著者
寿岳 章子
出版者
筑摩書房
雑誌
言語生活 (ISSN:04352955)
巻号頁・発行日
no.159, pp.66-71, 1964-12
著者
吉田 幸弘 宋 宝玉 奥畑 宏之 尾上 孝雄 白川 功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.765-771, 1997-05-25
被引用文献数
4

本論文では, オブジェクトコード圧縮によるプロセッサの低消費電力化手法について, 特に組込み用プロセッサへの適用を前提として考察する. 本手法は, 実行するプログラムに対し, 重複する命令を単一化して圧縮し, これによって生成された疑似コードからオブジェクトコードを再編成する命令伸長回路を付加的に構築するものである. この命令伸長回路とプロセッサコアを1チップ内に集積化することにより, 外部メモリとのインタフェースで必要となる帯域幅を削減することができ, 低消費電力化が大幅に達成できる. 実験結果では, 例えば, 32bitRISCプロセッサARM610に本手法を適用した場合, 62.5%のコード圧縮が得られ, 命令メモリでの消費電力が42.3%削減でき, 更に, 付加的に実装した命令伸長回路の面積は0.983mm^2であった.
著者
河南 恒子 三木 早苗
出版者
夙川学院短期大学
雑誌
夙川学院短期大学研究紀要 (ISSN:02853744)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.93-110, 1989-12-25

食に関わる諸因子を心理的な側面から分析し、食に対する順応性や弾力性をみるために、女子短大生400名を対象に嗜好因子テスト、料理のセンステスト、食欲因子テストを行い、次の結果を得た。1)嗜好因子テストの結果、女子学生の約半数が嗜好第2度に属し、献立や調理についての知識や技術を中等度身につけ、食生活に関する社会的配慮や生理学的・心理学的な諸反応においても中等度の傾向を示していた。2)専攻別における嗜好指数、料理のセンス指数、食欲指数は食生活2と栄養士1の学生が高く、食に対する順応性、志向性が強い傾向がみられた。3)料理のセンスの因子分析では、清潔や整理・整頓については約半数以上の学生が積極的に実行しているが、稽古については積極的な態度に欠け、創意する努力も少なく、季節感が乏しく、美的関心がうすい。生活環境の変化に対して敏感なものが少ないように思われる。4)保育専攻の学生は他の専攻学生に比べて各因子指数が低く、他の専攻学生と指数間には有意差(P<0.01)が認められた。5)食に対する教育環境の違いが嗜好や料理のセンス・食欲に大きく影響することが推察される。
著者
芳澤 勝弘
出版者
青月社 ; 2011-
雑誌
聚美
巻号頁・発行日
no.14, pp.104-108, 2015

1 0 0 0 OA 会誌表紙

著者
石黒 正数
雑誌
人工知能
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, 2015-05-01

今回は特集「イノベーションとAI研究」をテーマとする表紙で,お題はビジネスを支える「イノベーション」です.多様なステークホルダーがネットワークの「枝」として参加し,出会いと繋がりを作っており,人工知能技術(本誌マスコットのアリエージェント君)がそれを支える様子が表されています.
著者
都市史研究会編
出版者
山川出版社
巻号頁・発行日
1993
著者
国分 秀樹 奥村 宏征 高山 百合子 湯浅 城之 上野 成三
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1231-1235, 2006-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

著者らのグループは, 浚渫ヘドロの含有する豊富な有機物を干潟生態系への栄養供給材料として利用できるという観点から, 2004年3月に英虞湾において約3,000m2の人工干潟を造成し, 底生生物及び底質の調査を行ってきた.昨年度までの研究成果としては, 干潟生態系に最適な底質の有機物量と粒度, 地盤高条件を明らかにし, 干潟造成材に浚渫ヘドロを利用する際の混合率の設定方法をとりまとめた.本論文では, 造成干潟域の周囲をシートで囲うことにより, 干潟域に流入・流出する水質の変化について2潮汐間にわたり定量的に連続観測し, 人工干潟の特性および干潟に流入出する物質のフラックスについて検討した.その結果, 浚渫ヘドロを用いた人工干潟の特性として, 懸濁態有機物に対してシンクであり, 溶存態無機栄養塩に対してはソースとして機能していることが明らかとなった.
著者
永井義憲 林祝子編
出版者
古典文庫
巻号頁・発行日
1981
著者
越智 鬼志夫
出版者
THE JAPANESE FORESTRY SOCIETY
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.188-192, 1969

