著者
宮部真衣 吉野孝
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.71-72, 2011-03-02

機械翻訳を介したコミュニケーションでは,翻訳精度が低い場合,十分な相互理解ができない可能性が高い.現在,母語のみを用いて自分の発言がどのように伝わっているのかを把握するための手法として,折り返し翻訳が用いられている.対象言語翻訳文と折り返し翻訳文の精度の同等性に関する検証を行った結果,対象言語翻訳文と折り返し翻訳文の精度不一致が発生するケースが見られた.特に対象言語の精度が低いにもかかわらず折り返し翻訳の精度が高い場合,大きな問題となる.そこで本研究では,複数翻訳機を用いることによる,上記の不一致の解消効果についての検証を行う.
著者
橋田 浩一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

Technological-singularity arguments belong to a common fallacy of equating science and technology on intelligence, meaning, etc. with those on machines, materials, etc. More important and feasible is to dramatically improve the intelligence of the entire society by increasing the value of various services through hypothesis-test cycles using socially sharable data. This is part of cognitive science, along the view that both individual-level and social-level cognition consist of such cycles associated with values and meanings.
著者
水谷 徹 小島 英明
出版者
日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.331-337, 2004-09-30
被引用文献数
1 1

脳動脈全体が部分的に血栓化を伴って巨大化する本幹動脈瘤の存在は, 以前から知られていたが, 長期予後, 臨床経過はながらく不明であった. 診断時にはかなりの大きさに成長している場合が多く, giant fusiform aneurysm, megadolichoartery, giant serpentine aneurysmなどと呼称されてきた. これは, われわれの行った脳血管の本幹動脈瘤の分類でtype3に相当する. こうした部分血栓化巨大本幹動脈瘤の発生, 増大に関して, 今まで著者らが得た知見を報告する. 対象, 方法 1987年から2000年までの間に, 12例の部分血栓化した症候性の本幹動脈瘤を経験し, 最長10年のfollow upを行った. 正確な頻度は不明であるが, われわれの脳神経外科施設において, だいたい入院患者700-800人に1人の割合であった. 患者はすべて男性で, 初診時の年齢は42-71歳であった. 動脈瘤の存在部位は脳底動脈が10例で, 椎骨動脈が2例であった. 軽度の高血圧, 高脂血症を有するものが一部存在した.

NALIS-Rを対象システムとした、山形大学(ゆうキャンパス)のJAIRO Cloud移行実験レポート。
著者
角谷 直彦 豊倉 穣 古川 俊明 小山 裕司 石田 暉
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

健常者と嚥下障害者の咽頭期嚥下音と舌骨上筋群の表面筋電図による嚥下評価我々は嚥下障害を呈した脳血管障害者20名と健康成人20名を対象者としてインフォームドコンセントを施行した。脳血管障害者20名は、男性10名女性10名で平均年齢が69.5歳であった。Control群である健常者20名は、男性2名女性18名で平均年齢が26.6歳であった。検査は頚部を軽度屈曲位にした座位姿勢にて液体(1ml,3ml,5ml,7ml,10ml)と固形物(丸呑み嚥下,咀嚼後の嚥下)に分類し、嚥下した時の咽頭期嚥下音と舌骨上筋群の表面筋電図で嚥下評価を施行した。健常者の評価では舌骨上筋群の持続時間は食形態や量に関わらず平均400msec以内となり嚥下音の高振幅が出現する時間は平均240msec以内になった。嚥下音の最大振幅は液体と固形間で有意差を示し、特に液体の3ml,5ml,7mlが嚥下障害の診断に有用と考えられた。MEMは液体7ml以上また固形物の嚥下で平均1000Hz以上の高周波を認めた。以上から嚥下障害を診断する為のparameterを検討した。parameterは舌骨上筋群の1)持続時間、2)平均振幅、3)嚥下音の持続時間、4)舌骨上筋群の大振幅を呈した筋活動の開始から嚥下音の第II成分が出現するまでの時間、5)嚥下音の周波数特性をControl群(健常者)と嚥下障害者で算出した。1)舌骨上筋群の平均持続時間(msec)はControl群で442(3ml),605(5ml),430(7ml)を示し嚥下障害者は986(3ml),1100(5ml),823(7ml)と有意な遅延を示した。2)平均振幅はControl群と嚥下障害者の間で有意差がなかった。3)嚥下音の持続時間はControl群で平均500msec以内で嚥下障害者との間で有意差を認めた。4)筋電図と嚥下第II成分までの時間はControl群で平均240msec以内、嚥下障害者は液体3ml,5mlの間で有意差を認めた。嚥下音の周波数特性では3ml,7mlで有意差を生じた。この検査は簡便であり、嚥下障害を診断するのに非常に有効であると考えられた。
著者
鈴木 博 西尾 治
出版者
日本医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

二枚貝を原因とする非細菌性急性胃腸炎が近年多発している。ウイルスが原因と考えられたが、ウイルスの分離が行えないことからその実態の把握が困難であった。しかし、PCR法の確立(RT-PCR)により、その検索が可能となった。我々は、汚染の状況を把握するためにカキ(N県)及びホタテ貝について生食を行わない夏期を含めた長期(毎月1回)のわたり観察した。さらに冬期は市販のカキについても検索を行った。対象としたウイルスはNorwalk-like-virus(NL Vs)、アストロウイルス、A型肝炎ウイルスである。その結果、N県産のカキからは我々が検索を開始した1995年9月より採取した46検体中16検体(34.8%)からNL VsRNAが検出された。遺伝子型はG1型が6/16、G2型が5/16、未同定5/16であった。A県産のホタテ貝は、1995年10月より採取を開始したが2000年2月と3月に初めてNL VsRNAが検出された(53検体中2検体、3.8%)。遺伝子型はG2型であった。カキ、ホタテ貝共アストロウイルス、A型肝炎ウイルスは検出されなかった。市販のカキは、46検体について検査を行ったところ9検体(19.6%)からNL VsRNAが検出された。遺伝子型はG2型が7、未同定2でありG1型は検出されなかった。アストロウイルスが1検体から検出された。A型肝炎ウイルスは、検出されなかった。食中毒例については、2000年1月にN県のホテルに宿泊したスキーツアー客の食中毒例があった。各県の衛生研究所から患者便より検出されたNL VsのPCR産物の分与を受け、遺伝子配列を検索したところ、遺伝子配列は多少の差は見られたがG2型があり、共通の食品はホテルで供されたカキが有力視された。

