関係が認められた。Honakerらの先行研究によると頭部回旋運動は立位安定性を低下させることが報告されている。また立位安定性保つ上で頭部の運動を制御することが必要であり、頭部の位置・運動に関する求心性情報を伝える頚部関節位置覚の正確性が重要であると考えられる。したがって、本研究では頚部関節位置覚と頭部回旋運動時の立位安定性との間に中等度の関連性が認められたと考えられる。また今回、Relocation TestとNormal mCTSIBやShaking mCTSIBの条件2、3、4 との間には相関関係が認められなかった。姿勢制御においては頚部関節位置覚以外にも、前庭感覚、視覚、足底感覚などの感覚系を含め様々な因子が関与する。本研究では健常成人を対象としており、閉眼や不安定な床面などで一部の感覚系が抑制された条件下では前庭感覚などの感覚系の個人差が反映されるため、頚部関節位置覚との相関関係が認められなかったと推察される。【理学療法学研究としての意義】日常生活活動において頭部を動かす機会は多く、姿勢安定性を保つために頭部の運動を制御することは重要であると考えられる。本研究において頚部関節位置覚が頭部回旋運動時の姿勢安定性に関連することが示されたことから、高齢者やバランス機能低下を有する患者において頚部関節位置覚の評価を行い、それを考慮した治療プログラムを立案することの必要性が示唆された。
著者
木村 光 林田 直澄
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第56回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.P28, 2009 (Released:2009-06-16)

豊橋鉄道東田本線は、半世紀以上の長い歴史を持つため、市内の周辺環境と合わなくなってきており、様々な問題が生じている。現在の都市環境と社会に合わせたLRTのあり方を研究し、今後の都市における公共機関の改善を視野に入れた。今回の研究で、2階建ての車両に2階建てのホームを提案した。これによって、短時間の間でスムーズに乗客の乗り降りができる。また、エレベーター付きの歩道橋と連続して、利用者は使用できる。