本報告は,マツ類を加害する穿孔性害虫である<i>Monochamus</i>属2種,すなわち,マツノマダラカミキリ<i>M.alternatus</i> HOPE, カラフトヒゲナガカミキリ<i>M. saltuarius</i> GEBLERについて,主として飼育によってえられた成虫の羽化脱出から産卵までの生態を比較対照して論じたものである。<br> 1. 成虫の羽化脱出は,カラフトヒゲナガカミキリが4月中旬~5月上旬,マツノマダラカミキリは6月上旬~7月下旬であった。<br> 2. 後食は両種とも羽化脱出後,マッ類の芽や新条,古い枝の樹皮などで行なわれるが,マツノマダラカミキリのほうが古い枝などの樹皮を多く食べる。<br> 3. 後食を行ない,生殖器官の成熟が完了した成虫は,羽化脱出後3週間前後で産卵をはじめる。産卵は,樹皮をかじってかみ傷をつけた白色の内樹皮の間に行なわれる。<br> 4. 産卵期間は,マツノマダラカミキリが約2ヵ月,カラフトヒゲナガカミキリが約1ヵ月である。<br> 5. 1雌当たりの卵数は,卵巣小管の数では両種とも平均で21.7であったが,産卵数はマツノマダヲカミキ9が59~184, カラフトヒゲナガカミキリでは44~122であった。<br> 6. 卵期間は, 5~lO日であった。
著者
岡本 安順
出版者
応用森林学会
雑誌
森林応用研究 (ISSN:13429493)
巻号頁・発行日
no.6, pp.131-134, 1997-03-25

スギカミキリ,マツノマダラカミキリに対するクロアリガタバチの寄生効果を調査するため,次の実験を行った。1)野外網室内実験:スギカミキリ産卵木とマツノマダラカミキリ産卵木を野外網室内に設置し,クロアリガタバチを放虫して寄生状況を調査した。2)林内実験:林内において,スギカミキリとマツノマダラカミキリ被害木にクロアリガタバチを放虫して寄生状況を調査した。野外網室内実験のスギカミキリへの寄生率は最高91%で高い寄生効果が認められたが,林内実験では10%にすぎなかった。野外網室内実験のマツノマダラカミキリ不在孔率(空室の蛹室の割合)は85%で,対照区に比べ極端に高かったが,林内実験の不在孔率は35%で,高い寄生効果は認められなかった。
著者
小林 享夫 佐々木 克彦 真宮 靖治
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.6, pp.p184-193, 1975-06
被引用文献数
2

マツ健全木の幹からPestalotia, Papularia, Trichodermaが, 枝からPestalotiaとRhizosphaeraが, 健全苗木の茎枝からRhizosphaera, Pestalotia, Cladosporiumが検出され, 材中における糸状菌の潜在が示唆された。線虫の加害によりマツが異常・枯死を起こすと樹体内の糸状菌相は急激に変化し, 枝幹上部にはCeratocystis, Diplodia, Macrophomaが, 幹下部の辺材部にはVerticicladiellaが優占し, 細菌も一時的に異常に増加する。健全木の糸状菌の中ではPestalotiaとRhizosphaeraが線虫増殖に好適でマツ樹体内で線虫の食餌の一つとして役立ちうることが示された。マツが異常を起こしてのちの材中での線虫の増殖にはCeratocystisとDiplodiaが好適である。Ceratosystisは線虫とマツノマダラカミキリ両者の共存関係にもう一つ加わり三者で共存関係を形成することが示唆された。晩秋から早春に異常枯死を起こすマツからはマツノザイセンチュウは検出されず, 材中から糸状菌Amylostereumが優占的に検出され, キパチ類との関連性やマツへの加害性など, 線虫によらない枯損原因の一つとして検討の必要性が示された。
著者
小林 享夫 佐々木 克彦 真宮 靖治
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.136-145, 1974-04
被引用文献数
4

マツノザイセンチュウの生活環の中で, 糸状菌のかかわり合う程度とその役割を明らかにするため, 幾つかの分離・培養実験を行った。えられた結果は次のとおりである。1)マツノザイセンチュウがマツ樹冠の後食枝に侵入してから翌春マツノマダラカミキリによって運び出されるまでの間の, いろいろな時期に検出される糸状菌相には, それぞれ特徴が認められた。2)マツノザイセンチュウの侵入場所である健全木樹冠の枝の後食部では, Ceratocystis, Pestalotia, Alternaria, Cladosporium, Rhizosphaera, Colletotrichumが主として検出され, 針葉に葉枯性の病気を起す菌類がかなりの頻度を占めることと3)4)で高い検出率を示すVerticicladiellaが全く検出されないことが特徴的である。3)マツが枯れたあと線虫の生息場所である幹の材中では, RhizosphaeraやColletotrichum等の葉枯性病菌は検出されず, Ceratocystis, Pestalotia, Alternariaに加えてVerticicladiella, Diplodia, Fusariumが主な糸状菌となる。またTrichodermaやPenicilliumによる汚染もかなり認められる。4)マツノザイセンチュウが集中してくるマツノマダラカミキリ蛹室壁面からは, Ceratocystis, Verticicladiellaが主として検出され, とくに前者は蛹室壁の表面に多量の子のう殻を形成, しばしば黒色じゅうたん状を呈する。カミキリ幼虫の不在の孔道や蛹室ではTrichodermaの汚染の多い傾向がある。5)線虫の伝播者である羽化脱出したカミキリ成虫体からは, Ceratocystis, Aliernaria, Pestalotia, Diplodiaが主として検出され, とくにCeratocystisはマツノザイセンチュウと同様に, もっぱらこのカミキリによってマツからマツへと伝播されるものと思われる。6)これらの各種糸状菌のうち, Diplodia, Pestalotia, Ceratocystis, Verticicladiella, Fusariumの菌そう上で, 線虫は菌糸を食餌として良く増殖する。これに反して, Trichoderma, Cephalosporium, Alternariaの菌そう上では, 線虫は全くあるいはほとんど増殖せず, これらの菌糸を餌として利用できない。7)マツの材組織を円板あるいはおが屑にして殺菌し線虫を接種したが線虫は全く増殖できなかった。これらの実験結果から, マツが樹脂浸出の停止を起してからの樹体内におけるマツノザイセンチュウの増殖に際しては, 樹体内にまん延繁殖した糸状菌を食餌として利用しているものと推測される。Ceratocysits, Pestalotia, Diplodia, Verticicladiella, Fusarium等が線虫の増殖に好適な糸状菌であり, 線虫は材中でこれらの菌類を選択することなく餌として利用するのであろう。逆にTrichodermaやCephalosporiumが優占した材中では, 線虫の増殖はほとんど行われないものと考えられる。
著者
黒田 慶子 伊藤 進一郎
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.p383-389, 1992-09
被引用文献数
5