1 0 0 0 OA 厨のこころえ

著者
石川県第一女子師範学校 編
出版者
益智館
巻号頁・発行日
1880
著者
西村 詩織
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.251-258, 2008-03-10

The present article reviews researches on "aseri" experiences. "Aseri" is a Japanese noun (the verb form is "aseru"), referring to broad experiences including "being impatient or irritated", "feeling time urgency" and "time anxiety". However, there have not been enough researches on aseri and its concept is not well defined. Many previous studies have focused on only one particular side of aseri. Having reviewed researches on aseri, the integration of studies is found to be important. In addition, a multi-dimensional approach is also thought to be useful. The studies on agitation and self-discrepancy theory are discussed as well in terms of aseri.

1 0 0 0 ひも

著者
額田巌著
出版者
法政大学出版局
巻号頁・発行日
1986
著者
後藤 浩 祖父江 一馬 有馬 勇人 石野 和男 玉井 信行 竹澤 三雄
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_1386-I_1390, 2013 (Released:2013-11-12)
参考文献数
10

The Great East Japan Earthquake occurred on March 11, 2011 and the coastal zones along the Pacific Ocean in Tohoku area have received severe damage by tsunami. Most of coastal forestations have been severely damaged or swept away due to a gigantic tsunami. In this paper, historical background of coastal forestation was studied by detailed literature surveys. An instructive formula was developed between damage level of houses and a distance from coastal forestation by field investigations at the coast of Sendai plain. Furthermore, damage level of houses was clarified as a function of inundation depth of tsunami with influence of a housing code.
著者
石田 肇 近藤 修
出版者
札幌医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

1.斜里町知床博物館の協力により斜里町ウトロ神社山遺跡を発掘し、男性人骨1体を追加することができた。2.東京大学文学部常呂実習施設保管の稚内市大岬遺跡出土人骨、北海道大学文学部保管の稚内市オンコロマナイ遺跡ならびに大岬遺跡出土人骨の調査を行なった。3.断片的な資料ながらも,サハリンの南部,北海道のオホーツク海岸,千島列島に,一つのまとまった群としてオホーツク文化を担った集団が存在したらしいことがわかってきた。4.頭蓋形態小変異22項目の頻度から四分相関係数を用いて生物学的距離を推定してみた。距離では,オホーツク文化人骨から近い集団として,サハリンアイヌ,バイカル新石器時代人骨,アムール集団を挙げることができる。国立遺伝学研究所の斎藤成也氏の開発した近隣結合法で集団間の関係をみると,オホーツク文化人骨はアムール集団を中心としてバイカル新石器時代人を含むシベリア集団とアイヌの間に位置することがわかった。5.アイヌについては、北海道の中で脊稜山脈を挟む地域間での変異が大きい。これはアイヌの生活についての民族学的データや、遺伝学的なデータに見られる川筋を単位とした地域変異とは違った様相を見せる。アイヌの起源を縄文人とすると、縄文時代から近世までのアイヌ成立過程における外来要素の影響が無視出来ないが、遺伝的、文化的な要素がどの程度頭骨の形態変異に影響したのかはこれからの課題である。
著者
鄭 文輝 朱 澤民 米山 隆一
出版者
The Health Care Science Institute
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.143-188, 2008
被引用文献数
1

1995年に国民医療保険制度(NHI)を導入した事は,台湾の社会保険制度にとって記念碑的出来事であった。台湾は多くの事を日本から学んだが,NHIは,単一支払者制度,総額予算支払制度(總額預算支付制度)を採用し,様々なIT技術を用いている点で,日本の制度を更に進めたものになっている。この論文は,NHI創設以降の,NHIの発展,主要な政策論争,パフォーマンス,将来の課題について,出来る限り公平に論評したものである(1995-2006年)。<br> 過去12年間の結果の評価に関しては,保険の加入率の向上,市民が医療を受ける為の経済的障壁の減少,医療へのアクセスの改善について,はっきりとした成果を残した。コストの抑制に関しては,国民医療費のGDPに占める割合は5.29-6.09%に保たれ,1995-2006年のほとんどの時期,国民医療費は経済成長とほぼ同じ割合で増加した。<br> 主要な改革として2つの方向が示されている。先ず,財政的継続可能性と公平の観点から,単一の加入制度に向けた基金の改革が提案されている。提案の主要素は3つである。(1)加入者をこれ以上分類しない。(2)保険加入者,雇用主,政府の三者間で保険料負担を分担する制度を維持する。(3)年間の保険料を総額予算の交渉とリンクさせ,世帯収入に従って保険料の自己負担分を分担する。更に,医療の質の改善の為に,現在改革に向けたパイロットプロジェクトとして行われている入院患者へのDRGs,外来患者への家庭医総合診療制度,医療の質に基づく支払制度を,総額予算支払制度の土台の上に,調和し,拡張することが提案されている。
著者
山岸荷葉 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1911