マツノザイセンチュウ以外の微生物がマツの萎凋に関わる可能性があるかどうか, 接種した線虫の樹幹内分布や木部の通水阻害開始時期と糸状菌や細菌の検出状況とを比較しながら検討した。クロマツに接種した線虫は, 150cm/日と非常に速く接種枝から樹幹の上下方向に移動した。最初の病徴, つまり仮道管のキャビテーションによる通水阻害の出現は, 線虫接種の1週間後であった。それに対してマツ組織に分布する微生物は, 線虫接種後4週間は健全木と同様であり, Pestalotiopsis spp., Nigrospora spp., Cladosporium spp., Phomopsis spp., 細菌類がごく低率で検出された。発病に先立つ菌相の変化はなかった。また, 線虫の培養に用いたBotrytis cinereaは検出されなかった。接種5週後に, 青変菌Ceratocystis sp.が初めて検出され細菌類の検出率が上昇するなど, 菌相に変化が現われた。しかしこの時期以前に, すでに樹幹全体で通水阻害が進行し, 形成層の壊死が開始していた。これらの結果から, 接種したマツノザイセンチュウは単独でクロマツに萎凋を起こすことができ, クロマツ木部から検出されたCeratocystis sp.その他の糸状菌や細菌類はマツ材線虫病の発病および病徴進展に関与していないものと判断された。
著者
大野 健彦 武川 直樹 吉川 厚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.38, pp.47-54, 2001-05-11
被引用文献数
6

本論文では,視線をユーザインタフェースの入力デバイスとして利用することを目的とする視線測定システムについて述べる.本システムは特別な設定を必要とせず,コンピュータの前に座ればすぐに視線測定が可能であるという特徴を持ち,従来存在するシステムに比べて手軽な視線測定を実現している.また,視線の屈折を補正して正確な視線方向を推定することにより,高い測定精度を実現している.予備評価実験から視野角0.23度から0.46度程度で測定可能であるという結果が得られた.We describe a gaze tracking system that is developed as the input device for gaze based user interface system. This system measures the eye movement without configuring the parameters at the beginning of measurement, so that it is possible to use the system as soon as sitting in front of the computer. The system calculates their gaze direction by modifying the refraction on the surface of their pupil. This algorithm realizes the high-accurate gaze detection. The preliminary evaluation test indicated that its accuracy was between 0.23 degree and 0.46 degree in the view angle.
著者
安達 智史
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.433-448, 2009-12-31 (Released:2012-03-01)
参考文献数
27

グローバル化の進展は,先進諸国において移民やエスニック・マイノリティを増加させている.それにともなう文化的多様性の増大は,ホスト社会に対し,社会的・経済的に寄与するとともに,マジョリティの存在論的不安と社会的緊張を高めている.従来,文化的多様性は,多文化主義によって積極的に議論されてきた.だが,文化的多様性の承認は,社会の結束の膠にかわとならず,逆に人々の不安を増大させるものとして批判されている.現在,社会的結束と文化的多様性の両立という問題が,政策的・哲学的な課題として浮上している.社会的結束と文化的多様性の両立のためには,それらの漸次的な融和が不可欠である.一方で,文化的多様性を抑制しつつ共通の「所属」の感覚を高め,他方で,多様化する環境に人々を馴致させ,差異を「安全/安心」なものとして提示することである.本稿は,イギリスの社会統合政策を,所属と安心/安全についての2つの方策の関係とその変化に焦点を合わせ,分析するものである.具体的には,戦後からサッチャー政権以前(1948-79年),サッチャー以降の保守党政権(1979-97年),そして新労働党政権(1997年- )という3つの時期に区分し論じる.とりわけ,シティズンシップとブリティッシュネスという観念を機軸に据える,新労働党の新たな社会統合政策と哲学に着目する.それにより,ポスト多文化主義における社会統合の1つの形式を提示する.